IS~転生者は頑張って生きるそうです~(凍結) 作:赤い変態
「今からこの時間は、実戦で使用する各種装備の特性について説明する」
三時間目、ISの武装についての講義。
まあ俺の『アウトフレーム』と『ゲイルストライク』は少し変わってるから、この授業が役に立つかどうかは解らない。
「だがその前に、クラス代表者を決めなければならん。自薦でも多選でも構わん、挙手しろ。――ああ、言っておくが辞退は出来んからな」
それを聞いて女子達が騒ぎ出す。
一夏が推薦されることは決まってるんだ、気にする必要はない。
「はい! 織斑君を推薦します!」
「私も織斑君を推薦する!」
「お、俺!?」
ほらな? さて、ここでセシリアが動くはず――――
「はいはい! 私は高天原君を推薦しますよ!」
「ワタシも~~!」
「・・・はい?」
―――はい、推薦されました。
ということはつまり・・・・・・
バンッ!
「そのような選出は認められません! 大体、男がクラス代表だなんていい恥晒しですわ。
わたくしに、そのような屈辱を一年間味わえとおっしゃるのですか!?」
セシリアが机を強く叩き、抗議する。
「わたくしはイギリスの国家代表候補生、ならクラス代表になるのに相応しいのはこのわたくしですわ!エリートだけが入学を許されるこのIS学園において、実力からすれば必然。それを物珍しいからという理由で極東の猿にされては困ります!」
おうおう、言うねぇ・・・。
セシリア、君は今、日本人全員を敵に回したぞ?
それに日本人学生の大半から僅かな怒気を感じるんだが。
「いいですか!? クラス代表とは実力トップがなるべき、そしてそれはわたくしですわ!
大体、文化としても後進的な国で暮らさなくてはいけないこと自体、わたくしにとっては耐え難い苦痛で―――――」
「イギリスだって大したお国自慢無いだろう。世界一不味い料理一位、何年覇者だよ」
そこでキレる一夏。
まあ、こればかりは仕方ないしな。
「 な! 貴方私の祖国を侮辱しますの!?」
「先に侮辱をしたのはお前のほうだろ。それにイギリスも日本と同じ島国じゃないか」
「…うっ……」
さて、ついでに俺も何か言ってやるか。
「横から失礼――――さっき『極東の猿』って言ったよな? いいのか? 代表候補生とはいえ、そんなこと言うと国際問題に発展しかねないぜ?」
「!? ・・・た、たしかにそうかもしれませんが―――」
「・・・そこまでにしておけ、三人とも。そんなに気に食わないのなら戦って決めろ」
千冬さんの仲裁で口を閉じ、席に座る俺達。
さて、二人ともどうするかな・・・
「わたくしはそれで構いませんわ」
「俺もそれに賛成だ」
まあそうなるよな。
さて、辞退は出来ないことだし、俺も出るか。
「俺もそれでいいです」
「それでは勝負は一週間後の月曜。放課後、第三アリーナで行う。織斑、高天原、オルコットはそれぞれ準備をしておくように。それでは授業を始める」
さて、今日の放課後から早速練習するか。
セシリアの機体『ブルー・ティアーズ』の機体特徴は把握しているんだ。
ここは『アウトフレーム』で行かせてもらおう。
『ゲイルストライク』じゃ分が悪いし、まだISをまともに動かしてない俺が乗っても扱いきれない。
『才能』があるから多少の無理を通せば勝てるだろうけど、それじゃ意味はないからな。
まあ、とりあえず今は授業に集中しよう。
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放課後、誰も居ない第三アリーナにて。
「さて、来い・・・『アウトフレーム』」
全身に装甲が展開されていき、『アウトフレーム』が姿を現す。
俺はさっそく『アウトフレーム』に慣れる為、機体を動かす。
最初は歩いて、感覚を確かめる。
次にエールストライカーを装備して、機体を浮かせたり、着地をしたりを繰り返す。
そして、加速と減速、旋回や空中回転を行う。
「ふぅ、意外と疲れるな・・・だが、大体は呑み込めてきた」
これも『才能』のおかげだろうか、この短時間で基本的な動きがかなり出来るようになった。
それでも練習を続けていかないと意味はないんだがな。
次は武装の確認だ。
今回は『ブルー・ティアーズ』が相手なので、武器は専用のビームライフル、シールド(ストライクと同型)、エールストライカーを装備。
そして、ガンカメラも使う。
何故これを積むかというと、ビームライフルの照準と同期させて命中率を上げる為だ。
まあ、今から射撃の練習をするからそこまで必要か?と言いたいが、4基のビットに狙いを付ける為でもある。
それにガンカメラは近距離で使えば目潰しにも使えるからな。
とりあえず、右手にライフル、左手にシールドとガンカメラをつけ、あらかじめ用意しておいた移動型の的に狙いを付け、撃つ。
1発目・・・ハズレ
2発目・・・着弾
3発目・・・着弾
4発目・・・ハズレ
5発目・・・着弾
「・・・約6割か・・・まあ初めてならそんなもんだろう」
ふと後ろから声が聞こえたので、振り向くと千冬さんが居た。
一応、ISを解除する。
「織斑先生、なんか用ですか?」
「いや、全身装甲という随分珍しいISが居たからな。少し様子を見ていただけだ」
「そうですか。・・・で、本当は?」
「・・・いや、お前の専用機について話そうかと考えていたんだが・・・その様だと用意する必要はなさそうだな。ところでそれは何処で手に入れた?」
だろうな、少し前まで一般人だった俺がISを持っているだけでもおかしいからな。
さて、一応説明しておくか。
・・・嘘は出来るだけ言わずに。
「ええと・・・受験日の二日後に小包で送られてきて・・・他にももう一機ほどありますが」
「な!? ・・・もう一機持っているのか・・・送ってきた人物に心当たりはあるか?」
「いえ、ありません」
「そうか・・・・・・まあいい。それよりもお前の部屋が決まったから、カギを渡しておく」
そう言い、1024の数字が掘られたタグ付きのカギが渡される。
・・・ほう、一夏と箒の部屋の隣か。
「ありがとうございます。じゃあ、俺はこれで」
「ちゃんと励めよ」
千冬さん―――いや、織斑先生の言葉を背に、アリーナを後にする。
なるほど、ちゃんとISについて励む生徒には先生らしい言葉をくれるんだな。
存外、いい人だな。教師としても。
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さて、1024室に着いたんだが・・・
「わ~、なーなーがルームメイトだったんだね~」
『のほほんさん』こと、布仏本音さんがルームメイトだった!
ちなみに俺のことは『なーなー』と呼ぶそうだ。
・・・猫の鳴き声みたいだな。
「ああ、よろしくな。布仏さん」
「よろしくね~。あー、あと私のことは本音でいいよ~」
「いや、さすがに初対面の人を名前で呼ぶのは―――」
「本音でいいよ~」
・・・意外と大胆ですね、のほほんさん。
「いや、だから・・・」
「いいからいいから~」
なんて言えばいいんだろうね。なんか圧力を感じるんだけど。
・・・なんか逆らえない気がしてきた。
「・・・じゃあ、本音さんで」
「ん~、まだ固いけど、オーケーだよ~」
とりあえず、初日はこんな感じで終わっていった。
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≪オマケ≫
~そのころの1025室~
「ちょっ! 箒、待て!」
「問答無用!」
「ぎゃああああああ!?」
ズンッ!
バシンッ!
ドカカカカカカカカカッ!
~1024室~
「なんか隣がさわがしいね~」
「痴話喧嘩かなにかだろうな」
「へぇ~、あ、お茶どうぞ~」
「お、ありがとう。本音さん」
「うひひ~♪」
今回も箒の出番は来なかった!
次こそはちゃんと出番はあるのか!?
原作ヒロインに出番は来ないのか!?
どうなる!箒!
ヒロインはどうしようか・・・