FLOWER KNIGHT GIRL 安心したい団長 一時凍結 作:メイコウ
人類はいつから虫を恐れるようになってしまったのだろうか?
ふと執務室の窓を開けながら、夕飯までの時間潰しにぼんやりと考えた。
人と違い――姿や形が独特だから?
人と違い――複数でがさがさと動くから?
人と違い――空を飛んだり鋼鉄だからか?
いや、どれも違うが正確とは言えない……何故なら
害虫が、人に殺意を持つように進化してしまったのだから。
千年以上前には虫と人類はこの世界――スプリングガーデンでずっと共に信頼関係があったのだから。
もしも昔話のような信頼関係を取り戻せたとしてどうなるのか?
先ほど元気良く部屋に入って机の下に隠れた?オトギリソウに飴をあげながら考え始めた。
認識――人と同じ位の大きさのアリや人の何倍も大きいカマキリに平然と出来るのだろうか?
恐怖――人を意図も容易く殺せる体に恐怖を覚えてしまうだろう。
恨み――目の前で愛する人を殺されてそれに似る虫が群れでいるのを許せるだろうか?
それらの考えを覆すことは出来るであろうか?
……否だ!
人の常識は簡単に変えられない、変えるには時間や大きな想いが必要になるのだからと少し考えていると部屋をノックする音が聞こえてきた。
俺はどうぞと声をかけると、失礼しますと言い彼女達が入ってきた。
やはりかぁ…と思い彼女達に問いかけた。
「どうした何かあったのか? スズラン オオオニバス ラベンダー」
「いえ! 団長さんの執務中に何かあったのか?と思い来ました!」
「私は団長さんの事を思っていたら我慢できなかったから会いにきたんだけどダメだったかな?」
「些細なことですが先ほどから団長の近くに私以外の花騎士が居るような匂いがしたので来ました」
三人が各々理由はやはり全て俺関係で来たのであった。
「スズラン 今のところ執務関係はほとんど終わってるから大丈夫だよ」
「それなら良かったです」
スズランはそう言い、微笑んだ。
「オオオニバス 嬉しいけど残りの執務が終われば皆に会いに行こうとした所だよ」
「うん…なんかごめんね」
オオオニバスは少し照れたのか頬をかいた。
「ラベンダー それならさっきそこにいるオトギリソウに飴をあげた位だから大丈夫だよ」
「団長さんの飴?」
ラベンダーに言うと…あれ? オトギリソウが居る机の下を見つめている…三人で。
オトギリソウは三人の視線に気がついたのか一瞬震えたのかそれが収まってから
「飴はもう舐めたからないよ?」
三人に言い返すが、三人の覚醒したエヴァのような目を見たからなのか
「忍法 団長さんの後ろに隠れるの術!」
俺の後ろに隠れた。それにも構わず三人は此方に歩み寄ってくる。
「オトギリソウさん早く此方に来なさい」
「そこにいると団長さんに被害出そうなの…」
「団長さんどいてそいつ殺れない!」
三人は武器をいつの間にか持っていた。
それとラベンダー…それは言い過ぎだ。
「忍法 団長さんと一緒に逃げるの術!」
オトギリソウは先ほど開けた窓(執務室は一階)から俺を引き連れて飛び出し、逃げ始めた。
「あー…今日もこうなるのか」
後ろから迫ってくる三人を見ながらポツリとつぶやき、暗くなり始めた空に言葉は消えていった。
「「「オトギリソウ止まりなさい!」」」
「嫌だーーー!」
かくして、こうした日常を持つ俺は安心を求めるのであった。
このような日常()がある団長の物語が始まります。
注意事項として団長の名前は皆さまの名前に合わせられる用にあえて書きませんのでご了承を…