魔法少女リリカルなのは Vivid Pure Light   作:ライジングスカイ

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wish:9 ホテルアルピーノ

聖王教会ではリオとディードがバイクの準備をしていた

「お待たせしました」

「準備完了だよ」

ヘルメットを持ったソネットとオットーがやってきた

「こっちも準備オッケー、それじゃあ行こうか」

「春の大自然旅行ツアー、そして………皆さんでオフトレーニング」

 

「と、言うわけで、これからあたしの知り合いが経営しているロッジに向かうわけだが、くれぐれも迷惑をかけないように」

子供たちに引率役のノーヴェが注意を呼びかける

毎年の事なので子供たちの返事も手慣れた様子

「緊張するなぁ、管理局で働いてる人たちもいるんだよね」

「大丈夫、みんないい人たちだから」

緊張気味のアルマにシルヴィアが陽気に声をかける

 

これから行く場所、無人世界カルナージにあるリゾート施設を経営しているのはママの小さい頃からの友達

次元船の船内で外を眺めるシルヴィア

結構人気の場所で、私もママもめったに会えないんだけど、合えばいつも笑いあえる素敵な人

 

「ようこそ皆さん、ホテルアルピーノへ」

紫の髪の明るい女性

広大な自然の中にたたずむ無数のロッジ

そのオーナーであるルーテシア・アルピーノが一行を出迎えた

「管理局の皆さんはすでに到着済み………まぁ何人か遅れてる人もいるけど」

頭を掻きながら苦笑するルーテシア

「とにかく、みなさんにとって楽しい休日になれるよう、全力でおもてなし致しますので」

そういってガッツポーズをとるルーテシア

笑顔でそれを見ていたシルヴィアだったがふと隣のアルマがいまだ緊張しっぱなしだということに気付いた

「アルマまだ緊張してるの」

「だってここ、テレビや雑誌でよく特集されてる有名なところだよ、シルヴィアの交友関係に関しては驚かないけどさすがにこれは………」

と、アルマが言いかけているとルーテシアがウインドウを表示して各自の部屋割りを発表しているところだった

「あっ!」

それを見て思わずシルヴィアが声を上げた

シルヴィアとアルマ、そしてソネット、同じ部屋には保護者役としてヴィヴィオとアインハルトの名前もあった

 

「ルーテシアさん」

挨拶を終え一息入れるルーテシアにシルヴィアが声をかけた

「久しぶりね、シルヴィア、お、また背が伸びたんじゃない?」

そういってシルヴィアの頭をなでていると隣で緊張するアルマの姿が目に入った

「あなたがアルマね」

「あっ!はい!アルマ・ラフェスタです!お会いできて光栄です」

そういって勢いよく頭を下げるアルマを見て苦笑するルーテシア

「よろしくね、そんなに硬くならなくて大丈夫だから、まずは荷物おいてきなよ」

ルーテシアが指を鳴らすと黒く武骨な生物が突如姿を現した

「念のためこの子も護衛につけたげる」

「えっと………」

「私の召喚蟲、ガリューっていうの、普段は私の仕事を手伝ってもらってるのよ」

ルーテシアの紹介が終わると同時にガリューが礼をする

 

あてられたロッジにたどり着き荷物を置くシルヴィアとアルマ

広いロッジの中ではすでにアインハルトが待っていた

「4日間よろしくお願いしますね」

「「よろしくお願いします」」

アインハルトのあいさつに返事を返す二人

すると荷物を抱えたソネットが入ってきた

「シルヴィア、アルマさんにアインハルトさんも、4日間ご一緒ということでよろしくお願いします」

荷物を抱えながら例をするソネット

笑顔でそれを返すシルヴィアにアインハルトが声をかけた

「少し時間がありますから、ほかの皆さんをアルマさんに紹介してあげてはいかがでしょう、丁度隣のロッジにリエラさんとアンジュさんが」

「アンジュさんもう来てるんですか!?」

「ええ、一足早くこちらに来ていたようですよ」

「行こう、アルマ」

アルマの手を引いて駆けだすシルヴィア、丁度ヴィヴィオがロッジに入ってくるところだった

「ママ、アンジュさんの所に行ってくるね」

「はい、行ってらっしゃい」

 

「久しぶりね、シルヴィア」

ロッジを訪ねたシルヴィアをアンジュとリエラが出迎えた

 

アンジュさんはママが六課の隊長をやっていた頃色々教わっていた、ママの弟子みたいな人

今は救助隊で働いていて、時間がある時には私の練習にも付き合ってくれてる

強くて優しい人

 

アルマとリエラも交えてしばらく話をしているとスピカが何かを伝えようとしていた

「えっ!?もうそんな時間?」

スピカのジェスチャーから何かを聞き取ったシルヴィアが立ち上がった

「それじゃあアンジュさん、リエラさん、また」

そういって出ていくシルヴィアとアルマを見送ると

「それじゃあ、私たちも行きましょうか」

「ええ」

アンジュとリエラもトレーニングに向かうため準備を始めた

 

ロッジ近くの川で元気よく飛び込む子供たち

ナカジマジムの子供たちが川遊びに興じていた

「アルマもおいでよ」

ノーヴェの隣で上着を羽織ったまま恥ずかしがるアルマにソネットと一緒に遊んでいたシルヴィアが声をかけた

アルマはその言葉に戸惑うもノーヴェに背中を押され上着を脱ぐと何とか川に飛び込んだ

ノーヴェの方に留まったスピカは残念そうに俯く

「まあこればっかりはしょうがねえからな、お前は水に濡れると飛べなくなる」

そういってノーヴェが肩のスピカを励ましながら全員が見える位置に行く

引率の彼女は万一の場合のために備えておかないといけないのだ

 

子供たちが楽しく遊んでる一方で大人たちはアスレチックでトレーニングに励んでいた

うつぶせに倒れて息を切らしているヴィヴィオ

「ヴィヴィオ~、大丈夫?」

そんな彼女をコロナが心配そうに見下ろす

「へ、平気、平気」

「コロナさんってあんなに体力ありましたっけ」

「さすが教導隊、元気だねぇ」

ヴィヴィオほどではないがアインハルトとリオも呼吸が多少乱れている中、コロナは全く息切れする様子を見せない

「ヴィヴィオ~!そろそろ次の周回回るけど行ける?」

「あ、うん」

なのはの声になんとか立ち上がるヴィヴィオ、それを見たコロナは

「じゃ、私もこれ外しておこうっと」

といって足に巻いていた何かを地面に置く

コロナがアスレチックの入り口に向かう中ヴィヴィオがそれを持ってみると

「………重い」

その呟きだけでアインハルトとリオは絶句した

「あ、それ今教導隊で試しているトレーニング用の試作品だよ、魔力と体力を一緒に鍛えるための」

そういって手首に巻いていたものを置くなのは

どうやら彼女も同じものをつけていたらしい

 

「っあぁ、疲れた」

岩場に座り込んでため息をこぼすアルマ

「こいつらの水遊びは結構ハードだからな」

そんなアルマの頭上にノーヴェがタオルを落とした

「水中では通常と違った力の応用がいる、だから続けていけば柔らかくて持久力のある筋肉が自然と出来上がる、お前は入ったばかりで未経験だけど、うちのメニューにもプール練習があるしな」

ノーヴェの言葉を聞いたアルマは頭をふきながらソネットと遊ぶシルヴィアを見た

「シルヴィアは………会長に教わってどのくらいですか?」

「ん?ああ、一年生の夏ぐらいからだからもうすぐ4年だ、チームの練習以外にも休みの日にヴィヴィオとプールに行ったりしてるから、だいぶ仕上がってるはずだ」

ノーヴェの言葉が聞こえているのかいないのか、アルマは首にかけたタオルをただ握りしめていた

「(また自信なくしちまったかな………)」

どうするべきか思案するノーヴェだったがすぐ答えが出た

「シルヴィア、ソネット、ちょっと水斬り見せてやってくれ」

ノーヴェの言葉にアルマは首を傾げた

「あの………水斬りって」

「なーに、ちょっとした遊びさ、あとでおまえもやってみろ、おもしれえから」

 

シルヴィアが拳を構える

「えいっ!」

シルヴィアが拳を奮うと川の水が割れ大きな水柱が

「せいっ!」

ソネットも同様に行うと川の水が更に大きく割れる

それを見たアルマは目を見開いた

「コツさえつかめばおまえにもこれは出来る」

そういってノーヴェがアルマの肩に手を置いた

「やってみるか」

アルマの答えは既に決まっていた

 

ホテルアルピーノのテラスとそこから広がる大きな庭で昼食

「はいはい、お料理はまだまだいっぱいあるからね」

その中心にいたのはディエチだった、両手に持ったお皿にたくさんの料理を乗せている

「あの人は?」

「会長のお姉さんで、山岳地帯の陸士隊で防災指令をしているディエチさん、お料理が得意なの」

アルマとシルヴィアは震えながらそんな話をしていた

「シルヴィアー」

そんな二人の下へやってきたのは黒い髪を頭の後ろで1つに結んだ女性

「あ!ジークさん!」

「ジーク?どこかで聞いたような………」

アルマが首を傾げていると目の前に料理のたくさん乗ったお皿が差し出された

「ほら、二人ともずっと水斬り練習していたそうやないの、体冷やすといけないから」

料理を差し出しながら笑いかけるジーク

「あ、ありがとうございます」

「ありがとうございます!やっぱり優しいですね、ジークさんは」

二人がジークの差し出したお皿から料理を受け取り口にする

「午後はどないなってるの?」

「陸戦場の安全な場所で模擬戦の見学ですね、ジークさんも」

「うん、出るよ、ただ人数多いから見つけられるかどうか」

そういって参加するたくさんの局員たちを見渡しながら苦笑するジーク

「やっぱりジークさんも局員なんですね」

アルマのその言葉に一瞬首を傾げながらも局員証を取り出すジーク

「しっ!執務官!?失礼しました!」

そこに示された階級を見てアルマが驚きの声を上げていた

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