カチコミを決めた日の夜
俺達は教会に向かっていた。
今回はバイクだとバレる可能性があると言われ俺も歩きだ。
「これ、図面」
木場が持っていた紙のようなものを見せてきた。
なんかゲームとかのマップみてえだな。
「まあ、相手陣地に攻め込む時のセオリーだよね」
木場はそう言って笑った。
「セオリーってなんだ?」
「え、えーっと、常識とかそんな感じかな?」
木場は苦笑いしてそう言った。
てか常識なら最初から日本語で言えよ!!いるよな!無駄に英単語使う奴!そんで単語は使えても英文は言えねえんだよな!
「で、なんか聖堂ってのと宿があるけどよ。どっちも攻めんのか?」
おれがそう言うと木場は答える。
「いや、怪しいのは聖堂だろうね」
「そうなのか?」
木場の言葉に兵藤が問いかけた。
「この手の『はぐれ悪魔祓いエクソシスト』の組織は決まって聖堂に細工を施しているんだ。聖堂の地下で怪しげな儀式をするためにね」
木場はそう説明した。
「どうして?」
兵藤はそう聞いた。
「今まで敬っていた聖なる場所、そこで神を否定する行為をすることで、自己満足、神への冒涜に酔いしれるるんだ。
愛していたからこそ、捨てられたからこそ、憎悪の意味を込めてわざと聖堂の地下で邪悪な呪いをするんだよ」
「よく分かんねえけど校則破りとかみてえなもんか?」
「いや…全然違うよ…」
木場は苦笑いしてそう言った。
ちげえのかよ…
「さて、入り口から聖堂まで目と鼻の位置。一気にいけると思う。
問題は聖堂の中に入り、地下への入り口を探すことと、待ち受けているであろう刺客を倒せるかどうか、だけど、これの心配はしなくていいよ」
木場がそう説明していると、教会の入口に着いていた。
「まあよく分かんねえけどよ、聖堂に入って敵がいたら即ぶっ倒す!これで良いんだろ?」
「うん、まあそんな感じだね」
うっし!前回前々回と喧嘩かと思ったら途中でおあずけ…ってのが多かったからな…今日は暴れるぜ。
ドゴォォ!!
木場が合図すると小猫がドアを思い切り蹴り飛ばした。それを合図に全員教会に乗り込んだ。
教会内は荒れ果ていた。
窓は割れ、銅像は壊れ所々破壊されている。
「おっとぉぉ」
すると奥からなにやら声が聞こえてくる。
「ご対面!!再開だねぇ!!感動的だねぇ!!」
…白髪野郎か!
「俺としては二度会う悪魔はいないってことになってんだけどさ!!ほら、俺、メチャクチャ強いんで悪魔なんて初見でチョンパなわけですよ!!一度会ったらその場で解体!!死体にキスしてグッドバイ!!それが俺の生きる道でした!!でも、おまえらが邪魔したから俺のスタンスがハチャメチャ街道まっしぐら!!ダメだよねぇ~。俺の人生設計を邪魔しちゃダメだよねぇ~!!だからさ!!ムカつくわけで!!死ねと思うわけよ!!つーか、死ねよ!!このクソ悪魔のクズどもがよぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉッ!!」
白髪野郎は怒りをぶつける様に俺達に向かって来た。
「ふー…おいおい白髪野郎…」
俺はため息をつきながらそう言った。
「俺はよお…期待してたんだよ。テメェとまたやり会えるってよぉ」
俺は右腕を向かってくる白髪野郎に向けながら神器を作動させる。
《fire engine ignition!》
「それなのに…んだよおい…その、隙だらけの突撃はよぉ…」
《neutral gear!》
神器が作動し、俺は左手を右腕に添え…炎を貯める。
ここまでしても突っ込んでくるという事は…もうあいつの目には俺は写ってねえんだろう。
「拍子抜けにも程があるぜぇ!豪炎!!」
ズドォォォォォ!!!!!
白髪野郎は豪炎を近距離でくらい。壁を突き破り吹っ飛んで行った。
「ふー…最初面白かっただけに残念だぜ…白髪野郎」
俺は右腕から炎を出しタバコに火をつけた。
白髪野郎を倒した後、何処かに道はないかと探し、祭壇の下に隠し階段がある事が分かった。
「よし!行こう!」
兵藤がそう言って階段を降りようとした瞬間、妙な気配を感じる。
それは木場や小猫も同じようで皆一斉に入口の方を見る。
「いつの間に侵入者が来たのだ…しかも悪魔か…貴様ら…ここに立ち入って生きて帰れると思うなよ」
そこには堕天使の翼を生やした…堕天使が立っていた…
「!!」
俺は階段から離れ、堕天使の目の前に向かう。
「凪原くん!?」
木場が俺に声をかけるが気にせず向かう。
あいつは…
あの堕天使は…
「久しぶりだなぁ!!クソジジイ!人間だった俺を殺した時以来かぁ!?あぁ!?」
「貴様…あの時の人間か…!その気配…貴様が赤龍帝では無かったようだな」
俺を殺しやがったクソ堕天使がそこに居た。
「リアス先輩が殺したって言ってたからよぉ!死んだと思ってたぜぇ!?」
「グレモリーか…ギリギリ致命傷では無かったのでな…貴様もまさか悪魔になるとはな。」
俺の言葉にクソジジイはそう答えた。
「な、凪原」
兵藤は俺に参戦しようと出てくる。
「兵藤!お前らは先に行っててくれや。コイツはよぉ、人間の俺を殺した野郎なんだわ。堕天使に殺されたお前なら分かるだろ…この気持ちが…!」
俺は少し大きな声でそう言った。
「でも!」
「でもじゃねぇ!早く行かなくていいのかよ!ダチが待ってんだろ!?テメェを待ってる奴がいるなら!早く助けに行ってやれっつってんだよ!!」
「コイツの相手は…俺がやるからよぉ!行けよイッセー!」
「…分かった!ここは頼むぞ凪…京介!!」
そう言って兵藤…いや、イッセー達は階段の奥へと向かった。
「ふっ…泣かせてくれるじゃあないか人間…だが…少し腑に落ちんな」
「…何がだよクソジジイ」
「何故、あの様な状況で…貴様の仇であるこの私が目の前にいて、あの様な緊迫した状況で…」
「貴様は笑っているのだ?」
そう、俺はイッセー達に背を向けて、叫んでいた時確かに笑っていた。
「…それはよぉ…」
俺は吸っていたタバコを放り投げ…
神器のマフラーから勢い良く炎を出しながら…
「この俺を殺したテメェを…この手でぶっ殺せるからだ」
ニヤリとしながらそう言った。
「ほう、私を殺すと言ったか。面白い…貴様がもう一度向かってくるのなら…私ももう一度殺してやろうではないか!」
「我が名はドーナシーク・アルカデューク!天から堕ちた堕天使也!」
堕天使…ドーナシークはオーラを出しながらそう言った。
「凪原京介!テメェに殺された人間で…悪魔だ!」
お互いが名乗った瞬間俺は勢い良くドーナシークに向かい走り出す。
「飛ばすぜ!」
マフラー部分から勢い良く炎を噴射し、猛スピードでドーナシークの目の前へ移動し、体に拳を撃ち抜くっ!
「くらいやがれ!爆炎!」
ドーナシークの体を殴った瞬間、拳に纏っていた炎を爆発させて吹き飛ばした!
「ふ…ふふ!ふははははは!この程度の炎…効かんよ!」
ドーナシークは無傷で立ち上がると、物凄い速さで俺に詰め寄った。
「人を吹き飛ばす時は…こうするのだ!」
「くっ!」
きずいたら俺は吹き飛んでいた。
「クソッタレ!テメェ初めてあった時こんな強かったかよ!?」
明らかに今の方が強えぞコイツ…!
「ふっ…そうだな。あの時は人間と侮っていたからな…実際あの時も私を傷つけたのは貴様ではなくグレモリーだったしな。だがまあ悪魔になり神器も持っているとなれば…少しは本気を出さねばなるまい」
ドーナシークはそう言ってまた俺に高速移動で詰め寄る
「やらせっかよ!豪…炎!!」
俺は至近距離で豪炎を当てる!
この距離なら!
「甘いな…そんな物では私は殺せんぞ?」
「なっ!テメっ!」
「吹き飛ぶがいいっ!」
ズドォォォォォォォォォォ!!!!!!!!!
俺は勢い良く上に吹き飛び、天井を突き破り、下に落ちていく。
「これでトドメだ!」
ドーナシークの近くへ落ちた瞬間、蹴り飛ばされる。
ドォォォ!
「ガハッ!」
俺は口から血を吐きながらなんとか立ち上がった。
この野郎…マジモンの…化け物じゃねえか…!
「その程度か凪原京介よ…フリード・セルゼンを倒したのだから期待していたのだがなぁ?それともまだ本気を出していない…とかか?」
ドーナシークは笑いながらそう言った。
この野郎…
「上等ォ…」
俺は口に付いている血を拭いながらそう言った。
「ロヴィル…」
《なんだよ京介…お前早速死にそうだなぁおい…それでも俺様の持ち主かよ》
「テメェ力貸せよ…」
《んん?力なら今使ってんだろぉ?》
ロヴィルはおどけたようにそう答えた。
「そうじゃねえ…ニュートラルって事は…」
《ああそうだなぁ…ニュートラルって事はその上もある。》
「なら」
《だがそれを引き出すのは俺様じゃあない…お前自身だ。神器ってのはな…そいつの想いで強くなるんだよ。》
ロヴィルはそう言って話すのを辞めた。
「…お喋りは終わったか?」
ドーナシークはそう言って拳を構えた。
「…ああ、終わった。」
「…そうか…もう少し楽しめると思ってたんだがな。二回目の死を、体験させてやろう」
ドーナシークはそのまま俺に向かい走り出した。
「死を受け入れるがいい!」
ドーナシークは拳を思い切り撃ち抜いた
だがその拳は俺の体には届かなかった。
「…何だそれは?」
「炎壁…炎の壁だ」
俺は炎で盾を作り後ろに下がっていた。
「想い…ねぇ」
俺は右腕を構えた。
「そうだよなぁ…自分の神器だ…自分で力引き出せねぇで何が神器使いだってんだよなぁ!」
神器から炎が溢れ出る。まるで俺の感情に呼応している様に見える。
「上等だ!!俺がテメェを使いこなしてやるよぉ!ロヴィル!」
《fire engine !》
「first gear!起動!」
《first gear!》
BUOOOOOOO!!!!!
マフラーから轟音を響かせながら俺の神器の形状が変わり始めた。
肘までだったのが肩までになり、マフラーが増え…赤い…炎の様に真っ赤な宝玉のような物が手の甲に埋め込まれていた。
「ほう、進化したか。」
ドーナシークは笑みを浮かべそう言った。
「さて、悪いなオッサン!殺し合いの続きと行こうじゃねえか!」
俺はマフラーから炎を噴射し、ドーナシークへ接近する
そして思い切り腹に拳を撃ち抜いた!
ドォォォ!!
「ぐぅっ!」
ドーナシークは唸り声を上げる
「爆炎!」
俺は拳を爆発させ、思い切りドーナシークを上空に打ち上げたッ!
「うおおおおおお!!!」
俺は右腕を構え、左手を添え、拳に炎を全開に溜める
「最大!出力!」
ドーナシークが落ちてくる。
「くらいぃぃ!やがれぇぇぇぇぇぇぇぇ!!豪!炎!!!」
「ウォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォ!!!!!!!」
最大出力の豪炎が、勢い良く噴き出し、ドーナシークを飲み込んだ
ドーナシークは灰に変わり、何も残らずに、燃え散った。
「…じゃあなオッサン…」
俺はその場に倒れるように座った。
「しかし…同じ豪炎でも…ニュートラルとファーストでこんな違えのかよ…」
そう言いながらあたりを見回すと、ちょうど一直線に、床は抉れ、壁は破れ、壁の向こうの木はほぼ燃えていた。
「こりゃあ…後でリアス先輩に怒られっかなぁ…」
そう言いながら俺はタバコに火をつけた。
「さて…イッセーは…」
そう呟いていると下の方から凄い音が聴こえてきた。
「…気になるけど、やべえな…体が動かねえ」
1度座ってしまうともう立つ力も無くなっていた。
おいおい、俺ぁこんな体弱かったっけか?…いや、悪魔になって、相手のレベルが上がったってだけか…
「マジな殺し合いも悪くねぇな…」
そう呟き、タバコを吸っていると。
「京介!」
イッセー達が上がってきた。
「おお、そうか、堕天使倒したんだな?」
「ああ、アーシアは…残念ながら助けられなかったけど、部長に悪魔の駒を使って転生してもらう事にした。」
「そうかい…で、後は帰るだけってことか…悪いんだけどよ…足が動かねえんだわ。誰か支えてくれ」
俺はイッセーと木場を見て、そう言った。
「うわ…京介がそこまでになる相手だったのかよ…」
兵藤はそう言って驚いている。おい早く助けろ
すると体がいきなり持ち上げられた。
「…軽いです」
小猫が俺の体を持ち上げていた。
「おい、俺ぁイッセーと木場を見て支えてくれって言ったんだけどよぉ」
「私が1番怪我もなく力があります。つべこべ言わないでください。」
「はー…はいよ」
こうして。
俺達の教会カチコミ大作戦は終わったのだった。
はい、教会カチコミ大作戦、幕を閉じました!
と、いうかフリード弱くなっちゃいましたね…
その代わりにドーナシークがすごく強くなっちゃいました。
しかもまさかの2話に登場してました。
そしていつの間にか京介とイッセーは名前呼びを始めました。
そう言えばニュートラルとファーストで威力変わりすぎの件ですが
ニュートラルはギアも入っていない言わば走りもしない状態なのです。
なので本来はニュートラルで戦おうなんて考えは無謀なのです。ファーストに入ってようやく戦える様になる、という事です。
そんな無謀な状態の京介に負けたフリードは可哀想ですね