not悪魔yes化物   作:H-R-ホライズン

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やっとセラスの登場です。のんびりとした日常?回。
一回真ん中辺りで文が消えて泣きたくなった。


第七夜 華は咲く

行く先行く先声を掛けられ続けたセラスは、疲れて静かな書庫で、本を読み耽っていた。

「ここに居たのか」

インテグラに声を掛けられ、セラスは振り向いた。

「あ、はい如何したんです?」

「同業者を紹介する。アレン!」

セラスはそんな事を聞いて、一体誰が来るのだろうと、ワクワクしながら待った。

「はい、––––既にスタンばっていたんですから当然ですけど」

今の今までに見なかったタイプの男性に、セラスは安堵を覚えた。

「アレン・ウォーカーです。宜しくお願いします」

「セラス・ヴィクトリアです。宜しく」

互いに握手を交わし、これでおしまい、と思いきや、インテグラが、とある提案をして来た。

「アレン、セラスの案内を頼んだ」

「えっ…あぁ、分かりました」

突然の提案というのに、アレンは快諾した。

と、言うのも、今、セラスをマトモに案内出来るのはアレン位なのである。

普通のメンバー達は、浮き足立って案内に成らない。

アグラヴェインはプレイボーイだから何とかなりそうだが、彼は今、仕事をしているとアレンはインテグラから聞いている。

インテグラもそんな余裕は然程無い。

アーカードはそもそもそんな気は微塵も無いだろう。

そうなると、アレン位なのである。

「出来うる限り簡潔に致しますので。行きましょうか」

「はい!…こう言う人がこの機関にいるんだ…」

ボソッと言った台詞に、アレンは苦笑いしてしまった。

後で皆が何をしたのか、問い質すのも悪くない。

暫くして、一通り案内を終えて、セラスの部屋の前に辿り着く。

「以上で、案内は終了です。必要最低限の所しか教えていませんので、もし何かあったら–––––僕かウォルターさんに聞いて下さい」

暫くの間は、インテグラやアーカードを挙げようとして止めた為に生まれたものだ。

あの二人が…と思ってしまうと、挙げるのは躊躇してしまう。

「ありがとうございます!お世話になりました」

セラスは気づいていないのか、明るい声で礼を述べると、ぺこりと頭を下げ、部屋へ入って行った。

 

やる事も終え、自分の部屋に帰る道すがら、とある人物を見つけた。

「あ、アレン!お疲れ様」

アグラヴェインだ。

「お疲れ様って…それを見越して逃げたんですか?」

静かに殺気を出すアレンに、アグラヴェインは冷や汗一つかかず笑ったまま頷いた。

「うん、だってさ、ああ言うのは苦手なんだ」

それは仕方ないと、アレンは殺気を出すのを止める。

「所でアレン、何か困ってる事はないかい?」

「そうですねぇ…」

其処でアレンは、考え込んでしまう。

五分も経ったころに、アグラヴェインは痺れを切らして声を掛けた。

「アレン!アレン。何も無いなら言わなくて良いんだけど。僕、なんとなく聞いただけだから」

そう言いつつアグラヴェインは肩を揺さぶり、そこでやっとアレンは我に帰る。

「いえ、何でも。そういえば、アグラさんは何の仕事しているんですか?」

「ん、そうさなぁ…武器の調達とか、色々な手配。如何したんだい、そんな事聞いて」

(武器の調達かぁ…武器の調達!?)

がばり、とアグラヴェインの肩を掴む。アレンは何処か興奮した面持ちだ。

「な、何かハンドガンを調達して頂けませんでしょうか!」

「落ち着け、落ち着けアレン!急に一体何だ!」

驚いた様に肩を反らすアグラヴェインに、アレンはこれでもかと真剣な目で問うてきた為か、アグラヴェインは何が何だか分からず慌てふためく。

肩にはギリギリと力が入って行く。

「わかった、分かった!分かった!だから手を離せ、離して!痛いから!」

「あ、すいません!話すので、ちょっと来てくれませんか」

アレンは、アグラヴェインの肩からぱっと手を離す。アグラヴェインは肩を摩りながら、アレンの部屋へと同行した。

(しかし、彼の左手––––手袋越しで分かりにくかったけれど、人の質感は無かったなぁ…)

そんな事が思い浮かんだが、この時代にあれ程精密な動きを可能とさせる義手を作れる技術まで進んでいないと解っていたアグラヴェインは、あれは何かの思い違い、と考えた。

「––––と言う訳でして、必要なんです。武器が」

先日起きたあらましを説明した、アレンに、アグラヴェインは難しい顔をした。

「そんな物、世の中にあるのかい?イノセンスって…」

「さぁ、としか言い様ありません。もし、ある、と言うのなら、全て僕が集めないと」

たった二つだけだったが、イノセンスはこの世界にあった。アレンが、元の自分ではなく、アレン・ウォーカーとして来たせいで出来た歪みであることに違いない。

ならば、それを正すのはアレンの責任である。

今考える事では無い、と思い、アレンは話の筋を元に戻す。

「其れで、カートリッジ、つまりストックに、此れが嵌め込めるように改造された威力強めの経口大きめなのをくれませんでしょうか!弾丸は無くて良いです」

手に持つ物は、キューブからダイヤモンドカット状に加工されたイノセンス。それをアグラヴェインはまじまじと見つめる。

「…良いよ、分かった。武器の調達は僕がするけど、改造は彼方の役目だもんなぁ…まぁ、なるべく早く納品出来るように頑張るさ」

アレンは、それに満足そうに頷いた。

「ありがとうございます、アグラ!」




ディーグレが最近大きな変換点に差し掛かっている気がしますね。
次回、アレンの楽しい戦闘教室!レディ、ファイッ!
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