私は左右のドアを一旦後にして、先に続く廊下を歩いていく。廊下はさっきから変わらず静寂、明かりも奥まで照らされていて視界に困る事はない。廊下の奥には、右に一つの扉、前に大きな扉が見える。二つの扉を調べるべく、寄って開けてみるが、どちらも鍵がかかっていて開かなかった。となると、さっき通り過ぎた二つの扉のどちらかに足音の主が入っていった事になる。
ブラン「もしどちらかに入って、運悪く遭遇してたら、危なかったかも知らないわね」
私は一旦立ち止まり、背後を見る。十字に別れた廊下と上には続く階段、左右の扉。そして奥に見える大きな扉。恐らく足音の主は、あの扉から真っ直ぐ進んでいった。隣ると主は私が歩いていくこの廊下の先にいるかも知らない。
ブラン「ここまでにして、元に戻ろうかしら」
私は足音の正体を調べるのをやめて、来た道を引き返して、ピーシェとプルルートの元へ戻って行った。
ブラン「ピーシェ、プルルート」
無事に戻ってきた私は、すぐさま名前を呼ぶ。しかし反応が無かった。私は部屋を間違えたかも知らないと、左右を渡すが間違いなくリビングダイニングキッチン。別れた場所で間違いない。
2人はキッチンで隠れていると聞いた私は、その隠れ場所に探る。でもすぐに感づいた。
ブラン「『キッチンの下って台所の下じゃない』
2人共、何をして……」
そう言いながら台所のしたを覗いた。しかしそこに2人はいなかった。その変わり見たくない物を見てしまった。
ブラン「…う!」
血痕、血痕があった。頭の中が真っ白になる。誰の血痕?いやそんなの分かる。分かりたくないけど分かる。
プルルートとピーシェのどちらかの血痕。ここに隠れていた2人のどちらかしか有り得ない。
ブラン「どこに行ったの?」
私は慌てて部屋を確認した。部屋に入った時、左右だけを見渡していた私は、その時後ろだけを見ていなかった。しかしキッチンから出る際に、確認出来なかった部分が見えた。
ブラン「ドアノブに血が……?」
ドアノブには血が付着している。予想すると、誰かに襲われた際に怪我をして、慌てて部屋を出て逃げて行った。ってとこかしらね。でもこれで不味い事になったわ。2人の行方が分からなくなった。でもこんな短時間でどこに?それにこの部屋から出て行くには、必ず十字の廊下に足を踏み入れなければならない。それに踏み入れれば、静寂な廊下で必ず足音がなる筈、でも実際そんな音は聞こえなかった。
ブラン「プルルート、ピーシェ……どこに行ったの?」
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