生き残りをかけて~生存者達の記録~   作:Archer SHO

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遅くなりました!

第4話です!!

どうぞ!!!


藤堂祐樹編 第1章 4話

 

ーーー

ーーーーーー

 

 『祐樹、わしはもう長くはもたん。こいつを持って早ようどこか遠くへ逃げろ。』

 

  ダァァン!!!

 

なんで

 

 『くっ!祐樹!ここはダメだ!先に逃げろ!!』

 

なんで

 

 『祐樹お兄ちゃん、お願い、私も一緒に連れて行って!!』

 

なんで

 

 『ゆう…き……愛してる…よ、だ…から、…やく、早く私を殺してぇ!!!』

 

  パァン!!!

 

なんで

 

 『私はここまでだけど祐樹お兄ちゃんは私の分まで生きなきゃだめだよ?』

 

  タァァン!!

 

なんで

 

なんで僕の大切な人たちは僕を置いて先を逝くんだろうか。

 

皆、待って、

 

………僕を、一人にしないで

 

ーーーーー

ーーー

 

…懐かしくも嫌な夢を見た。

 

この世界に順応できていなかった頃の夢だ。

僕は決して最初から強かったわけじゃない。なら今は強いのかと言われると体面的にはそう見えるかもしれないが、僕自身が強い訳じゃない。そんな強くない僕が今生きていられるのは強力な銃と、それを手に入れられた運と、ここに至るまでのいろんな人たちの犠牲があってこそ、ここにいる。

 

 

(…起きるか)

 

 

周囲を警戒しながら、包まっていた毛布を折り畳んで後ろに置き、僕はダンボールの中から黄色のパッケージが特徴の栄養調整食品と水を取り出した。パサつくそれを、水で無理やり流し込んで食べきると、装備を整えて外へ出た。

 

外は冷たく張り詰めた空気をしていた。こころなしか腐臭も昨日よりマシな気がした。

 

昨日は薬品についての本が欲しくて売店へと向かったがよくよく考えてみれば病院で使われるような薬についての本がこんな売店にあるはずもなかった。そんなこと少し考えれば分かることだった。昨日はどうかしていたようだ。

 

MP5を構えながら、もう一度売店エリアへと向かった。

 

ゆっくりと中へ入って行くとそこは昨日のような嫌な空気はなく、ほかの場所と変わらない埃っぽい空気に満ちていた。

 

売店エリアにはなにひとつとして残されていなかった。…まぁ当たり前だったのだが。

 

どうやら売店エリア付近はフリースペースとして開放されていたらしいかった。ボロボロの週刊誌や漫画が机の上に置かれていた。

 

40分程かけて探索したが今回は本当に収穫がなかった。完全に無駄足だった。外に出ると少し離れた場所にあるガソリンスタンドが目に入った。防衛軍がここを出るときにタンク内のガソリンをすべて持って行ったらしく、計量器のノズルを握っても一滴も出なかった。ガソリンスタンドの中は荒らされていなかったが物もなかった。奥の従業員控え室を覗くと店員だろうか、男性が首を吊っていた。

 

(…はぁ、またか)

 

正直、首吊り自殺体はこの2年間で見慣れたといってもいいほど見てきた。部屋には使えそうな物もなかったためすぐに出た。

 

…正直、ガソリン自体はあればいいな程度のものだった。乗っている車の都合上、ガソリンはせいぜいジェリ缶3つ分くらいしか詰めない上、ガソリンは手に入れようと思えば手に入れられる状態だからだ。確かにガソリンスタンドの地下タンクにガソリンは残っていないパターンがほとんどだ。だけどそこらじゅうに放置されている車は?実は放置車両の大半はガソリンが残ったまま放置されていたりすることが多い。僕はそこからガソリンを得ているため、バカみたいにガソリンを喰うアメリカンマッスルカーを運用することができているのだ。

 

 

 

………

……………

 

 

 

僕は車に戻り、次の目的地を決めるために地図を見ていた。

 

…どうやらここから50kmほど進んだところに小さな村があるようだった。

 

(…ここにするか。…近くにそこそこ大きめの町があるみたいだけど、まぁなんとかなるだろ。やばそうなら逃げればいいか)

 

そうと決めれば即行動が僕の指針だった。

 

エンジンキーを差込み、捻った。

 

 

キキキキっ!ブォン!!ブォン!!

 

 

V8エンジンの重厚な音が鳴り響く、僕はこれが好きだった。

 

アクセルペダルを踏み込み、次の目的地に向かうためサービスエリアを出るのだった。

 

 

 

 

藤堂祐樹編 第1章 完

 

 

 

………

……………

 

山の麓近くの中規模都市。

 

中心部には商業施設やビルが立ち並び、周辺には学校や住宅が立ち並んでいた。

 

住宅の上には人影が走っていた。

 

それはまるで忍者のような身のこなしだった。

 

フードを被っているため性別はわかりにくいが骨格的に男だろう。

 

人影は屋根を伝い、まるで要塞のように周囲を固められた学校へと入っていった…

 

 

 

 

…to be continued

 

 

 

 





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