【艦これ】柱島の新兵装開発部隊の日常   作:カービー提督

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本編第一話です


第一章 新装備開発です?
対空専用弾開発です? ①


0630

ラッパ<<パッパッパッラパラパラ~

 

「あぁ~もう朝かぁ~」

ラッパでたたき起こされたこの男、提督が一人つぶやく

そういったもののすでにしっかり目は覚めている

このラッパ、すっきり目覚めるようになってるんだろう

トイレに行ってから歯を磨き、軍服に着替える

しかし軍服といっても提督なので制服である

ただこの海軍士官用制服は白い学生服といった風なのでそんなに違和感はない

 

0645

 

階下の執務室に行きカレンダーの今日の予定をざっと確認するがたいしたものはない

ついでに執務用ノートPCの電源もいれておく

 

0650

 

部屋から出ると秘書艦の鳥海がちょうど階段上りきったところだった

「おはよう」

「おはようございます」

「何か問題はある?」

「いえ、何も」

ここまでいつも通りの会話だ

裏の通用口からでて雨避け付きの外廊下を歩き食堂に行く

 

0655

 

朝食は0700からなので食堂に行くと九割がた集まって朝食の準備をしていた

ちなみに、海軍では柔軟な作戦をとるため細かい日程は決まっておらず

課業開始が0800、課業終了が1700ということ以外は各拠点ごとに決めていいことになっている

ちなみの基本日程は

 

0630 起床

0700 朝食

0740 朝礼と連絡

0800 課業開始

1200 昼食・昼休み

1300 午後の課業開始

1700 課業終了

1800 夕食

1900 連絡・報告など

1930 自由時間

2300 就寝

 

となっているもちろん作戦時や夜戦演習がある場合は外れる

 

「提督おはよー」

「おはようございます」

「よっ!提督」

 

「おはようさん」

 

この鎮守府の幹部である提督、鳥海、明石、夕張が一つの机につき朝食をとる

今日の朝食はごはん、わかめの味噌汁、鮭の塩焼き、漬物といったポピュラーかつシンプルなものだが

その分食材のおいしさとちょうどいい味付けがよくわかる

母の料理もこんな味だったけ

 

突然だけど人生どうなるかわかったもんじゃないな

そう、つい五年前はこんなことになるなんて思ってもいなかったのだ

まあ軍に入るという選択肢がなかったわけではなかった

ただ、入ったとしても陸軍に下士官候補で入って師団付通信隊でケーブル引きでもやっていれば

十年もすれば中尉ぐらいになってるんじゃないかと思っていたが、

その五年後には海軍少将になるなんて思ってもなかった

深海棲艦との戦いが始まったころはのんびり大学の寮でふんぞり返ってPCゲームをしながら

そんなことあるもんかとニュースを聞いていたのだ

 

「提督」

 

「あぁ」

 

「聞いてます提督?」

 

「ああすまんすまん」

 

「どうしたんですか?」

ちょっと心配そうに鳥海が聞いてくる

 

「いやっちょっと昔のことを考えててなぁ」

 

「昔のこと・・ですか」

 

「いやね、まさか少将になるなんて5年前には考えもしなかったもんな」

「それに海軍に入る時に士官になるとは思ってたけどさ」

「せいぜい少佐ぐらいで技術チーム長ぐらいかと思ってたんだが・・・」

「まさか※ヤン・ウェンリーもびっくりの一時間おきに6回昇級を繰り返して任官二日後に少将になるとは・・・」

 

「確かにすごいですよね」

 

「まぁね、ところで鳥海なんか用か?」

 

「はい、各拠点に出していた新装備開発に関するアンケートがまとまりました」

 

「早いな、って夜のうちにやったのか?」

 

「ええ、ちょっとですけどね」

 

「ありがとう、後で確認しておくよ」

 

「ということで明石と夕張」

 

「「ハイ」」

 

「面白そうなものあったら呼ぶからね」

 

「わかりました」

 

食べ終わってから席を立ち、食器を返却する

そのまま鳥海と一緒に運動場へ向かった

 

0740

 

この泊地に所属する艦娘20名全員が運動場に集合した

 

「はーい点呼とって報告して」

 

 

「体調が悪い方はいませんか」

「みんな問題ない、な」

「みなさん調子はどうクマ?」

 

「第五二主力艦隊全員問題ありません」

「第五三戦闘支援艦隊も同様です」

「こっちもおんなじクマ」

 

「よし。では今日の日程を伝える」

「第五四後方支援艦隊から球磨、雷、夕立、暁はこの後0830から遠征に行くように」

 

「了解クマ」

 

「第五三戦闘支援艦隊は0930から呉の第五艦隊と演習があるから0845には出発しておくように」

「これについては日向に任せる」

 

「わかった」

 

「ほかに質問はあるか」

 

「提督、今日瑞鶴の訓練をしたいのだけれど」

 

「いいえけどあまり遠くに行くなよ」

「ここの沿岸3海里までな」

 

「わかりました」

 

「じゃあほかにないようなので解散」

 

 

0800

 

執務室に入り席についてからPCの電源を入れる

鳥海から例のアンケート結果受け取り、ざっとめくってみて見てみるが、とてもまとまっている

 

「うん、やっぱ鳥海ってこういうのうまいよな」

 

「そうですか・・ありがとうございます」

 

「俺これ見てるから遠征部隊の通航許可証とか作っといてくれる」

 

「はい」

 

鳥海に雑務を頼み、ホッチキスでまとめられた紙束をめくる

 

 

Q1今の装備で改修が必要だと思うところはありますか?あれば記入してください

Q2今の装備で不足している要素(耐久性、装弾数、集弾性等)はありますか?

 

Q3もし、こんな装備が合ったらいいと思うものがあれば記入して下さい

 

 

アンケートといってもこのようなシンプルなものだ

だが、その分いろいろな意見が集まる

実際に使っているのだからその欠点は身に染みてわかっているはずだからかなり参考になるはずだ

たくさんの意見の中で目に留まったのはとりあえずこの4つだ

 

 ・零式艦戦は、防弾性能を上げるべきだと思います

 ・25mm対空機銃は全体的に弾倉あたりの装弾数が少ない気がします

 ・安定した性能の電探がほしいです

 ・もっと小型の高射指揮装置がほしいです

 

零式艦戦については加賀も言っていたなと思いつつ、新装備のアイデアを見る

射程100kmの誘導弾を作れとか結構無茶な意見来ると思っていたが、案外ふつうなものだった

目に留まったのは

 

 ・電探連動対空砲はどうでしょうか

 ・魚雷に艦娘の形の風船を付けたダミーはどうでしょうか

 ・対地攻撃用の3式弾ではなく、対空専用の砲弾がほしいです

 

とまあこんなものだ

電探連動機銃は難しいにしても、下の二つなら何とかなりそうだ

艦船型ダミーとかいうのはガ〇ダムで出てきたから案外アニメってのはバカにできんな

とりあえず明石を呼ぶことにした内線電話を取り工廠につなげる

 

1コール目まだ明石は気づきていないだろう

2コール目今気づいたぐらい

3コール目いま大急ぎで道具を置いて電話に走ってきているはず

 

結局明石は4コール半で電話を取った

 

「どうされました」

 

「いいアイデアがあったんだが・・・見てみるか?」

 

「ハイ、ではかたづけしてからそっちに行きますね」

 

では明石が来るまでPCでゲームでもしよう

タイトルはWorld Of WarS・・・

 

 




新兵器のアイデア募集中です

※ヤン・ウェンリーとは小説「銀河英雄伝説」の登場人物
 http://www.dmm.com/netgame/feature/ginei-ta.html
 左から三番目の人物です
 アニメ化もされていて、少し長いですがとても面白い話なので
 見てみても損はないと思いますよ

感想・アドバイス等お待ちしております


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