とある鎮守府のバレンタインデー   作:よっこー

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時雨と夕立の場合

※三人称に変わります※

 

 2月12日。二人の艦娘は廊下を歩きながら話をしていた。

 

「ねぇ、時雨?」

「なんだい、夕立」

 

 夕立。

 前方から見て右、ピンク色の髪、紅の瞳。かつて第三次ソロモン海戦で駆逐艦の隠密性を利用し「相手に最も甚大な損害を与えた」艦。その激戦の活躍ぶりそしてその狂気ぶりをもかもしだす容姿である。

 

 時雨。

 前方から見て左、黒色の髪、三つ編みの髪。夕立と反対の雰囲気をもった少女である。

 「奇跡の艦」。かつて自分以外の艦隊が全滅という修羅場を二度も生きた艦である。

 

 いずれとも恰好は黒色を全体、白がぼちぼちとしたセーラー服である。年齢一見高校生だがスタイルは恵まれている。

 

「そろそろバレンタインデーっぽい?」

「そうだね。夕立は提督にチョコを贈るのかい?」

「っぽい!けど提督さん喜んでくれるかな~?」

「夕立は料理上手だし、綺麗だし。喜んでくれると思うな」

「夕立照れるっぽ~い♪」パシッ

「いてっ」

「あ、ごめん」

「大丈夫だよ」

「時雨はチョコあげるっぽい?」

「うん…日頃の感謝とこの気持ちを伝えるために考えてはいるんだけど…料理が…やはり手作りはダメなのかな…」

「うーん、けどやっぱり手作りの方がいいっぽい?」

「だよね…困ったな…」

「なら、一緒に来るっぽい!」ガシッ

「えっ?ちょ!夕立!」タッタッタッ

 

~~~

 

 場所は大広間、キッチン用品一式が10個ほど2×5の配置で並べられた部屋だ。

 

「…ここは?」

「提督さんがバレンタインデーだ!っていって作ったっぽい」

「なるほど…」

「とりあえずチョコ作ってみるっぽい!ね、時雨!」

「…そうだね、頑張るよ」

 

 

「何故か冷蔵庫に食材がいっぱいあったね」

「っぽい…うーん…」

「どうしたんだい?夕立」

「いや…ちょっとアーモンドパウダー買ってくるっぽい!」

「う、うん」

 

「…アーモンドパウダー?」

 

~~

 

「お、お待たせっぽい」

「お疲れ、夕立。夕立は何を作るんだい?」

「うん、マカロン・ショコラを作るっぽい」

「マカロン…難しくない?」

「大丈夫!この日のために練習したんだから!」

「そ、そうだったんだ」

「うん!」

 

「さて、作りますか!」

「そうだね、よろしく、夕立」

「っぽい!」

 

「ならまず下準備からするっぽい!」

「うん、了解。ボクは何をすればいい?」

「えっと、アーモンドパウダー…これと、砂糖と薄力粉をそれぞれ合わせてふるっぽい!私はブラックの方作るっぽい!」

「うん、分かった。アーモンドパウダーは夕立がさっき買ってきたこれと…砂糖はこれかな?薄力粉…あ、これか」

「ちょ!時雨!何やってるっぽい!?」

「ん、どうしたんだい?」

「砂糖…それ塩っぽーい…」

「あ…ごめん…」

 

「分量は?」

「えっと、アーモンドパウダー40g、砂糖60g、薄力粉5gでいいっぽい」

「うん、了解…うわっ!」

「ちょ、時雨、何やってるぽい!」

「ケホッ、ちょっと薄力粉が…」

「うー…ん、料理終わったら制服洗濯っぽい…分量は計っておくからふるうっぽい」

「了解、ごめんね」

「っぽーい」

 

「エプロンつけるっぽい?」

「…そうだね…」

 

「次からは気を付けるっぽい」

「ごめんね、夕立。えっと、これを混ぜてっと…」

「ちょ、ふるい使うっぽい!」

「あ、ごめんごめん」

 

「ねぇ、夕立?」

「ん?何っぽい?」

「アーモンドパウダーがなかなか…」

「うん、上から手で押すといいっぽい」

「なるほど、ありがとう…うん、できるね」

「ふふっ、時雨嬉しいっぽい?」

「な、そんなことないって…」

 

「えっと、次は卵白を泡立てるっぽい…時雨は見てるっぽい」

「うん、了解」

「まずは卵白をいれて…塩を少しだけっと…」

「夕立、塩はなんで入れるんだい?」

「詳しいことは分からないけど泡立ちが早くなるからっぽい?」

「なるほど…ありがとう」

「っぽい」

 

「泡だて器…っぽい」カチャ…ギュイーン

「…夕立、なかなか泡が立たないんだけど?」

「卵白作るのも10分くらいかかるっぽい」

「そ、そうなんだ…料理も大変だね…」

「ぽい…えっと、砂糖を入れて…」ギュイーン

「ねぇ、夕立…」

「っぽい?」

「ボクも…やっていいかな?」

「うん、どうぞ♪」

 

「電源ボタンは…うわっ!」

「ちょ!」

「ごめん夕立…ボク、駄目かも…」

「諦めちゃダメっぽい!はい、キッチンぺーパー」

「あ、ありがとう…」

「えっと、最初は低速でやるっぽい」

「なるほど…ありがとう」

 

~~

 

「なんとかできたー…」

「お疲れっぽい」

「さて、次やりますか…ふんっ…」

「っぽい…次はそれにさっき混ぜたのを半分だけいれるっぽい」

「こうかい…?」サラサラ

「うん、大丈夫っぽい。次はそれをゴムべらで合わせるっぽい」

「あ…合わせる?」

「混ぜるっぽい」

「ああ、ごめん」

 

「っと、夕立、なかなか混ざってくれないんだけど…」

「うん…底から返すようにして、後は回数っぽい」

「うん…了解」

 

「大丈夫っぽい?」

「うん、粉が見えなくなったよ」

「んじゃ、後はもう半分いれてまた混ぜるっぽい!」

「そ、そんなー…」

「頑張るっぽい」

 

~~

 

 さて、出来栄えはいかに。当日までお待ちください。

 

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