IS in宇宙警察機構   作:北方守護

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第18話 試合 後編

剣道大会の決勝戦………

 

箒は決勝戦の相手と相対していたが面の中では足の具合を確認していた。

 

(武昭がしてくれた処置は足の固定を強くして負担を掛かりにくくしただけだと言っていた

逆に言えば、それだけ今までの足さばきが出来なくなった………

そして、痛み止めも感覚を感じれる最低限しかしていない、つまり痛みが来たら終わりだ……)

箒が、そう考えてると試合が開始された。

 

一方、観客席では武昭が試合を見ていた。

 

「やっぱり、準決勝までの動きとは何処か違いますね」

 

〔剣道において足さばきは、それなりの割合を占めてるからね〜〕

 

「けど、箒は負けませんよ束さん」

 

〔えっ?それってなんでなの?タッくん〕

 

「確かに、剣道に限らずあらゆる武道やスポーツに関してケガが無い事が当たり前です。

けど、俺はある人から前に聞かされたんですよ」

 

〔何を聞かされたの?〕

 

「どんなに体がボロボロだとしても、思いや……信念など……そういった

自分の心が諦めない限り、どんな時でも前に進む事が出来る……ってね」

 

〔自分の心が諦めない限り前に進む事が出来る……か。

タッくん、私もISに託した思いを叶える事が出来るかな?〕

 

「出来ますよ束さん。今の束さんは1人じゃないんですから」

 

〔タッくん……うん!ありがとう!!〕

 

「おっ、俺たちが話してる間に最後の試合が始まりましたよ」

武昭が会場に目を向けると箒が試合をしていた。

 

 

 

(ハァハァ……何とか一本は取ったが、やはり決勝戦まで来る相手だけあって

私も一本取られた………それに、足にも痛みが来たか………)

箒は三本目が始まる頃には処置が切れていた。

 

(このままなら私が負けてしまうのか……いや、私がここで諦めてしまっては……

今までと変わらないではないか……姉さんは私をいつも見てくれていた………

そして、武昭は、こんな私のそばに居てくれた………だからこそ!)

 

「?箒の雰囲気が変わったか……」

 

〔え?そうなの?タッくん〕

 

「えぇ、今の箒は痛み止めが切れて痛みがある筈です。けど、それ以上に自分の心にある思いが

上回ってるんです。ほら、その証拠に……」

武昭が視線を移すと箒が相手を倒して優勝した。

 

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

 

大会が終わって………

 

「箒、よく、その足で優勝出来たな」

 

「あ、あぁ……だが、すまないな武昭………こんな事をさせて……」

箒は武昭にオンブをされて帰宅していた。

 

「気にするなよ、俺がしたくてしてるんだから。

それに、こうしてると箒の暖かさや柔らかさを感じれるからな」

 

「なっ!?貴様!そんな考えなら降ろせ!!自分で歩いていく!!」

 

「ちょっとした冗談だから無理はするなよ、あれだけの試合をしたから歩くのもキツイだろ」

 

「それは、そうだが……これ以上変な考えをするなら治った時を覚悟していろ」

 

「はいはい、覚悟してますよ。箒、優勝おめでとうな」

 

「あぁ、ありがとうな武昭……(いつ以来だろうな、こうやって他人の暖かさを感じるのは……)」

箒は武昭の背中で眠りについたが、その寝顔は優しく微笑んでいた。

 

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