,一方、ジント達はユーリルが予約したレストランの近くにいた。
そのレストランは地上世界の中でも最高級クラスであるため服装は正装以外認めていない。最初から正装を持って来たジントとユーリルはともかく、ファラとカテジナは正装は持っていなかった。そのため、四人は動物園を出た後、洋品店へ行き二人のドレスを買った。
,四人がレストラン『フィフス・エレメント』に到着した。
ジントは“たきしーど”をきて、ユーリルは“ピンクのドレス”を着ていた。ファラは紫色のカテジナは黄色のドレスであでやかな雰囲気を店内に漂わせていた。
その店は、貸切にしておいたので、四人以外は誰もいなかった。
さすがに、ファラとカテジナはユーリルと同じテーブルにつくのは、機嫌を損ねると思ったので、少し離れた席へ座った。
ジントとユーリルは、ワインを店員からつがれて、杯を持って、乾杯しようとした瞬間、ユーリルは表情を変えて、ジントに叫びながら覆い被さった。
「ジント、危ない。」
次の瞬間、店内にいっせいに銃撃が打ち込まれた。ジントの周辺に雨のような銃弾が襲い掛かった。
「ファラ、カテジナ、左方向に数40の襲撃者・・・・・いや、機械兵士の攻撃。脱出の援護をしなさい。」
ジントをかばいながら、ユーリルは凝集光銃をぬいて、反撃をした。
「了解」
二人もすでに、戦士の顔つきで、その襲撃者に対応していた。
「カテジナ、やるよ。」
そういって、手榴弾を一気に10こ投げつけた。
「了解。」
そういって、自慢の槍で野球のバッティングのようにそれを一瞬で打ち返して、およそ3ウェスダージュ(百メートル)ほど離れた機械兵士たちは、その爆撃にされされた。見事としかいいようのない正確な手榴弾による爆撃だった。
そのため、一瞬、機械兵士の攻撃がなりやんだ。
その隙に、ユーリルは、ジントをものすごい力で引っ張り、裏口からレストランを脱出した。
カテジナとファラもその後に続いた。
安穏の休暇時間から一転して、謎の機械兵士という襲撃者からの逃亡状況におちいっても、ユーリルたちは、冷静だった。しかし、ただ一人、顔を青ざめていた。
「ユ、ユーリル、どういうことなんだ。あれは、なんなのだい。ここは、安全じゃなかったの。」
「ジント、ごめんね。どうやら、不足の事態が起きたのは確実だわ。しかも、あいつらは、ジントを狙っていた。とにかく、ジント。安全な場所へ向かうから、それまで、頑張ってね。私が命をかけて、守るから。」
その金色の瞳には決意と意思の光がみなぎっていた。
「ユー姉。まさかと思うけど、あいつら・・・・・」
カテジナは不安げにユーリルに聞いた。
「そうよ。機械兵士、『サタン事変』にあらわれた、人型兵器よ。どうやら、何者か知らないけど、サタンを復活させた可能性があるわね。」
苦々しく言うユーリル
「サタン・・・・・まさか・・・・・・・そんな・・・・・・」
激しく動揺するファラ
「冷静になりなさい。ファラ。私たちは、どんな状況であろうとも、いえ、特に危機的状況こそ冷静になるのよ。まず、目の前の事実を認識して、それに冷静に対応する。でなければ、生き残れないわ。」
厳しい表情でユーリルは言った。
「わかった。とにかく、グリーンに連絡しなくてわ・・・・・・こちら、ローズ・・・・コードPNUT発生、至急応援を求む。」特殊な通信機ティアラに連絡をとるファラ
「ローズ・・・・。こちら、グリーン了解。大変なことになったわね。さっき、ハーデスから連絡があって、サタンが復活したとあったわ。そして、目標は、ハイド伯爵閣下ということも伝えられた。」
「そうですか・・・・・。とにかく、応援をお願いします。現在地は、認識できると思いますが、武装型の空中艇、もしできたら、大気圏突破方の戦闘艇もあったら、お願いします。」
ファラはいつものように冷静に伝えた。
「了解、というより、現在、すでに、そこへ、向かっているわ。あと10分でつく予定。それより、ユーリルちゃん、そこにいる?」
「ええ、いるわ。ティアラさん。何か情報があるの。しかも、よくないほうの」
ティアラの意図を察するユーリル
「ええ、そうよ。宇宙に流した大喬さんの遺体が消えた。この意味、わかるわよね。『サタン事変』を経験したあなたなら。」
「ふー・・・・・・。もし、そんな化け物が出てきたら、逃げるわ。もっとも、逃げることができればの話だけど。とにかく、ティアラさん、早く救援きてね。」
「どうしたの、ユーリル?」心配げに言うジント
「まあ、よくない情報をつかんだの・・・・・・・・・・・・・・・・。どうやら、ちょっと、遅かった・・・・いや、覚悟が決まっただけましか・・・・・・」
そうユーリルはつぶやいた。
彼女は、空識覚で7ウェウダージュの前方に立っている人物を認識した。そこには、死んだはずの大喬が無表情でたっていた。両手に愛用の扇子をたずさえて・・・・・・。
,「あれは、大喬さん、まさか、死んだはずでは」ジントは、彼女の顔を見て、驚愕した。
「ええ、死んだわ。そして、機械の奴隷になったのよ。姿かたちだけではなく、戦闘能力も大喬さんと一緒だけど、中身は違う。ただの殺人機械・・・・・まったく、嫌な手をうつわね。」
そういって、ユーリルは懐から特殊な黒いグローヴをとりだし装着した。
「ユーリル、『ダーク・ムーン』を使うの。それほど、強いの。あれは。」真剣な面持ちでファラはたずねた。
「ええ、そうよ。それで、ファラ、カテジナあなたたちは、ジントをつれて、逃げて。私が時間を稼ぐ。」
金色の瞳に決意をみなぎらせるユーリル
「まって、ユー姉。何言っているの。ユー姉を見捨てて、逃げるなんてできないよ。」涙目のカテジナ
「そうよ。時間稼ぎの役なら私が命をかけてやる。だって、ユーリルは・・・・・・・」カテジナに同意するファラ
「いったでしょう。あれは、兄さんに匹敵する化け物なの。あなたたちでは、時間稼ぎにすらならない。だから、私が時間を稼ぐ間にジントをお願い。これは、命令よ。」
「ユーリル、そんな・・・・君はまさか・・・・死ぬつもりなんかじゃないよね。」
その言葉の意味を理解するジント
「ジント、デートに邪魔が入ったけど、楽しかった。ありがとう・・・・そして、愛しているわ。兄さんによろしく言っていてね。では、カテジナ、ファラあとは、任せた。」
そういって、ユーリルは絶望的な戦いを挑むように大喬だった機械兵士に向かっていた。