IS~転生者は頑張って生きるそうです~(凍結) 作:赤い変態
『天災』と『規格外人妻』は混ぜたら世界終了。
臨海学校二日目、俺を含む専用機持ちは追加装備の実験を行うことになった。
まあ、俺とシャル姉、空にラウラはお袋と親父が作ったものを試すだけだがな。
あ、空は無いんだっけ。今度専用の追加装備を作ってやるか。
「さて、とりあえず完成したパックを動かすか」
「この前のあの二つ?」
「それ以外にもあるけど。まあ完成型になった二つ、『シラヌイ』は反応速度の高速化、『ハイペリオン・パック』はシールドの展開時間の延長及び防御力の強化ぐらいだな」
「ほう、では他にあるというのは?」
「『Gフライト』と『マガノイクタチ』だ。『Gフライト』は『アウトフレーム』専用で、もう片方は相手のエネルギーを吸収する機能を持つ」
「エグいな、『マガノイクタチ』とやらは…」
「その分相手を素早く無効化出来る。…まあ、そう上手くいくもんではないがな」
だから追加でミラージュコロイドを周囲に散布できる機能を付けたんだが…それでもレーダーに映らないかロックオンされないぐらいだからな。
後は精々、外部からのアクセスを跳ね除けるくらいかな。
「それにしても、お前たちの機体って凄いな。武装数も半端ないし」
一夏が感心したように言う。周りにいた箒にセシリア、鈴もそれに同意するように頷く。
「どんな状況でも対応できることを前提に作られたからね。でも、それでも凪の方が装備できる武装数が僕とラウラ、空ちゃんより数段多いんだよね」
そう、俺の『アウトフレーム』、『ゲイルストライク』は通常のISより拡張領域が膨大だ。
一応、シャル姉やラウラ、空のISも十分他のISより容量があるんだが、それでも俺のよりかなり少ない。現在あるストライカー・シルエット・ウィザード・その他を全部入れても半分も埋まってない状況だ。
…使い道を間違えれば、一人で軍隊を相手に出来そうだな……。
「あ、そう言えば…どうして箒さんがここに居るんですか?」
空が質問をする。
確かに、何故専用機を持たない箒が専用機持ちと同じ場に居るのか……。
まあ、その辺は解りきっているんだがな。
「それについてだが、実は―――――」
「ちぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃちゃあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁんんんっ!!!!」
「ヤッホ―――――――――! 凪ぃ! シャルロットちゃぁん! 空ぅちゃぁん!」
……なんでだろうな。今、認めたくない現実が『天災』と一緒に砂煙を巻き上げながら走って来てるんだが。
「五月蝿いぞ、束。それと貴方はなんでここにいるんですか」
「うぎゃぁ!?」
「あら、学園側には既に許可は貰っているわよ?」
『天災』こと、篠ノ之束博士はアイアンクローで捕えられ、もう一人の――――うちのお袋には普通に問われていた。
「ちーちゃん、さすがに痛いよこれはあだだだだだだだだだだ!?!?」
「…とりあえず、離してあげたらどう?」
お袋に促され、篠ノ之博士から手を離す織斑先生。
「はぁ…束はともかく、貴方が来るとは聞いてませんよ。しかも何故コイツと…」
「まあ昨日の夜に許可を貰ったからね、仕方がないわ。それと束ちゃんとは昨日合流したの」
「那美さんは私の盟友なのだ、いえいっ!」
なんという事でしょう、母が『天災』の盟友だそうです。
…終わったな、世界。
「さあて、いっくん久しぶり!」
「ど、どうも…束さん」
「そして隣に居る君が那美さんのお子さんの凪君だね?」
「はぁ…どうも」
「君と君のISには色々と興味があるんだー♪ 後で見せてくれる?」
「え? ま、まあいいですけど…」
あれ? この人って織斑先生と一夏、箒以外の人間には興味を持たないどころか、無視するのが当たり前じゃなかったか?
…まさか、これもイレギュラーなことなのか?
「コホン――――姉さん、頼んでいたモノは?」
「おお、箒ちゃん! ごめんごめん! かもん!」
そう言うと突如上空からコンテナのようなものが降ってきた。
そして落下してきたそれは二つに割れ、中から真紅のISが現れた。
「これこそ! 箒ちゃんの専用機にして、『あるIS』を除いて全スペックが現行機を上回っている高性能機、第四世代機『紅椿』だよ!!」
第四世代機、その言葉を聞いてほとんどの生徒が言葉を失う。
各国でもようやく数機の第三世代機がロールアウトし始めているって言うのに、もうそれを超える機体を作ってきたのだ。
…しかし、気になるな。『あるIS』っていう言葉が。
まるで更にその上をいくような機体があるって風に聞こえるんだが。
「さあて、さっそくフィッティングを開始しようか!」
「はい、お願いします」
そのまま箒は『紅椿』に身を預け、博士はフィッティングの補助を行う。
「さて、凪達もいらっしゃい」
今度はお袋が俺達を呼ぶ。
「なんだ、お袋。というか何故来た」
「装備のお届けよ♪ あと、あなたのISの調整」
するとお袋は端末を操作し、コンテナの様なものを呼び出す。
…ISの拡張領域みたいなものか?
そしてコンテナを開け、中から馬鹿でかい灰色の剣を―――って! 『タクティカル・アームズ』だと!?
「ふっふーん! これこそ最高の剣、『タクティカル・アームズ』よ。全部で三つのモードを持つわ。はい空ちゃん、プレゼントよ」
「あ、ありがとうございます…那美さん」
「んもう、ママでいいのよ? …さて、シャルロットちゃんとラウラちゃんにはこれ、『ドッペルホルン』よ」
「あ、ありがとうございます。那美母さん」
「ど、どうも…」
おい、また作って来たのか。
どんだけ作れば気が済むんだ、うちの親は。
「そして、凪。『アウトフレーム』を展開して頂戴」
「? おう」
言われた通りに展開すると、お袋はコードみたいなものを端末と繋ぎ、操作する。
「とりあえずあなたには、二機の変換スピードを最速化させる為のプログラムを送るわ」
「了解」
なるほど、これで戦闘中に『アウトフレーム』から『ゲイルストライク』に、更にその逆への変換が可能になる訳か。
有り難いな。
数秒後、プログラムのインストールを完了した。
「よし、これで終わり! それじゃあ飛んで」
どうやら箒の方もフィッティングが終了し、今から試運転をするようだ。
「ふむ、確かにいい機体だが…」
「…性能は良い筈なんでしょうけど…」
「「燃費が悪そう…」」
『紅椿』の機動と攻撃力を見て、俺とお袋の意見が一致する。
展開装甲だっけ? 明らかにエネルギーを大幅に食う代物だろう。
…それに、
「やれる、この『紅椿』なら!」
ああも力に溺れては勝てる戦いも勝てないだろうな。
…激しく不安だ。
「訓練は中止だ、一般生徒は全員旅館に移動。指示があるまで勝手な行動はするな。 専用機持ちと篠ノ之は私についてこい」
織斑先生が指示を出す。
篠ノ之博士の方を見ると何事だって顔をしている。……この人が起こしたんじゃないのか?
……まあいい、今はこれから起きることに専念しよう。
とりあえず区切りがいい所で投稿しました。
さて、『銀の福音』戦ではあの『機体』と、新しいストライカー、シルエットを出すつもりです。
『ゲイル』の二次移行をどうしようか……