ネプテューヌは左に向かって走って行った。その時、後ろからあとを追っていたアイエフは嫌な予感をする。
アイエフ「待ってネプ子!そっちは!」
ネプテューヌを呼び止めようと叫ぶ。しかしその呼び掛けにネプテューヌは耳に入らず、戻って来ない。アイエフが階段を登りきった後、ネプテューヌは左へ向かった先の扉入っていった。アイエフは急いで追いかける。
アイエフ「え?嘘?開かない!?」
アイエフは扉を開けようと手を掛けるが開かない。どれだけやっても開けられず、その頑丈さは鍵が掛かっているって言う雰囲気どころか1ミリも動かない。
アイエフ「なんなのこの扉?さっきネプ子が入っていったのに…ネプ子!ネプ子!」
このままでははぐれてしまう。そう思ったアイエフは必死にネプテューヌを呼び掛けて、扉を強く叩く。しかし反応がない。
グルルゥ……
アイエフ「っ!?」
登ってきた階段から、ゆっくりと青い怪物が近付いて来た。アイエフは開かない扉を必死に開けようと願いながら力を使う。
アイエフ「どうしてよ!?なんで開かないのよ!」
少しずつやってくる恐怖と死に、アイエフはこれまで以上に冷静さを失う。いっこうに開かない扉にいらつき、ついには思いっ切り蹴飛ばす。しかし、びくともしない。青い怪物との距離が残り半分と迫ってきたところで、アイエフは怪物と向き合う体制をとり、座り込んでしまった。
アイエフ「あ…は……く」
一歩ずつ、重い足音を鳴らしながらやってくる。その状況にアイエフはついに生きる希望を無くしてしまい、涙の雫を流す。その時…
アイエフ「っ!?」
上半身の体重を扉に預けた時、びくともしなかった扉が初めて動いた。それに反応して立ち、即座に扉に手を掛けると、すんなりと開いた。アイエフは迷わず扉の中に入り、迫ってきた青い怪物から全力疾走で逃げる。
アイエフ「何がどうなってるの!でも、追ってこれない見たいね」
侵入した廊下の真ん中までやってきたアイエフは後ろを振り向くと、青い怪物は扉の前で唸り声を上げながら立ち止まっている。
アイエフ「このまま逃げ切れば!」
アイエフは廊下の先にある扉へ駆けていき、先に行ってしまったネプテューヌの後を急いで追いかける。
アイエフ「っく!」
扉を開けて、元の綺麗な廊下に着いたアイエフは、少し先まで走り抜けて行く。そして逃げ切ったと思い、一度息を整えようと両手を膝につかせる。
アイエフ「ん……はぁ……」
ある程度息が整ったところで、アイエフは焦りでいっぱいになった気持ちを落ち着かせようと深呼吸を行う。次第に落ち着いてくると、まず現状況をもう一度確認しようとしたその直後……
ネプテューヌ「あいちゃん…」
アイエフ「ネプ子!良かったわ。待っててくれて良かっ……どうしたの?ネプ子」
後ろにネプテューヌが立っていた。自分を待ってくれていた事にアイエフは安心の笑みを見せる。しかし、ネプテューヌは何か苦しそうに腹を抱えている。
ネプテューヌ「あい…ちゃん……」
アイエフ「ど、どうしたのよ?」
ネプテューヌ「逃げ……ウゥ!?」
その時だった。ネプテューヌの腹部分から突然、青く光る手が肉を貫き、血しぶきと共に出てきた。そして更にもう一つの手が同じ部分から手が無理やり現れ、ネプテューヌの腹を中からこじ開けていく。
ネプテューヌ「ガ…ブゥ…ン…ゴボ……」
強烈な痛みに襲われたネプテューヌは口から大量に吐血し、表情はまるで拷問でも受けてるかのように痛々しい。そして、ネプテューヌは全神経の力を無くしてしまい、その場で後ろに倒れた。アイエフは目の前で見てしまった。親友であるネプテューヌの死の瞬間を。
アイエフ「あ…あぁ……は…ネ…ネプ…子……?」
ネプテューヌは死んでしまった。それを理解してしまったアイエフは頭の中が真っ白に染まり、何一つ考えられなくなってしまった。しかしまだ恐怖は終わってはいない。ネプテューヌの腹の中からこじ開けた謎の物体は、外に出ようと、痛々しい音が鳴らしながら腹から出てくる。そして姿を現した。全身が青く光っていて、ネプテューヌの血で汚れた男の幽霊、そんな姿をしていた。その時、赤い目をしている幽霊の目と目があってしまった。
アイエフ『体が…動かない……』
アイエフは自分の目と幽霊の目が合った瞬間、体の身動きが出来なくなってしまった。頭も目も、腕も足も、全て全く動かない。
???「君の心臓……取っちゃうよお姉ちゃん」
アイエフ「……っ!」
幽霊は右手を振りかぶって、アイエフの心臓部に目掛けて鋭く突き、生々しい音と共にアイエフの体内に侵入した。
アイエフ「アァっ!…グ…ア……」
???「ククク……いただき!」
突き刺さった右手でアイエフの心臓を鷲掴みにし、思いっ切り引っ張り出した。大量の血が飛び散り、心臓を失ったアイエフは前に倒れて、うつ伏せの状態で亡骸に成り果てた。
引き抜いた心臓を手に持ち、死んだ魚の目のように見開いたまま死んだ2人を幽霊は怪しげに嘲笑う。
???「ククク…………アッハハハハ!!!」
BAD END