IS~転生者は頑張って生きるそうです~(凍結) 作:赤い変態
へえ、女子ばかりか・・・あ、もう一人男子いるんでしたっけ?
「はじめまして、山田真耶です。このクラスの副担任です、これから1年よろしくお願いしますね」
『・・・・・・』
「え、ええと・・・みなさん? 聞いてます?」
副担任の山田先生が挨拶をするが誰も反応しない。
彼女たちの意識はすべて俺達に向けられている。
周りは殆ど女子ばかり。
これから先、ここで三年間過ごさないといけないのかと改めて考えると鬱になりそうだ。
俺は平気、とまではいかないが一夏は……いや、フラグを建設するに決まってるんだから心配は不要か。
そんなことを考えていると自己紹介が始まっていた。
どうやら一夏の番のようだが…。
「お、織斑くん!!」
「は、はい!?」
「え、えっと、いま自己紹介中なんだけど、『あ』から始まって今『お』なんだ!!
だ、だから自己紹介お願いしてもいいかな!?」
「あ、はい・・・」
それにしても山田先生、ビビりすぎだろう。
過去に男性関係で何かあったのだろうか?
そう考えていると一夏が自己紹介を始めた。
「えっと・・・・・・、織斑一夏です・・・・・・以上です」
ガタタッ。
・・・分かってはいたんだがな。
思わずずっこける女子が数名いた。副担任の山田先生も、だ。
ズバァァァァァァンンンンンッ!!!
「自己紹介も満足にできないのか貴様は」
「げぇ!関羽!」
バシィィィィィィィィィィィィィンンンンンンッッ!!!!
「誰が鬼髭だ」
そして黒いスーツを着た女性…織斑千冬が出席簿で一夏の頭を叩く。
「あ、織斑先生。もう会議は終わられたんですか?」
「ああ、山田君。クラスの挨拶を押しつけてすまなかったな」
すると彼女はこちらに視線を向け――
「さて、そういえば今年はもう一人男子がいたな。高天原、自己紹介をしろ。
この馬鹿者よりまともな自己紹介をしろ」
なんと、難しいことを・・・。
まあ、やるしかないか。
「はい。
―――高天原凪です。趣味は機械弄り、特技は・・・・・・・・・・・・ないな。以上」
こんなもんだろう、そう思い席に着く。
が、
『き』
「え?」
おい、まじかよ、夢ならさm『きゃぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!』…oh
「男子! 二人目の男子よ!!」
「しかも織斑君とは違うタイプのイケメン!!!!!」
「地球に生まれてよかったー!!!!!」
「「「我が世の春が来たぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」」」
うおっ、キツイなオイ!
「ええい、静かにせんか!
・・・・・・はあ、さて諸君、私が織斑千冬だ。君たち新人を一年で使い物にするのが仕事だ。私の言うことはよく聴き、よく理解しろ。出来ない者には出来るまで指導してやる。私の仕事は弱冠十五歳を十六歳までに鍛え抜くことだ。逆らってもいいが、私の言うことは聞け。いいな」
なんという暴力宣言。もう少し女性らしく出来なのか?
「キャ―――――――――! 千冬様、本物の千冬様よ!」
「ずっとファンでした!」
「私、お姉様に憧れてこの学園に来たんです! 北九州から!」
「あの千冬様にご指導いただけるなんて嬉しいです!」
「私、お姉様のためなら死ねます!」
このクラスの生徒の大半は只のファン集団なのか?
「………毎年、よくもこれだけ馬鹿者が集まるものだ。感心させられる。それとも何か?
私のところにだけ馬鹿者を集中させてるのか? 嫌がらせなのか?」
偶然じゃないでしょうか?
まあご愁傷様です。
「さあ、SHRは終わりだ。諸君らにはこれからISの基礎知識を半月で覚えてもらう。
その後実習だが、基本動作は半月で体に染み込ませろ。いいか、いいなら返事をしろ。
よくなくても返事をしろ、私の言葉には返事をしろ」
さて、頑張らせてもらいますか。
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
一時間目と二時間目を乗りきると一夏は燃え尽きていた。
・・・まあ、普通校と比べたらかなり難しいからな。
「よお、盛大に燃え尽きてるな」
「・・・あぁ。ええと・・・高天原だっけか?」
「ああ、気軽に凪でいい」
「俺は織斑、一夏と呼んでくれ」
「おう・・・それにしても、同じクラスで良かったな」
「たしかに、二人だけとはいえ、男同士の方が気が楽だからな」
「仕方ないだろう、ISを動かしたんだし」
「だよな・・・」
「ちょっといいかしら?」
「? なんだ?」
「おや、どうしたんだ?」
「まあ、何ですのその態度は?私に話しかけられているだけでも光栄なのですからそれ相当の態度というものがあるのではなくて?」
「「……」」
はい、出ました。
セシリアさんです。
それにしても、こうして見ると本当に綺麗だな。
・・・まあ、今は煩そうだが。
「すまんが、名前を教えてくれないか?俺か一夏に用があるんだろ?」
「わ、私を知らない!? このイギリス代表候補のセシリア・オルコットを!?」
「いちいち他国の代表候補生のことを記憶する奴がいると思うのか?」
「…一応、代表候補生については理解しているようですわね……気に入らないけど」
「一応、ね」
一応は会話になっているようだな。
だが、一夏の質問がそれを断った。
「代表候補生って、何?」
その言葉にクラス全員がずっこけた。
仕方ない、説明してやるか。
「国家体表IS操縦者の候補生として選出された奴を指す言葉だ」
「そうか、つまりエリートなのか」
「あのな、「そう!エリートなのですわ!!」――――あぁ、もういいや」
分かっていたが、今のセシリアは少し煩いな。
「本来ならわたくしの様な人間とは、クラスを同じくすることだけでも奇跡・・・幸運ですのよ? その現実をもう少し理解して頂ける?」
「幸運かどうかはともかく、人が話を「まぁでも?わたくしは優秀ですから、あなた方のような人間にも優しくしてあげますわよ」・・・話を遮らないでくれるか?」
人の話は最後まで聞けと、誰かに教わらなかったのか?
「ISのことでわからないことがあれば、まあ………泣いて頼まれたら教えて差し上げてもよくってよ? 何せわたくし、入試で唯一教官を倒したエリート中のエリートですから」
『エリート』ってところだけ妙に強調するな、この御嬢さん。
・・・一瞬、某炭酸飲料な名前の方を思い出したんだが、気のせいか?
「入試ってあれか? IS動かして戦うやつ?」
「それ以外に入試などありませんわ」
正直なところ、受験内容がそれだけで筆記試験がないのはどうなのだろうか。
「あれ? 俺も倒したぞ、教官」
「俺もだ」
「「「「「「はぁ!?」」」」」」
俺達が言ったことは相当ショックだったのか、セシリアやクラスの連中は目を驚きに見開いている。
「わ、わたくしだけと聞きましたが?」
「女子だけっていうオチじゃないのか?」
「・・・そういうことになるんだろうな」
「そ、そんなことあるわ――」
キーンコーンカーンコーン
三時間目開始のチャイムが鳴り響いた。
・・・しかしこの学園のチャイム、前時代的ではないか?
「くっ! またあとで来ますわ! 逃げないことね! よくって!? 絶対よ!? いいわね!?」
それは振りなのか? やって欲しいのか?
とりあえず、セシリアは悪の手下のようなセリフを吐いて席に戻っていった。
さて、この後は原作通りならセシリアが一夏に勝負を申し込むんだが・・・・・・、
まさか、俺までということはないよな?
≪オマケ≫
「む、私の出番がなかった気が・・・・・・」
次回は出ると思うよ、箒さん。
近頃、ジンクスⅣをキット化しないかな・・・と考えてます