道人君in艦これ。ただし亡霊。   作:ゆっくりRUISU

2 / 10
アニメ1話の、前半部分ですね。
では、どうぞ。


01話 遭遇ー降ってきた羽

呉鎮守府にて。

 

 

少し大きめのリュックサックに傘を差し、左手にハンドバッグを持った、

セーラー服を来た一人の艦娘が、眼下の海面を眺めていた。

 

 

「きれ~…」

 

感想をポツリと漏らしてから、振り返る。

 

 

目の前には、これから自分が所属する鎮守府の建物が広がっている。

 

 

「はぁ。…よしっ」

自分に気合いを入れ、その艦娘は鎮守府へと向かおうとした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その時。

 

 

 

          (・ ・)

その艦娘の頭上から、何かが降ってきた。

 

 

「え?」

 

手のひらで、降ってきたそれを受け止めて、眺める。

 

 

 

「ブレスレット…だよね?」

 

しばらく見ていて、あることに気がついた。

 

 

 

「あっ!時間がもう無いや!」

 

遅刻してしまう、と思った彼女は、ブレスレットをハンドバッグに押し込み、

鎮守府の提督室へ向かって急いだ。

 

 

 

 

「うひゃぁっ!?」

 

 

…時々、何も無い場所で躓きながら。

 

 

 

 

そして。

 

 

「初めまして、司令官!吹雪です!よろしくお願いします!」

己の提督に対し、艦娘ー吹雪は敬礼をしつつ着任挨拶を行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「失礼しました!…はぁ。どうしよう…」

 

 

そう言い、提督室のドアを閉めた吹雪が、自らの今後を嘆いたその時。

 

 

 

「あの~…」

「あ、は、はいっ!」

 

横から声がかかり、慌てて吹雪がそちらを向くと。

 

「吹雪さん、ですか?」

 

髪に少し赤のグラデーションがかかり、遠目には少し髪の色が紫のようにも見える艦娘が、

胸の前で両手を組み合わせ、立っていた。

 

 

「あっ、はいっ!吹雪であります!

本日付で、第三水雷戦隊に配属になりました!」

「あっ…。

同じ第三水雷戦隊に所属する、睦月です。よろしくお願いします」

「あ、こちらこそ、よろしく…」

 

そう言って、吹雪が睦月に深々と頭を下げた時。

 

 

 

左肩に提げていたハンドバッグが落ち、中身が転がり出た。

 

御守り、チマキ、先ほどのブレスレット、そしてペンギンの人形。

※すいません、草の包みの中が分からなかったのでチマキにしました。

 

 

「わああぁっ!」

 

必死になって落ちた中身を拾っていると、

ペンギンを拾い上げた睦月が、無邪気に笑ってから「可愛い♪」と言ったので、吹雪は「アハハ…」と、照れ隠しに笑うのだった。

 

 

 

すると、睦月は、ハァと安堵のため息を漏らしてから。

 

「良かった~」

「?」

睦月の言動の意味が分からず、睦月の方を見ると。

 

 

「特型駆逐艦って聞いたので、もしかしたら怖い人なのかなって思っていたから…」

「私も、怖い人と同じ艦隊になったらどうしようって思ってたから、良かった~」

 

 

意見が一致し、睦月と吹雪は互いに顔を見合せ、笑うのだった。

 

 

 

 

その時。

 

【…て、………こだ…】

 

「え?睦月ちゃん、何か言った?」

「吹雪ちゃん?どうしたの?」

「いや、今何か聞こえた気がしたんだけど…」

何か聞こえた吹雪が、睦月に確認を取った時。

 

 

【お………しか……聞こ……い…か】

 

「は、はっきり聞こえたぁっ!?」

「およよ?どうしたの?」

先程よりもはっきりと聞こえ、吹雪は思わず振り返った。

 

 

だが、誰もいない。

 

 

「あれ…?」

「吹雪ちゃん、行こ行こっ!」

 

そしてそのまま、睦月によって半ば無理やり移動する事となったのだった。

 

 

 

 

 

 

…結局、背後に浮かんでいた白い服を来たモノの存在に気づくことなく。

 

 

 

 

【…さてさて、なんで死んだ筈の俺が生きてんのかね。

…てか、これは生きてるって言っちまっていいのか?】

 

 

 

 

 

 

そして。

 

 

「ここ?」

「うん。

夕立ちゃん、吹雪ちゃん連れてきたよ」

「ぽい?」

 

 

睦月が扉を開けると、金髪緑眼の艦娘、夕立が雑誌を読みつつ返事を返した。

 

「あ、初めまして。吹雪です!」

「夕立だよ。貴方が特型駆逐艦の1番艦?

…なんだか地味っぽい」

「も~、失礼だよ」

夕立をたしなめつつ、睦月は机に吹雪のハンドバッグを置いた。

 

「机はこれを使ってね。それで、荷物はこっちに…」

 

そう言いつつ、引き出しに手を掛け。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

引っ張り出した引き出しには、先客ー熊の人形がいた。

 

「も~、夕立ちゃんっ!

『吹雪ちゃん来るまでに片付けといて』って言ったのに~!」

「だって~。私の引き出しにもう入らないっぽい~」

 

両手で頬杖を突きつつ、夕立が言い訳をする。

 

 

 

そして、少し言い合いが始まった時。

 

 

 

【…い、う…ろ】

「ま、またっ!?」

 

また声が聞こえ、吹雪が振り返ると。

 

 

そこにいたのは、茶髪で短めのツインテールで、オレンジ色の服の艦娘と

すこし髪型が違うが、服は同じ色の艦娘が立っていた。

 

 

「お、気づかれちゃった?

ふむふむ、これが特型駆逐艦の1番艦かぁ。

ちょっと垢抜けないけど、可愛いじゃん」

「あ、貴方は…?」

 

やっとその言葉を捻り出した吹雪に、睦月が答えた。

 

「あ、川内さん。同じ第三水雷戦隊のメンバーで、妹の神通さんと那珂ちゃんと一緒に隣の部屋に住んでるの」

 

 

 

…その後。

 

夜戦について川内が語りだし、夕立に「夜戦バカ」と言われてキレたり。

外でいつの間にか那珂がビラを配っていて、その度に神通が頭を下げていた。

 

 

そして、外を走っていた艦娘に睦月が手を振ったりしていた。

 

 

 

…その頃。

 

海面を割って飛び出した駆逐艦をギリギリで回避しつつ、赤毛にアホ毛の飛び出した艦娘、球磨が叫びながら砲撃を放つ。

「舐めるなクマーッ!」

 

更に、球磨とほぼ同じ艤装を着けた艦娘、多摩も砲撃を続けて放つ。

「そこにゃ!」

 

 

そして、球磨達より一回り程度大きい艤装を着けた艦娘、愛宕も砲撃を行う。

「パンパカパーン!喰らいなさ~い!」

 

 

 

 

そして、右手に板、左手に弓を持った空母の艦娘、翔鶴が艦載機を通じて索敵を行う。

 

 

 

 

「…見つけた!」

 

目的のモノを発見した翔鶴は、鎮守府に打電を入れた。

 

 

 

 

「第四艦隊、翔鶴より入電!

『敵棲地を発見!』繰り返します!『敵棲地を発見!』」

 

その電文を受けた艦娘、大淀が同じく艦娘である長門と陸奥に伝える。

 

 

そして、陸奥が意思を確認すると、長門は大淀に指示を出した。

 

「第四艦隊には帰還命令。同時に、これより棲地攻撃用の艦隊を編成する!

打って出るぞ!」

 

 

 

 

 

…一方。

 

「ここが教室っぽい」

 

そう言われ、吹雪が少し上を見ると、看板に『級逐駆』と書かれていた。

「今日は日曜日で誰もいないから、明日皆に紹介するね?」

「うん、ありがとう。…ん?」

 

礼を言った後に、時間割を見た吹雪が、唐突に口を開いた。

 

 

 

 

「ねぇ、睦月ちゃんと夕立ちゃんって、実戦どの位積んできたの?」

「実戦?この艦隊に配属になってから、まだ2回かな」

「1回は、何もしない内に先輩達が倒して終わっちゃったっぽいしね」

「吹雪ちゃんは?」

 

睦月に聞かれた吹雪は、少し考えた後に、

「この位…?」と、指で示すと。

「20?」と夕立が読み取り、吹雪が言いよどむと、肯定と取られたらしく、

そのまま話が進んでしまった。

 

 

その時。

 

 

 

バラララララ…という音が、外から聞こえてきた。

 

 

2人に続いて窓際に行き、吹雪が空を見上げると、艦載機の編隊が飛んでいた。

 

 

「一航戦の先輩達の、演習っぽい」

「一航戦?聞いたことある!

たった一艦隊で数十の深海棲艦に立ち向かい、完全勝利したと言われる伝説の艦娘達だよね!?」

 

 

ワイワイ、と話す吹雪達。そして、睦月の提案で見に行く事になった、その時。

 

 

【女………ん…れば………しいってか?】

 

「ま、またっ!?」

 

またもや謎の声が聞こえ、吹雪は辺りを見回すが何もいない。

 

 

 

「吹雪ちゃん、どうかしたっぽい?」

「時々、なんか聞こえてるみたいなんだよね。なんだろ」

「ふ、二人とも、聞こえてないの…?」

 

自分にしか聞こえていないとの事で、吹雪はなるべく無視する事にした。

 

 

【…メンドイから黙ってるか】

 

 

 

 

そして、弓道場に移動しようとした時。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ウゥゥゥゥゥ……という、サイレンが鳴り響いた。




以上です。
原作の『大幅なコピー』に引っ掛かるんじゃないかとビクビク。
台詞の弄りようがあんまり無い。どうしよ。
つ、次は結構弄ります。

次回のタイトル予告!
02話 起動ー翔ける翼

3/7 追記
ちょこっと修正しました。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定