ソードアート・オンライン ~桜花と紫紺~   作:七ツ盾=月桜

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ども。

なんかちとシリアス過ぎたかもです…

文字が勝手に溢れて…w



取り敢えず、

どぞ。


第四話 共に歩む者・独り行く者

始まりの街、中央広場。

 

周りには人、人、人。

 

皆美男美女。 眉目秀麗な容姿だ。

 

皆ざわついている。

 

「これでログアウト出来るのか?」

 

「早くしてくれよ!」

 

そんな声があちこちで聞こえる。

 

「おう、キリト。 アチェールニ。 此処だったか」

 

「クラインか、キルシュとユウキは?」

 

「あそこだ、キリト。 全員居るな」

 

クライン、キリト、アチェールニが言葉を交わす。

 

「ふん。 さて、どんな風になるのかな?」

 

小さく云うアチェールニ。

 

何かを考え込んでいる様子。

 

そうしていると。

 

「あ! あれを見ろ!」

 

そんな声と共に皆が上を見上げる。

 

そこには一枚の赤い何かがあった。

 

次の瞬間、それが天蓋全体に市松模様を表す。

 

 

 

Warning

 

System announcement

 

そう書かれている様だ。

 

 

そしてそのパネルの一枚から赤い雫が降りて来る。

 

中身の無いフードを被った人物だ。

 

「GMか?」

 

誰かが云う。

 

それはゆっくりと両手を広げ。

 

「私は茅場 明彦だ。 この度は私の世界へようこそ」

 

茅場 明彦?

 

この世界のデザイナー自らお出ましか。

 

「さて、早速だが本題に入らせてもらおう。 諸君は既に気付いているだろうが、メニューからログアウトボタンが消えている事と思う。

バグではないか? 何か不具合が?

そう思っている者も多いだろう。

然し、これは不具合ではない、繰り返す、これは不具合ではない。

SAO本来の仕様である」

 

そう告げ、一呼吸。

 

「そしてもう一つ告げる事がある。

今後諸君らのヒットポイントがゼロになったとき、現実の肉体も死ぬ。

そして今後一切の蘇生方は存在しない」

 

スクリーンを投影し。

 

「なお、ナーヴギアを外そうと試みた場合も同様に死に至る。

ナーヴギアに搭載されている高出力マイクロウェーヴが諸君らの脳を焼き切るだろう。

実際に警告を無視し家族友人等がナーヴギアを外そうと試み、既に200名ほどのプレイヤーが現実世界よりログアウトしている。

このことは様々なメディアで報道されており、諸君らのナーヴギアがむやみに外される危険性はほぼ無いと云っていい」

 

徐々に真実味を帯びて来たのか、声は上がらずただそのがらんどうのフードを皆が見上げている。

 

「諸君らは今、何故?と思っているだろう。

何故茅場 明彦はこのような事をしたのかと。

大規模なテロ? 身代金が目的? と。

だがどれも違うと断言しておこう。

私はただこの世界を見たかった。

この世界を実現させること。 それのみが私の目的でありそれは既に達せられた」

 

再びざわつだす。

 

「そうだ、諸君らに私からささやかなプレゼントを贈っている。

これが現実だという手助けになるだろう。

既にアイテムストレージに入っている筈だ」

 

それを聞き、そこかしこでメニューを開く音が響く。

 

『手鏡』

 

見覚えの無いアイテム。

 

皆がそれをオブジェクト化。 覗き込む。 と。

 

「なんだ!?」

 

誰かが声を上げ、その身が再び発光する。

 

「これは、俺?」

 

キリトは自分の姿を改めて見やる。

 

「オレじゃねぇか!?」

 

クラインが居た筈の場所から聞き覚えの無い声。

 

そちらを見る。 が。

 

「誰だお前?」

 

見知らぬ男が立っていた。

 

「お前こそ誰だよ?」

 

「成程な、つまり現実の自分をプレゼント、って事か」

 

そこにはアチェールニが居た筈だが、やはり見知らぬ男になっている。

 

「クラインか!? それにルニ?」

 

「てぇことはキリトか!? お前はアチェールニか!?」

 

「あぁ、俺はアチェールニだ」

 

 

 

キルシュとユウキが居た辺りでは。

 

「現実か」

 

「これ、ボク? ねぇキ…ルシュ?」

 

ユウキがキルシュに顔を向けると、そこには見覚えのない、いやよく覚えのある少女が居た。

 

「え? 君は…」

 

「久し振り、だね? 木綿季」

 

「蒼桜!?」

 

 

 

彼は続け。

 

「諸君らがこの世界より脱出するにはこの世界、アインクラッド全100層を制覇し最終ボスを倒すことだ。

諸君らの健闘を祈る。

これをもってソードアートオンライン正式サービスのチュートリアルを終了する」

 

最後にそういうとローブは消え、天蓋のパネルも端から消えていった。

 

「どういう事だ? 俺達は帰れないのか?」

 

「冗談じゃ無いわ! この後約束があるのよ!!」

 

「どうせイベントだろ? 早く帰せよ!?」

 

再びざわついて、徐々にエスカレートしていく。

 

「木綿季、取り敢えず兄様たちと合流しよ?」

 

「う、うん…」

 

 

 

「キルシュ、来たか」

 

「ん、お待たせしました。 キリトさんとクラインさんは?」

 

「あっちだ。 俺たちも行くぞ」

 

「はい。 木綿季」

 

「うん…ルニは、楓だったんだね…」

 

「木綿季か? 久し振りだな?」

 

「…」

 

やはり現実とは信じたくないのか、沈んだ表情の木綿季。

 

然し言葉は浮かばず、楓は。

 

「取り敢えず向こうに行こう、此処じゃ落ち着いて話も出来ない」

 

そう蒼桜と木綿季を促す。

 

 

 

「クラインには先に聞いておく。 これからどうする?」

 

「どうするって…?」

 

「知ってるかも知れないがMMORPGってのはリソースの奪い合いだ。

直ぐにこのあたりのMobは狩り尽くされて延々とリポップを待つことになる。

生き残る為には誰よりも強くならなければならない。

こんな所で足止めされればそれだけ出遅れる」

 

真剣な、そして冷静な態度で云うキリト。

 

「って事はキリトは…」

 

「あぁ、俺はすぐにでも次の町を目指す」

 

そこにアチェールニ、キルシュ、ユウキがやってくる。

 

「すまない、待たせたな」

 

「いや、気にするな」

 

アチェールニが謝り、キリトが返す。

 

「それで? どうする?」

 

真面目な表情で問うアチェールニ。

 

それを受け。

 

「俺は直ぐにでも次を目指す。 すまないが…」

 

「みなまで云うな。 分かってるよ」

 

二人は視線を交わして、アチェールニが頷きかけ、キリトは俯く。

 

「じゃぁ、ここでお別れだな。 死ぬなよ?」

 

「あぁ…」

 

それを合図に、キリトは駆け出す。 振り向くこと無く。

 

「クラインはどうするんだ?」

 

「オレか? オレはダチを探す。 別のゲームで一緒だったやつも居るはずなんだ」

 

「そうか…」

 

「お前らはどうするんだ?」

 

そう云い、アチェールニ、キルシュとユウキを見る。

 

「あぁ、俺は…」

 

「私は行きます。 ですから、此処でお別れです」

 

「蒼桜!? どうして!?」

 

アチェールニが云いかけたが、キルシュがそうきっぱりと云い切る。

 

ユウキは驚き、目を見開く。 腕を掴み。

 

「モンスターに襲われてHP無くなったらホントウに死んじゃうんだよ!? それなのにどうして独りで行くの!?」

 

大声を上げ、涙目で縋る。

 

「「……」」

 

アチェールニとクラインは静観している。

 

「死ぬから、なに? 私はどうせいつ死んでもおかしくないもの。 なら、好きな様に生きたい。

ただじっとして死んでいくのは、嫌」

 

「でも!! なら一緒に…!」

 

「木綿季は死んじゃだめだよ。 木綿季は生きててよ…」

 

云いながらユウキの手を解き、ゆっくりと歩き出す。

 

「蒼桜! 行かないで!! ボクを置いて行かないで…!!」

 

「ゴメン…!」

 

一瞬の隙をつき、駆け出す。

 

「蒼桜ぁ!!」

 

叫び、手を伸ばすが。 届かない。

 

「蒼桜ぁ…」

 

大粒の涙を溢れさせ、崩れ落ちる。

 

「良いのか? アチェールニ。 妹なんだろ?」

 

「まぁ、な。 正直どうしていいか分からない。 無理にでも止めるべきだったのかもしれないな…」

 

溜め息を一つ。 複雑な表情だ。

 

「さて、お前はどうすんだ? 良かったらオレ達と行かねぇか?」

 

「気持ちは嬉しいが、俺は行くよ。 幸い知識も経験もある。 何とかなるよ」

 

「ユウキちゃんはどうすんだ? 置いてくのか?」

 

その質問には少し悩み。

 

「良かったら一緒に居てやってくれないか?」

 

と、小さく呟く。

 

「別に構わねぇけど…お前と一緒のが良くないか?」

 

「頼む…」

 

ただそう返す。

 

「…分かった。 けど、一つ条件がある」

 

溜め息混じりに頷くが、続け。

 

「なんだ?」

 

「ユウキちゃんがお前、もしくはキルシュちゃんを追いかけるって云ったら、オレは止めないからな?」

 

「あぁ。 それで良い」

 

「オーケー。 そんじゃ、達者でな!」

 

「お前もな! クライン!」

 

そう云ってアチェールニは歩き出す。

 

 

木綿季サイド

 

 

「行ったか…」

 

暫し肩を下げ、キリト、キルシュそしてアチェールニの去って行った方向を見つめる。

 

「楓は…?」

 

「ん?」

 

小さな呟き声。

 

「ユウキちゃん? 大丈夫か?」

 

「楓は? 何処?」

 

「楓…? あぁ、アチェールニか? 行っちまったよ。 独りでな…」

 

「そ、う…」

 

脱力しきった様子で、痛々しさすら感じる。

 

「ユウキちゃんはどうするんだ?」

 

「え?」

 

「これからどうするんだ?」

 

「ボク、は…」

 

悩んでいるのか、怖いのか。

 

微かに震えている肩。

 

「……」

 

それを痛ましそうに見つめるクライン。

 

口を開き出た言葉は。

 

「待ってると思うぜ?」

 

そんな言葉だった。

 

「…え?」

 

勢いよく顔を上げる木綿季。

 

「アチェールニは多分、近くで待ってると思うぞ。 あいつは素直じゃなさそうだしな。 来るまで暫くは待ってる筈だ。 それでも来なかった時は、行っちまうだろうな…」

 

「楓が待ってる…?」

 

「行ってやりなよ。 あいつを独りにしない為に」

 

「…」

 

顔を下げ、少し逡巡する様子を見せるが、次の瞬間にはしっかりとした動きで立ち上がり、前を見据える。

 

「ボク、行くよ。 楓を追いかける。 楓には誰かが居てあげないと」

 

力強い口調ではっきりと言葉にする。

 

「おう、ユウキちゃん。 あいつから離れるなよ? ほっといたらどっかに消えちまいそうだからな…」

 

「うん! 絶対見失わない、離れないよ」

 

「いつかキルシュちゃんにも追いつくさ。 諦めんな?」

 

「アリガト、クラインさん! また、いつか」

 

満面の笑みを浮かべ、駆け出す木綿季。

 

「じゃぁな! お前ら全員死ぬなよ!! また会おうぜ!!」

 

「うん!!」

 

 

 

 

楓サイド

 

 

 

始まりの街からそれ程離れていない草原。

 

アチェールニ()は独り佇んで居る。

 

「キリトは独りで進んで、キルシュ(蒼桜)も行ってしまったか…そして俺はユウキ(木綿季)を見捨てた…」

 

呟く。

 

「さて、どうするかね。 いつまでも此処に突っ立ってても仕方ないんだが未練かな。何となく、期待してるのかね? 追いかけてくると…」

 

五分、十分が経ち。

 

「…ふっ、そろそろ行くか」

 

と、その時。

 

「楓!!」

 

そう木綿季の声が聞こえた。

 

「はは…来たか」

 

ゆっくりと振り返る。

 

やはり木綿季だ。

 

「楓…!」

 

泣きそうな、それでいて嬉しそうな。 なのに怒っているような。

 

複雑な表情をしている。

 

「よ、やっぱり来たか」

 

「当たり前だよ? 昔、約束したでしょ?」

 

「だったな」

 

昔を思い出し、お互いに穏やかな笑みを浮かべあう。

 

「さっ、蒼桜を追い掛けよう? ボクと楓で!」

 

「だな。 じゃぁ、行こうか?」

 

二人、肩を並べ。

 

「うん!!」

 

そして。

 

 

 

デスゲームが幕を開けた…。

 

 




それぞれの旅立ち…的な?w

一応ある程度は想定通りになりました!


こんなシリアスになるとは思ってなかったですが…汗

ユウキちゃん…ゴメン…汗


こっからはアチェールニ(楓)&ユウキサイドとキルシュ(蒼桜)サイドで展開してく予定…ですw
(あくまで予定ですw)


素人&初心者なのでおかしいとこ多々あると思います。

それでも良かったらまだしばらくお付き合い下さいませ!






徐々にUAが増えている…


面白くなってたら嬉しいですw


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