Cadaver Of Dead   作:超輪

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九時限目

ノワール「嘘?知らないの?総合校」

平沢「はい…」

 

ノワールは自分が通っていた学校である総合校を平沢が知らない事に驚きの表情を隠せないでいた。

 

ノワール「そんな…全国を中心にした学校を知らないなんて……。でも知らないと言えば、北原高校という学校は私も知らないし…」

平沢「一応、北原高校は名門校なんですが、それを知らないとしたら、もしかしたら異世界同士の人間……なんて…」

ノワール「いや、それはありえないわ。SFじゃあないんだから。でも今更SFなんて言っても、この変な場所が物語ってそうよね〜」

 

ノワールは頭を抱えて状況整理をするが、言葉の通り。こんなSFじみた事に巻き込まれて、更に怪物まで出くわした。自身がよく知っている常識が崩れていきそうにも分かる。

 

平沢「と、とりあえず。今は出身校の事は置いておいて、今の状況をどう突破するかを考えて行動しましょう。ノワールさん」

ノワール「そうね……私とした事が、委員長としての冷静さは卒業するのはまだ速そうね」

 

余計な考えを一度捨てて、この見知らない建物や謎の事を考える。

 

平沢「あの…ノワールさんは他の友達と迷い込んで来たんですか?」

ノワール「そうよ。私を入れて10人で迷い込んだわ」

平沢「わあ〜凄いですね。僕は4人です」

ノワール「私達は3つのチームを作って、それぞれで探索をしているの。でも色々あってはぐれたちゃったのよ」

平沢「僕達の方は最初からバラバラでした。早くみんなを見つけないと、危ないです」

ノワール「そうね。そ、それなら…探しに行くついでに…貴方のお友達探しを手伝うわよ」

平沢「いいんですか!?」

 

平沢は目を輝かして、ノワールを見る。その反応にノワールは一瞬驚き、ふん!と顔を逸らす。そろそろ行動開始しようとノワールが動き、扉の前まで移動する。

 

平沢「あ、それと。貴方を追いかけられた、その赤い怪物なんだけど、この階層には登って来れないみたいなんです」

ノワール「そうなのね。だからあの時、追ってこなかったのね」

 

平沢から聞いたノワールは知識として覚える事にし、ドアノブに手を掛けて、静かに開ける。

 

平沢「……や、やっぱり暗い…」

ノワール「行くわよ」

 

ノワールは暗い廊下を限られた視界内で注意深く見渡してから部屋を出て、その跡を平沢が怖がりながらも慌てて追う。

 

平沢「ノ、ノワールさん。怖くないんですか?」

ノワール「……そ…そんなの、怖いに決まってるじゃない…」

 

少し歩いて行くと、ノワールは、ハ!っと何かを思い出し、ポケットからある物を取り出した。

 

平沢「うわぁ!?」

 

ノワールは使い忘れていた手の平サイズの懐中電灯の電気を付けると、平沢はそれに反応してびっくりする。

 

ノワール「ちょ!いちいち驚かないで!私までびっくりするじゃない」

平沢「ご…ごめんなさい」

 

電気をつけた懐中電灯で先に続く廊下を照らす。その時。

 

ノワール「キャ!」

平沢「ひいぃやぁ!?」

 

光を照らした瞬間、霊の顔が一瞬見えた。心霊映像でも良くあるように、急に現れて消える。という物が実際に目にした。

 

ノワール「な、何よ!もう!」

 

自然に身震いを起こす。怪物の次は幽霊とまた嫌な存在を知りながらも先に進むと、行き止まりにやってきて、4つの扉が左右に二つある廊下までやってきた。

 

平沢「確か…奥の左の扉から僕は来ました。そこには上の階層に行く螺旋階段が」

ノワール「上に行く階段ね。他の三つは何か知らない?」

 

ノワールが平沢にそう質問すると、その答えは首の横振りで帰ってきた。よし!とノワールが言い、勘で奥の右側の扉の前に行く。試しにドアノブを捻り、ちょっと引くと簡単に開いた。ジェスチャーで入る事を知らせ、ゆっくり中に入っていく。

 

平沢「え…壁?」

 

目の前は10歩歩いた分の先には真っ白な壁が1面だけ。光をほかの方に照らしてみたが何も無い部屋になっていた。扉を閉めて、壁の前まで行く。

 

ノワール「ただの壁かしら…」

平沢「ぶ…不気味ですね」

 

正面にあちこち光を照らすが何も無く言葉のまま。ただ、右端の壁の色がほんの少し違う事に気づく。

 

ノワール「何かしら…なんか違和感があるような…」

 

試しにその壁に触れて見ると、感触が壁じゃなくただの壁紙だと気付いた。そして壁の先に感じる感触は何も無く、空洞になっているようにも感じた。その壁紙を破れないかと思いっきりパンチしてみたが、壁紙とはかけ離れていて柔らかく、ゴムのように伸びた。

 

平沢「え!?壁…じゃない?」

ノワール「でも、この肌触りは紙よ?」

平沢「ほ…本当だ…」

ノワール「刃物があれば行けそうね。戻るわよ」

 

他に調べるものが無いと思い、その部屋から出てすぐ隣の部屋に移動する。この部屋も同じく鍵か掛かっておらず、簡単に開いた。

 

ノワール「な…何かしら…ここ、絵?」

平沢「これは…アートですね」

 

部屋の中は絵画が飾られていた。部屋の構造は小さな美術館みたいな物で、絵の名前がタブに記されている。

 

ノワール「色んな絵が飾られてるわね〜。ブランが見たら興味津々に見歩くかしら」

平沢「ブラン?」

ノワール「ブランって言うのは、私達がここに迷い込んだ仲間の一人よ。とても大人しくて、極度の読書好きで、絵に関しては上手いのよ」

 

口に出した友達の事を平沢にいいながらノワールが絵に触れた。その瞬間。

 

 

ノワール「…あぁ!?」

 

触れた絵画がカタカタと激しく揺れだし、それに続いて近くに飾られている絵画もカタカタと動く。

 

平沢「うわあぁ!!」

 

ノワールが触れた絵画のタブ「顔がある林檎」と書かれた絵画が壁から外れて、床に落ちる。すると一度浮遊して床に立った。すると急に絵の半分飛び出し、牙をむき出しにして襲いかかってきた。

 

ノワール「いやああぁぁぁ!」

平沢「に、逃げろ!」

 

トントンのジャンプしながら追いかけてくる絵画から逃げて、部屋から出ようと扉を開けるが何故か開かない。

 

ノワール「嘘でしょ!?」

平沢「こっち!」

 

平沢がノワールの腕を掴み、別の方へと逃げる。

 

ノワール「ど、どうなってるのよ!」

平沢「分かりません!閉じ込められたみたいです!」

 

するとすぐ近くの絵画が壁から落ちる。その絵画のタブには「片手」と書かれており、絵から手が出てきて襲い掛かる。

 

ノワール「今度は手!?」

平沢「ひいぃ!」

 

どこまでも続く部屋の構造が美術館のような物だったが、襲い掛かる絵から逃げる事で、段々と迷路のように思えて部屋の中を逃げ続ける。そうしていると、近くに通りかかろうとする絵から1枚の手紙が急に出てきて、ノワールの顔面に引っかかる。

 

ノワール「な!紙?」

平沢「あ!待ってください!」

 

ノワールは顔に被った紙を取って丸めようとしたところで平沢がその紙に何かが書かれている事に気付き、ノワールの行動止めさせて紙を読む。

 

平沢「貴方は絵画に触れた。この場で謝罪するべし?」

 

手紙を読み上げて、その紙が出た絵画を見ると、そのタブには「天の助け紙」と書かれている事に気付く。

 

平沢「ノワールさん!どうやら襲い掛かってくる理由が、さっき「顔がある林檎」の絵画に触れてしまったからみたいです!」

ノワール「と言う事は、それを謝れば済むんだね!」

 

ノワールは手紙の意味と平沢の言いたい事に気付いたノワールは、今も追いかけてくる絵画に向けて大きな声で謝ると、近くまでやってきた絵画の動きが止まる。

 

平沢「止まった…?」

 

そう思った時「顔がある林檎」の絵画が浮遊して静かに寄ってくる。平沢が咄嗟に悲鳴を上げそうになったが、牙を剥き出しにしていた林檎の絵とは変わり、何やら優しげがある色合いに変色しているのに気付いて、声は出さずに済んだ。目の前でそれが着地し、数秒経つと自然に消えた。

 

ノワール「はぁ……ごめんね……ん?」

 

ノワールは絵画が消えたところに二つの林檎が落ちている事に気付いた。咄嗟に拾うと、そこに「僕の方こそごめんなさい」と彫刻刀のような物で小さく掘り書かれていた。

 

ノワール「も、もしかして…お詫び?」

平沢「かもね……」

 

2人は苦笑いをしながら内心で同じ事を呟く。「怪物でも優しい怪物がいる」と……。

 

 

 

 

二つのベッドの内一つに寝ていた日生が目を覚ます。すると電気が消されていて真っ暗になっている空間に動揺し、一瞬にして覚醒。

 

日生「…プルルートちゃん?。いまベッドにいる?」

プルルート「う〜……もうちょっと…」

 

プルルートは日生の呼び掛けに一度目を覚ますが、こんな状況にも関わらず二度寝しようとまた睡眠に入ろうとする。

 

日生「はぁー」

 

日生はベッドから起き上がり、入った際に調べたこの部屋の構造を思い出しながら、明かりのスイッチがある扉の前まで行く。

 

日生「確か、ここ…よし」

 

スイッチを見つけ、電気を付けると部屋は明かりで照らされた。それでプルルートの方を見た時、日生は驚いた。プルルートは寝相が悪いのか掛布とや枕がベッドから落ちていて、ベッド上には本人とベッドシーツだけ。もしかしたらそれは何度も寝帰って落ちただけかも知らない。でも問題はそこではなかった。

 

日生「っ!?」

 

プルルートの髪色が元より濃い紫色に変色していて、ベッドのシーツに血が、主に手を置きそうなところに付着していた。近くまで寄り、念のため確認してみたが、手自体には血が付いていなかった。

 

日生「プルルート?もう起きようよ。ここは危ないところなんだよ?」

プルルート「あ………」

 

プルルートは何故の建物に迷い込んでいる事を思い出し、ゆっくりとベッドから降りる。

 

プルルート「ずっと〜。自分の部屋かと思ってた〜」

 

寝ぼけているようだ。目をゴシゴシと大きな欠伸をする。

 

日生「ねぇ。その髪色……」

 

髪色が変色している事をプルルートに指摘する。

 

プルルート「ん?どうかしたの?」

 

半解けになっている髪の毛を束ね直しながらそう言う。その際必ず髪の毛を見るのだが、髪色が変色している事に気付いていない。一体なぜ?

 

日生「いや…なんでもないよ……」

 

日生は変色している髪の毛の指摘を一度やめにした。きっと寝ぼけていて気付いていないと思ったからだ。それにしても、ベッドシーツに付着した血は一体何なんだろうか?

 

プルルート「え〜と。行こうか〜」

日生「え、えぇ……」

 

能天気ながらプルルートは早速行動するが、日生の背中にぴったりくっつく。私はそんな状態のまま現在いる部屋から静かに出ていくと、明かりが着いた廊下にでる。しかしその廊下にはとんでもない物を見てしまった。

 

日生「っ…………!いやぁぁぁぁ!」

プルルート「ひ、日生ちゃん?何見つけ………」

 

プルルートは言葉を失った。2人が見たのは、廊下に至るところに転がっている人間の部位だった。腕や足や頭など、生々しい状態で廊下に散らばっていた。強烈な異臭が漂っており、思わず鼻を閉ざすがまず精神面にダメージを負った。

 

日生「う……」

プルルート「あ、日生ちゃん!大丈夫〜?」

 

日生はあまりにも強い刺激を受け、その場で座り込み、体内の胃液が逆流する。苦しそうにしているところにプルルートが日生の背中をさする。

 

プルルート「誰が……こんな事を………」

 

日生は気分が悪くなり吐き気が止まらずにいた。プルルートは生々しい空間に変貌した事に動揺しながらもこの後の事を考えるが、何故日生みたいに座り込んだり、気分が悪くなるとか言ったような事がないのか、自分にも対しておかしいとも思えた。

 

プルルート「日生ちゃん。早くここから離れよ〜」

 

プルルートはこの状況にも関わらずマイペースに言う。

 

日生「う…うん」

 

座り込んだ日生に手を指し伸ばして、日生を支えながらこの場から離れる。左には降りてきた階段と右は廊下。2人はまだ行っていない、右の廊下を進んでいった。

 

 

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