IS インフィニット・ストラトス 英霊を従える者 作:ザルバ
一日目の授業が終わり一夏は帰る準備をしていた。
「一夏、帰るのか?」
「ああ。しばらくは自宅通いって聞いているからな。」
一夏が準備をしていると山田先生と千冬が一夏の方に来た。
「あ、よかった。織斑君まだ帰っていていなかったんですね。」
「どうかしたんですか、山田先生?」
「ええ。実は今日から寮に住んでもらうことになったのでそのカギを渡しに。」
「え?でもしばらく家からと聞いていますが。」
「ええ。ですが織斑君の今の状況ですので急遽決まったんです。そこら辺の話を政府の方から聞いていませんか?」
「いいえ。(ま、当然か)」
一夏も予想は出来ていた。世界でただ一人しかいない男性IS操縦者。貴重なサンプルとして欲しい国や機関はごぞっといる。最悪ホルマリン漬けになるとアーチャーから聞いていた。
「わかりました。でも荷物は・・・・」
「荷物なら私が手配をしておいた。最も、鞄に既にセットされていたが予想していたのか?」
「ええ、まあ。」
「うむ、いい判断だ。」
千冬は一夏を褒める。
「あ、これ織斑君の部屋の鍵です。」
山田先生はそう言うと一夏に部屋のカギを渡した。部屋番号は1026であった。
「私の部屋の隣か。」
「ん!箒の部屋の隣か。助かった。」
「へ?」
「いや、知り合いが近くにいないと不安だからな。いてくれて助かったよ。」
「あ、ああ/////////」
箒は顔を赤くする。
「それと大浴場があるのですが織斑君は使えません。」
「仕方ないですね。男士トイレは?」
「部屋に設置されているので大丈夫です。校舎内にはないので別館に設置してあるトイレを使ってください。」
一夏は安堵を吐く。流石にトイレはないと困る。別に男士が女子のトイレに入っても事実上問題はないのだが、一夏のモラル的に問題である。
ちなみにモラルと倫理は似て非なるものである。
簡単な例で表すと倫理とは人としてやってはいけないなどの一般的考え。それに対しモラルは自分としてやってはいけないという自信の考えである。
「じゃあ俺は寮の部屋に行きます。」
「はい。あ、道草をしないでくださいね。」
「はい。(短い距離でどう道草をしろと?)」
一夏は言いたいことを胸の奥に収め、自室へと向かった。
「さてと、部屋に入る前に。」
一夏は扉に手を当て小声で呟いた。
「解析、開始。(トレース オン)」
部屋内部、解析
生命反応、1
監視カメラ5台
(思いっきりプライバシー無いな。それより生命反応の方は警戒したほうがいいか。)
一夏は手にルーン文字を書いた符を袖に忍ばせる。
(アーチャー、周りに人影は?)
(ない。どうする?私が入って相手を潰すという手もあるが?)
(千冬姉に知られたらどう説明したらいいかわからん。ここはあえて敵の策に乗る。)
(了解した。)
一夏は勢いよく扉を開ける。
「おかえりなさい。ご飯にします?お風呂にします?それともわ・た・し?」
一夏はためらうことなく扉を閉める。
(アーチャー、俺今日疲れたのか?目の前に変態がいたぞ。)
(落ち着け一夏。私にも裸エプロンを着た女性が見えた。)
(そうか。キャスタークラスのサーヴァント御幻術じゃないんだな。残念だ。)
(ああ、全くだ。)
(どうする?ここにきて今一度開けるか?)
(・・・・・・・・・・・・いい手がある。)
一夏はケータイをムービー回線にし、千冬に電話を掛ける。千冬が出るなり一夏は再度扉を開ける。
「おかえりなさい。私にします?わたしにします?それともわ・た・し?」
『・・・・・・・・・・・・・何をしている更識。』
ケータイ越しに声からでも青筋を額に出している千冬が喋る。
「ええっ!織斑先生!?」
『更識、こいつが再び扉を開けるときに服を着ていなかったら写真を校舎に張り出す。』
「ま、待って待って!さすがにそれをされたら私が死にます!」
『大丈夫だ。変態としてみんなの記憶に生きる。』
「そんな生き方したくないです!」
『なら早くしろ。』
千冬はケータイを切る。
「ううぅ・・・・・ちょっと待っててね。」
「さっさとしてください。」
数分後、制服を着た更識(仮)が出てきた。
「入ってください。」
「と言うかここは俺の部屋です。」
一夏は部屋に入るなり鞄を置くと椅子に腰掛け更識(仮)の方を見る。
「それで?あなたの名前は何というのですか?」
「ええ。私の名前は更識楯無。ここの生徒会長よ。」
「ほ~。で、そんな生徒会長様が何の用なんですか?」
「むー、つれないなー。」
「あんな変態行動する人ですから。」
「ぐぅ!傷口に塩を塗られる!」
「塗るんなら砂か砂利がいいですね。涙を流す姿がそそります。」
「S!ドS!」
「そうですね。」
「否定しなよ!」
漫才に楯無は息を切らす。
「で、なんでここに?」
「そうだった。君にあいさつかな?それと・・・・・・・屋上であってた青い人。」
「っ!(アサシン!)」
(そのようだな。こやつ、童ながらできる。おそらく暗殺か裏方の仕事をしているとみた。)
「(上手く誤魔化す)何のことでしょうか?第一、屋上にいたのは認めますけどあそこには箒と俺しかいませんでしたよ。」
「ふ~ん・・・・・・・・・そういう反応するんだ。ま、いいけどね。」
楯無は扉の方まで歩く。
「織斑君、槍兵さんによろしくね。」
楯無はそう言うと部屋を出ていった。一夏はアサシンに楯無が大分離れるまで監視させた。
「じゃ、始めますか。」
一夏は手に五寸釘と金槌を投影すると監視カメラがある位置にまで移動、五寸釘を打ち込み破壊する。一夏はすべてを破壊すると投影魔術で壊した壁を修繕する。
「もう大丈夫だな。アーチャー、アサシン。」
一夏の声に応え、二人は実体化する。
「いやはや、全く面倒なことになったよのう。」
「まさかあそこまでの手練れが、それも近くにいたとはな。すまない一夏。」
「謝らなくていいよ。みんなが戻ったら少し話しておこう。」
一方その頃サーヴァント女性陣は待ちの中であることを散策していた。
「どうですか、キャスター?」
「全く駄目ね。ここまで魔術を隠すなんてやはり相手はキャスタークラスだわ。ライダー、そろそろ一夏の方に戻りましょう。」
「そうですね。」
一般人を装った服装で話すセイバー、キャスター、ライダー(魔眼殺しの眼鏡を掛けている)。ライダーはエンジンを吹かせ、車を走らせる。
ここ最近世間では怪奇事件が起きている。
それは第四次聖杯戦争でもあった事件と全く似ている事件。
連続児童失踪事件である。