IS~転生者は頑張って生きるそうです~(凍結) 作:赤い変態
入院生活十日目。思ってたより体の内側の治りが早く、数日中には退院できると医者から言われた。
まあそれでも暇なので―――
「さて…どうしたもんか」
『気分転換に院内を歩いたらどうですか?』
「そうだな」
とりあえず適当に歩き回るとしよう。
ベッドから降りてスリッパを履く。
「…さて、行くか」
ガラッ
「お見舞いに来たわよ凪!」
「……大きな声出さないでくれ、お袋」
『こんにちは、マスターのママさん』
『こんにちは―♪』
「あら、『アウト』ちゃんに『ゲイル』ちゃん、こんにちは!」
お袋が見舞いに来た。
…とりあえず、歩き回るのはまた今度にしよう。
まずはこの『規格外』が病院に迷惑を掛けないようにしない様に抑えないと…。
「…で、本当に見舞いに来たのか?」
「もうっ、当たり前じゃない。息子が寂しい思いを―「そこまでガキじゃない」―釣れないわねぇ…。ま、それより話があるし先にそっちをしましょう」
「話?」
「ええそうよ」と、言いながら椅子に座り鞄からノート型端末を取り出し、あるデータを表示させて俺に寄越してきた。
「これは…IS用の武装データか?」
「さすが我が息子、気付くのが早いわね」
「…これが本題か」
「まあね。とりあえず説明するわよ? 今表示されているデータは『ジャケットアーマーG』、追加装甲と機動力、攻撃力の強化を図ったモノよ。所謂フルアーマーね」
画面に『アウトフレームD』の3Dモデルに装着させた状態でのおおまかな形が映し出される。
両肩には四枚の大型バインダーがあり、その一枚ごとに二門のガトリング砲があるのが分かる。しかもバインダーの先にはビームサーベル発生装置とスラスターが……。
そして両腕にもガトリング砲が二門ずつ付いたシールドが装着されているのが確認出来た。
勿論、こちらにもビームサーベルが付いている。
極めつけはストライカー用のプラグを使って背中に装着された二基の大型スラスターユニットだ。片方だけでも『アウトフレームD』の二倍並みの大きさを誇っている。
そしてミサイルユニットまで内蔵しているという鬼畜仕様…。
…これは…、シグー用のアサルトシュラウドとクシャトリア、ブレイズウィザードを混ぜたようなものに見えるんだが……。
『うわぁ~、何コレ…戦艦? 爆撃機?』
「…お袋、これ誰に使わせる気だ?」
「ん? あなたに決まってるじゃない♪」
「…『アウトフレームD』の3Dモデルに装着させてる時点で分かっていたつもりだが…はぁ…」
「ま、これは私なりの見舞い品ってことにしといてね」
…見舞い品、ねぇ……。
その割には物騒なもんだが…。
「まあ退院祝いにはもっと凄いものを用意するけど」
「…世界のIS事情を変えるようなもんだけは辞めてくれよ」
「それはどうかしらね? じゃ、帰るわね。早く治しなさいよ」
「へいへい…」
そしてお袋は風のように去っていった。
…まったく、もう少しマシな見舞いが出来ないのかねぇ…。
「…いや、無理か」
『? どうしました、マスター?』
「いや、なんでもない」
…まあ、これがあの人なりのって言うんなら、受け入れるか。
次回でお見舞い編は終わりです(予定)
次回はシャルロットのターンです