魔法少女リリカルなのは Vivid Pure Light 作:ライジングスカイ
午前中の一戦目、そして午後の二戦目と模擬戦を行い
初日以上ににぎやかな食事を終えたシルヴィアたちは
「うへぇ~」
ダウンしていた
「大丈夫ですかマスター?」
子供形態のサマーラがスピカをなでながら彼女の身を案じた
「疲れたけどそれ以上に楽しかったよ、二戦目の時もいろいろ凄かったし」
「私は腕が上がらない」
「あんな魔力球を振り回すからですよ」
三人とも疲れ切っていたがそれ以上に充実感が強かった
「シルヴィアたちいる?」
「冷たいドリンクのお届けだよ」
そう言ってなのはとルーテシアが部屋に入ってきた
「わーい!なのはママ有難う!」
「ルーテシアさんは何を持ってるんですか?」
たくさんの紙を持ったルーテシアに首を傾げるソネット
彼女の問いかけにルーテシアは笑いながら一枚とって見せた
「がんばった子供たちにご褒美、インターミドルの参加申込用紙」
「インターミドルの!」
インターミドルチャンピオンシップ
ヴィヴィオ達も出場していた10歳から19歳までが対象の魔法戦競技大会
ナカジマジムに所属する選手のほとんどがこれを目指しており今年もたくさんの仲間が参加する
そして今年十歳を迎えるシルヴィアたちにも参加資格がある
「いよいよシルヴィアたちもインターミドルに参加か」
「懐かしいですね、私もここで誘いを受けて、そこから始まった」
テラスから月を眺めつつ当時を懐かしむヴィヴィオとアインハルト
「ヴィヴィオ、アインハルトさん」
「私たちもご一緒します」
リオとコロナが浴衣姿でやってきた、両手には酒瓶と杯を持っている
「ミッドの時間だと今日は感謝日なんで今日は私も」
「うわっ、リオも加えたメンツで飲むのいつ以来だろ」
「大丈夫なんですか?明日も訓練があるというのに」
「午前中は休みだから飲みすぎなければ大丈夫だと思います」
そう言ってアインハルトに渡した杯に酒を注ぐコロナ
「みなさん飲みすぎには注意してくださいね」
苦笑しながらもアインハルトはそう言って杯を掲げた
横になって休んでいたカレルとリエラのもとにノーヴェがやってきた
「ノーヴェさん」
「うちの教え子が悪かったな、リエラ首大丈夫か?」
起き上がったリエラの首元にはシップが貼ってあった
模擬戦の最中シルヴィアの攻撃で首を痛めたリエラだったが
「いえいえ、私も未熟だったってことで、それよりシルヴィアたち、今頃インターミドルの話で盛り上がってるんじゃないですか?」
「まったく初出場のやつは毎年はしゃぐからな」
「気持ちはわかります、地球にいた頃初めて剣道の大会に出た時ワクワクして眠れませんでしたから」
そう言ってカレルも体を起こした
「まあシルヴィアは模擬戦の後でがっつりお説教しといたが」
「ああ」
その光景を想像したのか苦笑して肩を落とすカレルとリエラだった
「私もインターミドルの出場を目指していて、今年が初出場なんです」
「あれ?でもソネットさん確か私たちより一つ年上でしたよね」
「ソネットみたいに何年か訓練に集中して大会出場を見送るのはよくあるよ」
アルマの疑問にルーテシアが答える
「私はインターミドルで勝ち上がる、勝ちあがらなきゃいけないんです」
そう言って拳を握るソネット
一方ストローでドリンクを飲んでいたシルヴィアはルーテシアの方を見た
「ルーテシアさん、ママとは同期なんですよね、ママの初出場の時の成績覚えてます?」
「もちろん覚えてるよ、エリートクラス三回戦、まあ初出場ってなると大体ここが壁かな」
「なら私はもっと先に行く」
そう言って意気込みを語るシルヴィアたち
「ザフィーラはどないや?」
「どう………と申されますと」
八神家は家族で過ごしていたが、ふとはやてが問いかけた
「道場の子たちや、おるんやろ、シルヴィアたちのライバルになりそうな子が」
「はいはーい!シャマル先生におすすめの子が」
「「「ノイチェ」」」」
「ってなんでみんなわかるのよ」
「シャマルのおすすめっつったらあいつしかいねーじゃん」
「だが実際、今の八神家道場で一番強いのはあいつだ」
ヴィータの言葉に対して答えたのはザフィーラだった
「俺一人の時に主に問われたとして、答えは同じだったと思う」
「まあ、確かにあいつは頑張ってる、それは認めるよ」
「案外もうシャマルより強かったりしてな」
「ちょっとシグナム!」
シグナムの言葉にむくれるシャマル
ミッドチルダにある八神家近くの海岸
そこでオレンジのパーカーを着た女性
かつてのヴィヴィオのライバルであるミウラ・リナルディと練習している一人の少女
「はい、いったん休憩ね」
「あ、ありがとうございました」
砂浜に倒れ息を切らすこの少女こそシャマルの言っていたノイチェだった
「明日にはインターミドルの受付始まるから、私が出しておくね」
「あ、ありがとうございます」
近代ベルカ式:ノイチェ・アルシオーネ(12)
能力:優しい風
デバイス:ゲイルラッド
IM出場歴:初出場
ジムのような場所でトレーニングに励む一人の女性
体格から女性だとわかるが短くさっぱりと切りそろえた髪は中性的な印象を与えた
「今年もついにインターミドルが始まる」
右腕に魔力を纏いまわりながら放った裏拳がサンドバッグを大きく飛ばした
勢いをそのままに彼女に向かってくるが魔力を纏った右手でそれを受け止めた
「今年はどんな相手とであえるのか、楽しみにしています
近代ベルカ式:リカルダ・クライスラー(17)
能力:大地の力
デバイス:クロノス
IM出場歴:4回(最高成績:都市本戦準優勝)
夜の街を走り抜け水道に寄りかかる女性の姿
激しく息を切らしており大量の汗をかいていた
「まだまだこんなんじゃ………今年こそは」
近代ベルカ式:ローザ・マイラー(16)
能力:ストライクアーツ
IM出場歴:4回(最高成績:地方予選準決勝)
「うっ」
青い顔で水道に向けるローザ
しばらく彼女の苦しむ声が響いていた
カレル達との話を終えリビングに座り込むノーヴェ
今日の模擬戦のデータを取り出し整理を始める
そんなノーヴェの前にココアが入ったコップが差し出された
「夜遅くまで大変だね」
「そいつはお互い様だろ、防災司令殿」
ディエチが小さく笑いながらノーヴェの正面に座った
「お姉ちゃん嬉しいな、妹が大好きなストライクアーツで指導者として立派にやっていけて、それでいて楽しそうで」
「みんな同じこと言うんだな、ま、当たり前か、あんだけ心配かけたんだし」
かつてシルヴィアが倒れた時のことを思い出しコップを強く握りしめるノーヴェ
「もう、あんな思いは二度とごめんだ」
険しい表情でそう呟くノーヴェの肩にふとタオルケットがかけられた
「弟子たちのために頑張るのもいいが、もう夜遅い、体を冷やさないよう注意するんだな」
チンクがそう言って部屋に戻っていく
「チンク姉………」
「あたしも寝るね、そのココア、冷めちゃったらおいしくないかもよ」
言われて気付いた、ディエチのくれたココアは体を冷やさないよう温めてあった
一口飲んでみると程よい甘みが口の中に広がり温かさが口の中から全身に広がっていく
優しいディエチの性格からしてきっとノーヴェがここに来ると思って事前に用意してくれていたのだろう
「じゃ、お休みノーヴェ」
「ああ、お休み、それと………ありがとな、姉貴」
「ふふっ」
普段あまり使わない姉という言葉にディエチもうれしそうな表情で部屋へ戻っていった
「さて、あたしも頑張らないとな、今年は特にだ、ミカヤちゃんが言っていたミカゲ・スズキ、あたしの予想が正しければきっと………」
ミッドチルダにある公園のベンチで一人座っていたミカゲ
その手にはインターミドルの参加申込用紙があった
ミカゲ・スズキ(12)
能力:???
IM出場歴:初出場
ノーヴェはカップの中でわずかに揺れるココアを見つめていた
「大会は二か月後、それまでに徹底的に鍛えて、戦えるようにしてやる、だからお前らも頑張れ、シルヴィア、アルマ」
この先の大会に向けてなのはたちに楽しそうに話すシルヴィア
アルマとソネットも楽しそうにそれを聞いていた
近代ベルカ主体ハイブリット:高町シルヴィア(10)
能力:ストライクアーツ
デバイス:スピリチュアル・ハート
IM出場歴:初出場
ミッドチルダ:アルマ・ラフェスタ(10)
能力:炎熱砲撃
デバイス:ミナージェ
IM出場歴:初出場
近代ベルカ:ソネット・フランソン(11)
能力:双剣術
デバイス:フォルティシモ
IM出場歴:初出場
「頑張ろうね!アルマ、ソネット、スピカ!」
シルヴィアがそう言って腕を伸ばすとアルマとソネットも同様に腕を伸ばし手を重ねた
「目指す目標はIM都市本戦!」
重ねた手の上にスピカが乗り目標を掲げるシルヴィアたちだった