文字も少なめ
マダムポンフリーが夕食を運んできた。
そういえば、ドラコがお見舞いに来て、帰ってから数時間がたっている。
みんなはちょうど大広間で夕食を食べている頃か... 少し虚しい気持ちになった。
そんな気持ちを察してか 「まだホグワーツでの生活も始まったばかりですから、 これからいくらでも時間はあるのですよ。」 と、優しく声をかけてくれる。
「無理して食べなくてもいいですからね。 食べきれなかったらそのまま残しておきなさい。」
ホグワーツの料理はなんてったっておいしい。
量もたくさんある。
ハリーはまず、ソーセージを2本皿によそって食べた。 焼き加減が最高だ。
黙々と胃袋に詰め込む。
満腹感を得ると急にまぶたが重くなってきた。
マダムポンフリーが皿を片付けにやってくる。
「あの、僕、明日はもう朝から戻ってもいいのですよ ね?」 グリンのことが心配だ。
少し哀れんだ笑みを浮かべて 「昼からになさい。気負いすぎはよくありませんよ。」
と、マダムポンフリーが返す。
「気負ってはいません。僕、本当に大丈夫で...」
起き上がろうとすると急に肩からじわーっと 疲労感が伝わっていく。
ダメだ...もう疲れた...眠い... ハリーは眠りに落ちた。
翌朝、ハリーはこの日も早朝に目が覚めた。
薬の効果も切れてなんだか快調だ。
時間はまだ5時
こっそり医務室から出ようとすると...
「どこへ行くのですか?」
あちゃー...マダムポンフリーだ。
「僕、もう元気です。」
「では、熱を測りなさい。赤になったらこちらへかしな さい。」
青いボールの形をした温度計を手渡される。
ハリーがそれを握ると3秒ほどで赤になった。
マダムポンフリーへ手渡す。
「36度5分....。いいでしょう...行きなさい。」
まだ少し不満気だが、マダムポンフリーは渋々といった感じで了承した。
音を立てないように寝室のドアを開けるとまだみんな寝ていた。
トランクをベッドの上に持ち上げ、自分もベッドに上がりカーテンを閉める。
トランクを開けると
「ふぁ~ハリーはんか~?久しぶりやな~シュシュシュ」
「ごめんよグリン。遅くなって。」
「大丈夫やで~食べ物まだあるしな~シュシュシュ」
それからハリーは学校のことをいろいろとグリンに教えたり、久々の会話を楽しんだ。
気づけばもう6時半だ。
「僕、ご飯食べてくるよ。」
朝食に降りていくと、下の方から口論が聞こえてくる。
大広間の門のかんぬきのところで誰かがぶら下がっている。
「いいからそこからおりんかあああ!!!」
管理人のフィルチさんの声だ。
何があったのか気になるハリーは早足で階段を降りる。
「ここがダメならどこで懸垂をすれば良いのですか!」
この声は...
「そ!こ!は!ぶらさがるところではない!!!」
大広間の前につくと、ぶら下がっている人の顔が見えた。
昨日のハッフルパフの上級生だ。
「なんです こんな朝から。」
マクゴナガル先生が来た。
「先生。僕はただ懸垂をしているだけなんです。」
「降りなさいミスタータイソン。ハッフルパフは1点減点です。あなたはもう少し魔法使いらしい鍛練の仕方をなさい。」
半分諦めたようにマクゴナガル先生が言った。
「おや、ちょうどいいところにミスターポッター。
あなたには話があります。きなさい。」
僕を見つけたマクゴナガル先生からさっそくお呼び出しだ...
なんだろう...何か悪いことしたかな...
初日から医務室へいったことかな...でもそれなら僕以外にもいたし...別にそんなことでいちいち呼ばないだろう...じゃあなんで...
医務室とは逆側の階段を登っていきマクゴナガル教授の部屋へと案内された。
「入りなさい。」
怒られるのを覚悟した。
「そんな不安な顔をしなくてもよろしい。
単刀直入に言います。あなたはできるのにできないふりをしているでしょう?」
「はい...」
バレてた...
「注目を浴びたくない気持ちも分かりますがかえってあなたの為になりませんよ。
変な癖をつけてしまえばせっかくの才能も然るべき時に出せなくなります。
当たり前のことですが、次からはどの授業も真面目に受けなさい。」
「はい...」
少し暗い気持ちで部屋をあとにしたが、
大広間につくにつれ、だんだんと明るい気持ちに変わっていった。
僕は魔法を学ぶためにここへ来たんだ。
遠慮なんかしててもしょうがないじゃないか。
一限目はフリットウィック先生の妖精の魔法の授業だ。
この授業の担当はフリットウィック先生でレイブンクローの寮監でもある。
とても背の低い先生は甲高いキーキー声で出席を取り始めた。
ハリーの名前の番まで来ると明らかにテンションが違っていた。
妖精の魔法の授業を終えると次は闇の魔術に対する防衛術の時間だ。
前回は体調不良で休んでしまった分今回はしっかりと受けないといけない。
クィレル先生が教科書を読みながらみんなの席の間を通っていきハリーの方に来るにつれ、額がチクリと痛むのを感じた。
先生が近づくにつれ痛みが大きくなっていく。(またか・・・このままではまずい。)
額を抑えて痛みをこらえる。声を我慢できず、「うっ」と声を出してしまった。静かな教室に声が通る。「ど、どうしましたかポ、ポッター君。」急に痛みがスーッと引いていくのを感じた。「いえ、なんでもありません。」あの痛みは何だったんだろう。
天文学では授業の終わりに先生から驚きの発言があった。
「惑星の動きに関して一人ずつとても簡単な質問をしていくので答えてもらいます。教科書の5ページまでで出すので今から10分間で覚えてください。答えれなければ一人につき3点減点をします。では始め。」
3ページっと・・・よし、大丈夫だ。
結局、クラッブとゴイルで3点ずつひかれた。
今日は授業が4時間だけだった。
談話室でドラコ達と楽しく会話する。
「マルサスの父さんはだいぶ儲けたんだろう?」
リカードが足をぱたぱたさせて尋ねる。
「うん。『魔法族人口論』一冊だけで一生食べるのに苦労はしないと言っていたよ。まあこんな世の中だから純血が軽く扱われるけど今だに父さんの信者は多いね。」
この手の話は僕は苦手だ...
「僕...図書室に行ってくるよ。魔法薬学のレポートを書かないと。」
「ハリー!あれは来週の月曜日までだぜ?いちにーさんよん...まだ5日もあるじゃないか!行っかせないぞ!」
リカードが手を引っ張る。
「いや早めにしたいんだ。」
「もういいだろリカード。ハリーはスネイプ先生に良く思われていない。レポートの内容で減点されたくないんだろうハリー?」
「うん...」
「完成度の高いものを出せばきっとスネイプ先生も君を気に入ってくれるさ。放せよリカード。」
「ちぇ~早く戻ってこいよ~!」
「あ...ありがとうドラコ!」
カバンを持って談話室を出た
ハリーは図書室へと向かった。
階段を登りながら純血主義のことを考えていた。
いつまでもこんな風に逃げていてばかりじゃダメだ...
茶色い髪の毛の子が自習をしている横に座る。
「ハーマイオニー?」
「ん、ハリー?」
「うん。グリフィンドールも授業がないの?」
「そうよ。スリザリンもなのね。」
「そうだよ。あ、そういえば君だけらしいね。
マッチ棒を針に変えられたの。」
「ええ、理論をしっかりと分かっていればあんなの簡単だったわ。あなたはまだできないの?」
ハリーはできると言いたかった。
ここまでさらっと女の子に言われてできないと言うとバカにされそうだ...でもそれを示す証拠がないしここではできない...
「えっと、次の授業にはできそうだよ!」
「へぇ。」
絶対に信用していない...
ハーマイオニーは興味を無くしたようにまた、自習をはじめた。少し斜めになった眉毛がもう話しかけるなと言っているようだ...
できることを証明できないのがもどかしい...
ハリーは次からは全力で授業に当たろうと決心した。
それからの1週間は魔法史以外でハリーは優等生ぶりを発揮した。
魔法薬学のスネイプでさえもハリーのことを認めざるを得なくなった。
普段包丁などを手に持って使うことのない魔法族の子供達に比べ材料の刻み方などは、
家庭科の得意なハリーは
教科書に書いてあるよりもいい方法を見つけてしまうのだ。
「.........スリザリンに1点...」ボソッ
次回からハラハラドキドキです