ハイスクールD×D ~Black dragon emperor 黒き龍帝~ 作:緋色月下・黒龍帝のアリシア
はい、今回は皆の心の天使!アーシアが出てきます!
本来なら、イッセーがレイナーレに殺されてからになるんですが、あえて順番を変えてます。
なので、レイナーレがイッセーを殺っちゃう所は次回にしたいと思います。
下校する際に気になった堕天使が居た為、使い魔を召喚して尾行させ、自宅へと帰っているはずの俺なのだが
現在、帰り道の途中にあるスーパーへと寄っていた。
というのも、ゆっくりと家へ帰っている途中、ミラエルが直接脳内に
『夕飯の買い物よろしく~』
と、言ってきたのだ
ぶっちゃけ神様なのだから、別に買い物しなくても出せんじゃね?と思ったが
町の探索をかねて、自分は夕飯の食材を買いにスーパーに寄っていたのだ。
んでもって、ミラエルに頼まれた物も買い終えたし、このまま自宅へと帰るのもあれだし
どっか寄り道していくかね。
そうして俺は、そのまま家には帰らず
寄り道をしていくのだった。
……
「ふぃ~歩いた歩いた!」
俺は今、家の近くにある公園に来ていた
変わった噴水があって、そこから吹き出る水を眺めながらベンチに座っていた。
「……」
本当に平和だ…、俺が居た世界では、こんな静けさはありえなかった
どこに行っても戦争、戦争ばかりの日々だと思っていたら今度は龍が現れて…。
「本当に…、平和だ…」
空を眺めながら、5分ほどボーっとしていた時だった
突然、俺の顔に何かが被さり、視界が真っ暗になったのだ。
「何だ?」
俺は自分の顔に被さった物を取り、それに目を向けた
俺の手にある物は、蒼いラインが入ったヴェールのような物だった
なんでこんな物がここに…。
そう思って俺は周りを見てみると…
「あ…う…」
俺の手にあるヴェールに目を向け、黄色の長い髪の少女が近くに居た
まぁ、どう考えてもこの子の物だろうな
そう思って俺は手に持っているヴェールを少女に差し出すが…
「これは君のかな?今度はなくさないように気をつけるんだよ?」
「…?」
何故か、この少女はヴェールを受け取ってくれない
あれ?もしかして持ち主じゃない?いやでも、めっちゃヴェールに目を向けてるし
何だかオドオドしてるし…、あっ、もしかして言葉が通じないのかな?
そう思った俺は、少し変わった言葉で話しかけてみた。
「俺の言葉がわかるかい?」
「は、はい!」
「これは君のだよね?」
「そうです、風に飛ばされてしまって…、ご迷惑おかけして申し訳ありません…」
「気にしなくていいよ、今度はなくさないようにね」
「はい!ありがとうございます!」
こうして、ようやくヴェールを受け取ってくれた少女
特にこれと言った理由もなかったし、夕飯の食材を入れた袋を手にし、家へ帰ろうとしたとこだった。
「あ、あの!」
「うん?」
急に呼び止められた為か、少し変な声で返事をしてしまったが
すぐに何の用かと聞き返した。
「何か?」
「あの…、お名前をお聞かせていただけませんか?」
「名前?いいけど…、えっと、俺は三上、三上・優だよ」
「三上さん…、素敵な名前ですね」
そう言って笑顔になる少女
やっべぇ…、めっちゃ可愛いのだけど!お持ち帰りしちゃ駄目かな!?かな!?
っていやいや…落ち着け俺!クールになれ!
とりあえず俺は、自分を落ち着ける為にと言う理由で、逆に名前を聞いてみた。
「よかったら君の名前も教えてもらえるかな?」
「あっ!私ったら自己紹介もせずにすいません…、私はアーシア・アルジェントと言います」
「アルジェントさんか…、俺なんかよりよっぽどいい名前じゃないか」
「そ、そうですか…?」
「あぁ、可愛らしい名前だと思うよ」
「はぅ~…」
そんなこんなで、俺はアルジェントさんと出会い、しばらくアルジェントさんと話をした。
まずわかったことは、彼女は少し前に駒王町の教会に赴任して来たシスターらしい
んでもって、俺に会う前に兵藤君に助けてもらったこと、どうやらこの町に来たばかりの頃
偶然出会った兵藤君に、嫌な顔一つせず教会に案内してもらったらしい。
クラスの女子に聞いてたよりもいい人じゃないかと心の中で思っていたら、次にわかった事があまりにもハードすぎた。
アルジェントさんは、生まれすぐに両親に捨てられ孤児院で育ち
子供の頃から信仰深い彼女に治癒の力が宿り、その力で聖女と呼ばれて居た時の事
そして…、ある時、偶然出会った怪我をした悪魔を治癒し、それが原因で魔女と異端され、教会から追い出され
誰一人とて、味方になってくれる者が居なかった事、行き場をなくし、とある組織が彼女を受け入れてくれた事…。
正直、聞いていて腹が立った
もちろん、アルジェントさんにではなく、彼女を捨てた両親と魔女と言って追放した教会の奴らにだ
どうしてこんなまっすぐな子を捨てたのか、どうして悪魔を救っただけで魔女と称し、彼女を追い出したのか…
叶う事ならば、俺が変わってそいつらを一発ずつブン殴ってやりたいところだ。
そんな俺を抑えながら、俺はアルジェントさんの言葉を、ただひたすら黙って話を聞いていた。
「私が間違った事をしてしまったから、教会を追い出されても、魔女と言われても仕方がないと思っています…、でも私は、私自身は、あれが間違った事だとは思っていません、例え間違った事だったとしても、今を頑張っていればきっと報われる日が来て、いつか私にも友達が出来る日が来ると信じていますから」
そう言って、涙を軽く指で拭き取りながら笑顔を見せてくるアルジェントさん
俺が今、彼女にしてやれて、彼女が喜んでくれる事と言ったら…。
「アルジェントさん、よかったら俺と友達にならないか?」
これが、アルジェントさんに、もっとも喜んでもらえる事だと思った
彼女の話を聞いて、ずっと何かしてあげたい、助けてあげたいとそう思っていた
だからこそ、俺はアルジェントさんに友達にならないかと言った。
でまぁ…、それを聞いたアルジェントさんなんだが…
「…」
泣きそうな顔でポカンとしてるよこの子!
あれ!?もしかしてタイミング間違えた!?アイエェェ!?タイミング!?タイミングナンデ!?
と、とりあえず落ち着け!タイミングを間違えたのなら修正をすればいいじゃないか!
「アルジェントさん、俺はね、君が間違った事をしたなんて思えないんだ、君は自分の意思で自分の力を正しく使ったにすぎないんだ、だからね、例え周りが君を魔女だと言っても、俺はそれを否定する、俺からすれば、君は今でも間違いなく聖女だから」
よ、よし!これで大丈夫かな!?何とか行けるかな!?
「どうして…」
「ん?」
「どうして…、そこまで私の事を…、私なんかにそんな言葉をかけてくれるのですか?」
「君を捨てた両親と、君を魔女と言って追い出した奴らが許せなかったから…いや違うな…、君は自ら会ったばかりの俺に、自分の辛い過去を語ってくれた、君の過去を聞いて、俺は何かしてやりたいと思ったんだ、君の助けになる何かをね、その中で、君は友達が欲しいと言った、だから…」
俺がそう語ると、泣きそうだった表情は一変して、可愛らしい笑顔へと変わった
「はじめてです…、私の事をそうまで言ってくれる方に会ったのは…、三上さん、私でよければお友達になっていただけますか?」
「あぁ、勿論だ」
「ありがとうございます!」
うん、やっぱり女の子には笑顔が似合う
泣いている顔ほど、似合わないものなんてないもんな。
「あの、三上さん」
「ん?」
「私の事を、名前で呼んでいただけませんか?」
「えっ?あれ、もしかしてアルジェントって名前じゃなかった?」
「あっいえ…、そうではなくてですね…その…、アーシアって…呼んでほしいです」
そう言って顔を真っ赤にするアルジェントさん
なるほどね、そう言う事か。
「わかったよアーシア、それならアーシアも、俺の事は好きに呼んでくれていいよ」
顔を真っ赤にしているアーシアに、俺がそう伝えると
「はぅ~…、えっと、ゆ、ユウさん…って、呼んでもいいですか?」
「勿論」
俺がそう答えると、またまた笑顔になるアーシア
マジでお持ち帰りしちゃ駄目っすか?この天使をお持ち帰りしちゃ駄目っすか!?
そんなこんなで、俺はアーシアとお友達になり、しばらくして彼女と別れるのだった。
「それではユウさん、今日はユウさんに会えて、お友達になれて本当に嬉しいです!」
「あぁ、俺もアーシアのお友達になれて嬉しいよ、何か困った事とか助けて欲しい時はいつでも呼んでくれ、どんな時でも、アーシアがどんな所に居ても、俺の名前を呼んでくれたらすぐに駆けつけるよ」
我ながらくさい台詞だなと思ったのはここだけの話
そんな俺の言葉にアーシアは
「うふふ、まるで騎士様みたいです」
騎士かぁ…、いいなぁ、そう言うの…いや…待てよ…
よくねぇ!!いろいろとよくねぇ!!この物語が終わってしまうかも知れんッ!!
なので…
「あはは、騎士じゃなくて王子様…かな?」
よし、これで大丈夫のはずだ、うん、大丈夫だ、問題ない
「ユウさんが私の王子様…はぅ~」
いや、大丈夫じゃなかった
何故かアーシアが顔を真っ赤にしてるぞ。
「大丈夫…か?」
「はっ!いけない私ったら…、はい、私は大丈夫です!」
本当に大丈夫なんだろうか…?
これは教会まで送ってあげた方がいいかな?
「本当に大丈夫?なんなら送ろうか?」
俺がアーシアにそう言うと
「いえ!大丈夫です!ユウさん、また会えますよね?」
「いつでも会えるよ」
「そうですよね、私ったらお友達が出来た事が本当に嬉しすぎて…」
「うん?」
「あっ!いえ!それではユウさん、また」
「うん、またね」
そう言って、アーシアは俺に背を向けて教会へと帰る
途中で何度もチラチラっと振り返ってたのがとても可愛く印象的だった。
そんな彼女の背中を最後まで見送り、俺も夕飯の食材が入った袋を手に
自宅へと帰るのだった。
はい!今回はここまで!
アーシアが笑う所の言葉を何にしようか迷う…
「うふふ」なのか「えへへ」なのか、それとも「あはは」なのか…
「うふふ」は何だか、リアスや朱乃と言ったお姉さま系の感じがしますし
「えへへ」はどこか、男キャラが使いそうな感じだし(特にイッセー)
「あはは」が一番しっくり来るかなと思ったけど、これは主人公とかがよく使うもんだし…、うーむ、迷うなぁ。