ご無沙汰しております。寝落ち奉行改め右近です。
前回の投稿からちょっと空きましたが、予定通り特別編です。
毎回痛感するのですが、プロットは頭の中で出来ていてもそこから物語としての肉付けが難しいです(汗)
今回は1話で完結の予定でしたが、場面転換の多さと、繋ぎ方に四苦八苦してしまい、いつもの半分の量&続き物になってしまった事をお詫びします。
拙い作品でも読んで頂いている事に感謝しつつ
特別編のスタートです。
「今日でこの部屋ともおさらばか…色々あったな」
片付けが済んだ殺風景な部屋を見ると感慨深い。あれから9年、高校卒業と同時に美神令子徐霊事務所の正式社員になり、給料も人並み以上に貰えて、今では歴代トップクラスのGSと世間から言われるも、アパートから引っ越す事は無かった。それも今日までで、明日からはもう一つの家と言えた場所に引っ越す。
「俺がGSになれたなんて今でも信じれん。それに美神さんと結婚するなんて…………フッフッフッ…………明日から今までの赤字を回収するんじゃーーーーー‼」
横島が奇声を上げている頃、令子は美神令子として最後の(はず)家族で食事をしていた。
「忠にぃはひのめが貰う予定だったのにー」
「何言ってるのひのめ‼」
「まぁ、良いじゃないか美智恵。こんな事を言えるのも今日が最後だ」
「あんたじゃ忠夫の相手は勤まらないわよ」
開口一番ひのめが爆弾?発言をかます。しかも貰うと言っている辺り、しっかりと美神の血を継ぐ者である。美智恵はそんな不謹慎な発言をしたひのめを怒るも、公彦に宥められ、令子に至っては、妹相手に大人気なく勝ち誇っている。
穏やかに続く家族水入らずの食事に、令子はふと明日からの姿を思い浮かべる。
(お疲れさま、あなた。ご飯?お風呂?それとも、わ・た・し?)
「何考えてるのかしらこの子は…」
「良いじゃないか。花嫁は女性の憧れなんだ」
「良いなぁ~。私も忠にぃと…」
昔から表情に出るため、顔にバッチリと書いてある。美智恵は娘の色ボケに呆れ、公彦はまたもフォローをし、ひのめに至っては、詳細にイケナイ妄想をしている。
「全くこの姉妹は…」
呆れて頭痛を感じる美智恵だった。
こちらも妄想から奇声のコンボを一通り終えた横島は出掛ける支度をしている。
「おっと、こうしちゃおれん。タダ飯が俺を待ってるゼ!!」
横島は階段をかけ下り、魔法料理魔鈴へと向かった。
ーガチャ
「遅くなってスマン。片付けにちょっと手間取ってな」
「おっ、新郎が来たぞー!!」
横島が謝りながら店に入って来ると、店には顔馴染みが多く居て、横島が明日結婚するのを知っていてからかいながらも祝福の声をかける。
「漸くお出ましだな」
「主役は遅れて来るもんだろ。魔鈴さん、生1つねー」
横島が席に着くと雪之丞からも言われるが、当然だと言い魔鈴にビールを注文する。
最初は置いてなかったが、横島達の要望により置く様になった。
「横島サンも度胸有りますノー」
「そうだな。相手があの美神のダンナだもんな」
「2人とも…」
「テメーらに言われたかねーよ」
横島が席に着いたところでタイガーは率直な言うと雪之丞も追従する。ピートは止めようとするも美神の顔が過り言葉が出ない。そんな3人に横島は反論し空気が悪くなる。
「せっかくのお祝いなんですから、」
雰囲気が悪くなりかけた時に魔鈴がビールを持って来たら
「そうやで横っち。あんな美人さんと結婚するんや、ちょっと位何でも無いで!!」
魔鈴の後ろから聞こえた声に横島が振り返ると
「へっ?銀ちゃん!?」
「親友の門出を祝わんハズないやろ。あっ魔鈴さん、僕も生お願いします」
「ふふふ。そう言うと思って持って来てますよ」
魔鈴からビールを受け取るり席に着くと
「全員揃った事だし、改めて横島さん、結婚おめでとう!!乾杯」
ーカチャン!!
ピートが音頭を取りジョッキを掲げると店内は祝福ムードに包まれ賑やかに前夜祭は始まった。
横島達の宴会が始まった頃、美神一家は食事を終え明日の準備がある令子と小学生のひのめは一足先に家に帰り美智恵と公彦は近くのバーで呑んでいる。
「令子もとうとう嫁に行くのか…あの子には親らしい事を何もしてやれなかったな」
「それは仕方ないわ。運命に抗った代償だもの」
「運命か…」
その後2人はしばらく無言で呑んでいた。
先に帰った2人はと言うと、我慢していたのだろうか家に着いた途端、玄関で寝てしまったひのめをベッドに寝かせた令子は、シャワーを浴びている。
「アイツに惚れてしまうなんてホント解らないわね」
呟きながら、これまでの事を思い返す。
(出会いは最悪。時給250円で危険が付き物で、すぐに辞めると思っていた。それでも辞めずに毎日セクハラ紛いの事をしては私にシバかられて、騒々しいのが日常になって、それが周りに広がり、何時しか怒声と笑い声が絶えない生活になった。その中心は私でも横には絶対に居てくれた…)
「最初は頼りなかったけどね…って何考えてんのよ私ったら」
はっと我に返った令子は全身が紅潮している。自分しか居ないが、恥ずかしさの余り慌てて浴室から出る。鏡に写った背中に、黒い陰が浮かんでいるも気が付かなかった。
「ふぅ、明日から横島クンも一緒か・・・・・色々とマズイわね。シロは元からアレだし、タマモも危険だわ」
ベッドに倒れこんだ令子は横島が引っ越してくる事を思うと頭が痛くなる。原因は未だに居候の犬神ズである。出会った頃は中学生位の容姿をしていたが、今となってはバインバインのムッチムチに成長した2人が、横島に気があると令子はみている…
否!!断言出来る。
シロは元々裏表の無い性格で、数年前から師弟愛が恋愛に発展し、現在は横島限定肉食系女子に進化?して、毎朝散歩と称して横島の寝込みを襲うも返り討ちにあっている。最近の口癖が「次こそは!!先生の世継ぎを」と言っているので間違いない。
タマモは表面上は興味が無い様な態度を取っているが、横島が事務所に居るときは必ずと言って良いほど隣に陣取り、何かにつけて身体を密着させている。タチが悪い事にラッキースケベを誘発させ、自分が被害者に成るように仕向けて既成事実を作ろうとしている。横島は迫られると弱いのでまだコトには至ってないがのが救いだが陥落寸前だ。
結婚することで2人に牽制出来ると思ったが相手は妖怪で、西条さん曰く、大いに間違っても良いと来てる。
「そう言えばこないだ愛子が『横島クン!!私、本体に勝ったのよ!!努力・友情・勝利って青春の王道よね!!』って言ってたわね。どこの三本柱マンJr.か知らないけど」
愛子は兎も角、シロとタマモを横島と一緒にするのは危ないが、令子は2人の引っ越しを考えた事は無い。実家に帰ったおキヌを含めて、横島・おキヌ・シロ・タマモ は令子に取ってかけがえの無い家族で、離れて暮らすなど微塵も思っていない。おキヌが帰る時も引き留めていたが、美智恵に説得されて渋々承諾していた。
独占欲が強い令子はジレンマに陥り寝付くまで時間を要した。
「小竜姫様も横島クンに『1年間妙神山に泊まり込みで修行しませんか?私が付きっきりで教えますよ』とか言ってたわ」
頭痛の種が消えない令子であった。
読んで下さり、有り難う御座います。
今回の特別編は横島と令子の結婚の話ですが、ぶっちゃけ原作のリメイクだと後書きを書いてる今、気が付きました(汗)
結婚の話を書くならコレと決めていたので仕方ないななと自分では割り切りますが、オリジナル展開を待って頂いてる方には申し訳ないですが、特別編と言う事で見逃してやってください。
本編はそうならない様に精進致します。
それでは次回もお付き合い宜しくお願いします。
PS サービスシーン難し過ぎてボツになりました(涙)
後、感想もお待ちしております。