IS インフィニット・ストラトス 英霊を従える者 作:ザルバ
「一夏、今回はどのカードを使うのだ?」
ピットにいる箒は一夏に尋ねる。
「まだ決めていない。アイツがどんなISなのか・・・・・・・・・・・セシリア。」
「ええ。鈴さんのISは中国第三世代の甲竜ですわ。」
「OK。それだけでも十分だ。」
一夏は白式を展開するとカタパルトとに移動する。
「じゃ、行きますか・・・・・・・・・・・・・白式・Fate、織斑一夏・・・・・・・・・出る!」
一夏は勢いよくカタパルトから発進する。アリーナの出るとそこには甲竜を身に纏った鈴がいた。
「やっと来たわね、一夏。」
「まあな。そっちのISの特性がわからない分、変身はお預けだ。」
「へ~、じゃあ早く変身させてあげるわ。」
鈴はそう言うと双天牙月をコールする。
(あの武装はパワータイプの武装と見た・・・・・・・・・だがそれほどのパワーがあってスピードがあるか見極めてからだ。)
一夏は焦ることなく、冷静に分析する方に徹した。
≪それでは両者、試合を開始してください。≫
試合開始のブザーが鳴り響いた途端、鈴は一夏に急接近し双天牙月をぶつけてくる。一夏は雪片で受け止める。
(パワーはセイバー以下、スピードは・・・・・比較しなくてもいいな。後は隙を作ることだ。)
一夏は冷静に分析し隙を作ろうと試みるが鈴は思いのほか攻め込んできていた。だが一夏はその攻撃を流れるように捌く。
(くっ!なんでこいつあたしの攻撃を捌けてんのよ!おかげでこっちの体力が取られるじゃない!こうなったら!)
鈴の甲竜のカスタム・ウィングがスライドし、一夏に向け放たれた。一夏はそれを正面から暗い後ろに飛ばされるが、ブースターを吹かし何とか背中をぶつけることはなかった。
「へ~、今の耐えたんだ。ま、ジャブだったんだけどね。」
(砲弾は見えなかった・・・・・・・・・・・・・・と言うよりもなかった。衝撃だけが伝わって・・・・・・・・衝撃?)
一夏は考えた末に一つの答えに辿り着いた。
「その武器、衝撃を武器にするんだな。」
「ええ、そうよ。言っとくけどアタシが有利なんだから。」
「いいや。」
「っ!」
一夏の言葉に鈴は反応する。
「これで使うカードが決まった。」
一夏はカードケースから一枚のカードを引き抜いた。
「クラスカード・・・・・・・暗殺者〈Asashin〉!」
クラスカードが輝き、白式・Fateの姿を変える。紫を基とした装甲。その姿はまさに侍と言っても過言ではなかった。一夏の手にはアサシンの武器である一夏の背丈よりもはるかに長い長刀が手に握られていた。
「アサシンって・・・・・・・・・・・その刀長いじゃない!馬鹿にしているの!」
「見た目に捕らわれているようじゃまだまだだな。」
「こん・・・・・・・・・・・・のっ!」
鈴は一夏の言葉に乗せられ龍砲を放つ。
〈保有スキル・心眼(偽)(A)、発動〉
「ふっ!」
一夏は一瞬にして反対側に移動した。
(速い!何なのよあれ!でもいくら速くてもこれなら!)
鈴は龍砲を連射する。一夏は地面をアサシンの名前の如く素早く移動する。
(一夏の今のIS、速すぎる。でも案だけ速かったらパワーはないわね。ならこっちに勝機があるんだから!)
鈴は煙幕を作る。
「っ!煙幕か・・・・・・・・」
一夏は焦ることなくその場に留まった。一夏は目を閉じ、感覚を研ぎ澄ませる。
(落ち着け・・・・・・・・流れを読むんだ。空気の流れを。周りに響く雑をンは切り捨て・・・・・・・・・・そこっ!)
一夏は目を開けると同時に反転し、鈴の双天牙月を受け止める。
「っ!やるじゃない・・・・・・・・・まさか止めるなんて思ってもみなかったわ。」
「まあ、鍛えられているからな。今度はこっちから行かせてもらう!」
一夏は鈴を押し返すと長刀を振るう。
「織斑君、あんな長い刀で大丈夫ですかね?」
「さあな。だが長い分力を込めた振りは隙を作る。」
モニタールームで二人と箒とセシリアは釘付けになっていた。
「ですが一夏さん、あんな長い刀を使いこなしていますわ。刀とはあんなに簡単に扱えるものですの?」
「違うぞ、セシリア。刀もそうだが武器というのは癖がそれぞれある。武器にはそれぞれ長所と短所があり、それを活かすも殺すも使い手次第だ。一夏はあれを扱っている。」
「使いこなしているのではなくて?」
「前に一夏に聞いたが“俺は二流程度しか扱えない。だから使いこなすんじゃなくて扱うんだ。”と言っていた。」
「なるほど・・・・・・」
パワーの代わり、スピードで追い詰める一夏。最初鈴は相殺しようと試みたが一夏のスピードの速さに圧倒され、防御態勢に入った。止まぬ剣激が鈴を追い詰める中、一夏は剣激を止め、一旦距離を取る。
(もらった!)
鈴は瞬間加速を使い一夏に一撃をお見舞いしようとする。その瞬間だが一夏は微笑んだ。
「秘剣・燕返し!」
キィンガッ・・・・・・・・・
一瞬のことで誰にもわからなかった。
気づけば鈴が飛ばされ、一夏は長刀を突いていた。
「な、なにが起こったのだ!」
「一瞬で何が起きたかわかりませんわ!」
箒とセシリアは何が起きたか全く理解できなかった。
「織斑先生、今のは・・・・・・・」
「ああ。みんなにはわからないだろうがあいつは一瞬で剣を左右に振り、その後で突いた。」
「そ、そんな人間離れしたことができるんですか!」
「私も普通の刀でならできるかもしれん。が、あいつは振り難いあれでやってのけた。しかしあいつの顔を見ろ。」
モニターには悔しがっている一夏の顔が映った。
「おそらくだが・・・・・・・・・・・・あれは本来一瞬で三激叩き込むような技なのだろう。」
「三激!そんなの・・・」
「あの刀じゃ無理だ。だがあいつはそれを目標にしている。まったく、誰があんなものを教えたのか。」
「な、なにが起こったのよ!」
「悪いな鈴。まだ未完成だからお前にとっちゃ侮辱だけど許してくれ。」
「あ、あれが!・・・・・・・・・・・けど今のは見切ったわ!あたしに勝機はあるわ!」
「それはどうか・・・・・・・・・・・・確かめてみろ!」
一夏は構える。
「やってやるわ!」
鈴も構え、二人が互いに動かなくなった途端であった。二人の間に割って入るようにアリーナのシールドを破り、赤いレーザーが入ってきた。