生き残りをかけて~生存者達の記録~   作:Archer SHO

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どうもおはこんばんにちは、archer1925と申します!

今作は以前投稿していたもののリメイクとなっています!!

お楽しみいただければ幸いです!

では、どうぞ!!




藤堂祐樹編 第1章
藤堂祐樹編 第1章 0話


2030年11月11日。あれがすべての始まりだった…………

 

 

午後8時20分頃、憂鬱な週初めの会社や学校も終わり、夕食をすませ、一息ついているであろうその時間に突如として臨時速報がテレビやラジオで鳴り響いた。それによると、

 

 

『南アメリカで突如として人が人を食らう奇病が発生した。』

 

 

もちろんもっと伏せたような言い方であったが要約すればこういうことだった。

 

 

なんにせよ、南アメリカで発生したいわゆる『ゾンビウィルス』は瞬く間に南アメリカ全土に広がった。それは臨時速報が流れてから3日後のことだった。ここまで早くゾンビウィルスが広まったのは名前の通り、よくあるゾンビ映画のように感染者に噛まれた人も、ものの数分で同じ感染者となるというこのゾンビウィルス独自の感染方法にあった。このように感染者は芋づる式に日に日に増えていった。

 

この爆発的感染を危惧したWHO(世界保健機関)は非常事態宣言を発令した。WHOによる非常事態宣言から2日後、アメリカ合衆国とメキシコからなる連合軍による南アメリカへの感染者封じ込め作戦、および焼夷爆弾による空爆が開始された。当時のニュースでは封じ込めの際に行われた連合軍による感染者(非感染者も含む)に対する機銃掃射、空爆でおおよそ11万人が犠牲になったと大きく報じられていた。そんな大きな犠牲者を出した封じ込め作戦は昼夜を問わず続けられた。それが一ヶ月もの間続いたのだ。

 

この封じ込め作戦によって感染拡大は防がれた………はずだった。

 

南アメリカの感染者封じ込め作戦から一週間後、アメリカ、メキシコ、イギリス、フランスにて感染が確認された。そこからはあっという間だった。アメリカ東海岸から西海岸へと感染は広がり、カナダへ。イギリス、フランスからドイツやスペインなどの欧州全土。そこから中東諸国やアジア、中国、そして日本へと感染は広がった。

 

日本で感染者が現れた時は、それはもう酷かった。もちろん政府もなにもしなかったわけじゃない。感染者の徹底隔離。各都道府県につながる国道の封鎖、および国防軍(旧自衛隊)、在日アメリカ軍による検問の設置。各都市の主要地点に高さ10~15メートルのコンクリート製の壁で囲まれた安全地帯の設置などが進められた。が、それでもゾンビ病にはかなわなかった。検問は感染者の大群に突破され、安全地帯は内部から反乱や感染で崩れていった。内部での生存は絶望的だっただろう。

 

このようにして日本のみならず世界的に人類の数は減少し続けた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

………世界的感染爆発から2年、人類はまだ滅んじゃいなかった。

 

 

これは世界崩壊から2年後を生きる生存者たちの物語。

 

 

 

ーーー

 

ーーーーーーー

 

『藤堂祐樹編 』第一章 0話

 

逃げ場なんてなかった。

 

生き残りたいのなら『奴ら』と戦うしかなかった。

 

それがたとえ家族や友達、恋人だったものだとしても。

 

僕は最初の感染爆発を生き残った。あれからもう2年になろうとしている。

 

この2年間で僕は変わっていった。

 

最初の1日で僕は感染した家族を殺し、次の日には僕の家に来た感染した彼女を介錯した。

 

1ヶ月目には何人もの人を見殺しにしてもなんの罪悪感も沸かなくなっていた。

 

半年後には生存者グループをおとりにして食糧を得るように。

 

感染爆発から一年後にはどんなことだろうと罪悪感を感じなくなっていた。

 

僕が死んだら間違いなく地獄行きだろう。

 

だが、ふとしたときに考えるのだ。

 

 

 

 

 

 

…はたして、今の世界と死後の世界、なにが違うのだろうかと。

 

 

 

 

………

……………

 

 

 

 

関西と関東を結ぶ高速道路にある中規模のサービスエリア。

 

そこに1台の車が止まっていた。アメリカ製のマッスルカーということもあり車体は大きいが、別にただ車体が大きいだけの車なら珍しくもなんともない。

 

だが、その車はあきらかに異様だった。

 

その大きな車体の窓すべてに黒く塗装されたフェンスが溶接されており、車体自体にも薄い鉄板のようなものが溶接されていて、その上から鉄パイプで補強されていた。そして、フロントには鉄板で作られたドーザーがあった。

 

さしずめ、鉄の棺桶といったところか。

 

その車の中では1人の青年が双眼鏡を使い、様子を伺っていた。

 

彼は藤堂祐樹。この世の地獄を今なお生き延びている生存者の1人だ。

 

 




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