もう完全に内容忘れてましたが、3ヶ月掛ければ取り合えず1話は出来ることが解ったこの頃
なんとか年内に投稿できた…
次は本当に未定です
兎に角、どうぞ(´・ω・`)
訂正、3ヶ月⬅半年間でした
ご指摘ありがとうございました_(._.)_
オルタナより北西に8キロ程の場所に、とある鉱山がある。
サイリン鉱山
かつて人の国、アラバキア王国の管理下にあったが、現在ではコボルドと呼ばれる犬頭の人型種族に占拠されている
現在確認できてるだけで10階層程の鉱山だ
サイリン鉱山に生息しているコボルトは、実力が物を言う一種の階級制の社会構成が出来ており、上下関係がはっきりしている
レッサーやらワーカーやらエルダーの順で階級が変わってくる
その中でも異常な個体はいる
斑模様のコボルト、デッドスポット
コボルトとは思えない大型で、その力はオークをも超えるのでは、と噂される程の相手
現にオークに勝つことが出来た義勇兵が束になっても倒すことが敵わない相手である
これに対し、オルタナ辺境軍義勇兵団レッドムーン事務所の所長兼ホストのブリトニーは賞金を懸けることによって強力な義勇兵にデッドスポットの討伐にメリットがあると思わせるのと同時にサイリン鉱山に行く義勇兵に注意を促すことで対処しようとした
…が今現在までデッドスポットの討伐の報告はない
それどころか、逆に義勇兵の被害が拡大しているのが現状だった。
さて何故今そんな話をしているかというと…
「グルァァァァ!!!」
…問題のデッドスポットに追われているからだ
どうしてこうなったのかを語るには数日前の出来事のせいだ
自分がダムローから帰って来たその日にケラントにお使いを頼まれたのが全ての始まりだった
「嬢ちゃん、ちょっとサイリン鉱山に行って来てくれないか?」
まるで買い物を頼むかのように軽いノリで言ってきた
正直内心どういうことなの?と軽くパニックになったが、この体は相変わらずの無表情
そのお陰なのかそれが問題だったのか、ケラントは了承と受け取ったらしく、そうか、良かったと満足そうな顔をしていた
「詳しい内容はシェリーの酒場で待たせている。
今回は一人だと厳しいから、待ってる奴と一緒に行ってくるんだぞ、いいな?」
どうやら今回は自分一人ではなく同行者が居るらしい
それはいいのだが、問題がある
そう、この体だ
この体、本当に感情が表に出ないのだ
初対面で無表情、それも殆ど喋らない
はっきり言って意志の疎通も出来ない
これは案外面倒なことになりそうだな、と心の中で考えているだけにしといた
楽しみよりも、居酒屋に対して知らない上司と飲みに行った時の変に緊張する感覚を感じながら、シェリーの酒場に向かうことになった。
シェリーの酒場
宿屋街にほど近い飲み屋街の入口あたりにある、かなり大きく、安い、庶民的な酒場だ。
酒場は今日も多くの義勇兵達が店内にいる。
今日の稼ぎが良かったのか、大声で笑いあってる者、テーブルを囲んで何やら神妙な顔つきではなしあってる者、カウンターで一人虚空に杯を掲げ、物思いに耽っている者など、様々だった。
出入口と二階は賑わいを見せているのに、ある場所だけ薄暗い空気な場所がある
その人物は、全身をローブで隠しているため、性別処か何者なのか、解らない。
そして近付くなと態度で示していた
実際店内の奥はテーブルは埋まっていても、奥のカウンターに座っている者はいない。
その人物の横にいつの間にか小柄な人物が座っていた
店内の義勇兵の誰にも気づかれる事無く、まるで最初から座っていたかの用に振る舞っていた
「…来たか、遅かったな」
そう言いつつ同行者は、レモネードを2つ、店員に注文をしていた
「お前のことはケラントの大将から大体聞いてる、だから自己紹介なんて面倒事はしなくていい」
顔は見えないが心底面倒くさい、そういう顔してそうだ、そう思った
同行者は手元にある酒を少し飲むと、視線だけ此方に向けてきた
「俺の名前はランドン、短い間だが…まぁ足を引っ張らない程度に頑張れよ」
そのまま喉を潤す為なのか、また酒をチビチビ飲み始めた
そうこうしていると、頼んでいたレモネードが届く
それを小柄な人物の前に、ランドンは置く
飲め、という事らしい
乾杯は、無かった
どうやらそういう気分ではないらしい
ランドンが、2杯目の酒を飲み始めた時、漸く依頼の話になった
「依頼自体は簡単だ…面倒なだけ、本当に」
そう言いつつ懐からカウンターに1枚の紙を置いた
「依頼の内容は、サイリン鉱山に行って犬頭野郎がせっせと集めた鉱石を盗ってくる、これだけだ。
オルタナまでの行き帰りは荷車でやる、鉱石の量は指定されてないが、多いに越したことはないからな出来るだけ盗るぞ」
そう言って重なった紙を懐に戻し、またビールを飲みだした
「今の説明で、大丈夫だろうな?てか、大丈夫じゃないと困るんだが…まぁいい、出発は明後日の早朝、外壁で合流だ。良いな?言ったからな?もう言わねーからちゃんと覚えとけよ」
話は終わりだ、そう言ってランドンは2シルバーをカウンターに置いて出ていった
自分も特に飲む気分でも無かったので店を出た。
二階がやけに騒がしかった気がするが、自分には関係ないことだ
翌々日の朝、自分は守衛にバレないよう外に出て、外壁の回りを歩いていた
最前線といっても、早朝は気が緩みやすいのか、守衛に気づかれる事無く、簡単に通り抜けられた
門から少し歩いた場所に、巧く木の枝等で隠されている 荷台を見つけた
近づいて、荷台を見る
荷台は木材製だったが、腐食等は見つからない、細かな傷がある程度だった
その際一通り回りを見渡したが、ランドンはまだ来てないようだったので荷台に積んである革袋の上で寝転がって待つことにした
暫くすると、足音が近づいてきた
「…ん?なんだお前、もう来てたのか。俺はもう少し遅いと思ってたんだがなぁ…ま、いいさ。さっさと行って帰るぞ」
昨日とは違い、防具を着けてきたらしい、ランドンの姿
鉄製の鎧にバケツをひっくり返したような兜を身に付けて出て来た
鉄製の鎧は所々欠けたりして小さな傷が意外に目立つ
ランドンの武器もそうだ
彼の腰に下げている手斧が2つ、背中に背負っている短槍が数本、外見からの判断だが、どちらもオーダーメイドではなく、そこら辺の鍛冶屋で売っている物と大差ない用に見えた
そのまま荷台に手をかけて、こちらに視線を向けてきた
「今のうちに忘れもんないか確認しろよ?後で取りに戻るなんてめんどいことしたくないからな。」
早めになぁ、と言ってランドンは地面に座り込んだ
…ありがたがったが、もう荷物の確認は終わっていたので問題ないと伝えた。
そして自分らはサイリン鉱山に向けて出発した
さて、自分はこの世界に来てからまだ動物等は比較的小型のどちらかといえば可愛らしい感じの動物しか見ていない
しかし、その中の殆どはテレビ等の画面の向こう側に写っていた動物に酷似していた
だが、今荷台を引いているこのデカイ生物はなんだ?
外見だけなら、鳥と言えるだろう
しかし自分の知ってる鳥とは大きさが違う
自分が謎の鳥
この生物はストルーチと言うらしい
基本的に荒野で棲息しているのが多く人間に品種改良された個体は騎乗したり出来る
…オークもこのストルーチを飼育し、騎兵擬きのような姿も確認されている
1日に長距離移動が可能だが酷使すると逃げてしまう…と
しかし今自分達を引いている個体は違う
コイツはケラントの大将が育てたので、大抵のことでは逃げ出さないし、従順だと
体格も大型で体力もあるあとそこそこ自衛出来るほど力もある
その代わり速度はあんまり早くないらしい
ただ、何故かケラントのことを嫌っていて姿を見かけるだけで逃げ出すらしい
理由は…飼育の仕方が問題だったとみんな思っているらしい
まぁ普通と違うってことはそれ相応のことをされたのだろう
目の前のストルーチも、心無しか怯え始めてきた
…名前だけでもこの反応なのか、なんか可哀想になってきた
その後も面倒と言いながら声をかけてくるランドンと少し速度が上がったストルーチと共にサイリン鉱山に向かった
「よし、お前はそこらへんで適当に時間潰してろ」
ランドンがストルーチにそう言って荷台から外す
ストルーチはこちらを見た後、森の中に消えていった
「あいつは利口だから、ああ言っておけば帰ってくるし、荷台の見張りもしてくれる。おら、サッサと行くぞただでさえ面倒なんだから」
ランドンは荷台から革袋を取り出すと、そのままサイリン鉱山の中に向かっていた
後を追うように付いて行く
最初に目に映るのは、闇
中は薄暗く、地下街のようにヒカリバナが道を照らしているもののギッシリと敷き詰められるようにヒカリバナがあるわけでなく、場所によっては見えない場所もあった
「まずは下に降りる必要がある。階層の移動は井戸を使うから昇るのも降りるのも時間がかかる、急いでいくぞ」
ランドンはそう言った瞬間、手斧を片方持ちながら、走り出した
急に走り出したので、一瞬距離が開いたがすぐ追いつくことができた
そのまま少し走っていると、前方で動くものが見えた
近づくにつれて姿がはっきりしてきた
毛むくじゃらの体
長い耳、鋭い歯
犬顔のモンスター
コボルトだ
まだ一層だから、レッサーコボルトだろう
4匹程のコボルトは、こちらに気づいて雄叫びを上げながら向かってくる
ランドンはまず持っていた手斧を先頭のコボルトに向けて投げる
手斧は先頭のコボルトの胸辺りに深々と刺さって、そのまま倒れた
目の前で仲間が死んだことによって、一瞬コボルト達の足が止まった
その隙にランドンはもうコボルト達の前まで移動していた
走りながら片方の手斧を抜き、そのまま上段からコボルトの一体を叩き切る
胸辺りに刺さっていた手斧を力任せに引き抜き、右から迫るシャベルの大振りを手斧で逸らし、隙が大きくなったコボルトの首を掻っ切る
そのままの勢いのままに手斧を横薙ぎに振るい、コボルトの腹を切り裂く
コボルトが怯んだ瞬間にコボルトの首を手斧で切断した
一息つく間もなく、ランドンは自分を担いで走り出した
「時間を掛けすぎた、すぐに他の犬面が此方にやって来やがる」
と言うのと同時に奥の方から何かの足音が近づいてきた
何故か面倒と言いながら自分を担いで走っているランドンと一緒に、サイリン鉱山の奥に進んでいった
どれぐらい走り回っていたか解らないが、井戸を二、三回程は降りたところだと思う
何度かコボルトに遭遇したものの、足は対して早くなく、簡単に追跡を振り切れた
ランドンと自分はその後コボルトに遭遇することなく、進んでいった
「…着いたぞ、ここから見えるだろ?あれが依頼の物が置いてある集積所だ」
ランドンはそう言うと横穴の一つを指差した
横穴の先は下に人一人が通れる程の穴が空いており、下が覗けるようになっていた、覗いてみると、真下に木材製の掘っ建て小屋に大量の鉱石と、横でせっせとコボルトが荷車に鉱石を運び入れたりしている姿が見えた
「コボルト共は一度ここに鉱石を集めた後に、その先の精錬所に運んでやがるのさ。
さぁ、ささっと片付けるぞ、よく見ろよ?あの小屋の上で偉そうにしてるのが、エルダーっつう個体だ、あれは俺が殺っておくから、お前は取り巻きのレッサーを相手してろ、解ったな?」
小屋の回りには、確かにランドンのいった通りに、レッサーとエルダーが居た
エルダーは小屋の出入り口で、時々回りを見渡していたが、それだけだった
問題はレッサーの方だ
確かにレッサーはエルダーよりは弱い
だが数が多い
小屋の回りにはレッサーは見たところ3~4体程しか見えないが、鉱石を運んでくる頻度が問題だった
さっき運んで来たばかりなのに、もう次の荷車が着いていた
これでは、いざ乱戦になってしまった時にかなりの数のコボルトを相手にしなければならなくなる
暫く様子見してみても良いかとランドンに聞いた
ランドンは嫌そうな顔をしたものの、すぐに表情を変えて、頷いた
暫く自分達はその横穴の中で休憩がてら、観察を始めた
観察して解ったことは二つ
一つは体感で約3分程で次の荷車が来て、その回りに3体~多くて5体のコボルトが一緒に来ること
もう一つは、荷車と一緒に来るのは、レッサーのみ、という事
幸い、レッサー達の装備はピッケルやシャベル等の採掘用の装備のみで、弩等の装備は一切なし
身を守る防具も着けてない
「少し計画を変更するぞ、良いな?」
ランドンはそう言って計画とやらを話始めた
掘っ建て小屋の屋根に陣取っていたエルダーに向けて手斧を投擲
頭部に何も着けてないエルダーの頭上に吸い込まれるように命中
エルダーの顔の鼻辺りまで深く切り裂いたところで手斧は止まった
エルダーはそのままゆっくりと倒れる…前に上から降りてきた人影に抱えられ、仰向けに寝かせられた
人影…ランドンはエルダーの頭部に刺さっている手斧を引き抜き、エルダーの亡骸で血を拭ってから足で踏みつけ、屋根の一部を破壊、中に入っていった
中に入ったら革袋をの中に鉱石を詰め込み、それをランドンが降りるために使った道具のロープに巻き付け、二~三回ロープを揺らし、合図を送る
そうすると鉱石を積めた革袋は少しずつだが上に上がっていき、屋根に引っ掛かったりしながらもなんとか上まで持っていけた
その作業を何回か繰り返し、革袋が無くなったので、床に謎の液体をバラ撒いたランドンはロープに掴まる
外が段々騒がしくなってたが、そんなの知らんとばかりに引き上げられてく
小屋の中に漸く入ってきたコボルトは、鉱石が無くなっているのに驚く前に、上から燃える球体が床に落ちた瞬間に、一匹も漏れる事無く燃やされた
その後その小屋がまだ、集積所として機能しているかは
別の話
帰りは楽と言えば楽ではあった
革袋四個分の鉱石が手に入り、後は帰るだけだった
自分が革袋を持たされてなければ
ランドンは筋力アップのためなどと言い、小屋の一部であったろう木材の板の上に革袋を積めていき、ロープで固定した
そしてそのロープを此方に笑顔で渡してきた
そうして途中でコボルトに襲われる事もなく、出口まで到着
井戸を通る時は、流石に無理なのでランドンが手伝ってくれたが、それ以外は全くといって良いほど何もしなかった
出口に着いた、と言っても肝心のストルーチが居なければ帰れないので、ストルーチを探す
辺りを見渡したら案外近くにストルーチは居た
呑気に地面に寝転がって、眠っていた
起こす前に詰め込むぞ、とランドンが荷台に革袋を入れながら言ってきた
作業事態は数分も掛からずに終わり、ランドンはストルーチに近づいて…その頭を思いっきり蹴飛ばした
ストルーチはゆっくりと目を開けて…立ったが、ふらふらしていた
何とも言えない空気を自分が感じていたら、ランドンがストルーチを引っ張り、荷台に繋げる
「ほら、帰るぞ。もうすぐ夜になる、そうなると流石に二人じゃ厳しいからな、さっさと街にに戻るぞ」
そう言ってランドンはストルーチに動くよう促し、ゆっくりと動き出した
「これじゃ依頼金は払えんの、出直してきな」
そう言って依頼主の鍛冶屋の店主のドワーフはシッシと手でどっかに行くように促す
「はぁ?何でだよ。依頼は鉱石を持ってくることだろ?何で駄目なんだよ」
ランドンは地下街まで持ってきた革袋四個分の鉱石を指差しながら、ドワーフに詰め寄る
「何でってお前さん、よくこの鉱石を見ろ、ワシが頼んだのは鉱石でも只の鉱石じゃない、サイリン鉱山の下層にあるもっと純度の高い鉱石を持ってきて欲しかったんじゃ」
それに、とドワーフは革袋の中から鉱石を一つ取り出した
「この鉱石、よく見ると血がついてるじゃろ?こいつは駄目だ売り物にならん。こんなんで武器や防具を作って死なれてみろ、魔物の穢れた血が運気を下げた何て言われるんだぞ?只でさえ鉱石は不足気味なんだからもっと丁寧に持って来れんのか」
ランドンは悔しそうに顔を歪めながら、足踏みしていた
地下街に戻ってきた自分達は、ここに二つしかない鍛冶屋の片方に、依頼で鉱石を持ってきた
店の回りは石材を使った店で、二階建てだ
売り物は全部中で、盗難防止の為とかなんとか
店に入ってドワーフの店主に依頼の鉱石が入った革袋を渡す
最初は子供がプレゼントを貰ったみたいに満面の笑みで嬉々として受け取ったが、中を見た瞬間に表情が変わり、今のやり取りに繋がる
そのままドワーフは奥に消えたあとに袋を一つランドンに投げ渡した
「純度や量等々は兎も角として、依頼は依頼。金は払ってやる。それで我慢するんだな」
「おぉ、話が解ってんなら最初から…て、おい何だよこれ!200カパーってふざけてんのか!それにせめてシルバーに換金してから渡せよ!紛らわしいわ!」
ランドンは袋を床に叩きつけて、ドワーフに怒鳴る
ドワーフは知らんとばかりに店の中に鉱石を持っていく
「どうしても金が欲しいなら、依頼分の仕事はしてもらわなきゃ割りに合わん、待っててやるからさっさともう一回行ってこい」
そう言うと、ランドンと自分は店の外に放り出された
ランドンは納得してないようで、店のドアを何度も叩いていた
これから暫く、サイリン鉱山に通う日々が続くのが決まった瞬間でもあった
次回に原作メンバーの視点を描けたら先に投稿予定