IS~転生者は頑張って生きるそうです~(凍結) 作:赤い変態
真に、申し訳ありませんでした!
入院生活六日目に入った嫁(凪)の見舞いに行くことにした。
ん? 明日からテスト? そんなもの関係ない。最優先事項は嫁の見舞いだ。
それにクラリッサが言うには、意中の相手が入院中に弱気になってる時に会いに行ってやると大抵は落ちると言ってたしな。
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「よし、着いたな…」
私は嫁の病室の前に来た。
では病室に入るとしよう。
ドアをノックする。
『……』
「む?」
返事がない。寝てるのか?
とりあえずもう一度ノックをする。
『…あぁ、どうぞ…』
ドアを開けて中に入る。
ベッドにはとても疲れた顔をした嫁が横になっていた。
その枕元には手の平サイズの少女が二人いる。
彼のISの人格AIがホログラムで姿を現したもので、白い方が『アウト』で青い方が『ゲイル』だったか。
初めて会ったのは嫁を病院に搬送した時だったな。
「見舞いに来たぞ、嫁よ」
「……おいおい、明日テストがある奴がここに来ていいのか…」
「あの程度の内容から出るなら問題ない。既に学習済みだ」
「そうかい…ゲホッ、ゴホッ!」
「だ、大丈夫か?」
駆け寄り背中を擦ってやる。
しばらく擦ってやってると楽になったようなので、ベッドの横にある椅子に座り様子を見ることにした。
『ありがとうございます、ラウラさん。私たちではマスターの背中を擦る事も出来ないので…』
「いや、かまわん、『アウト』。しかし、風邪でも引いたのか? …いったい何度なんだ?」
『それが…三十九度なんだよね…』
「…ったく、漸く起き上がれるぐらいに痛みが無くなったと思ったらコレだ。
これじゃあ体の内側の傷の治りが遅くなって入院が長引くかもしれないな…」
そう言う嫁の顔はほんのり赤い。若干だが汗もかいているようだ。
…もしパジャマが汗で濡れていたら余計に悪化させるだろうな。
「嫁、今汗をどのくらいかいている?」
「…全身だ、もうパジャマがびしょ濡れで気持ち悪いし、寒い……後、いい加減名前で呼べって」
「わかった」
『早く体を拭いて着替えさせた方が良いですね。じゃないと余計に長引きます』
『じゃあちゃっちゃと着替えさせよう!』
「よし、そうするとしよう。手伝うが、いいか?」
「…いや、この位自分で出来る…」
とりあえず上半身だけ起こし、パジャマとシャツを脱ぐ凪。
案の定、びしょ濡れだった。
そして凪の体を見る。
「――――っ」
左胸から右脇腹にかけて大きな裂傷痕があった。
背中を見るとちょうど左側に貫通したような傷痕がある。
……あの時、これだけの傷を負いながら、私を…私たちをアイツから助ける為に駆けつけて来てくれたのだ、コイツは…。
感謝してもしきれない。特に、惚れてる相手となるとな…。
「すまん、タオル取ってくれ」
「あ、あぁ……」
その後、汗を拭き終わった凪は着替え、再びベッドで横になる。
「気分はどうだ?」
「あぁ…悪くないな……ふぁ…ちょっと眠くなってきた…」
『そのまま寝てしまった方が治るのが早くなると思いますよ』
「だな……じゃ、ちょっくら寝るわ……」
それだけ言うと凪はすぐに寝息を上げ始めた。
…早いな。
『…やっぱり先日の戦闘の疲れがまだ取れてない上に風邪を引いてますから寝るのも早いですね』
「やはり、まだ疲れが取れきってないのか」
『血が出過ぎた上で戦闘をして疲れも尋常じゃないはずだと思うから、取れきってなくて当然だよ』
「…そうか」
『とりあえず、この分だと当分は起きそうにないね』
『ラウラさんはどうします?』
「そうだな…面会時間ぎりぎりまで居るとしよう」
椅子に座って凪の寝顔を見る。
まだほんのりと赤いが、安らかな寝顔だ。
(…まあ、今はゆっくり休め)