ラフィールの修技館時代   作:いち領民

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ラフィールの修技館時代 第15話

一方、機械兵士に囲まれた状況のラフィール達はというと・・・

 

 

「これは・・・・どういうことだ。機械兵士の動きがとまった。・・・・そうか、プラキア卿がやってくれたのか。とにかく、助かった。」敵が止まったのは、皇帝陛下とプラキア卿の作戦が成功したと思うラフィール

 

「よかった。とにかく、ファウスト教官を早く、治療室に運ばなければ、かなりの重傷よ。」シータを肩にかつぎながら言うナシーカ

 

「ふ、やるわね(たぶん、これは、ダリシュ坊やね。まったく・・・できれば、もっと早く来てほしかったわ)」シータ

 

「ところで、他の訓練生はどうなったのであろ。無事にいてくれれば、よいが。」自分たちが助かり、訓練生を気にするラフィール

 

「ここには、いなかったのだから、プラキア姉さんがきっと助けてくれるよ。それより、ラフィールちゃん、交通艇の操舵たのむね。私はファウスト教官の看病しているから」そういって、交通艇にのせるナシーカ

 

交通艇は、そのまま飛翔科修技館の医務室へ向かった。

 

その交通艇を追跡する連絡艇があった。

 

 

「ナシーカ、ひさしぶりだね。僕は、生まれ変わったよ。もう、あんなアブリアルのガキになんかやられないよ。今度こそ君を奪って見せる。クックック、楽しみだ。君が僕の強さに惹かれ、ひざまずくのが」

 

その連絡艇はレオがのっていたのであった。

「な、何故私がそのようなことをすると思うの?」

「何、簡単なことだ。こうすればいいのだから」

何かを操作しているのが仮装窓から見える。途端に巨大な振動が艦を襲った。

「きゃぁ!」

転びそうになりながらも操舵室のラフィールに会いに行く。

「主機関出力停止……ナシーカ、いい手立ては無いか?」

「思考結晶を切り離して」

ラフィールは驚きのあまり講義した。

「な、そんな事をすれば操舵そのものが出来なくなるんだぞ!」

「そうすればレオの呪縛から逃れるの。思考結晶無しでの操舵は訓練したよね?早くしないと…」

しかし遅かった。主機関は船体から切り離され、その後ろの居住区間までもが切り離された。

「な、なんてことを!」

「僕はね、君に愛してもらえない事の方が酷かったんだよ」

完全に与圧通路を繋ぎ終わったのを人工音声が伝える。

しかし、その瞬間巡察艦の可動砲群が一斉射撃され、与圧通路を破壊した。

「っく、今は諦めるが今度こそは…覚えておけ!」

切り離された居住区もその巡察艦が回収し、操舵室のみとなった船体も回収されたが、その巡察艦で指揮をとっていたのはなんとラマージュだったのだ。

「国の一大事に指をくわえて見ているのは皇帝としてあらずこと」

完全に逃げ切られてしまった。

 

 

「すみません、送ってもらって」

「よい。私もここに用があったからな」

とラマージュ。

 

飛翔科修技館の医務室でヤフェト、ラマージュ、シータ、プラキア、ナシーカ、ラフィールが集まっていた。

 

ヤフェトとシータは集中治療を受けていた。

 

「陛下、見事でした。機械兵士をとめたことといい、レオから私達を助けたといい。さすがです。」尊敬の眼差しを向けるラフィール

 

「いや、実は言うと、機械兵士をとめたのは、私ではない。ダリシュという少年だ。私達も危ういところだった。それに・・・飛翔科の訓練生に多くの犠牲を出してしまった。」憂鬱な表情を浮かべるラマージュ

 

「そうなのですか、でも、陛下の責任ではありません。あれは、レオの一味が悪いのです。それに陛下のおかげで私は助かったのですから」皇帝を慰めるナシーカ

 

「そうね。陛下、元気を出してください。まだ、戦いは終わったわけではありません。陛下にはダリシュ君から要請があった、思考結晶を切り離した艦隊編成の仕事があります。とても難しいことだと思いますが、ダリシュ君も陛下にはぜひ、その艦隊を指揮して、敵を撃破してほしいとありました。それが最も、皇帝陛下の能力にあったものだと彼も言っていました。私もそう思います。」陛下の様子を心配するプラキア

 

「そうだな。敵も着々と戦力を増強している。いずれは、艦隊同士の決戦もありえる状況だ。とにかく、我々も対サタン用の艦隊を急いで編成せねばらなるまい。それまで、ヤフェトから護衛をしてもらい、力を蓄える時期だな。」皇帝として自分の役割を認識するラマージュ

 

すると、おもむろに『黒き槍』の隊長であるベルガが入ってきた。

 

「陛下、残念ながら、レオは取り逃がしてしまいました。あのあと、追跡したのですが、思考結晶をのっとられた突撃艦隊に行く手をさえぎられ、最後は、その艦隊が自爆、その影響でセンサー等が一時的に使用不可となり、追跡困難となりました。申し訳ありません。」全く、表情を崩さず報告するベルガ

 

「そうか、失態だな。ベルガ、とにかく、見つけ次第抹殺せよ。せっかく、ハーデスの息子から情報でレオを殺すことができる機会だったのにな。」眉をひそめるラマージュ

 

「ええ、すみません。これから、全力で捜索します。それでは、陛下、私も現場に戻ります。」報告を終えて、すぐに消えるベルガ

 

「そうですか、まだ、レオは生きているのですか」不安な表情をするナシーカ

 

「ナシーカ、大丈夫だ。今度来たら私がやつを宇宙に吹きわたる一陣のプラズマに変えてやるからな。安心するがよい」凝集光銃を握り締めて、言うラフィール

 

「はは、ありがとう。ラフィールちゃんと一緒にいると本当に安心できるわ。」

 

こうして、何気なく雑談を重ねているうちに、シータが集中治療室から出てきた。

 

「ファウスト教官、もういいのか?」ヤフェトより早くでてきたことを意外に思うラフィール

 

「ええ、大丈夫ですわ。王女殿下。あの程度の傷でいつまでも寝ていたら、クリューヴマスターはできないのですよ。殿下。」いつもの何かを含んだような笑みをするシータ

 

「なんだ、そのクリューヴマスターというのは?」疑問に思うラフィール

 

「それは、秘密ですわ。殿下。さて、男爵公女閣下、王女殿下、私達も寮に帰りましょう。陛下、プラキア卿、それでは、また。」さっきまで、重傷だったとは思えないほど颯爽と部屋を出ていくシータ

 

「ああ、護衛のそなたが私を置いていくな。皇帝陛下、プラキア卿。では、また、今度お会いしましょう。」ラフィールも寮に帰っていく

 

「陛下、プラキア卿、お祖父様のことよろしくお願いします・・・・。ラフィールちゃん、まって、私も行く。」ナシーカも寮に帰っていった。

 

そして、しばらく経った後、ヤフェトも集中治療を終えて出てきた。

 

「ヤフェト、そなた大丈夫か。今回は今までの私の戦歴の中でもかなり危なかったな。」ヤフェトを見つめながら言うラマージュ

 

「そうですね。私も死ぬかと思いました。でも、陛下がこうして、無事でいたくれて本当に良かったです。」見つめ返すヤフェト

 

二人の様子を見て、気を使いそっと、部屋を出るプラキア。そして、部屋の外にいる皇帝専用の護衛に陛下がレーグルス男爵閣下に護衛としての心得を言っているので、しばらく二人きりにするように命令されたといって、ラマージュとヤフェトを二人きりにした。

 

「今でなければこんな事はできなかったな」

「そうだな」

そっと、抱き合う2人。

 

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