今回は三人称視点、次に暗殺ギルドのケラント、最後にオリ主の順に書いています。
戦闘が始まる前に二人の服装を書いておきます。
後はご想像にお任せします。
オリ主
着ているもの
上・灰色のフード付きパーカー
黒のキャミソール
下・黒のハーフパンツ
足・運動靴
ケラント
着ているもの
上・無し
下・短パン
足・裸足
こんな感じです、ではどうぞ(・ω・)
あまりに場違いな光景だ
訓練所の広さは大体20mほど、二人の距離は約10m程だ。
片やまだ年端もいかない子共、片や上半身裸でそんじょそこらのモンスターより大きい男。
体格差だけで見れば近所のお兄さんと子共・・いや父と子・・・いや動物園のゴリラとそれを見に来た子共ぐらい差がある。
外見でさえ男の方・・・ケラントは余裕と言った感じに笑さえ浮かべているのに対し、対する子共・・少女は顔が強張ってることからどれほど自分が不利なのか理解しているようだ。
「さてと、じゃあ先手は嬢ちゃんに譲ってやる、だから」
精々頑張れよ、最後の部分は口には出さなかったが、少女には理解できたのだろうか、顔つきは変わらないが目に力が宿ったようにも見える。
話は終わりだとばかりにケラントは剣を下げて自然体のまま待ち構えていた。
そして少女の方もまた、何回かナイフを振り回したかと思うと、持ち方を変えた。
最初とは逆の方に刃が向くように、逆手持ちの状態になった。
ケラントは表情こそ先ほどと同じ笑顔だが、眉が少しピクッと動いた。
どうやらなにか思うことがあったらしいがそんな事少女にはお構いなしだった。
少女は片手ずつナイフを構えてケラントに向かったかと思うと
いつの間にかケラントの後ろにいた。
そしてケラントの左の頬が少し切れていることから推測すると相手に気づかれることなく接近して斬撃を与えたのだということがわかる。
しかし驚くことはそこではない、少女は10mもあった距離をほんの僅かな時間で詰め寄り、切り傷を与えたのだと。
ハッキリ言って異常だ。
こんな年端もいかない少女がしていい動きではない。
しかし当の少女はまさに普段通りであるかのように振り向きざまに少女はケラントの背を蹴って距離を開けた。
先程から反撃らしい反撃をしないケラントの方は、何やら難しい顔をしていた。
どうやら少女に何か言おうと「あー」とか「うー」とか言いながら言葉を選んでいるようだ。
当の少女はというとそんなの不要とばかりに一気にケラントに接近、先程とは違い正面から連続で斬撃をケラントの足、腕などを狙って繰り出してくる。
対するケラントは全てとまではいかないが、少女の斬撃を余裕を持って捌いたり、回避したりしながら様子を伺っていた。
少女は理解しているのだろう、相手が自分の行動を予測できるようになれば勝機がほぼ無くなる事を。
だからどうしたと言わんばかりに少女の斬撃の速度は上がっていく、ケラントもそんな少女の意図を理解したのか顔の笑が深くなり、直剣で捌き続けている。
最早訓練場内には対峙している者にしか見えないであろう剣の残像と金属同士がぶつかりあった時に出る火花しか見えはしないだろう。
10分いやもしかしたら2分にも満たないかもしれないが、この奇妙な拮抗状態はケラントが少女の腕を掴み、投げ飛ばしたことでおわった。少女は転がりながらも疲れているのだろうか、すぐには立たなかった。
ここで立ち位置は最初の位置に戻ったわけだが。
少女の状態は、目立った外傷は無いものの疲れてるのだろうか、息が上がっている。
対するケラントは、最初につけられた左頬の切り傷以外には特にケガらしいケガもなく、息も上がっていない、どちらかといえばまだまだ余力があるようにも見える。
どちらが消耗しているか、一目でわかるほどだ。
「嬢ちゃん、いい攻撃だったぜ、特に最初の斬撃、あれは良かったぜいやぁほんとほんと」
やれやれといった具合に首を振りながらおどけたよう肩を竦めるよにしてにそう少女に向けて言い放す。
だから、と
「俺も男だ、やられっぱなしってのは少し気に食わないんでな」
少し本気でいかせてもらうぜ、と小さい声で言った。
少女は何か感じたのだろう咄嗟に両手のナイフを構え。
次の瞬間
少女は壁際まで吹っ飛ばされていた。
少女は一体何が起こったのかわからないといった顔をしつつ腕に伝わる衝撃に顔を少し歪めながらケラントを探して周囲をキョロキョロと見て回っていた。
しかしここは室内、隠れる場所などあるはずもなく、唐突に上を見上げた。
少女の視界に映ったのは、ケラントが剣を上段切りの構えの状態で落ちてくる光景だった。
「!!ッツ!?」
咄嗟に少女は右に転がり込むように回避し、距離をとって一旦仕切り直そうとするかのように立ち上がってすぐバックステップをとっていた。
ケラントはそんなのお見透視とばかりに、その巨体からは想像もできない速度で一気に少女に肉薄。
先ほどとは逆に少女以上の速さで斬撃を放っていた。
対して少女はなんとか捌きつつも時には肘打ちや蹴りを繰り出してどうにかしようというのは思っているのだろうが、些か分が悪い。
そもそも体格が違う時点で腕の長さ。要するに武器の届く範囲も相当違うわけで、どれだけ少女が距離を取りたくてもケラントの体格だからこそ出せる長い腕からの斬撃は少女にはどうすることもできないだろう。
懐に入ったら力でねじ伏せられ、距離を開けようと離れればでかい体格に阻まれる。
完全に手詰まりだった。
そうこうしているうちに少女が捌き切れなくなったのだろうか、傷が目立ち始めてきた。
顔や腕、足などに深くはないが確実にダメージを与えられて焦っているのだろうか、動きに少し繊細さが欠けてきた。
そこをケラントが見過ごすはずもなかった。
ケラントはワザと鍔迫り合いの状態になる様余り力をいれず剣を少女が踏ん張れるぐらいに調整し、少女を吹き飛ばし一気に下段から剣を振り上げた。
「!!!」
その時少女は咄嗟にナイフでガードしてしまい結果2本のナイフは弾き飛ばされてしまう。
「悪いな嬢ちゃん、いい腕してたぜ、後は。」
寝てろ、そう言って無防備な腹を殴り飛ばした。
「!ッツツツツウウウ!!!」
少女は体をくの字に曲げながら訓練室の壁まで吹き飛んでいき、壁にドゴッと音を立てながらぶつかった。
少ししてもピクリとも動かないのでもしやと思ったがどうやら壁にぶつかった時の衝撃で気を失ったようだ。
さて、この現場だけ見てみるとヤバイおじさんが幼気な少女を血濡れ(カスリ傷)にしたとしか言い様がないだろう。
本人もそう思ったのかバツの悪そうな顔をしている。
私もそろそろケラント大将に話があるので近づくことにしよう。
しかし新しい組合員は中々機敏な動きが出来ていた、何よりケラント大将に一撃は入れているのだ。
これは、今年が楽しみだとこみ上げてくる笑いを抑えることもせず2人に近づいていくのであった。
俺は今このギルドの部屋の一つ、治療室のベットで嬢ちゃんが起きるのを待っていた。
本来、治療するのは神官しか出来ないことだが、暗殺者である俺達にそう簡単に治療をしてくれる訳もなく結果自分達の力でどうにかするしかなくなった。
数多くの仲間が死んだが、長年の研究によって遂に治療に使える薬の開発に成功した。
と言ってもまだ試験段階と言っていいほどの代物で、神官の魔法だと一瞬のところをこの薬は約1時間~3時間ほどかけて治す。
魔法に頼らなくなった分だけマシだが、この薬は実用的じゃない。
戦闘中に怪我をしても塗ってから1時間以上はその痛みに耐えながら戦わなければならなくなり、結局耐え切れず死ぬ奴が増えた。
飲み薬もあるにはあるが、あれは塗り薬の倍の時間、4時間程掛かる。
原因はまだわかってないが改良すれば少しは改善されるらしい。
でもって今言っていた薬を嬢ちゃんに塗って(女性組合員が)包帯を巻いてある状態で、後は起きるのを待つばかりだ。
そこで俺は先ほどの模擬戦について思い出していた。
最初は何が起こったのか全く理解できなかった。
先手を譲っていつ攻撃してきてもいいように敢えて隙を作っていたのは俺だ。
しかし、だからと言って瞬きをしたほんの僅かな時間で詰め寄ってきたのは正直驚いたぜ。
咄嗟に右に顔を避けなければ左目が失明していてもおかしくはなかった。
その後の嬢ちゃんは、俺の足や腕何かを狙って切ってきやがった。
力で勝てないと踏んで俺の機動力を削ぐ作戦だったのだろう。
残念ながらその全ての斬撃は最初の一発より俺の危機感を煽るようなものもなく、余裕を持って捌いていた。
そしたら嬢ちゃんは急に斬撃の速度を上げてきやがった。
少しヒヤヒヤしたものの特に怪我もなく防ぎきれた。
ただ、嬢ちゃんの様子を見てみたくなった俺は我慢できずついつい投げ飛ばしちまったが、息が上がってるぐらいで特に異常は見られなかったな。
まぁ後半のアレはなぁ、は・反省は一応してはいるんだぞ?うん。
女の子の肌に傷をつけるのは良くないとさんざん周りから言われていたのに、少しムキになるとこれだ。
・・・最後のパンチぐらいは謝ろう。そう心に誓った。
しかし俺の攻撃を捌く、それも今まで刃物なんか持ったことねぇはずの女の子がだ。
少しわからないもんもあるけどな。
包丁ぐらいなら俺にだって理解はできる。
が、嬢ちゃんの動きは初めてなんてレベルじゃなかった。
まるで慣れ親しんだかのように。
あれじゃまるで・・・。
「・・・・んぅ・・ん?」
っとどうやら目が覚めたようだ、目をパチクリさせながらこちらを見てきたが、顔色は良く見える。
謝ることも大切だが、嬢ちゃんの訓練の内容と模擬戦終了の報酬を渡さねぇとな。
そう思うとこの先ギルドがまた騒がしくなるな、この先の生活が楽しみだ。
俺は考えないようにした。
もしかしたら嬢ちゃんは。
人を殺したことがあるかもしれないなんて。
まぁ気にすることでもないがな。
今は報酬を払うのが先ってもんだ。
「目が覚めたか『ジャック』、調子はどうだ?」
お早うございます、いや違うかってここ地下だから結局時間なんてわかんないや。
と言うか今このおじさんなんて言った?じゃっく?だれですかそれは?
そう思って見たことのない部屋をキョロキョロと見渡してみたが、それらしい人物は見当たらなかった。
「おいおい『ジャック』っていうのはお前のことだよ嬢ちゃん。」
笑いながら目の前のおじさん・・・・・ケラントはそう言ってきた。
は?自分の名前?そりゃまた急だなぁと思っていると
「まぁ模擬戦の報酬とでも思ってくれ、良い殺気立ったぜ『ジャック』」
模擬戦・・・は!そうだよ模擬戦だよ。
全く身に覚えがないが。
いや、所々覚えてるというかパズルのピースみたいな感じで酷く断片的にだが覚えてる。
確か~そう!包丁の握り方でいいのかなと戦う前に色々と試してたらなんかしっくりくると言うか体に馴染む感触があったから、なんていうのかわからなかったがとりあえずその持ち方でケラントと対峙していたのまでは思い出せる。
ただその後、夢を見てるかのように自分の体がフワフワしてて、気がついたら腹パンされてるとこだった。
覚えてるの腹パンだけだが、ふと自分の体を見回してみると腕などに包帯が巻かれてるのでそこそこ大怪我のようだ。
・・・・今まで考えないようにしてきていたのだが、どうやら自分は子供になったみたいだ。
しかも女。
思う部分は・・・ある。
どうして赤ん坊ではなくある程度成長しているとか。
この体は誰の体なのだろうかとか。
この子の両親は一体どこだろうなど、関係ないことまで考えてしまう。
・・・罪悪感はあるが不思議と落ち着いてる自分がいる。
正直驚いてはいるが納得する部分もある。
自分は一度死んだ。
これは変わらない事実だ。
もう家族のことを思っても会えることはないだろうということも。
この体の持ち主がもういない事も。
死んでどうやら自分の頭はおかしくなってしまったのだろうか?。
わからない、でもこの世界で強く生きていこう。
そうだ、ここからだ。
ここから第二の人生の始まりだ。
そう思うと色々楽になった気がしてきた。
でも何でよりにも寄って『ジャック』なんていう男らしい名前になったのだろうか。
せめて理由でも知りたいな~とケラントの左手に小さな本があった。タイトル名が見えたので読んでみると
「なまえじてんおるたな版」
・・・はい?
いや、色々言いたいことがあるが、なぜ平仮名なのだろうか?
てかオルタナ版?何他のもあるのだろうか。
ダメだ、頭が混乱してきた。
そう思って痛くもない頭を抑えてるとケラントが「そういえば」といって話しかけてきた。
「お前の次の訓練のためにある仕事をしてきてもらう。この訓練が終わったら晴れて半人前だ、頑張れよぉ」
そう言って次の言葉のいみを理解するのに時間がかかったのは仕方のないことだ。
さっきの誓いをいきなり崩すとこだった。
「ジャック、明日の早朝から3日間以内にオルタナ北西にあるダムロー旧市街地の地図を『正確に』書いてこい、それがお前の訓練でもあり仕事でもある。」
はい?
今回はここまで
初の戦闘描写でしたがいかがだったでしょうか。
色々と不安な部分もありますが、安定のガバガバ。
さて、次回はオリ主遂にオルタナの外へ!
原作とかだと7日間って書いてありましたが、これは各ギルドのおおよその目安程度の訓練期間だと自分は考えています。
因みにこの作品の時間軸的にハルヒロ達が各ギルドで訓練している最中です。
3日目辺りが今回の話だと思ってください
名前については妥協してくださいお願いしますなんでもはできないんで許してください。
タグついかしました
では今回はここら辺で
では~(・ω・)