インフィニット・ストラトス〜最強への道〜   作:まどるちぇ

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一夏サイドでは普通に箒と和解できてるでしょ。(適当)
こっちはそれどころじゃねえんだよ!
誰ルートにしようか悩み過ぎて禿げるわ!


第3話

「……とは言ったものの」

 

 昼休み。

 食堂のきつねうどんを堪能し、ワシは食後の茶を啜りながら物思いに耽っておった。

 

「あと1ヶ月かあ……。なんとかなるとは言え、具体的な案を思いつかんことには安心できんのう……。よし!」

 

 茶を飲み干し、盆を片付けて食堂を出る。

 

「いっちょ、弟子入りしてみるかの」

 

 

 

 ☆

 

 

 

「ほう。それで私に教えを乞いに来た、と」

 

 職員室。ワシが向かったのは織斑先生の所じゃった。

 

「お頼み申す。聞くところによると、織斑先生は一流のIS使いと聞く。是非ご指導いただきたい」

 

「指導なら既にしてやっている。お前にはアレでは不十分だと言うのか?」

 

「不十分です。少なくとも、残り一ヶ月でセシリアと対峙するには」

 

 勝ちたい、とまでは言わん。が、せめて試合の体を為せるような実力は身につけねばならん。

 

「……なるほど。だが私も教師の身。同じクラス内で一人の生徒を贔屓するような真似はできん。悪いが諦めてくれ」

 

 織斑先生は机のコーヒーを飲み干し、席を立つ。

 

「そうですか。無理を言って申し訳ありません」

 

 駄目か。まあある程度予測は出来ておったが。他を当たってみるかの。

 

「……生徒会室に行ってみろ」

 

「え?」

 

 聞き返そうと振り返ると、織斑先生は既に職員室の出口付近におった。

 

「生徒会室?とりあえず、放課後に行ってみるかのう……」

 

 

 

 ☆

 

 

 

 放課後。一夏と別れて生徒会室に向かう。

 

「しっかしやけにデカい校舎だの。移動するだけでいい運動になりそうじゃ」

 

 そんなこんなで【生徒会室】と表札のかかった部屋の前に辿り着く。

 

「ここにワシが強くなるヒントが……?今は織斑先生を信じてみるしかないか」

 

 コンコン

 

「どうぞ」

 

 扉をノックし、奥から返事が来る。

 

「失礼します」

 

 部屋に入ると、三人の女子生徒が座っていた。

 一人は眼鏡をかけており、てきぱきと作業をしている。

 もう一人は一際大きな机越しにこちらを見ている。恐らく生徒会長じゃろう。

 そしてもう一人が……。

 

「おー!ぎんぎんだー!」

 

「布仏……」

 

 ワシは苦笑を浮かべて布仏を見た。

 

「お主とは並々ならぬ縁(えにし)を感じるのう」

 

「むっふっふ〜。ぎんぎんは私の運命の人かもね〜」

 

「よさんか布仏。えーっと、一年一組の柳 刃です。織斑先生に紹介されて来たんですが……?」

 

「ええ。話は伺っているわ。どうぞ座って。虚ちゃん。お客様にお茶を」

 

「かしこまりました、お嬢様」

 

 眼鏡をかけた女子生徒はそう言って戸棚に向かう。ワシは空いているソファに腰掛けた。

 

 

 ☆

 

 

 

「まずは自己紹介から。私がこのIS学園の生徒会長、更織 楯無よ」

 

 そういって更織先輩は扇を開く。扇には達筆な字で【夜露死苦】と書いてあった。いつの時代の不良じゃ?

 

「そして私が生徒会副会長の布仏 虚です。妹の本音が迷惑をおかけしたようで」

 

「いやあ、迷惑なんてとんでもない。迷惑はこれから掛け合っていくものですしのう」

 

「私は紹介しなくてもいいよね?生徒会の庶務をやってる布仏 本音だよ♪」

 

「おう、知っておるぞ。お主はいつも元気じゃのう」

 

 そう言って布仏の頭を撫でてやる。なんというか、孫娘が出来たらこんな気持ちになるのかのう。

 

「にゅふふー♪」

 

 布仏は猫のように丸くなって大人しくなる。

 

「んっん!さて、早速本題に入りましょうか。来月、同じクラスのセシリアちゃんと決闘するんですってね?」

 

 更織先輩が咳払いをして本題に入る。

 

「はい。そこで誰かの元でISを学びたい、と思って織斑先生に相談したのですが……」

 

「ここに来い、と仰ったのね。なるほど……。察するに、師匠を探してるのね?」

 

「はい。特にISに精通し、実力のある人間を」

 

「ふむふむ。つまり貴方はこう言いたいのね?『IS学園最強の座を恣にしている生徒会長の弟子になりたい』と?」

 

「生徒会長=学園最強というのは初耳ですが、つまりはそういうことです。どうか、ワシを弟子にして下され!」

 

「いいよー」

 

「軽っ」

 

 軽い口調で答える更織先輩の扇には、いつの間にか【熱烈歓迎】の文字が。

 

「ただし、私の特訓は生易しくは無いわよ?臥薪嘗胆。行住座臥ISで強くなる覚悟はあるかしら?」

 

「もとよりそのつもりで。ワシは学園最強、いや、ISで世界最強になるためにここに来たんじゃ!」

 

「その意気や良し!早速特訓メニューを組ませて貰うわ!明日、同じ時間にここに来なさい!」

 

「分かりました、師匠!」

 

「おー。お嬢様がめちゃめちゃ熱血モードになってるー」

 

 布仏がクッキーを頬張りながら言う。

 

「本音。茶化すようなこと言わないの」

 

 布仏先輩が布仏を諭す。

 

「うーん……。今後ここに出入りするなら、布仏を布仏と呼ぶのは支障が出るかものう。本音で良いか?」

 

「うんー。ぎんぎんの好感度が上がったね♪」

 

 本音はVサインをして答えた。

 

「では師匠。また明日、お願いいたしますぞ。布仏先輩。作業の邪魔をしてすいませんでした」

 

「待っているわよ。それじゃあまた明日ね」

 

「気にしないで。お嬢様、結構めちゃくちゃなこと言うかも知れないから、頑張って下さいね」

 

「まったねー、ぎんぎん」

 

 生徒会三人娘に見送られ、ワシは生徒会室を出た。

 

「あ、やっぱりここにいたんですね」

 

 声の方を見ると、山田先生が遠くからこちらに駆けつけて来た。

 

「山田先生?そんなに急いでどうしんたんですかの?」

 

「お部屋の鍵を渡していなかったので。織斑先生にきいたら、ここにいるだろうって。はい、これが貴方のお部屋の鍵です」

 

 山田先生はそう言って鍵を渡した。

 

「部屋って言うのは、寮のことですかの?しかし、部屋割りが決まるまでは近くのホテルで寝泊まりするように言われとったんですが……」

 

「日本政府からの要請だ。男性のIS起動者の保護を最優先にせよ、とのことらしい」

 

 背後から織斑先生が現れ、補足する。

 

「なるほどのう。では、荷物を取りに」

 

「それはこちらでやっておいた。チェックアウトや諸々のアフターケアもな」

 

「それはありがたい。遠慮なく使わせてもらいますぞ」

 

 鍵をポケットにしまい、二人に礼をする。

 

「……遠慮なく使えれば、な」

 

「?」

 

「なんでもない。早く行け。夕食は18時から20時の間だけだ。遅れるなよ?」

 

 それだけ行って織斑先生は廊下を歩いて行った。山田先生もそれに続いて去って行く。

 

「……ま、とりあえず行ってみるとするかの」

 

 

 

 ☆

 

 

 

「……1016。ここじゃな」

 

 キーホルダーに書かれた数字と部屋の番号を確かめる。

 

 ガチャ

 

 ドアノブを回し、中に入る。中にはベッドと机が二つ設けられてあった。

 

「二人部屋……?ということは、一夏と一緒か、単に二人部屋を一人占めできるのかの」

 

 シャアアアア…………

 

 シャワールームからシャワーの音が聞こえる。

 

「一夏かー?」

 

 荷物を置き、シャワールームに呼びかける。

 

「あら?もしかしてルームメイトの方ですの?」

 

 あ、ヤバい。これ駄目な奴じゃ。

 

「シャワールームを先に使わせていただきましたわよ。日本は湿気が多くて困りますわね」

 

 うーん。何か良い手は無いかの?このままじゃとワシ死ぬんじゃなかろうか?

 

「しかし貴女も幸運ですわね。何せルームメイトがこの…………」

 

 ガラガラ

 

「…………セシリア・オルコット」

 

「…………え?」

 

 バスローブ姿で登場したセシリアは、唖然とした顔でワシを見る。艶かしく濡れた金髪と透き通るような白い肌に目を奪われたのは内緒じゃ。

 

「な、な、な、なななな」

 

「お、落ち着けの。とりあえず、状況整理を」

 

「あ、貴方!どうやって入ってきたんですの!?鍵はちゃんとかけておいたでしょう!まさか、ピッキング!?私のシャワーを覗く為にわざわざ忍び込むなんて、き、気持ちは分からなくも無いですが、人として最低ですわ!」

 

「……あー、なんじゃ。自分よりパニックになっておる奴を見ると、逆に落ち着くの」

 

「と、とにかく!出て行きなさい!うら若き乙女の部屋に忍び込むなんて、無礼千万でしてよ!」

 

 セシリアは涙目になって無防備な胸元を隠す。

 

「落ち着け。ここはワシの部屋らしい」

 

「私の部屋ですわ!」

 

「……1016号室じゃよな?」

 

「そうですわ!早く出て行って下さいまし!」

 

「……これ、ワシの部屋鍵」

 

 ワシはセシリアに番号が書いてある鍵を見せる。

 

「姑息な言い逃れを!私の鍵を咄嗟にポケットに仕舞ったんですわね!ここにある鍵……を……あら?」

 

 セシリアは机の上の鍵を指差し、ようやく事態を飲み込みつつあった。

 

「ようやっと落ち着いてくれたかの?」

 

「……ほ、本当に貴方と相部屋ですの?」

 

「らしいの。まあ、物だけ置かせてくれればそれでええぞ。ワシは外で寝る」

 

「あ、当たり前ですわ!幸運にも雨風は凌げるようですし?他の方の邪魔にならないよう荷物だけは特別に!置かせてあげても構いませんわよ」

 

「そりゃどうも!シャワーも一夏の部屋のを借り……。まさか、あやつもこんな感じになっとるのかの?まあええわ。じゃ、そういうことで」

 

 バタン

 

 荷物をセシリアが使ってないベッドの側に置き、ワシは部屋を出た。

 

 

 ☆

 

 

 

「……はあ。とんだ不幸でしたわ」

 

 刃が部屋を出た後、セシリアは髪を乾かしながらぼやいていた。

 

「殿方と寝食を共にするなんて!しかも数時間前に啖呵を切った人とだなんて!考えられませんわ!」

 

 ゴォー

 

 ドライヤーの音が部屋に響く。

 

「…………」

 

 セシリアはドライヤーの手を止めることなく考えごとを始めた。

 

(少し……言いすぎたかしら?)

 

『お主が先にワシらの祖国を侮辱したんじゃろうが。自分がされて怒りを覚えることを簡単に他人にできるとは、イギリスという国の教育レベルは想像もつかん程の高水準のようじゃな』

 

「……失礼な方」

 

 ドライヤーを止め、静かに呟く。

 

「……それは私も同じ?」

 

 天井を見上げ、セシリアはしばらく動かなかった。その頬が紅いのは、風呂上がりだからか、それとも……。




えぇ……。4000弱あったかー。
セシリアさんマジチョロイン。
落ちたな(確信)
思ったより早く落ちたな(呆れ)
てなわけで次回!刃と楯無さんとの地獄の特訓が始まり……ません。もうちょいラブコメさせて。
次回【柳 刃という男】でまた会おうぜ(CV:栗田貫一)
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