武昭が箒と知り合ってから日時が経ち、終業式が終わって下校中……
「そういや、箒は夏休みはどうするんだ?」
「私か………特に予定は決まって無いな。部活の方は自主練をするから出る事も無いんだ
武昭の方こそ、どうなんだ?」
「俺も似た様な物だな……まぁ軽く何処かに行く位はするけどな」
「何処に行こうと考えてるんだ?」
「うーん、海外にしようかなってフランスとか」
「そうなのか………武昭は良いな、自由に行動する事が出来て……」
話していた箒の表情が落ち込んだ事に武昭は原因に気付いた。
「箒……(そうか、箒は政府から監視をされてるんだっけ……)ん?
なぁ、箒が監視を受けてるのは束さん絡みなんだよな?」
「そうだ、アイツらは何時姉さんが私に接触してくるか監視してるんだ」
「だったら、束さんが政府に何か言えば箒は普通の生活が出来るんじゃないか?」
「なっ!?確かに武昭の言う通りだが……
そんな事をしてもアイツらは何らかの理由をつけて私のそばから離れる事はしないだろう……」
「大体、理由は分かるよ。 だから、ここから先は俺に任せてくれ」
「武昭………だが、これは私達家族の問題であって、お前には関係が無い事だ……」
「そうだな、箒の言う通りだ。 けどな、目の前で友達が落ち込んでるのは見たくないんだよ」
そう言った武昭は真っ直ぐに箒を見た。
「武昭……(そう言えば、武昭がいたから私は姉さんの思いを知る事が出来た………
そして、憎しみだけで振るっていた剣も今では前へ進む為に振る事が出来る様になった………
それは全部、武昭のお陰だ……)」
「箒………泣きたいなら好きなだけ泣いて良いんだぞ………俺は何も見てないから」
「え?あっ……いつの間に涙が……悪いが、少し背中を貸してくれ………」
自分が泣いている事に気付いた箒は武昭の背中で顔を隠す様にすると、そのまま声を殺して泣いた。
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夏休みに入って数日後………
武昭は箒と一緒にとあるビルの一室で政府の人間に会っていた。
「珍しいですね、貴女の方から連絡が来るとは」
「はい、実はお話したい事がありまして………私についているSPの人達を外してほしいんです」
「えっと……貴女は何を言っているか分かってるんですか?
私達は貴女方家族に危険が及ばない為にしているんですよ?」
「正直に言ったらどうですか?そんなのは建前で本当は篠ノ之束博士と関係を持って
自分達が上に行く為に箒のそばに居るって?」
「なっ!?何を言ってるんですか!! 大体、なぜ部外者の貴方がここに居るんですか!!」
「俺は箒の友達だからですよ。それに、それだけの証拠もあるんですよ」
武昭はポケットからUSBを出してパソコンに差し込むと彼等と上司との話してる映像が流れた。
その映像には何時まで経っても束が箒に接触してこない事に腹を立てた上司が彼等にどんな事を
してでも良いと命令している所だった。
「コイツは“ある人“に頼んで調べてもらった物です。 これが公になったら、アンタらは、もう終わりです」
武昭がUSBをポケットにしまうと1人が拳銃を頭に突き付けた。
「死にたくないなら、そいつを渡してもらおうか」
「武昭!!くっ!」
「篠ノ之さん、私達は貴女を傷付けるつもりはありません………
ですが、貴女が抵抗するなら、大切なお友達の命が散りますよ?」
「箒、安心しろ、俺は簡単には死なないよ」
「ほう、この状況で、その様な口を叩けるとは貴方は分かってないみたいですね?」
「分かってないのは、アンタ達の方だよ。こんな所に来るのに何もしてない訳ないだろ!
箒、こっちに来い!!」
武昭は拳銃を突き付けた人物に裏拳を入れると、箒を連れて窓際に逃げた。
「あの一瞬で、そこまで出来るとは、貴方もかなりの腕前ですね。
ですが、逃げる場所を間違えましたね?」
「別に間違えた訳じゃないですよ、普通に逃げる為にコッチに来たんですよ」
「まさか、そこの窓から飛び降りるんですか?どうやら、ここを1~2階の高さとかん違いしてる様ですね。
ここは30階建ての18階ですよ?こんな所から飛び降りたら落ちたトマトみたくなりますよ」
「さっきも言った筈ですよ、俺だって、それなりの用意はして来てるって。
(箒……俺はこれから危険な事をするけど、構わないか?)」
(武昭……私はお前に会ってから、他人を頼るという事をする様になったんだ……
だから、武昭がしたい事をしろ!)
武昭と箒は小声で話していると政府の人間が銃を撃ってきた。
「何を話してるかはわかりませんが、このまま始末してあげますよ!」
「へっ!自分達の為に箒を傷付けようとする奴らなんかにやられる訳にはいかないんだよ‼︎」
「なっ!本当に飛び降りただとっ!?アイツはどうなっても良いが篠ノ之箒だけは確保しろ!!」
武昭が箒を抱き抱えて、そのまま背中から飛び降りたのを見て政府の人間は驚いた。
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一方………
「武昭!これから、どうするんだ!?」
「言っただろ?俺だって何も用意しないであんな奴らと会いに来る訳ないだろ
来いっ!グリッタースロットル!!」
「あっ!あれは武昭のバイクではないか!!だが……何故、勝手に走っているんだ?」
箒が見たのは誰も乗ってないバイクが走ってる姿だった。
「グリッタースロットルにはオートパイロットが付いてるから俺がいなくても自動操縦が
可能なんだよ。 そして他にも色んな機能があるんだ。グリッタースロットル!フライヤーフォーム!!」
「今度はバイクに翼が出来るとは………」
「活動する場所によっちゃ、これ位ないとダメだったからな………
箒、ちょっと体勢を変えるぞ」
(なっ!?こ、これはお姫様抱っこという物ではないか!?)
箒は武昭がバイクに乗り込む為にお姫様抱っこをされて顔を赤くしていた。
はい!今日は、ここまでにします。
今回は箒の要人保護プログラムの話でしたが、凄くオリジナル設定にしています。
多分ですけど、束さんが何かを言えば政府もいう事を聞くと考えて
今回の話を執筆しました。
それでは次回をお楽しみにしててください。