お詫び
長期休んだことに誠にすいませんでした。投稿ペースが月一に成るかもしれませんが、今後も、楽しみ下さい。
Side ???
密林の中、わたしは姿勢を低くしながら息を殺し、スコープを覗き込む。スコープの先に見えるのはターゲットだ。呼吸を整え、ゆっくりトリガーを押した。
ズッダーン
ヘカーテ2から弾丸が勢い良く飛びだし、ターゲットにヘッドショットをかます。相手は手を挙げ、宣言した。
「ヒット・・・・・」
相手は膝を折り曲げ、落ち込む。しかし、撃たれた仲間達は慌てる。
「スナイパーだ!散開しろ!狙い撃ちされるぞ!」
やっぱり、慌ててる・・・・・・でも、気付くの遅いよ・・・・
スコックを引き、次弾を装填した。厄介者は早く始末しないとね・・・・マガジンの残りは四発・・・・・予備弾倉は10個・・・・充分過ぎる・・・・
ズッダーン・・・・カラン・・・・ズッダーン
立て続けに二人を狙撃。ヘッドショットされ、悔しいそうに男達は落ち込む。
わたしは素早く陣地移動。敵は10人に満たない。相棒は重いけど、スクールアイドルで鍛えた私の身体は相棒を軽く思える。ニヤリと笑い、戦場を駆け抜ける。
ザッサァと陣地に滑り込み、スコープで覗く。スコープ先には逃げた、兵士が慌てている。
「逃げても、私からは逃げられないよ・・・・」
スコックを引き、装填・・・・
ズッダーン・・・・カラン・・・・
「ぎやゃぁぁぁぁぁ!」
あら、ごめんなさい・・・・これは、痛いかもね。
見事にこめかみにヒット。ヘカーテ2の弾は6ミリの弾。当たるとかなり痛い。たまたま、相手は私の顔が見えたらしい。
「ヒット・・・・・やっぱり、魔女が出たぁぁぁぁぁ!」
やっぱり、ばれたか・・・・私のサバゲーの通り名は『ヘカーテの魔女』。千葉近辺では、名のあるスナイパーだったりする。
残りの陣地に居る兵士を素早く片付け、陣地を占領して終了。
「あ~楽しかった。」
「楽しかったじゃない!嫌われるから、あれ程、ヘッドショットは辞めろって言っただろ!」
幼なじみで、サバゲー仲間の鈴木が突っ込む。
「ゴメン・・・・」
-「まぁ、気にするなよ。春日井」
「ゴメン・・・・・」
「でもさ、春日井は何でサバゲーの大会に出たんだ?優勝商品のスキー旅行か?」
「うん、そうだよ。」
「まぁ、春日井の腕なら、一人でも全国優勝出来ると思うがな」
-「何それ、ひっどい~か弱い女の子をワンマンアーミーの扱いする気なのかな?」
「いや、重量級のヘカーテで参戦する時点でか弱い女の子じゃないよ・・・・」
「えっへへ・・・・対物ライフルだもんね・・・・」
「・・・・・笑えない冗談だよ。一昨年なんて、二丁拳銃で一人で地区優勝しただろ。」
確かに、一昨年は二丁拳銃だけで一人無双したけど・・・・
「やだぁ~言わないでよ!照れるよ・・・・」
「いや、褒めてない!春日井は九州の「緋弾のマリア」かってツッコミたい。」
「あっ、あ~あ・・・・九州代表の糞女ね・・・・って、あなた(鈴木)、撃たれたい?」
私は一昨年の全国大会でマリアとの死闘を思い出した。ヘカーテに弾を装填し銃口を鈴木に向けた。ガッチャリ・・・・
「いや、冗談です!マジでごめんなさい!」
ただでさえ、こころやここあに秘密にしてるだから口走らないで欲しい・・・・病気を克服した後とは言え、久しぶりに練習が休みの日を狙って、サバゲー大会に出ているのは知られたくない。しかも、秘密とは言え、元は千葉県代表のサバゲーマー・・・・ことりさん以上の秘密である。
だからこそ、今年は軽く優勝して、みんなをスキー旅行を連れていきたい!だからこそ、目指すは優勝だけ。
いつの間にか決勝だった。私は、密林のあちこちに罠を仕掛け、高台から見張り、相手が進攻するのを待ち伏せした。
案の定、予想通り進攻ルートには相手が警戒しながら、進攻して来た。
「アタッカーは潰す・・・・・」
高台からスコープを覗き、ターゲットを絞る。相手チームは全部で六人。こっちは私だけ・・・・でも、余裕・・・・慢心はしてないけど、進攻ルートがわかり易いマップだから罠も仕掛け易い。でも、今年からはクレイモアは使用禁止だから、得意のワイヤートラップをお見舞いしてあげる・・・・
ヘカーテに弾を装填、厄介なサブマシンガンを構えた、二人をターゲットにした。距離にして約70m・・・丸めた紙をごみ箱に投げ入れるより簡単だ。
ズッダーン・・・・・ガッシャン-・・・・・カラン・・・・ズッダーン
「ぎやゃぁぁぁぁぁ・・・・・ヒットです・・・・」
「えっ?ヒットです」
まず、二人・・・・・・・さすがに、相手も気付くかな。
狙撃に驚いた一人がワイヤーに掛かり、ワイヤーに固定されていた大量の手榴弾が地面に落ちた。落下した手榴弾から大量の弾を射出して三人を一掃した。
「くっ、ヒットです・・・・・おい、クレイモアは禁止だろ!あれ?クレイモアじゃない?低接触式の手榴弾だと・・・・・」
「ヒットです。やっぱり、魔女がいるよ~」
「ヒットです。悪夢だー!」
後、一人・・・・何故か動きが遅いな・・・・・まさか・・・・
スコープを覗くと目線が合ったのか、男が何かを私に向けて、電動のこぎりの様な音を立てて、いきなり乱射してきた。
「!?・・ヤバ・・・」
相棒を置き去りに咄嗟に木に隠れ交わした。
バリバリ・・・・・
再び、覗くと男が構えて居たのは、ミニガトリングガンだった。別名、人間弾幕製造機・・・私には悪夢だった。
「嘘・・・・ミニガンなの?」
ミニガンとはミニガトリングガンの略で一分間に出る弾数は約数千発以上の化け物だ。重量のせいなのかあまり使う人はいない。だから、対策が練りにくい。でも、弾切れを狙い、相棒に振り向いたら・・・相棒を置き去りに交わしたせいか、相棒(ヘカーテ2)はスコープなどの付属品などが哀れな姿(スクラップ)に変わっていた。
「あっ・・・・相棒が・・・・・あのセット高いのに!」
付属品のセットだけで、軽く諭吉さんが四、五枚飛んで行くのに・・・・・もう、手加減無しだよ!両腰にある二丁の拳銃を抜き突貫した。
「よくも、ヘカーテを壊したわね!」
タン、タン、タン・・・・・
「あんな、おもちゃで突撃かな?ヘカーテの魔女と聴いて、笑いがでる!弾でも、たらふく喰らいな!・・・・・・・・あれ?弾がでない・・・・・」
「馬鹿ね・・・・残弾ぐらい確認しなよ!」
タン、タン、タン・・・・・
乱射しながら、突撃してきた私に返り討ちにしようと男はミニガンを乱射しようとするが、弾が出なかった。弾切れだ。二分も撃てば、軽く弾切れを起こして当然だ。
「ヒット・・・・・」
呆気なく、決勝が終わった。
壊れた相棒や拳銃を専用バッグに仕舞い、優勝商品を貰いアキバに帰った。
サバゲーの道具はアキバの知り合いの店に預けていた。自宅でも構わないけど、こころ達が遊びに来ると秘密を知られるからだ。お店で普段着に着替為にお店に入った。だけど、誰かに、駅から見られ、付けられているのは知らなかった。
Side 穂乃果
穂乃果は海未ちゃん、絵里ちゃん、ことりちゃんの四人でアキバのアイドル事務所に行き契約書を書きに行っていた。契約書を書き終え、自宅に帰る途中、秋葉原駅でかなえちゃんが駅から出て来るのを見た。
「絵里ちゃん。あれって、かなえちゃんだよね?」
私は、絵里ちゃんに聞いた。
「えっ?えぇ、かなえさんですね・・・・」
「何で、重そうなバッグを持って、迷彩服なんか着てるのでしょうか?」
「海未ちゃん、そうだね・・・・・」
ことりちゃんも不思議そうに見つめていた。
「ねぇ、かなえちゃんの跡をついて行こうか?」
何か、好奇心をそそられる・・・・私はかなえちゃんの跡を付いて行った。そして、かなえちゃんは一軒のお店に入って行った。
「このお店って、モデルガン専門店じゃないですか?」
海未ちゃんは言う。わたしは判らなかった。
「モデルガンって何?」
「拳銃のおもちゃですよ。穂乃果・・・」
海未ちゃんが話しながら、店内に入って行った。かなえちゃんは店長と親しそうに話して、あの、重いバッグを渡していた。私達は店長と話しているのを聴きながら、かなえちゃんを見ていた。
「マスター、悪いけど修理を頼めるかな?」
「ハァー・・・ありぁ・・・手酷く壊れたなぁ・・・・何とやり合ったのかな?」
「軽く、ミニガンかな?」
「成るほど!だから、こんなに壊れたのね・・・・・って、あほかぁ!」
さらに、話しを聴きたくて、近くの棚に隠れたが場所が狭かった。
(ちょっと、押さないでよ!穂乃果)
(絵里ちゃん、見えないよ!)
(海未ちゃん、胸を掴まないで・・・)
(ことり、ごめんなさい・・・・)
「マスター、例のはかなり集まった?」
(例の物って、何だろうね。絵里ちゃん・・・」
(私に聞かないでよ。穂乃果)
(そうですよ。穂乃果。もう少し様子を見ましょう)
(海未ちゃんの言う通りだよ。穂乃果ちゃん)
「あぁ、今日で人数分集まった。この名簿で、申し込めば良いんだな?」
「うん、よろしくね。」
ガッタン
「誰!」
やっちゃった・・・・棚の商品が崩れ、かなえちゃんからまる見えだった。
「「「「あっ」」」」
かなえちゃんと目が合った・・・・
「えっ?」
「えっへへ・・・かなえちゃん?」
五人はしばらく、フリーズした。
フリーズから立ち直ったかなえちゃんは、一目散に逃げようとしたが、ばつが悪そうに、私に話しかけて来た。
「穂乃果さん・・・・・なんですね・・・・・はぁ・・・・知られたくないのに・・・・仕方ないか。マスター、悪いけど、事務所借りるよ!」
「かなえちゃんなら良いよ!使って」
「説明しますので、事務所に付いて来て下さい。」
「わかった・・・・」
私達は事務所に向かった。事務所は広く、修理中のモデルガンがテーブルに鎮座していた。
「かなえ、説明してくれますか?」
「そうね。かなえさん説明、お願い出来るかしら?」
私は、かなえちゃんが話すのを待った。かなえちゃんはため息を吐きながら説明した。
「絵里先生は、私が千葉県が出身なの知ってますね。」
「えぇ、知っているわ。」
「千葉県に住んでいた頃は、幼なじみに誘われてサバイバルゲームを始めたです。」
「かなえちゃん、サバイバルゲームって何?」
「穂乃果さん、サバイバルゲームはモデルガンで撃ち合い、相手の陣地を占領するゲームです。体に撃たれれば、ヒット扱いで死亡と同じです。」
「へ~そうなんだ・・・・」
「で、かなえ。サバイバルゲームについては、わかりました。何故、参加していたのかは教えて貰えますか?」
「はい、海未さん。参加理由は優勝商品が目的です。先月と今月はスキー旅行なんです。私も、千葉では、名のあるサバゲーマーなので、優勝出来る自信がありました。で、優勝商品でみんなとスキー旅行に行きたかったんです。」
「えっ?名のあるサバゲーマー・・・・・まさか、通り名なんてあるの?」
まさかね・・・・
「うぅぅ・・・・あまり、言いたくないけどあります。『ヘカーテの魔女』です。立体的な罠で相手を混乱させて、混乱した相手に狙撃して勝利して来たのが由来です。そして、壊れてますが、通り名の対物ライフルのヘカーテ2です。」
「やっぱり、あるんだ・・・・・」
テーブルには大破したヘカーテが置かれていた。
「かなり・・・でかい・・・・・」
「重そうですね・・・・・」
「かなえ、ヘカーテの重さは・・・・・」
「海未さん、重量は約10kgぐらいです。それでも、オプション無しです。全装備で、約15kgぐらいまで重くなります。」
「かなりの重量ですね・・・・射程は?」
「ガス未使用で、約70m。使用すれば、200mまで伸びます。」
「結構、射程が長いですね。」
「海未ちゃんが痛い方にスイッチが・・・・」
「でも、狙撃にはかなりの修練と集中力が必要です。海未さんは元弓道部ですから、練習すれば大丈夫じゃないかな?」
「かなえさん、私でも扱えそうですね・・・・・でも、重い・・・・・」
二人の世界(会話)に絵里ちゃん、ことりちゃんと私は茅の外だった。結局、かなえちゃんは全て話してくれた。ただ、秘密にしてほしいとお願いされた。でも・・・・・
「かなえちゃん、凄いのに秘密なの?」
「はい・・・・?って、穂乃果さん!絶対に秘密です!」
「でも・・・」
「わ・か・り・ま・し・た・か」
「ヒィ・・・・判ったから、銃口向けないで!」
いつの間にか、ヘカーテの銃口を穂乃果さんに向けていた。目付きは怖く、ベテラン兵士の様な普段見せない、鋭い眼光だった。私は一瞬、殺されるのでは?と恐怖した。
「完全に穂乃果が悪いですよ。」
「う~海未ちゃんまで・・・・」
かなえちゃんは話し終わると、着替えて来るから待ってて下さいと言い、お店の奥に向かった。待っている間、私達はお店の外で待っていた。十分程で普段の服装に着替え出て来た。ただ、小柄なバッグだけは、持って来ていた。かなえちゃんの話しだと、相棒の修理にかなりの額が掛かるらしく、他は自分でやるか持ち帰りらしい。五人で神田明神の境内まで来ると、かなえちゃんの目付きが急に変わった。
「穂乃果さん!危ない!」
私は、かなえちゃんに急に突き飛ばされた。
「えっ?かなえちゃん?」
パス、パス・・・
地面を診ると、ちっちゃい穴が空いていた。
「サバゲーフィールド以外でモデルガンを撃つ馬鹿は誰!」
「久しぶりね。千葉の魔女!千葉でかなり活躍してるじゃない。」
声の方を向くと、神社の屋根の上にに一人のセーラー服を着た女子高生?がいた。背格好は小さく、髪は赤くツインテールでまとめ、両手にモデルガンを持っていた。
「まさか・・・・」
かなえちゃんも少女を見て冷や汗を流していた。
「修学旅行で東京に来てみれば、魔女に出会えるなんてラッキーだわ!さぁ、魔女狩りの時間よ!」
「絵里ちゃん、あの制服って・・・・」
「わたしも見覚えあるよ-・・・・」
「ことり、あの制服って長崎聖キリスト学院の様ですね・・・・」
「うん、そうだね。海未ちゃん」
「それより、穂乃果は?」
「海未ちゃん、絵里ちゃん・・・・あれ・・・・」
わたしはかなえちゃんの後ろにいた。
「やっぱり、マリアか・・・・」
「かなえちゃん、マリアって・・・」
「九州地区代表のサバゲーマーです。本名は緋川真里亜でサバゲーの通り名は緋弾のマリア・・・・穂乃果さん、危ないから下がって下さい!」
わたしは下がると、かなえちゃんは小柄なバッグから二丁のモデルガンを取り出した。
「ねぇ、わたしを無視なんて、良い度胸じゃない!」
「だからって、フィールド以外でモデルガンを撃つ馬鹿は初めてみたよ!」
パス、パス・・・
「うっさい!去年、ボコボコにされたお返しよ!」
「それって、ただの逆恨みじゃない!この糞女!」
わたしは何とか、絵里ちゃんのとこまで逃げられた。二人は超接近戦で打ち合っていた。モデルガンの弾が無くなると、マリアちゃんは背中から刀らしき物を抜き、かなえちゃんに挑み、かなえちゃんも格闘術で応酬していた。わたしは疑問に思った・・・・
「絵里ちゃん、一応教師だよね?」
「えぇ確かに・・・・」
「止めた方が・・・・」
「穂乃果、私に撃たれろって?」
絵里ちゃんが軽く睨む。
止める間もなく、マリアはかなえちゃんの一本背負いをもろに喰らい伸びていた。
「あぬゅ~」
「ハァ、ハァ・・・・」
「かなえさん、マリアさんが気絶していますが、手当は良いですか?」
「海未さん、大丈夫です。あの馬鹿は木から落ちても大丈夫な人ですから」
「「「・・・・・・」」」
こんなにドライなかなえちゃんを見たのは初めてだった。本当に嫌いなのかなと疑問に思うくらいだったが、覚めるまでは見ていたから嫌いではないらしい。ただ、彼女が目覚めると
「今回は私の負けよ!今度の全国大会で仕返ししてやるんだから!」
「あのさ、マリア。私、サバゲーの全国大会は出ないよ。日程が東京地区のラブライブの予選と一緒だから・・・・」
「なっ・・・・・まさか・・・・あなたも、スクールアイドルなの?」
「えっ?マリアも・・・・」
「「えっ?えぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!」」
「じゃあ、ラブライブ本戦で待ってるから、覚悟しなさい!次に勝つのは私だから!」
マリアちゃんは走って行ってしまった。
「「「「「・・・・・」」」」」
かなえちゃんもモデルガンをバッグに仕舞い、いつの間にか帰っていた。
「何だろね?」
「さぁ?穂乃果・・・」
「はっ、ハラショ・・・」
境内は静かに夕焼けが照らしていた。