SONIC エミーとチョコレート事変   作:高機動ちくわ

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第1話

バレンタインデー、自分の大切な人に感謝の気持ちを込め、チョコレートを届ける特別な日である。

 

 

女の子達は、普段お世話になっている人に、大好きなあの人に、ホワイトデーのお返しが素敵な人に、それぞれの思いを込めたチョコレートを作るのだ。

 

 

バレンタインデーが近付き、街はピンクの飾りとチョコレートで溢れかえる。

 

 

 

 

 

だが、そんなバレンタインデーが大嫌いな人も、中にはたくさんいる。

 

 

華やかな街の様子を、巨大なモニタを通して眺めているこの男も、そんな人達の内の1人である。

 

 

エッグマン「なぁーにがバレンタインじゃ、皆浮かれてしもうて、馬鹿らしいとは思わんのか?」

 

 

立派な髭にだらしないお腹、サングラスを掛けたこの男はDr.エッグマン。

 

IQ300の自称、「悪の天才科学者」である。

 

世界を征服し、「エッグマンランド」をつくりあげるのが彼の夢である。

 

 

キューボット「どうしてボスは、バレンタインが嫌なんスか?」

 

オーボット「チョコレートを貰えないからだよ。バレンタインが嫌いなやつは皆そうなんだよ」

 

 

エッグマンの足下で話している2台のロボットはオーボットとキューボット、エッグマンの作った側近ロボである。

 

キューボット「なーるほど!オイラがボスにチョコをあげれば解決でごわすね!」

 

 

エッグマン「うるさーい‼誰がお前のチョコで喜ぶんじゃ⁉」

 

 

エッグマンは力いっぱいキューボットを蹴飛ばす。

 

キューボットの音声チップが切り替わる。

 

 

キューボット「ああん!パパのためにチョコのお城つくるのにい!」

 

 

オーボット「...「おネエ」の音声チップです。」

 

 

エッグマン「鬱陶しいっ今すぐ元に戻せ!...む?チョコのお城...?」

 

 

エッグマンはふと考え込む。やがて白い歯を見せてニイィッと笑った。

 

 

エッグマン「思い付いたぞ、バレンタインのチョコを世界中から集めて、お菓子のエッグマンランドを建設するんじゃ!バレンタインデーを台無しにして、エッグマンランドも建設できて、一石二鳥じゃ!」

 

 

オーボット「ボス...まさか本気なのですか?世界中のチョコを集めるなんて」

 

 

エッグマン「簡単じゃよ、そんなこと。まずは各地のお菓子工場を全て制圧する。後はその工場でできたお菓子をここに運送すればよい。」

 

 

エッグマンがキーボードを叩くと、モニタに世界地図が表示された。お菓子工場がある場所が赤く表示されている。

 

 

エッグマン「別に軍事施設を制圧するわけではないからな、量産ロボ、エッグポーン数十機と輸送機があれば工場1つ、簡単に落とせるわい。」

 

 

オーボット「しかし、すでに市場に出てしまったチョコはどうするのですか?」

 

 

エッグマン「うむ、全て回収するのは難しいじゃろな、じゃができる限りは回収するぞ...メタル!」

 

 

エッグマンが呼ぶと、一体のロボットが駆け付けた。

 

青に輝くボディ、黒いバイザーに映る赤い瞳、背中から顔を出す大きなスラスター、エッグマンがライバルのソニックに対向するために作った超高性能戦闘マシン、それがメタルソニックである。

 

 

エッグマン「メタルよ、これらの市場に出回っておるチョコレートを全て回収するのじゃ!お前なら簡単にできるじゃろう。」

 

 

エッグマンはモニタに示された数々の市場を指差した。

 

メタルは、主人のこの奇妙な命令にしばらく首をかしげていた。

 

が、やがてコクリと頷きエッグマンの基地を飛び出していった。

 

 

エッグマン「残りの市場は他のロボに任せるとしよう...よしっこれで準備は完了じゃ。後は世界中からチョコが集まるのを待つだけじゃ...ホーッホッホッホッ!」

 

 

エッグマンが高らかに笑う。エッグマンの基地から、無数の飛行戦艦が飛び立ち、世界のお菓子工場に向かっていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

キューボット「ボス、チョコの賞味期限は大丈夫なんスか?」

 

 

オーボット「ア...」

 

 

エッグマン「...えーと...まあ...観賞用じゃし...大丈夫じゃろ。...多分。」

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