IS~転生者は頑張って生きるそうです~(凍結) 作:赤い変態
凪side
「むぅ……朝か…」
日の出の光が窓から差し込み、目が覚める。
枕元にある時計を確認すると午前五時半を差している。
ふぅ、今日も同じ時間に起きることが出来たな。
学年トーナメントから一週間経ち、今日から七月。
ラウラに『宣言』されてから色々あったが……うん、お袋に確認したが『嫁候補』らしい。
あと、シャル姉もだそうだ。
それに、トーナメントの二日後から俺は一人部屋になった。
普通、同じ男子である一夏と同じ部屋にするべきではなかろうか?
……まさか、交渉(脅迫)でもしたのか?
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
トーナメントの翌日の事。
「ふふふ、これで凪が二人のどちらかに迫られても邪魔は入らないわね♪」
「ぬぅ、那美さん……さすがにこればかしは…」
「あら、轡木十蔵さん。私にどれだけ借りを作っているか覚えてます?」
「むぅ…今回だけにしてくださいよ?」
「どうしましょうか♪」
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
「あり得るな、十分。……さて、起きるか」
―――ふにゅん
「…はて、この手の感触はなんだ?」
起き上がろうと腕に力を込めたが、左腕になにか柔らかい感触が…。
いや、どちらかと言うと左半身がだ。
……まさか。
「……うみゅ~」
……あれだな、昨日親父と連絡しながらストライカー(Gフライト、マガノイクタチ、バスター)を製作した疲れが出て幻聴が聞こえるんだよな。
そうさ、この前『宣言』したラウラがベッドの中にいる訳―――――
「ん……朝か?」
「―――居るのかよ…」
もぞもぞと頭だけを布団から出すラウラ。
その顔には眼帯がされておらず、左側の金色の瞳が露わになっている。
―――さらに言うと、布団の隙間から若干見える範囲で全裸だと確認できた。
正直に言おう、前世でも童貞だった俺には刺激が強い、強すぎる。
「む、起きてたか、嫁。おはよう」
「色々と言いたいことがあるが…おはよう、ラウラ」
「……驚かないのだな」
「顔に出ないだけだ。それよりなんで俺の布団の中に?」
「部下から聞いたんだが、日本ではこれが一般的だと聞いた」
…となるとアイツか、クラリッサか。
ええい、間違った日本文化を教えやがって。もし会うことがあったら正しい日本文化を学ばせてやる。
「ちなみに、これは那美さんから教わったらしい。だから間違ってないのだろう」
――――あれか、うちのお袋が情報源か。
もういい、お袋が何しでかそうとしても、天災と交流してても驚かないぞ。
「はぁ……」
「? 嫁よ、ため息すると幸せが逃げるぞ?」
「だな……それよりも、嫁は辞めてくれ」
「何故だ? 那美さんの公認だぞ」
「正確には『候補』だがな。それより早く服着てくれ」
「別にいいではないか、夫婦なのだから」
「……はぁ。あのな、軽々しく夫婦とか言うなよ。そういうのは本命にでも――」
「本命が何かは知らんが、私にはお前だけだ」
「ッ……」
いくら言おうがこれだ。
食堂で隣の席に座ろうが、入浴中に現れようが文句を言ってもこの一言を言われ何も言えなくなる。
はぁ……、本当、俺なんかよりもっといい奴を見つけて言えっての。
俺には勿体無さすぎる。ラウラも、シャル姉も。嫁候補だなんて…。
「ん? どうした、浮かない顔して」
俺の顔に手を伸ばし、心配してくれるラウラ。
……まったく、俺なんかより一夏に惚れておけよ。
「いや、なんでもない。それより早く着替えてくれ、刺激が強い」
「そ、そうか。では着替えるとしよう」
顔を赤らめながら布団から出ていこうとするラウラ。
とにかく、誰かが来る前に着替えてくれないと―――
ガチャ
ん? ガチャ?
「凪、起きて――――何をしてるのかな、二人とも?」
よし、今日は朝から何発『アグニ改』を食らう事になるのかな?
凪side out
くーside
どうも、高天原空です。
今日から七月に入り、お日様の光もだんだん強くなってきました。
「おはようございます、本音さん」
「おはよう~、くーくー……zzz」
いつも通りに朝の六時半に起き、同室者の布仏本音さんに挨拶をします。
それにしても、本音さんのアレはパジャマなのでしょうか? 着ぐるみにしか見えません。
「あと五分~…zzz」
「先に行ってますね」
着替えを済まし、食堂に向かいます。
「おう、空。おはよう」
「おはよう、空。今日も早いな」
「おはようございます、一夏さん、箒さん」
食堂に着くと一夏さんと箒さんが居ました。
ちょうど今から食券を買おうとしているところの様です。
「あの、凪兄さんとシャルロット姉さんは一緒じゃないんですか?」
お二人と凪兄さんたちはよく一緒に食堂へ来ているのですが、今日は見当たりません。
「あー……、それなんだけど…」
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
「…だから、これはラウラが勝手に俺のベッドに入って来た訳で…」
「あのね、凪。僕が言いたいのは、なんでラウラが裸なのかって事なんだけど?」
「うむ、嫁のベッドに潜り込むのに裸は普通だと―――むぐっ」
「ラウラ、少し黙ろうか!?」
「な~ぎ~?」チャキッ
「ちょ!? シャル姉、アグニ改はタンマ!」
「む、それは困る。嫁が死んでしまうではないか」
「問答無用♪」
「ふむ、これは俗にいう嫉妬か?」
「ラウラ、ちょっと黙っててくれないか!?」
「ししししし、嫉妬じゃないよ!? そそそそんなんじゃないよ!?」カチッ
バシュ―――――ン
「ぎゃああああああああ!?!?」
「嫁――――!?」
「あ、凪―――!?」
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
「…って感じなのが部屋の外からでも聞こえたから…」
「あ、そうでしたか…」
なるほど、分かりました。
ラウラさんが凪兄さんに対して先日言った『嫁宣言』が関係しているのですね。
義理とはいえ、妹としては凪兄さんの将来の相手が決まるのは嬉しいことなんですが、シャルロット姉さんのことを考えるとちょっと考えてしまいます。
どうもシャルロット姉さんも凪兄さんのことを一人の男として好意を寄せ掛けているようですし。
でも、凪兄さんもラウラさんの事、満更でもなさそうでしたし……。
…しかし、二人がいないとなるとちょっと困ります。
私は背が低いので食券販売機のボタンが押せません。
こういう時は代わりに押してもらうのですが…。
…仕方ありません、ジャンプして押しましょう。
「んっ、んっ!」
ピョンッ、ピョンッ
むぅ…ダメです、届きません……。
『はうっ!? くーちゃん可愛い~!!』
…なんでしょう、視線が集まってきているような気がします。
「フフ。どれ、私が押してやろう。どれがいいんだ?」
「あ、すみません箒さん。では、焼き魚定食で」
お金を箒さんに渡し、代わりに押してもらいます。
「よし、出たぞ」
「ありがとうございます」
さて、引き換えしに行きましょう。
「あら、一夏さんに箒さん、それに空ちゃんも。おはようございます」
「おはよ、三人とも。あれ、凪とシャルロットは?」
食事の途中、セシリアさんと鈴さんが来ました。
それぞれ、サンドイッチとラーメンを持って私たちが陣取っているテーブルに着きます。
「セシリアさん、鈴さん。おはようございます。二人ですが、ちょっとラウラさん関係で……」
「あ、そういうことですの」ナデナデ
「なるほどね~」プニプニ
「はい…あの、なんで頭を撫でたり、頬を触ったりするんですか?」
「「可愛いから♪」」
お二人とも同じような反応を返します。
むぅ、私は真面目に話してるのに…。
……もう、早く食べ終わって教室に向かいましょう。
その後、SHRが始まる直前になって凪兄さんとシャルロット姉さん、ラウラさんは教室に到着しましたが、織斑先生のお仕置きを食らってました。
ちなみに、凪兄さんは真っ黒焦げでした。何があったのでしょうか?
くーside out
凪side
「今日は通常授業だ。IS学園の生徒とはいえお前たちの扱いは高校生だ。赤点だけは取ってくれるなよ」
織斑先生のお知らせにクラスの皆さんは『えぇ~』と、声を上げる。
IS学園では中間試験は無く、期末試験だけがある。
もっとも、一般校に比べ一般教科の数は少ないから難易度が高めになっているが。
…そういえば、一夏は大丈夫なのか?
休み時間はいつも俺に解らないところを教えて貰っている気がするんだけど…。
「それと、来週から始まる校外特別実習期間だが、忘れ物などするなよ。三日間だけ学園を離れることになるが、自由時間は羽目を外しすぎないように」
あ、そう言えば来週から臨海学校があるんだったか。
「ではSHRを終わる。各人、今日も勉学に励めよ」
とにかく、今は授業に集中するとしよう。
凪side out
くーside
放課後、凪兄さんにISの特訓を頼み込もうと、アリーナ前に着いた時。
「シャル姉、ラウラ、付き合って欲しんだけど」
「へ?」
「ぬ?」
何と言うことでしょう、凪兄さんがシャルロット姉さんとラウラさんに告白を……。
これは夢でしょうか? 妹になって数週間しか経ってない私でも鈍感だと認知していた凪兄さんが告白? 自分の方から? しかも二人相手に?
……大変です。
私はその場からそっと離れました。
≪オマケ≫
大浴場にて
「なるほど、それは大変だ。不純すぎる」ボインッ
「凪がねぇ…あり得ない気がするけど」ストーンッ
「たしかに不純ですが、シャルロットさんとはいいのでしょうか? 義理とはいえ姉弟で恋愛など……」ボインッ
「どうでしょう……?」ペターンッ
箒さんたちに相談してみましたが……なんでしょう。
何故か皆さんのモノと自分のモノを比べることに意識が集中してしまいます。
…まだペタンコですが、皆さんと同じ年齢になるころには鈴さんより大きくなると信じたいです。
……そういえば、シャルロット姉さんも大きかったですね。
ラウラさんは私並みでしたが…。
…どうすれば大きくすることが出来るのでしょうか?
とりあえず、夜中のテンションで書くんじゃなかった……