「星を見に行きましょう!」
幽々子の前で妖夢が目を輝かせながら〇〇にそう言う。いきなり何だとは思ったが……そういうのには興味はないはないが、妖夢が行きたいのなら行く事にする。
「別にいいけど……」
「本当ですか!?嬉しいなぁ……!」
妖夢は笑顔で朝食を運ぶ。隣で幽々子は〇〇を見てニヤニヤと悪戯な表情を浮かべる。
また要らない事でも考えてるんだろう。最近やっと幽々子の事がわかってきた。
「……また変な事考えてませんか?」
「あらあら、バレた?」
「もろバレですよ……で、何を考えてるんですか?」
「ふふ……それはね?〇〇が妖夢と星を見てる間に私が〇〇の背中を押して妖夢との熱いキスを……」
「わかりました。背中に気配感じたら刀で斬ります」
「わかったわぁ。気を付けて押すわねぇ」
しまった……何をするか聞こうとしたのに自分の対応まで言ってしまったよ。
時間が過ぎ、夜になる。隣で妖夢は鼻歌を歌いながら歩く。山と言えば妖怪の山位なので妖怪に気を配りながら歩く。星を眺める所を探し、やっとの思いで見つけた場所に腰をかける。
「わぁ……!綺麗ですね!」
「そうだな……」
妖怪と幽々子に気を付けながら星を眺める。一方で幽々子は既に〇〇の後ろに立っていた。
「……(ふふ、バレてないバレてない……)」
「ところでさ、妖夢。夏と言えば何だと思う?」
「夏……ですか?そうですね……スイカ……とか?」
「じゃあ幽々子様に内緒で食べるか!」
その言葉に反応したかのように幽々子が後ろから飛び出す。
「だめぇ!私にも分けてぇ!」
「はい、幽々子様の負け」
幽々子は首を傾げたが、後から気付いた様に焦って木の影に隠れた。
「もう遅いですよ」
「え?ど……どういうことですか?」
状況が掴めない妖夢に〇〇は幽々子が行おうとした事を話した。その話を聞いてる際、妖夢は顔を真っ赤にして聞いていた。
「……というわけだ……妖夢?」
「ふぁい!?あ……はい、そうですか……全く!幽々子様、次からそんな事考えないでくださいね!」
「はぁい……」
幽々子はいじけて先に帰ってしまった。さっきの話をしたからか、妖夢と二人でいるのが気まずい。
「妖夢、帰ろうか?」
「そ、その前にいいですか?」
「ん?何だ、まだ居たいのか?」
「いえ、そういう訳じゃなくて……その……さっきの話なんですけど……」
「ああ、あれは幽々子様がしようとした事だから別に気にする必要はないぞ?」
「ち、違います!そうじゃなくて……その……」
妖夢の顔が赤い理由がやっとわかった。だから鈍感って言われるんだろう。ならば期待に応えてあげようではないか。
「妖夢、こっち向いて」
「はい……?」
妖夢が〇〇の方を向くと同時に〇〇は自分の唇を妖夢の唇に重ねた。ちなみにこの時〇〇自身も恥ずかしかった。
「はい、今年最後の夏のプレゼント」
「…………嬉しいプレゼントです」
それから白玉楼に帰った後の二人の顔が赤くなっていたことを幽々子は深く問い詰めたとの事。さらにその時文が二人の現場を見ていた事を知るのは翌日の文々新聞の記事を見てからだとか……