IS インフィニット・ストラトス 英霊を従える者 作:ザルバ
レーザーが放たれたところに謎のISが着地した。
「鈴、後退!」
「う、うん!」
一夏と鈴は距離を取る。
「織斑先生!」
『言われなくてもわかっている!』
千冬は警報を鳴らし生徒に避難を促す。
(こんなことするのは束さんか?でもなんで・・・・・・・・)
(一夏!)
(アサシン?)
(先ほどお主の電話に電話があった故、拙僧が出てみたところ篠ノ之束より伝言を預かった。アレを止めて欲しいと。)
(束さんが動かしたんじゃないのか?)
(どうやらそうらしい。それとそのカラクリから何やら魔力を感じないか?)
アサシンに言われ一夏は感知をしてみる。
(・・・・・・・・確かに感じるな。だが一体誰が・・・・・・まさか!)
(恐らくそうであろう。あの魔術師がそのカラクリを操っているのであろう。今度、ランサーのルーン呪符を送っておこうと思っている。)
(大賛成。)
一夏は長刀を構える。
「おい、聞こえているか?所属と名前、目的を言え。」
一夏がそういうと謎のISは一夏に向けレーザーを放つ。
「おっと!」
謎のISは鈴には目もくれず一夏ばかりを狙う。
「俺狙いかよ!」
一夏はアサシンの特性ともいえるスピードで回避するが手を焼いていた。
「こんの!」
鈴が急接近し双天牙月を振り下ろそうとするが謎のISは腕を振り、鈴を払い除ける。
「きゃっ!」
「鈴!クソ・・・・・・・」
一夏はリンことを機にかける暇すら与えられず、避けることしかできなかった。
「くっ!私にも専用機があれば・・・・・・」
「箒さん、今はないものねだりしても仕方ありませんわ。かく言うわたくしも、今この状況では出れませんし。」
アリーナの遮断シールドはレベル4にまで弾き上がられていた。モニタールームでは指を銜えて見ることしかできないのが今の状況だ。
そんな時モニタールームにビデオ電話が入る。
『ち~ちゃん!』
「「し、篠ノ之博士!」」
モニターに映し出された束の姿に山田先生とセシリアは驚く。
「なんだ束。今こっちは忙しいのだ。」
『そのことなんだけど一応束さんも関係しているんだよ!』
「なに?」
『束さんが作ったゴーレムがどこぞのバカが勝手に奪って、こっちのコントロールを受け付けないんだよ!』
「「「なっ!」」」」
束の言葉に一同は驚きを隠せなかった。束の頭脳は世界一と言っても過言ではない。その束ですら手を焼くとなると相当の相手である。
『とりあえず作った束さんにも責任はあるからとりあえずセキュリティーをって・・・・・・必要・・・・・・・・ないみたい。』
「「「「え?」」」」
束があるモニターを移す。するとそこにはゴーレムほどの大きさの黒い巨人、バーサーカーが扉をこじ開けていた。
「な、なんだあれは!」
「ISですか!」
「人間じゃありませんわ!」
「大きい・・・・・」
四人それぞれ反応をする。
(そういやいっくん言ってたっけ。バーサーカーくんは誰よりも理性は欠いているけど、人を守るためならいくらでも傷ついて戦うって。)
束はそう思いながらバーサーカーを見ていた。
(一夏、バーサーカーに支持を出したか?)
(この状況で出せるか!なにかやった?)
(実体化して生徒の避難を行っている。)
(なら問題なし!後でアーチャーの説教あるけど選択は間違いじゃないから良しとする。バーサーカー、全部終わったら霊体化して!)
(■■■■!)
一夏は避けながら念話する。とは言ったもののいつまでもこの状況が続けば不利になるのは確実であった。
(接近戦じゃなく遠距離で、相手が打つよりも早く、数を相手よりも多く・・・・・・なら!)
一夏はゴーレムから距離を取り、アサシン形態を解除するとクラスカードを一枚取る。ゴーレムは一夏に向け、レーザーを放つ。
「クラスカード、王〈Gill〉!」
一夏が言い放った瞬間、レーザーが一夏に当たる。
「一夏!」
鈴が叫ぶ。一夏がいた場所に土煙が立った。
「嘘よ・・・・・・・・そんな・・・・・」
「勝手に殺すな!」
「っ!一夏!」
土煙の中から出てきたのは、黄金の鎧を着て腕組みをしながら歩く一夏であった。
「アンタ・・・・・・・・・・それ・・・・・・」
「ま、王様だからこんな感じだ。さて・・・・・・・・・・・雑種にも劣る木偶の分際で、我だけでなく関わる全ての者に手を出したその愚業、万死に値する!」
「い、一夏・・・・・・・?」
一夏の口調が変わったことに鈴は戸惑う。そんな時鈴のISにディスプレイにあるものが表示される。
〈慢心せずして何が王か!・発動中〉
機能:操縦者の精神を一時的に変える。
「なによそれ!」
鈴はツッコミたかった。要約すると今の一夏は疑似ギルのようなものである。
「我が宝物を持って、貴様に引導を渡す!」
〈王の財宝(ゲート・オブ・バビロン)・発動〉
一夏の後ろにいくつもの武器が現れる。剣、斧、槍、釜、etc・・・・。数えれば切りがなかった。
「なによあれ・・・・・・・・・・・あんなに武器があるなんて・・・・」
「消えろ、木偶!」
一夏は武器を発射する。ゴーレムはレーザーでいくつか撃ち落とすが、それはほんの少し。残りを余すことなく喰らってしまう。
「ほう・・・・・・・・・耐えるか。ならばこれならどうだ?」
先ほどよりもさらに多くの武器を出す一夏。それの目の前では回避は不可能ともいえる。
「消え失せろ、木偶!」
一夏は容赦なく放つ。さすがのゴーレムもレーザーを打つ前に回避をとする暇もなく、その攻撃を受け、もはやボロボロの状態になった。
「まだ生きているか・・・・・・・ん?」
一夏はあることに気付いた。ゴーレムのむき出しになっているコアの部分に先日の海魔がうごめいていた。
「ふん、まったく不快にさせるな。その欠片、一つたりとて逃がさん!目覚めよ、エアよ!」
一夏の手元に金色の鍵のようなものが現れる。
「鍵?」
モニターで見ている千冬たちもそれが鍵にしか見えなかった。一夏はそれを上に向け、手元の部分を捻る。すると鍵の部分からいくつもの網目状の赤い線が拡散するように現れる。
そしてそれは一つに収束する。終息した姿は正に赤い小さな星。そこから剣の柄が現れ、一夏はそれを手に取る。小さな星は筒状の刀身を出す。
ゴーレムはその場から逃げようと開けた穴から出ようとする。
「鈴、離れていろ。正直これは制御が難しい。」
一夏がそういうと乖離剣の筒状の部分が回転する。
「原初の理を知れ・・・・・・・・・・・・・・・天地乖離す開闢の星(エヌマ・エリシュ)!」
放たれた一撃は周りに大きな波紋と風を起こしながらゴーレムに直撃する。ゴーレムは直撃し、ボロボロに破壊される。
「よし・・・・・・・・・・・鈴、大丈夫か?」
「だ・・・・・・・・・・大丈夫かじゃないわよ!あんたなんて武器使ってんのよ!おかげで三途の川に行くかと思ったじゃない!」
「生きているなら問題ない。」
「大ありよ!」