IS~転生者は頑張って生きるそうです~(凍結)   作:赤い変態

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今回の冒頭部分は重要(?)です。





え、俺に義理の姉が出来るって?  あ、中国から転入生も来るそうだぞ?

???side

 

四月下旬、フランスのとあるビルの最上階にて、女性と壮年の男性が会話をしていた。

 

 

「いやぁ、貴女のおかげで何とか第三世代機の開発に漕ぎ着けそうですよ」

「いえ、私は技術部に少しアドバイスをしただけですよ」

「あなたには感謝してもしきれない。なにかお礼をしたいのですが・・・」

「あら、では社長の息子さん――いえ、娘さんをいただけます?」

「――――――。はて、何のことでしょうか? 私には息子はいますが娘など・・・」

「白を切ろうとしても無駄ですよ。社員やスタッフの皆さんから詳しく教えてもらいました。―――――これから行おうとしている事や、これまでしてきた数々の不正。全てこの国の政府関係者や警察に、先日情報を送りました。

多分、もうすぐ警察が来ますよ? あなたを捕まえに・・・」

「・・・何の為にこんなことを」

「何の為? 決まってます、親友の子を助ける為ですよ」

「・・・この女狐・・・・・・!」

 

ふと、遠くからパトカーのサイレンが聞こえてきた。

 

「警察が来たようですね、では私は彼女を迎えに行きますので。ごきげんよう・・・」

「ま、待てっ、まだ話は――」

 

ガチャッ・・・バタン・・・

 

「・・・話は終わりましたか?」

 

部屋を出ると白衣を着た若い男性が彼女を待っていた。

彼はこの会社の研究員で、主任を務めている者だ。

 

「ええ。これであの社長は逮捕され、あの子も解放される・・・」

「彼女は既にマンションへ送ってきました」

「そう、ありがとう・・・これで親友の―――彼女の遺言を果たせる・・・」

「遺言・・・彼女の母親のですか?」

「そうよ、あの子の母親とは親友だったの・・・『もしもの時は娘を養子に迎えて欲しい』と頼まれてね。この会社に来たのもその為。

・・・・・・ところで、社長の後釜はどうするのかしら?」

「ああ、その辺はご心配なく。人望のある幹部の方が務めるそうです」

「そう・・・なら安心ね。・・・じゃ、私はこれで」

「はい、お気を付けて」

 

女性はそのまま会社を出て、自宅に向かう。

愛する夫と、今日から新しい家族となる親友の娘が待っている家へ。

 

「あ、凪に教えておかなくちゃ! 新しい家族が増えるって。

・・・たしかあの子の方が凪よりも誕生日が早かったから・・・・・・お姉さんが出来るって伝えないと♪」

 

 

???side out

 

 

 

凪side

 

 

一夏達の二日酔い(?)も無事に醒め、俺たちは放課後、アリーナで模擬戦をすることにした。

組み合わせは 一夏and俺 対 箒andセシリア というものだ。

ちなみに、今回は『ゲイルストライク』を使うことにした。

コイツは扱いが難しい分、性能が凄まじいからな。

 

「へえ、もう一機持っているって聞いてたけど、カッコイイな!」

「見たところ、一夏の『白式』と同じコンセプトに見えるが・・・」

「ああ、こいつも『白式』と同じで高速戦闘用・近接戦闘型だ。

一応、『アウトフレーム』と同じようにバックパックを換装することが出来る。

まあ、装備できないモノもあるけどな」

「ところで、どこでISを二機も手に入れたんですの?」

「それについてなんだが・・・入試があった日の二日後に送られてきた。

ちなみに送り主は不明」

「だ、大丈夫なのか?」

「まあ大丈夫だろ・・・それよりも、始めようか。あまり長くは居られないし」

 

そう言うと全員、互いの獲物を構える。

俺は『ウイングソー』を、

一夏は『雪片二型』を、

箒は『打鉄』の標準装備である実体剣を、

セシリアは『スターライトmkⅢ』を・・・。

 

「「「「いざ!」」」」

 

一斉に動き出し、互いに相手へ攻撃を開始する。

 

「おらあっ!」

「く、・・・はあぁっ!」

 

一夏と箒は互いに剣で斬り合っているが、どうやら箒が押されているようだ。

俺はというと―――

 

「どうした、俺はここだぞ!」

「っ、出鱈目にも程がありますわ! なんですのその機動は!?」

 

『ゲイルストライク』の肩部大型ブースターでセシリアを翻弄、すれ違いざまに斬るという戦法をとり、優勢だった。

いやしかし、使ってみるとかなり面白いな、『ゲイルストライク』って。

装備できるストライカーパックは限られるが、その分本体の性能が凄い。

それに『アウトフレーム』と同じくらい素直に動いてくれるし、俺自身に馴染みやすい。

どうやら評価を改めた方がよさそうだな。

 

 

 

 

 

その後、模擬戦は俺と一夏の勝ちで終わった。

もっとも、一夏はガス欠起こして俺がセシリアと箒の二人を倒したという結果だが。

で、着替えも終えて四人で食堂に向かっている時だった。

 

PLLLLLL……

 

「凪、電話鳴ってるぞ」

「ん、本当だ・・・お袋からのメールだな・・・ん? 大事なお知らせ?」

 

久しぶりの親からのメールだ。

ちなみに最後にメールが来たのはIS学園に入学することになった時以来だ。

 

「どうした、何かあったのか?」

「大事なお知らせですの?」

「あー、近い近い・・・何々・・・『ちゃお~、凪! 私たちは今フランスでお仕事中なの。

でね、私の親友の娘さんを養子に迎えることになったの。年はあなたと同じなんだけど、誕生日はこの子の方が早いから、あなたにとっては義理のお姉さんになるのかしら。

一応、IS学園にも通わせようと考えてるんだけど、ちょっとこの子関係で少しごたつきそうだから、顔を合わせるのは来月になると思うの。後、実際に会ったら出来るだけ優しく接して上げてね』・・・そうか、義理の姉か・・・」

「まあ、お姉さんが出来るのですね」

「というか、ここに転入するのか」

「しかも同い年か」

 

三者三様の意見、どうも。

しかし、フランスか・・・となると金髪女子が義理の姉になるのか。

ふむ。楽しみという気持ちと、家族が増えることに嬉しいという気持ちも湧いてきた

しかし、フランスか・・・そういや誰かいたような・・・。

 

「そういや、凪の両親って何の仕事してるんだ?」

「IS関連としか聞いてないな、まあ追及しようとしてもあまり会えないし、連絡もまともに取れないしな・・・それより早く飯食おうぜ」

「だな」

 

とりあえず、今は食事だ。

詳しいことはまた今度に聞くとしよう。

 

凪side out

 

 

 

 

 

翌日――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 

 

 

 

一夏side

 

「ねえねえ知ってる? 二組に転入生が来るって」

「たしか中国から来た子で、しかも国家代表候補って聞いたわ」

 

クラスでは朝から二組に来る転入生の話題で盛り上がっていた。

転入生一人が来るだけでこんだけ騒げるなら二人、三人と来た際は一年全員が騒ぐな。

にしても・・・中国か。

アイツ元気かな。

案外、アイツが転入してくるんじゃないだろうか?

 

「おーい、一夏。この騒ぎは何事だ?」

「おう凪。なんでも中国から転入生が二組に来るそうだ。しかも国家代表候補生」

「ということは専用機持ちか、是非とも戦ってみたいな」

「お前、そんなキャラだったか?」

「気にするな。しかし、そうか・・・じゃあ今度あるクラス代表戦は不利になるな」

「? どういうことだ? もう二組の代表は決まってるだろ、今さら専用機持ちに代表を任せるなんてことはさすがに・・・」

「わからないぜ? 案外変更されるかもな・・・それより、頼むぜ一組代表。みんながお前に期待している」

 

ほら、と、周囲を見るように促される。

 

「織斑君ガンバ~」

「私たちのために優勝お願いね!」

「おりむーが勝つとみんな幸せだよ~」

『目指せデザートタダ券!』

 

ああ、そういやクラス代表戦の景品って、学食デザートの半年タダ券を貰えるんだっけ。

・・・これ、もし負けたら俺が全員分を奢ることになりそうだな。罰ゲームで。

 

「まあでも今専用機を持ってるのは一組と四組だけだから楽勝だよねー」

 

クラスメイトの誰かの言葉に若干の安堵感を覚える。が、しかし―――

 

「その情報、古いよ」

 

なんか、教室の入り口から聞き覚えのある声が聞こえたんだが・・・・・・。

 

「二組にも専用機持ちがクラス代表になったの。そう簡単には優勝させてあげないから」

 

腕を組み、片膝を立ててドアにもたれかかっているのは―――――

 

「り、鈴・・・か?」

「そうよ、中国の国家代表候補生の凰鈴音。今日は宣戦布告にk――」

 

バシイィンッ!

 

「ふにゃっ!?」

「もうSHRの時間だ。教室に戻れ」

「ち、千冬さん・・・・・・」

「織斑先生と呼べ。さっさと戻れ。邪魔だ」

「す、すみません・・・一夏! 後で話あるから逃げんじゃないわよ!」

「お、おう」

「もう一度叩かれたいか?」

「は、はい!」

 

突如現れた千冬姉によってセリフを中断させられた鈴は回れ右して自分のクラスに戻っていく。

ああ、そういえばアイツ、千冬姉のことは昔から苦手だったか。

 

「っていうかアイツ、IS操縦者だったのか。初めて知った」

 

・・・多分、その一言が余計だったんだろうか。

 

「一夏、今のは誰だ? 知り合いか? えらく親しくお前に話しかけていたが」

「説明・・・してくださいますわね?」

 

・・・ああ。なんかまた波乱の予感。

 

 

一夏 side out

 

 

凪side

 

やれやれ、鈴が来たのはいいが・・・やはりここでも鈍感君は平常運航か。

さて、昼休みになり一組の専用機持ち三人組に箒との四人で食堂へ移動する。

 

「いい加減教えろ一夏! あの小さいヤツとはどういう関係だ!」

「そうですわ! なんですかあの小さな方は!」

「いや、そんな小さい言うなよ。人の身体的特徴を馬鹿にしちゃ――」

「「そんなことはどうでもいい!!(ですわっ!!)」」

「・・・さいですか」

「(ドンマイ、一夏。いや、鈍感君)」

 

とりあえず食券を買い、それを引き換える。

一夏は日替わりランチ、箒はきつねうどん、セシリアは洋食ランチという感じだ。

そして俺はというと、

 

「凪、それ何だ?」

「駅弁、イカ飯だそうだ」

「何故に駅弁・・・」

「日替わりマル秘弁当ってのがあったから頼んでみたんだが、これが出た」

 

ちなみに、どうやら日本中の駅弁が日替わりで出るそうだ。

そんで席を探そうとしてると、

 

「待ってたわよ、一夏!」

 

鈴がテーブルに座っていた。

周りにも空きの席がある。

ちなみに彼女の昼食は大盛りラーメンのようだ。

 

「おお、鈴。そこ、座っていいか?」

「え? い、いいわよ、好きにすれば?」

「んじゃ、座ろうぜ」

 

四人とも席に着く。

勿論、一夏の両隣は箒とセシリアで、向かいに俺と鈴。

 

「それにしても久しぶりだな。ちょうど丸一年になるのか。元気にしてか?」

「げ、元気にしてたわよ。アンタこそ、たまには怪我病気しなさいよ」

「どういった希望だ、それは・・・。それにしても、いつ日本に帰ってきたんだ? おばさん元気か? いつ代表候補生になったんだ?」

「質問ばっかしないでよ。アンタこそ、なにIS使ってるのよ。ニュースで見た時びっくりしたじゃない」

「一夏、そろそろどういう関係か説明してほしいのだが!」

 

約一年ぶりの再会に盛り上がる二人に箒が割り込む。

箒さんよ、アンタの気持ちもわかるが、もう少し穏やかに話せんのかね?

 

「そうですわ! 一夏さん、こちらの方とはどういった関係ですの!?」

「何って、決まってるじゃない。あたしはコイツの―――」

「別に、ただの幼馴染さ」

「・・・・・・」

 

はぁ、やっぱりな。

そう言うと思ったよ。この鈍感野郎は。

というか、不憫だな。一夏に惚れた女子達は・・・。

 

「幼馴染・・・?」

「あー、箒が小四の終わりに転校していって、その入れ代わりで鈴が小五の始めの時に転校して来てな。で、中二の終わりに国へ帰ったから、会うのは約一年ぶりだな」

「・・・そういうことか」

「で、鈴。こいつが篠ノ之箒。前に話したろ? 小四まで一緒だった幼馴染だ」

「ふーん、そうなんだ」

 

じろじろと箒を見る鈴と、負けじと鈴を睨む箒。

・・・まるでハブとマングースだな。

 

「ま、よろしくね。篠ノ之箒さん」

「ああ、こちらこそ。凰鈴音さん」

 

笑顔で握手をする二人。

・・・なんなんだろうな、この空気。

飯が不味く感じる。それにリアルに『ゴゴゴゴゴゴ』って聞こえるんだが。

 

「そしてこのわたくしが、一夏さんと激戦を繰り広げたイギリスの代表候補生、セシリア・オルコットですわ!」

「ああ、あたし他の国の代表候補生に興味ないから」

「な!? こ、このオチビさんはっ・・・・・・!!!」

 

怒りのあまり顔を白から真っ赤に変えたセシリア。

カメレオンみたいに色がころころ変わるな、この子は。

 

「で? さっきから黙ってイカ飯食ってるアンタは誰?」

 

おや、どうやら俺にも話しかけてくれるらしい。

 

「俺か? 俺は高天原凪。そこの一夏とは一緒に試験会場で迷った仲だ。まあ、よろしく凰さん」

「よろしく、あとあたしのことは気軽に鈴って呼んでいいわよ・・・それにしても、一緒に迷ったって・・・大変ね、アンタも」

「解ってくれるか」

「一夏と関わったら大抵苦労するからね」

「オイ、聞こえてんぞ」

 

ふむ、どうやら鈴とも仲良くなれたようだ。

・・・しかし、これで一夏に恋した女子が三人か。

この後まだまだ増えるイコール、俺にも厄介事が降りかかるのか?

・・・・・・うん、まあその時はその時だ。頑張るとしよう。

 

「そういえば一夏、アンタまだISに慣れてないでしょ? あたしが教えてあげようか、ISの操縦」

「ああ、その辺は凪に教えて貰ってるから大丈夫だ」

「こいつに・・・?」

「一応、基礎だけだがな。それ以外はそこの二人が担当してる」

 

いくら俺でも実際に動かした時間は一夏とはあまり変わらない。

ほぼ基礎操縦方に我流を組み合わせて動かしてるに過ぎない。

だから、教えることが出来ても精々基礎だけだ。

 

「ふうん・・・でもあたしが教えた方が良いと思うけど?」

「結構だ、一夏に教えるのは私の役目だ」

「二組のあなたは関係ありませんわ!」

「む、では今まで基礎を教えてた俺は?」

「「凪は構わない(凪さんは構いませんわ)」」

「そうか」

「あたしは一夏に言ってんの。関係ない人は引っ込んでてよ」

「俺もか?」

「基礎だけ教えるんだったら別にいいわよ」

「そうか」

 

どうやらどっちが教えることになっても、俺が一夏に対し基礎を教えることは無問題のようだ。

なら俺はこの件には関わらないでもいいだろう。

 

「言っておくが、私たちに頼んだのは一夏だ」

「だから関係は大ありですわ!」

「だからそういうことじゃなくて、来月の――」

 

どうやらまだまだ話は続くらしい。

まあ、ある程度はどうなるか知ってるし、食事を再開しよう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(あ、そういや養子になる子ってどんな名前なんだろう? フランスだから、ソフィとかそういう名前なのかな?)

 

 

 

 

 

 

 





さて、あと何人家族が出来るのかな?
とりあえず、凪ママが今後も家族を増やすことを期待してください。
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