数日後。
アグラヴェインが、アレンの部屋を訪れた。
「ちょいちょい、アレン、頼んでいたもの届いたよー」
「早くないですか!?」
「そうかな?改造係さん達は何時もこんなのだけれど」
「…一体何者なんだ…」
「さぁね。僕ら互いの過去には突っ込まないタチだし」
はい、これね、と、アグラヴェインがアタッシュケースをアレンに渡した。中に入っていた二丁の銃は、銃身が平べったく、ぱっと見オートマチックに見えるが、イノセンスがリボルバーに加工されて収まっており、元は回転式拳銃であった事が伺える。
「何だったんですか、これ」
「トーラス・レイジングブル。454カスール弾モデルだから威力は保障出来るよ」
「保障も何も454自体が最強弾じゃないんですか?」
「あー…大体旦那のせいさ!」
「逃げないで下さいよ」
がちゃ、とトリガーに手を当てるアレンに、アグラヴェインは慌てた。
「ストーップストーップストーップ!それ改造の都合上セーフティないの!!だから慎重に扱ってくれよ?今なら、限定、オマケのケースも付けてるから」
まるで通販でもしているかのような戯けた口調を、殺気立つアレンの前でも貫き通すのは癖なのだろう。アレンは溜め息を吐き、銃をさっとおろした。
「そうなんですか…ご指摘ありがとうございます」
「銃としたら欠陥なんだろうけど。名前無いから付けてやってね」
そう言うなり、アグラヴェインは部屋を出て行った。
「名前、ですか…」
考えておきますか、とアレンは静かに呟いた。
翌日。
アレンはインテグラに呼び出されていた。
「また、|事件〈あれ〉ですか?」
インテグラが、溜め息混じりに頷いた。
「ここ最近しょっちゅうでな…お前は貴重な戦力だから、あまりこき使いたくないのだが…」
「構いませんよ。僕がここに居るのは、それの見返りですから」
キッパリと言い切るアレンに、インテグラは少しアレンの歪みを見たような気がして、もの哀しい思いになる。だが、アレンの瞳には覚悟の色が湛えられている。
インテグラはもう何も言うまいとした。
「今度は此処だ…今直ぐ行ってくれ」
「|了解〈サー〉!」
妙に気合いの入った声で、アレンは敬礼した。
「さて、初めて何か開ける時のワクワク感と言えば素晴らしいものでしょう」
アレンが、此れ迄以上に饒舌に話している。
「くじ引きを引く時とか、応募ハガキの結果とかと同じ位に、欲しかったものを開けて使う瞬間というのは、心底嬉しい!」
腰に手を当てた。其処にはあの二対の拳銃がホルダーに収まっている。
「こんなこと、|アレン〈僕〉が聞いたら不機嫌になると決まってます。ですが。どうも僕は真逆のようです。この戦いを、楽しんでいる節すらある…優しくなどない、戦闘狂のようです」
くすり、と笑い、アレンは現場へと向かって行った。
名前が思いつかない。次回はバトルのつもりです。敬語を使うキャラはどSの戦闘狂ばっかな希ガス