緋弾のアリア・隻眼の龍   作:楠葉遊鳥

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身体検査

今日は1年の身体検査の為仕切りが設置され、簡単な迷路みたいになった体育館にきている。

「アリア先輩じゃないんだよね…」

「怪我をしているので仕方ありませんよ!」

「でも担当はSランクだからいいじゃん!」

俺が担当する1年は既に全員集まっているようで、集合場所に近づくにつれハシャグ声が聞こえる。

「よし、全員集まってるな?」

「お…お前は!!あの時アリア先輩と一緒に居た先輩!?」

個室のように仕切りが設置された場所にはいると、3人の中で最も小柄な少女が大声で指を指してきた。

「強襲科Eランク間宮あかり…校外ならまだしも校内でしかも他に生徒がいる場所で先輩をお前呼ばわりするんじゃない、後敬語を使いなさい」

「な…何で私の名前とかをご…ご存知ですか?」

「…日本語がおかしいぞ?何でって…前に俺を付けてた時にこれ落としたろ?」

手に持っていた前にあかりが落とした生徒手帳を、軽く投げて渡す。

「あ!!これ私の生徒手帳!!良かったぁ見つかったよぉ」

「良かったね!あかりちゃん!!」

「全く…探しても見つからない訳だ…」

「盛り上がってるとこ悪いがそろそろ始めるぞ?あ…その前に自己紹介を…」

「強襲科Sランクの伊達政時先輩ですよね?」

黒髪の生徒が俺の代わりに自己紹介をしてくれた。

「お〜何で知ってるんだ?えっと…」

名前が解らず名簿を見る。

「佐々木志乃…長い…志乃でいいや…」

「何でって…先輩は結構有名ですよ?」

「え?マジか…」

「そりゃあねぇ…強者揃いのSランクの中で最強って言われてるくらいですからね?」

金髪の少女が口を開く。

「えっと…君は火野ライカか…そんな事言われてなんだ…まぁいいや時間が余りないから始めるぞ?まずは身長を計るから並べ〜、身長や体力に合った武器を必ず選ぶこと!」

『はい!』

身長計に1人ずつ乗って貰い、身長を計っていく。

「佐々木志乃155cmっと…ギリギリM4だな、次」

志乃が降り、ライカが身長計に載る。

「火野ライカ165cmかFNFALでも問題ないな、もういいぞ」

「うっす!」

ライカが降り、1番最後に間宮あかりが身長計に載る。

「間宮あかり139…ん〜」

急に身長が低くなり、あかりに合う銃を探すのに時間がかかる。

「これなら…大丈夫か?ほらG11」

「こんな変な銃やぁーだ!!」

「お似合い!お似合い!」

「こらこら〜からかわない」

「す…すんません」

あかりをからかうライカの頭をクリップボードで軽く叩くと、シャンプーの香りが鼻を擽る。

「ライカお前いい香りするなぁ、髪サラサラなのに縛ってる何て勿体無いぞ?」

「な…何するんすだ!?ば…バカ!」

ライカに近づき髪を触ったりもう一度嗅いでいると、何故か怒られてしまった。気のせいか少し顔が紅い気がする。

「あーすまん、いや俺が好きな香りだったからつい…」

「も…もう辞めてくださいね…」

(あ…あれ…何で私こんなにドキドキしてるんだ?…)

「さて次の場所に…」

誰かの視線を感じその場所を見るが、そこには誰の姿もなかった。

(気のせいか?)

「先輩どうしたんですか?」

「悪いなあかり…何でもない…次は視力検査だ、行くぞ」

武偵校の視力検査は普通校と違って、銃のスコープを使い検査をするのだ。

「右、上、下、左、下、上、右、右斜め上、右斜め下、左斜め上」

「よしOKだ、火野ライカ…目がいいな」

残りの検査を終え、最後は運動神経測定だけになった。そこまで3人の中で火野ライカの結果が、ずば抜けて群を抜いている。

「運動神経測定で最後だ」

今までの迷路の様な仕切りはなく、広く設けられた場所にやって来た。

「さて、3人まとめて本気で来い」

クリップボードを置き拳を鳴らす。

(今までの事…見返してやる!!)

(いくら私達がランクが下で下級生だからって素手でやるつもりなんて…私達を嘗めすぎています!!)

「Sランク武偵の強さ…興味があるぜ!」

それぞれペイント弾を装填した銃や、刃に当たった事が解るように特殊なインクを付けたナイフや刀を構えた。

「行くぞ!」

ライカの合図で3人がこちらに向かって来る。

「ハァ…銃持ってるのに間合いが近すぎだ」

UZIを持ったあかりとの間合いを一気に詰める。

「あびゃ!?」

銃口を向けられる前にUZIを握る手ごと左手で掴み上に挙げ、そのまま体制を低くしあかりが踏み出した足を肩に担ぎ上げそのまま右手を挙げ上げると、後ろに半回転して倒れる。

「ふべっ」

変な声を出し、倒れたあかりの手からすっぽ抜け自分の足元に来たUZIを足で止める。

「あかりちゃん!!」

刀を構え走ってくる志乃の足元目掛け、あかりのUZIを蹴る。

「甘い!!」

UZIを見ながらジャンプして避ける。

「甘いのはそっちだ」

「え?」

先程まで間合いが開いていたはずが、いつの間にか手が届く距離まで近づかれていた。

「敵から目を離すんじゃない」

志乃の腹に掌を添える。

「まさか…発…」

言葉の途中で志乃の体が後ろに飛び、倒れる。

「そう発勁だよ」

「後ろががら空きだ!」

振り向くとライカがナイフを逆手に持ち、跳躍していた。狙いは頭部のようだ。

「浮いてる状態じゃあ逃げ場がないぞ?」

ホルスターからストライクガンを取り出し、ライカに向ける。

「しまッ!?」

慌ててガード体制を取る。空中に飛び逃げ場が無くなったライカに狙いを定め、撃とうとした時に丁度ライカの着地地点に志乃の刀が落ちているのが目に入った。

「ちっ」

撃つのを辞めライカの着地地点に行き、落ちてきたライカをお姫様の形でキャッチする。

「な…何やってんだよ!?あんた!!」

まだ刀がある事を知らないライカが、手足をジタバタさせて暴れる。

「し…下をみろ下」

「え?」

目線を下に向けると、俺の足元に転がる刀を見て大人しくなった。

「わ…私を助けて…あ…あのすいません!!助けて貰ったのに…」

「大丈夫だ気にしないでいいよ」

「あ…あの…私重いから…降ろして貰えないですか?…」

「いや、全然重くないぞ?」

ライカをお姫様したまま数歩歩き、刀のない場所に降ろした。

「で…でも私身長高いから…」

「いやいや…俺からしたら165は低くよ」

ライカの頭を撫で落ちている刀とUZIをひろう。

「痛た…」

「大丈夫あかりちゃん?」

「さて身体検査は終了だ、帰ったらゆっくり休め」

『は…い』

刀やUZIをあかりと志乃の近場に置き、クリップボードを持ち体育館を後にした。

 

 




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