IS~転生者は頑張って生きるそうです~(凍結) 作:赤い変態
諸注意
コーヒー、もしくは苦いもの用意!
今回は甘~く仕上げたつもりです
では、どうぞっ
入院してから十五日目、医者から「これなら後は自宅で療養しとけばいい」って言うから退院することになった。
「やっと解放されたって気分だ」
『案外短かったですね、入院期間。普通の人なら治るのに一ヶ月以上掛かるってお医者さんも言ってたのに』
『マスターって、本当に人間なの?』
「普通より体の治りが早いだけだ…って、あれ?」
退院の手続きをするために受け付けへ来たらシャル姉を見つけた。
ああ、見舞いに来たのか。
…とりあえず、話しかけるか。
「おーい、シャル姉」
「…え? な、凪!? まだ入院してたんじゃないの!?」
「いや、さっき退院して良いって医者に言われたからその手続きに」
「そ、そうなんだ……」
若干項垂れるシャル姉。
…あー、折角見舞いに来たのにそれが無駄って解ったらそりゃ項垂れるよな。
このまま帰らせるのも悪いし…よし、どこかに遊びに行くか。二人で。
「なあシャル姉、この後って何か用事有るか?」
「…え? いや、夏休みに入ったばかりだから特に無いけど…それがどうしたの?」
「いやなに、折角見舞いに来て貰ったのにこのまま寮に戻るのもって思ったからな。
シャル姉さえよければどこか遊びに行かないか? 二人で」
「えっ! そ、それって…で、ででで―――!?」
ぷしゅ~、とシャル姉の頭から煙が上がる。
ついでに顔も真っ赤だ。
…あれ? 俺何か変なこと言ったか?
「ん? 駄目だったか?」
「ひゃうっ!? だ、駄目じゃないよ! 全然OK!」
「そうか、じゃあ受付で退院の手続きしてくるから。先に外で待っててくれ」
「う、うんっ!」
そしてシャル姉は外に出て行った。
…大丈夫だろうか、あんなに急いで。
…とりあえずさっさと手続きを済ませよう。
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
「到着っと」
退院手続きが終わった後、シャル姉と一緒に来たのはショッピングモール『レゾナンス』。
そういや前に来たのは臨海学校の準備の為だったな。
たしかあの時はシャル姉と一緒に……し、試着室に入ったんだよな。
…うぅ、今思い出しても恥ずかしい。
「…うぅ~~」
ふと隣を見るとシャル姉も顔を真っ赤にさせていた。
…恐らく、同じことを思い出したんだろうな。
「さ、さて…何処から回ろうか?」
「えっ!? そ、そうだね…まずは一階の専門店から見て行こうよ」
…なんだろう、いつもと違って俺もシャル姉も、とてもガチガチなんだが。
とりあえず歩き出そうとするがシャル姉に服を引っ張られ立ち止まる。
「どうした?」
「……て、…………手…。…繋いで、くれる?」
「(ごふっ!?)」
赤い顔に上目遣いでそう言うシャル姉。
ちょ!? そ、それは反則級に可愛いんだが!?
駄目だ、これだけで鼻血が出そうだ…っ。
「お、おう…分かった…」
俺の無骨な手でシャル姉の綺麗な手を握る。
思ってた以上に小さく柔らかい……。
「…あぅ……つ、繋いでもらっちゃった…」
それだけで更に顔を赤くさせる彼女。
…あれ? これって遊びに来ただけだよな?
なんでシャル姉は赤くなるし、こっちまで恥ずかしくなるんだ!?
只遊びに来たとはいえ、これじゃあまるでデートではないか!?
「と、とりあえず行こうかっ」
「う、うん…っ」
互いに顔を真っ赤にさせながら『レゾナンス』の中を進む。
まず最初に入ったのはアクセサリー店。シャル姉の希望だ。
可愛らしい花や動物などのアクセサリーが店頭に飾ってある。
「…意外と高いな」
「オシャレの一つだからね、そう安くは無いよ」
一番安いものでもそれなりに高い値段だったりする。
…小さいくせに高いなオイ。
他に何か無いか周りを見るが…おっ、これは……
「手作りアクセサリーか……ふむ」
どうやら自分好みのアクセサリーを作れるらしい。値段もお得な価格だ。
ちらっと、シャル姉の方を見る。
…………ふむ。
「あ、店員さん。これをお願いしたいんですが―――」
ある程度店を見て回った後、俺たちは屋上に来ていた。
時間は既に夕方、街並みもオレンジ色に染まっている。
どうやら夢中になって、かなりの時間を費やしたようだ。
「結構回ったね」
「むぅ、若干足が…入院生活で鈍ったか?」
「ふふっ……ねぇ、凪」
「うん?」
手摺に寄り掛かり、こちらに顔だけを向けてくるシャル姉。
夕日の光で普段より一層美しく感じる笑顔だった。
「楽しかったね」
「…ああ、楽しかったな」
「また今度来ようか?」
「そうだな、今度は空とかも連れてくるか」
偶には家族で来るのも悪くないしな。
しかし、俺の返答の内容が気に入らなかったのか、シャル姉はむすっと頬を膨らませる。
「むぅ~、やっぱり分かってないや…」
「ん? どうかしたか?」
「別にっ」
む、どうやら拗ねらせてしまったな、これは…。
仕方ない、これで機嫌を直してもらえるかどうか……。
「シャル姉、手を出してごらん」
「…ん? 何?」
「ほい、俺からのプレゼントだ」
ポケットに仕舞っていた紙袋から、あるモノを取り出し、シャル姉の手に置く。
細いチェーンにオレンジ色の十字が付いたネックレス。
原作での彼女の愛機の待機形態を模したのだが…まあ上手く出来た方だろう。
「こ、これって―――」
「まあシャル姉には日頃から色々と感謝してるからな、その礼だ」
「…あ、ありが…とう……凪っ」
「お、おう―――むぐっ!?」
その笑顔を見て恥ずかしくなり、顔を逸らそうとした時だった。
俺の唇が、温かく柔らかいものに包まれた。
…なんか、これって前にもあったような……?
その感触はすぐに離れ、シャル姉の顔がすぐ近くにあるのが確認できた。
その顔は、夕日に負けないぐらい赤かった。
「え、ちょ…しゃ、シャル姉?!」
「…ぼ、僕からのお礼……。…さ、先に帰ってるから!」
それだけ言うとシャル姉は屋上から出て行った。
後に残されたのは、呆けた俺だけ。
『いやぁ、青春ですなぁ!』
『こ、こらっ『ゲイル』!そんなに大声出したら!』
……どうやら、『アウト』達にも見られていたようだ。
だが、俺の頭には先ほどの出来事で頭がいっぱいだった。
……もしかして、ラウラの時のようにまたフラグが…立った……のか?。
しばらく俺は、その場から動けずに居た。
≪オマケ≫
「あらあら♪ 漸くシャルロットちゃんも動いたわね。うふふっ、ラウラちゃんとシャルロットちゃん、どちらが凪のハートを射止めるか…楽しみだわぁ♪」
高天原家の、凪さえ知らない地下室。
そこで子供たちの青春の一部始終を那美は見ていた。
床には大量のコーヒー缶と血に濡れ丸められたティッシュが転がっている。
「…それにしても、今日で退院かぁ…少なくても、リハビリが必要よねぇ…。
……『彼ら』に付き合って貰おうかしら、凪のリハビリと修練に…」
ようやくお見舞い編とシャルロットから凪へのアプローチも終わった…
さてえ、次回からいよいよ龍使いさんの作品、IS 〈インフィニット・ストラトス〉~可能性の翼~と本格的にコラボ編に突入します。
内容は…おっと、ネタバレになりますね。
とりあえず、ご期待してください。
それと、そろそろ凪ママの作るものに他のガンダムシリーズの技術や装備を入れていきたいんですが……ちょっと案が欲しいかと。
候補としては宇宙世紀の技術、AGEの技術、Wの技術の3種。
とりあえず、それ以外の案もコメントなどの方で受け付けますので。
では