唐突に思い付いたFateネタ「聖杯は俺の嫁」   作:シフシフ

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ネタだ。心して見るがいい(言峰ボイス)

すんませんorz、見てくれると嬉しいっす。

この小説は「半人半霊がオラリオに居るのは間違っているだろうか?」の番外編にて書かれたネタ小説です。



プロローグ

これは・・・あったかもしれない並行世界のお話し。

 

 

 

 

 

 

 

 

男は傷だらけの体を引きずりながら見上げる・・・・・・目の前に存在する黄金の杯を。

 

男は生き残ったのだ。「第三次聖杯戦争」から。最後の一組としてこうしてここにいる。

 

「マスター・・・やりましたね。」

「あぁ・・・そうだな・・・」

 

同じく傷だらけで片腕を失った自らのサーヴァントと勝利の美酒に酔いしれる。しかし、男は知っていたのだ。目の前の黄金の杯は何よりも「汚れてしまっている事を」しかし、目の前のサーヴァントはそれを知らない。嬉しそうに、自らの願いが叶う事を喜んでいる。

 

「さぁ行きましょうマスター!もう邪魔するやつは居なくなりました!我々が・・・!願いを叶えられるのです!」

 

彼・・・男のサーヴァントの願いは「家族の救出」、とても素晴らしい願いだと男は思った。なら、男の願いは?

そう言われると何も出て来なかった。何の願いもなく、何の決意もなく・・・願いを持つ者を、決意をした者を退けたのだ。

 

「・・・マスター?」

 

男は思う、自分のサーヴァントの願いを叶えてあげたいと、しかし、状況が、現実がそれを許さなかった。

 

では何故、彼が聖杯が汚染されている事を知っているのかそれは―――――――――――彼が転生者だからだ。

 

「―ごめんな。令呪をもって命ずる、自害せよセイバー!」

 

右手の甲にある最後の1画が光り輝く。

 

「なっ!何を!マスター!アガッ・・・かはっ・・・・・・マ、マスタ・・・裏ぎ・・・貴方、は・・・貴方と言う、人はァ!・・・」

 

セイバーが持って両手剣がセイバーの胸を貫く。苦悶の表情を浮かべ、絶望しながら彼は血の海に倒れた。

 

「ごめんな、聖杯を使わせる訳には行かないんだ」

 

男は感情を押し殺し、しかし泣きそうな顔でセイバーを見る、ここまで色々とあったのだ何度死にそうになった事か、こうして生きていられるのは目の前に倒れる彼のお陰なのだ。罪悪感を感じないわけが無かった。

 

「・・・ぁ・・・マスター・・・」

「・・・もう、マスターじゃない・・・」

「・・・では・・・ぁなた・・・の、名前を・・・本当の名を・・・ぉし、ぇて・・・くっ、ださい・・・」

「・・・・・・すまない・・・俺に・・・名前なんて、無いんだ」

 

サーヴァントの最後の願いすら叶える事は出来ない事を男は嘆く。だが、これは必要な事なんだ、そう自分に言い聞かせた。・・・男はこんなサーヴァントは自分には勿体無いと思った。裏切られ、願いすら蹴られてなお微笑みを向けるその心、あまりに・・・眩しすぎた。

 

「・・・なら・・・やはり・・・貴方は・・・私、の、マスター、だ。」

 

彼の体が光になって消えてゆく。セイバーが持つスキル「戦闘続行D」の効果が切れたようだ。

 

「きっと、貴方が・・・こうするなら・・・大きな、それ、こそ、私にはわからない、様な、・・・大きな理由が、あるので・・・しょう。・・・私の・・・最後の頼みを・・・聞いて、ください」

 

――――どうか、お幸せに、生きて下さい・・・若くして死んだ私の分も・・・。

 

眩い光の粒子が聖杯に注がれてゆく。彼は守護者だった、アンリマユの気配を感じとった世界により派遣されたようだ。媒体も無く召喚も失敗して、そうして出てきたサーヴァント。英雄になり切れなかった剣士。

 

男はいつの間にか頬を伝っていた涙を拭き、傷だらけの体を動かす。彼の最後の頼みを・・・友人の頼みを無碍には出来ない。ならば・・・目の前の泥を吐き出し始めた聖杯をどうにかしなくてはならない、男は歩き出す、足を引きずりながらゆっくりと。

 

『勝者よ、幸運を持った強者よ。ここに、万能の聖杯は顕現した。故に問う。汝の願いは何ぞ?』

 

何処からともなく声が響く、そして泥は集まり形を作ってゆく。・・・現れたの・・・何とも文字にしにくい狂気を感じさせる「聖杯君」だった。

 

「・・・」

 

男は黙る。しかし、それは唖然としているのでは無い、何を願えば・・・世界は滅びないのか・・・それを考えていた。

 

『・・・・・・答えは出ぬか?然らばしばし待とう。』

 

男の考えは纏まった。だが敢えてここで記しておこう。聖杯は大きな間違いを犯したのだ。ここで、彼に考える時間を与えてしまった。それが大きな間違えだった。

 

「俺の・・・願いは・・・!」

 

大きく、1歩踏み出す。得もしれぬ覇気に満ちた表情で体中から血を滴らせながら前進してくる。そして―。

 

「ネギ、ください。あ、普通のネギね神秘とか魔力とか何にもない普通のネギ。」

 

『え?あ、うん、はい。』

 

「おっサンキュー、そうだ、まだ魔力残ってるよな?」

 

『へ?あっ、うむ、魔力はまだ残っておる、と、言うよりも殆ど減っていない。』

 

そう言うが速いか男は聖杯を持つ。そう、泥にまみれながら。しかし彼に泥は通用しなかった。そして家に帰り始めた。

 

「いや〜、いいね、お前。お前の魔力が無くなるまで食糧事情は解決だな」

 

『え?え?!ちょ!願いは?もっと強大な願いは?大量の魔力を消費するやつがいいのだが!?これじゃぁ・・・』

 

抗議の声を上げる聖杯を無視し男は愚痴る。

 

「この泥邪魔だな・・・」

 

『ディスられた!?』

 

果たしてこの世に泥が湧き出てくる黄金の杯を小脇に抱え、栄養価の高そうなただのネギを手に、夜の街を歩く変人が居ただろうか・・・敢えて言おう、いないよ。

 

 

 

 

 

 

 

あの聖杯戦争から3ヶ月がたった。俺は今日も平和な日々を過ごしている。え?あの聖杯はどうなったかって?それは近いうちにわかるさ。それよりも

 

「今日の飯どうすっかな〜・・・うーん、【卵】!」

 

あの聖杯戦争以降、日本の山奥にある比較的大きめな一軒家に住む俺はここ三ヶ月1回も外に出ていない。つまりはニートだ。だがそれが出来る理由があった。

 

「おっとと、サンキューな、聖。」

 

俺が【卵】と言うと共に空中に生卵が現れる。その後も醤油、味の素!というふうに食材や調味料を「願う」、すると聖杯は何やらブツブツと文句を言いながら叶えてくれるのだ。

 

『全く・・・何故こんなくだらない願いを私が叶えねばならんのだ・・・あぁ、強大な願いを叶えたい!そして滅ぼしたい!』

 

こんな感じだ、素直じゃないが悪い奴じゃない。

 

そう、俺の答えは「人っ子1人殺せない程小さい願いを少しずつ叶えてもらい魔力切れにする」と言うものだ。だから結構自分の発言には気をつけている。

 

次の聖杯戦争まで60年以上。ゆっくりと消費して行こうと思っている。生憎とこの体は神様によって寿命が無くされてしまっている。さらにどんなに頑張ってもBランク以上の宝具じゃないと傷すら付かない。まぁ、実は神様から大英雄ヘラクレスのゴットハンドを頼んで授かっている。

 

まぁ、そんな訳でこの聖杯の魔力を使い切る前に殺されて奪われる・・・何て事は無いはずだ。

 

「ファ!?ヤバイ!聖!トイレットペーパーくれ!」

 

『ウガー!何で貴様は買い物に行かないんだ!』

 

「サンキューな!いやーマジ助かった!」

 

 

 

50年後。

 

 

 

 

「・・・はぁ」

 

俺はため息をつく。

 

『・・・どうした』

 

最早話すのが当たり前となった大分小さくなった聖杯君が俺に問いかける。

 

「いや、生きるって長いな・・・って」

 

寿命無限&なかなか死なない&死んでもまだストックがある、だからね。

 

『死にたい!?ねぇねぇ死にたい!?願え!願えーーーー!』

 

いきなりテンション上げるの辞めてくれませんかねぇ!

なんかこいつに言われると死にたくなくなるな!

 

「うわ〜!なんて素晴らしいんだ!この世界はっ!水!水ください!」

 

やっぱ生きるって最高だわ!お前の魔力尽きたら絶対に旅をしてやる!

 

『おのれ!持っていけこの下郎!』

 

いつもありがとう!次は

 

「リンゴ!」

『ほれ!』

 

よしよしいいぞ反応も凄い早くなったな!次は難しいぞ!

 

「雑誌!」

『何のヤツだ!』

 

え?何のヤツだろ・・・50年も経ってるからワカンネ。

 

「何だっていい!雑誌を読むチャンスだ!」

『霧をこくするな!ほれ!』

 

む、料理雑誌か・・・じゃあこれを聖杯に見せつけて

 

「何か料理作って!」

『どうやればいいんだ!くっ、ほれ!』

 

俺の無茶振りにまさかの神対応。

 

「すげえな!マジ聖杯ちゃん天使!マジ俺の嫁!結婚して!」

 

神なのに天使で嫁とはこれ以下に。そんな事を考えていた時期が私にもありました。

 

『えちょ・・・!』

 

オレの発言は願いとして聞き届けられたらしい。発言には気を付けていたつもりだったのに・・・ごめんな、世界中の人!

 

光り輝く聖杯は次第に形を変え・・・。

 

「え?」

「え?」

 

女の子になりましたとさ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

名前 聖杯

 

クラス アヴェンジャー

 

身長/体重

155cm。40kg

 

属性

混沌、悪。

 

ステータス

 

筋力E

耐久E

敏捷D

魔力E-

幸運B

宝具EX

 

宝具

 

『万能聖杯 』

 

ランクEX

種別 対人〜対界宝具

 

いかなる願いも叶えるとされる聖杯の真の能力。が、魔力が殆ど無いため使う事は出来ない。が、簡単な物なら叶えられる。

 

唯貴方の為の絶対悪(アンリ・マユ)

 

ランク A++

種別 対人宝具

 

嫁聖杯の持つ最大の宝具。

発動条件は『旦那に悪意を向ける存在が居り、そいつに対して嫁聖杯が悪意を返す』事。

旦那に向けられる悪意に応じて、それと同種のダメージを対象に押し付ける。

『どうしてあいつだけ』の様な嫉妬心に対して撃てば、『そいつを自然に人が避ける』状態になるし、極端な話『死ねば良いのに』の様な殺意を返せばそいつは何らかの理由で死亡する。

但し発動するには大まかにどういう悪意かを理解していなければならない、起こる結果は嫁聖杯にもわからない。

因果干渉を行う宝具の為、非常に燃費が悪い。しかし反面効果は絶大で、下手な因果干渉系の宝具を使おうともその因果を塗り替え打ち勝つ。例えば刺し穿つ死棘の槍に対して発動すれば、逆転した因果を更にねじ曲げて、発動者本人に槍が向かう。あらゆる法則に縛られない極大の強制力を誇る、文字通りの『唯貴方の為の絶対悪』である。

 

 

【スキル】

 

破壊願望:D

 

本来はEXだが、嫁状態の為弱体化

 

家事A

炊事洗濯をどれだけ上手く出来るか、と言うスキル。

嫁を願った主人公によりランクが最高クラスのAを獲得している。「私は世界を滅ぼしたいのに・・・」と言いながら泣く泣く料理や洗濯を素晴らしい手付きでこなす

 

直感C

 

自身の旦那の事を事前に察知するスキル。本来はEXだが本人が仕方なくやってる、と言っているためランクが下がっている。ちなみにEXだと食べたい物、やりたい事を事前に察知し甲斐甲斐しくお世話してくれる。つまりはマジ嫁!

 

かりすま☆ランクC-

 

神秘の塊である聖杯の肉体はそれだけで他者を威圧し、畏れさせる。しかし主人公の嫁発言によりそのくランクは大きく下がっている

 

生物会話A

 

人間、若しくはその他生物と会話するための能力、このランクになると心を読むことや離れた相手との会話、複数との同時会話もできる。生きているのであれば動物から植物まで何でもござれである。

 

心眼(滅)A:戦闘技能の心眼とは違い、『人の傷を見抜く』事に特化した観察眼及び洞察力。肉体的に脆弱な所は勿論、心理的な傷すらも問答を交わせば見抜いてみせる。Aランクともなれば視界の端に捉える程度でも肉体的な損傷や弊害、傷等は理解でき、その他精神的なものは二、三回問いを投げる程度で理解できる。人の悪意たるアンリ・マユが持つ宝具の応用である。嫁聖杯は旦那が無理をすればこのスキルによって簡単に理解できてしまう。

 

魅了 B

 

性別を問わず魅了する万能聖杯であるが故に獲得したスキル。しかし、旦那には通用しなかった。

 

【クラススキル】

 

対魔力B

 

魔力を溜め込むための聖杯であるため強力な対魔力をもつ。Bランクにもなると現代の魔術師で倒すことは困難。

 

騎乗 A

 

移動能力の低さを補う為には乗り物に乗るしか無かった・・・さぁ!買い物だ!聖は今日もママチャリに乗る。

 

魔術 EX

 

聖杯であるが故のランクの高さ、しかし魔力が殆ど無いため使える魔術は超弱い。まともに使えるのは人払いの魔術くらい。ちなみに無言詠唱が出来る

 

 

 

 

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