魔法少女リリカルなのは Vivid Pure Light 作:ライジングスカイ
練習会の日の早朝
シルヴィアはコテージのテラスから外を眺めていた
「もう起きてたんだね」
伸びをしていたシルヴィアにヴィヴィオが声をかけた
傍らにはクリスの姿もある
「なんだか眠れなくて、アルマもリオさんと練習に行ったよ」
「じゃ、私たちも行っちゃう?」
母の問いかけに笑顔で答えるシルヴィア
早朝練習と朝食を終え陸戦場に集まる一同
「各ブロック赤組と青組に分かれてのフィールドマッチ、大人たちの出力はAAランク相当まで制限、武器を使う人たちはシールドを抜かないように注意、ライフポイントはDAAS公式試合用タグで管理します」
ノーヴェがウインドウ越しにルール説明をしていた
「説明は以上、各自準備してください」
「さすがに手馴れてるね」
「毎年やってるからなぁ」
ルーテシアの言葉に項垂れるノーヴェ
そしてここはシルヴィアたちが参加する第3陸戦場
「それじゃあ赤組!頑張っていくよ」
ヴィヴィオの言葉と共にシルヴィアたちがデバイスを構える
「青組の皆さん!私たちも負けていられません!」
アインハルトも振り返ってアルマ達もデバイスを構えた
サマーラもカラス形態でその大きな翼を構えていた
「「「「「「セーット」」」」」」
「「「「「「アーップ!」」」」」」
全員の体が光に包まれる
アンジュが前に伸ばした両手に鎧に似た装備が装着され
手を広げるとともに胸当てのようなものが装備されそこから白いワンピース上のバリアジャケットが上から包み込むように装着される
ロイスが水に包まれた拳を突き出すと水がはじけバリアジャケットの袖が現れる
同じように反対の拳を突き出し両袖がそろうと構えをとりそれと共に全身に纏われたバリアジャケットが姿を現す
青い魔力光で出来た刀身を持つデバイスをカレルが掴み思いっきり横一文字に振るうと彼の体が青い雷に包まれ黒を基調としたバリアジャケットが装着される
祈るようにして手を組んでいたリエラが踊るように体を回しバリアジャケットを構成する
ファビアが箒を持った手を横に大きく振るうと黒を基調としたワンピース型のバリアジャケットが構成される
人間形態のサマーラが大きく翼を広げると彼女の戦闘服が構成される
バリアジャケットを構成したヴィヴィオが右に大きく体を回して右足を蹴り上げる
アインハルトもバリアジャケットを構成すると左に大きく体を回し右手を突き出す
リオの腕が炎に包まれたかとおもうとバリアジャケットの袖が姿を現す
その腕を思いっきり振るい構えたかと思うと稲妻が走って全身を包むバリアジャケットが構成された
コロナはバリアジャケットを構成すると手に持ったブランゼルをくるくる回して構える
シルヴィアが思いっきり腕を広げると大きな白い翼が姿を現した
祈るように手を組んだアルマの体が炎に包まれる
バリアジャケットの構成を終えたシルヴィアは軽く手足を振るって一回転すると右手を勢いよく伸ばして構える
アルマが目を開いて組んでいた手を離すと同時に彼女のバリアジャケットが構成された
赤組
高町シルヴィア
高町ヴィヴィオ
アンジュ・マーキュリー
カレル・ハラオウン
ファビア・クロゼルグ
コロナ・ティミル
「向こうは前衛に突破力の高い子がそろってる、十分に警戒すること」
ヴィヴィオの呼びかけに全員が頷く
青組
アルマ・ラフェスタ
アインハルト・ストラトス
ロイス・ローレンス
リエラ・ハラオウン
サマーラ
リオ・ウェズリー
「向こうのチーム
「必要ないんですよ、ヴィヴィオさんとクロが一緒ですから」
アインハルトの言葉に首を傾げるアルマ
「それじゃあ皆さん、ケガだけはしないように」
ユミナが一言だけ添えて思いっきりドラを鳴らした
それを合図に各所で試合が始まっていく
「リヒトフリューゲル!」
アンジュとシルヴィアが勢いよく飛び出して敵陣に向かっていく
少し遅れてヴィヴィオが前方を警戒しながら進んでいた
「カウンターヒッターとして鍛えた観察眼、そして執務官の任務で培った判断力、
アルマと共に陸戦場を駆け抜けながらアインハルトが説明する
「ヴィヴィオさんが前線で状況を見極める、そして後方で全体を見渡し、最善の判断を行うのが」
ファビアが水晶玉越しに陸戦場のあちこちを観察していた
「ヴィヴィオ、アインハルトたちがこっちに向かってる、アルマも一緒」
そういってファビアは水晶玉に映ったアインハルトたちの周囲を観察する
「情報収集能力と伝達力に長けたクロ、二人が同じ事件に立ち向かうときの必勝パターンです」
「でも、アインハルトさん」
それを聞いたアルマがふと、あることに気付いた
「それって私たちの事も気づかれてるってことですよね?幻術とかそういうのでカバーしなくていいんですか?」
「私にその手のスキルはありませんし、あってもクロなら一発で見破ります」
アインハルトの言葉にアルマが絶句していると
「そういうこと」
「悪いけど後衛攻めなんてさせません、私たちが食い止めますよ」
アンジュとシルヴィアが二人の前に立ちふさがった
後衛でリヴァイアスを構えながら周囲を警戒するロイス
そばにはリエラの姿もある
「っ!」
何かに気付いたロイスが振り返るとゴライアスが突如姿を現した
「まったく、たまには対人の経験も積みたいんだがな」
そういってロイスがリヴァイアスを回すと刃先に水が集まり始める
サマーラが上空から後衛に向かうが
「マイストアーツ………」
ゴーレムの腕が突如彼女に向かって飛んでくる
サマーラが前方を見据えるとゴーレムの腕を従えたコロナの姿が
「私の相手はコロナ教官ですか、ですが」
そういってサマーラは翼をさらに広げる
「私もカラスですから、空中で負けるつもりはありませんよ」
「フォトンスティンガー!」
カレルの放った魔法弾を軽々回避するリオ
そのまま拳を振るってカレルに迫るが高速移動ですかさず回避する
「へへっ」
「リオさんの一撃は重い、グラディウス、僕たちはスピードで対抗だ」
「Zustimmung(承知)」
「覇王断空拳」
アインハルトの攻撃は容易くかわされ近くにあったレイヤー建造物を直撃、一撃で粉々に粉砕してしまった
「バーストシューター!」
アルマの魔法弾をアンジュは軽くかわして彼女に向けて突っ込んでいく
だが放たれたアンジュの拳をアインハルトがガードする
「一点集中」
アンジュの背中越しに飛び上がったシルヴィアが二人を狙う
「ディバインバスター!」
「覇王流………」
アンジュを蹴りで退けたアインハルトはそのまま体を反転させる
「旋衝破」
アインハルトは掌を使いシルヴィアの攻撃をいなした
「バーストフレイム」
アルマがすかさずシルヴィアに向けて砲撃を放つが
「ブリュンヒルデ!」
「Protection」
アンジュがそれを阻んだ
そのアンジュに向けてアインハルトが拳を構える
「覇王断空拳!」
アンジュはこの攻撃を辛うじて避けるが拳圧でバランスを崩し回転しながらそばのレイヤー建造物に衝突してしまう
「おー、さすがアインハルト」
「フルバックの二人も支援の準備はばっちりか………ん?」
ふとここで試合を見守っていたノーヴェがあることに気付く
「そういやヴィヴィオのやつどこ行った?」
「そういえばだれともぶつかってないような………あぁっ!いた!」
ノーヴェの言葉が気になったルーテシアがフィールドを見て回るとゴライアスと交戦中のロイスとリエラに向かっていくヴィヴィオの姿を見つけた
「しまった!後衛攻めっ!」
その姿に真っ先に気付いたのはロイスだった
だがゴライアスを食い止めるのに精いっぱいでヴィヴィオまで手が回りそうにはない
「食い止めるくらいなら私でも」
リエラがアイギスを掲げるとヴィヴィオの足元に魔法陣が出現
とっさに飛びのいたヴィヴィオ、魔法陣のあった場所には氷の塊が
「でも長くはもたない」
「だれでもいい!ヴィヴィオさんを食い止めてくれ!」
「行ってください、アルマさん!ここは私が」
「でもっ」
「覇王流の名に懸けて、必ず食い止めて見せます」
アンジュとヴィヴィオを見据えるアインハルト、アルマは言われるままに後方に下がっていく
「くっ」
飛んできたゴーレムの腕を何とかいなして体勢を立て直すサマーラ
するとコロナの姿がなくなっていることに気付いた
「しまった!いつの間にか戦線がっ」
戦いながら後方へと引き戻されていたことに気付くサマーラ
コロナは既に後衛攻めへと向かっていた
「ですが私たちだってこのまま黙ってるわけにはいきません、ですよね………」
陸戦試合はまだ始まったばかり
はたしてこの先どのような展開が待っているのか