ソードアート・オンライン ~桜花と紫紺~   作:七ツ盾=月桜

8 / 10

やっとかけたーw

って前回もその前もこんな感じの前書きだったきが-汗w

まぁ…いいかw

ども!颯乃依ですですw

さてさて、ようやくボス攻略…の一歩前ですw

とはいえ連投するのでまずはお読みくださいなw

では。どぞ。



第八話 最初の一歩

内容はあってなかった様な会議だったが、プレイヤーの士気を上げる効果はあったみたいで一層迷宮区の二十階はさっさかマッピングが済んでしまった。

 

会議の翌日、十二月三日土曜日の午後。

 

《ナイト》もといディアベル以下六人のパーティーがボス部屋への扉を発見した。

 

すぐそばでユウキと戦闘していたのだが先を越されてしまった様だ。

 

彼らは大胆にもその場で扉を開け住人の顔を拝んできたとのことだ。

 

その日の夕方、再び開かれた会議にて騎士(ナイト)殿は誇らしげに報告をしていた。

 

「ボスは身の丈二メートルのコボルトだった。名前は《イルファング・ザ・コボルトロード》。武器は曲刀で取り巻きに金属鎧に斧槍(ハルバード)装備の《ルインコボルト・センチネル》が三体居た──」

 

「そこまではβの時と一緒だな」

 

「だな。《センチネル》はボスのHPゲージが一本減る度にリポップしたよな?計十二匹か…」

 

「ルニ、キリト?それ、云わなくても良いの?」

 

「「んー…」」

 

「まぁいきなり本番にはなんないだろ?偵察を何度かやるだろうしな」

 

「そーだな、…ん?」

 

なんだか騒がしいな…。

 

「おい!ボスの攻略本が置いてあるぞ!!」

 

((なぬ…?))

 

会議は一時中断。参加者全員がそれを手に取り読み込む。

 

間違いなくアルゴの攻略本だった。然も見事な情報量だ。

 

先程キリトと話していた内容もしっかり記載されており、いやより深く掘り下げられた情報が余すことなくびっちり書き込まれていた。

 

そしてなにより。裏表紙にこう書いてあった。

 

【この情報はSAOβテスト時のものであり、現行版では変更されている可能性があります】

 

の一文が。

 

「キリト…」

 

「…あぁ。攻め込んだな…」

 

この赤い一文は攻略本を作成していたアルゴの立ち位置──《元βテスターから情報を買っているだけの情報屋》──を崩しかねない。

 

これを読んだほぼ全員が彼女達自身が元テスターだと云う謗りを受けかねない。

 

「…まぁ、一番危険な偵察戦を省けるのは、確かだな…」

 

「そうだな…とは云え、状況次第だな…」

 

見渡すと皆、ディアベルへと視線を向けている。

 

彼は考え込む様子で顔を伏せていたが、一つ頷き姿勢を正し叫ぶ。

 

「みんな、今はこの情報に感謝しよう!出所はともかく一番危険な偵察戦を省略出来るのはすっげー有り難いことだと思う。偵察戦は死人が一番出やすいからね」

 

皆がそれに頷いているのが見える。

 

確かにその通りだからな。

 

「…こいつが正しければボスの数値的なステータスはそこまでヤバくはない。もしSAOが普通のMMOならみんなの平均レベルは三…いや五低くても十分倒せたと思う。きっちり戦術を練って、ポーションをいっぱい持って挑めば死人なしで倒すのも不可能じゃない。…違うな。絶対に死人はゼロにする。それはオレが騎士の誇りに賭けて約束する!」

 

その言葉にヤジ含め掛け声が飛び、盛大な拍手が起こる。

 

「あれがカリスマってヤツなのかねぇ…」

 

「ギルド立ち上げたらでかくなるだろうな…」

 

「違いない」

 

「ってもルニもいけるんじゃないか?頼りになるし?」

 

「やだよ…」

 

「そういうキリトも地味にいけそうだけど?」

 

「ユウキさんや、なにを仰いますか…俺には無理だよ」

 

などと馬鹿なじゃれあいをしていたら。

 

「それじゃ早速だけどこれから実際の攻略会議を始めたいと思う!なにはともあれレイドの形をとらないと役割分担も出来ないからね。まずはパーティーを組んでくれるか?」

 

その言葉が響いた瞬間。キリトが固まった気がする。

 

(あー…そういやキリトはこういうの苦手なんだったか)

 

と、一瞬遠い目をしてしまった。

 

「パーティーか…ボクはルニと組むとして…キリトも一緒に組む?」

 

救いの女神か!?

 

「…え?良いのか?」

 

キリトが物凄くホッとしている様だ。

 

「モチ!ルニも良いよね?」

 

「あぁ、構わないぞ」

 

俺が頷くと安堵の溜め息を吐くキリトだった。

 

(助かる!)

 

(気にするな)

 

目と目で会話する俺たち。

 

男同士で通じあっても嬉しくないな…。

 

そんなことを考えていると。

 

「ねぇ?君も一緒に組まない?」

 

近くに居たアブレ組に声を掛けていた。

 

ん?誰に声を…ってあぁ。

 

「なんで私があなた達とパーティーを…?」

 

どうやら昨日のフェンサーさんはアブレていたみたいだ。

 

「……何?」

 

鋭い視線で刺してきた…。

 

「いや?何も?」

 

「……アブレてないわよ。周りがみんなお仲間同士みたいだったから遠慮しただけ」

 

それをアブレたと…っとこれ以上は危険が危ないな…よそう。

 

「ならユウキも云ってるし、俺たちと組まないか?このままだと参加出来なくなるし、な」

 

「そっちから申請するなら受けてあげないでもないわ」

 

「おっけ。と、云うわけで、だ。キリト、ヨロシク」

 

「…え?俺?」

 

「頼んだぜ、リーダー!」

 

「…はぁ。…覚えとけよ…」

 

溜め息を吐きながらもメニューはしっかり操作するキリトは格が違うな。ボソッとなんか云ってたがまぁ気にしないでおこう。うん。

 

半目になってこちらを睨んでくるが適当に流しておく。

 

気にしたら負けだ。

 

さて。元々パーティーを組んでいた【Yuuki】のHPバーの下に新たに【Kirito】と【Asuna】の名前(ネーム)が表示される。

 

(アスナ…か)

 

それが後にアインクラッドに名を馳せることになる、不思議なフェンサーの名前だった。

 

 

 

結局パーティーは俺たちを含め八つ出来た。

 

一応レイドの体裁は整ったことになる。

 

ディアベルは出来上がったパーティーを検分し、最適化を最小限の入れ替えで済ます。

 

なかなか見事なものだ。

 

俺たち以外のパーティーを目的別に分けて部隊を編成。

 

内訳は壁役(タンク)が二つ。攻撃役(アタッカー)が三つ。支援(サポート)が二つ。

 

バランスが良い構成になっている。

 

一部のパーティーで少し揉めたみたいだが俺は知らない。

 

壁役(タンク)の中にフードケープの片手剣使い(ソードマン(…ガール?))が混ざってたが何も知らない。

 

キリトとユウキがチラチラ俺を見ていたが知らないものは知らないのだ。

 

閑話休題(置いといて)

 

最後に俺たちの前にやって来てそれぞれの装備を見つつ暫し考え込み、爽やかに告げる。

 

「君たちは《センチネル》の潰し残しが出ないようにE隊のフォローを頼みたいんだが、構わないかな?」

 

これを翻訳するとこうなる。

 

〈ボス戦の邪魔をしないで後方で大人しくしててくれ〉

 

まぁ穿ち過ぎな表現だがな…。

 

云われフェンサーさん─《アスナ》が食って掛かりそうだったので俺が片手で制し、キリトが嫌味にならないように答えた。

 

「了解だ。重要な役目だな、任せてくれ」

 

「あぁ、頼んだよ」

 

輝く笑顔を見せ、中央に戻っていく。

 

キザなんだが様になってるな…イケメンは得するなぁ…。

 

「……どこが重要な役目なのよ。ボスに一度も攻撃できないかも知れないじゃない…」

 

「仕方ないさ。通常の戦闘ならともかく、ボス戦じゃスイッチしてのPOTローテが上手く回らないだろうしな…」

 

「そうそう。ルニの云う通りちょっと負担が大きいからな」

 

「ま、しょうがないよねぇ…」

 

「…スイッチ?ポット…?」

 

「「「ん…?」」」

 

あー…もしかして…。

 

「なぁ?パーティー組むのは初めてか?」

 

「…えぇ。そうね」

 

「ふむ。成る程…」

 

「…あとで詳しく説明する。立ち話じゃとても終わらないから」

 

「……ん」

 

 

その後は滞りなく会議は進み、午後五時半、昨日と同じく気合いを入れる掛け声が上がりその場は解散となった。

 

 

そしてパーティー戦のあれこれをフェンサーさんに説明をしつつボス戦での動き方等々をレクチャーする。

 

何となく感じていたがそれ以上に聡明な様ですんなりと理解した様子だった。

 

特に苦労することなく説明を終えることが出来たのだ。

 

因みに場所はキリトの借りている民家の一室にて行ったのだが…。

 

ここでは取り上げないでおこう。

 

一つ云えるのは、ご愁傷さまの一言だろう。

 

キリトのラッキースケベめ…。

 

 

 

 

そして、ボス攻略当日。

 

昼過ぎにはボス部屋の前に到達した。

 

ここまで死者はゼロ。

 

何度かヒヤッとした場面もあったが何とか無事に済んだ。

 

ディアベルは指揮能力も高く、安定感が半端なかった。

 

常日頃リーダー職に慣れていることの証左だろう。

 

一度ここで小休止をとるため、少し時間がある。

 

念の為にもう一度意識を擦り合わせておくべきだろ。

 

「二人とも、良いか?」

 

ユウキとアスナに向けて声を掛ける。

 

「今日の戦闘で相手をする《センチネル》だが、昨日説明した通り頭と胴体を金属鎧で覆っているからただ剣技(ソードスキル)発動して(うって)も大してダメージが徹らない」

 

「解ってる。貫けるのは喉元の一点、でしょ?」

 

「ボクは撹乱しながら隙を衝いて喉を斬る、だよね」

 

「あぁ、俺たちが奴らの長柄斧(ポールアックス)剣技(ソードスキル)で跳ね上げるからすかさずスイッチで飛び込んでくれ」

 

「「解った」」

 

キリトが続けて云った言葉に強い視線を返し頷く。

 

士気は十分の様だな。

 

俺たちは勝つ。アスナが云っていた『この世界に負けない』、と云う言葉。

 

あれは俺にとって衝撃をもたらした。

 

俺はどこかで諦めていたのかも知れない。

 

下手にβの時を知っているが故の、諦め。

 

(はぁ…俺もまだまだだな…俺が諦めてたら駄目なんだよ…二人には生き残ってもらわないとならないんだ。お前たちは生きられるんだから…あの後予定通りなら始めている筈だ。それはお前たちが生き続けないとならないんだから…お前たちがまた自由に歩けるようになる。それが俺たちの願いなんだから…)

 

「死ぬなよ?みんな」

 

「当たり前だよ?」

 

「当然」

 

「私はまだ死なないわ」

 

俺たちは互いに力強く頷きあう。

 

(必ず生き残ってやる!蒼桜、お前も死ぬなよ!)

 

前方、七つのパーティーを整列させていたディアベルが一言、小さく叫ぶ。

 

「──行くぞ!」

 

同時、扉を押し開く!

 

 

 





とまぁこんな感じで前編終了。

続いて中編・覚悟の刻へを連投いたしますので

良ければそちらも続けてどぞ。
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