道人君in艦これ。ただし亡霊。 作:ゆっくりRUISU
『ここのセリフ違うぞ』ってのあったらメッセージにお願いします。
そして今回、アニメの3話部分です。
…お察しください。
深海棲艦が、のんびりと漂っている。
「見ーっけ♪」
岩影から偵察している那珂に、神通が声をかける。
「気づかれてませんよね?」
「うん。今日はお忍びだもんね」
返答を聞いたは、振り返って言う。
「作戦通り、ここで敵の動向を探りつつ夜を待ちます。
姉さん、零式水偵を」
「はいよ!」
そして、川内と神通が懐から小さい零式水上偵察機を取りだし、
腕のカタパルトに乗せる。
「行っけ~!」
そして、2機の水偵が飛び出していった。
水偵を射出し終えた神通が、振り返って言う。
「吹雪ちゃん、夕立ちゃん、睦月ちゃん。
貴方達には交代で、目視による哨戒をお願いします」
「「「はい!」」」
三人が返事をするのを聞いてから、神通は視線を吹雪の隣に向ける。
そこにいるのは、道人。
既に、道人の事もある程度は三水戦のメンバーには話してある。
…道人自身も分からない部分が多々あるわけではあるが。
閑話休題。
「それと、道人さんも哨戒をしてもらっていいですか?」
【俺は構わんが。どうせ暇だ】
「えっと、構わない、って言ってます」
そう伝えて、吹雪は見張りを始めた。
しばらくして。
「ね、夕立ちゃん」
「ん?」
「私、夕立ちゃんのこと。…大好き」
ガクッと、顔を真っ赤にした夕立が悶えた後、腕をブンブンと振り回した。
「と、唐突過ぎるぅ~!睦月ちゃん、緊張で壊れちゃったっぽい!?」
「ち、違うよ」
手を振って否定を伝える睦月を見ていると。
不意に、道人に悪寒が走った。
咄嗟にあたりを見回すが、何もいない。
…いや。
【…おい吹雪。10時方向。アレ、なんだ?】
[10時の方向?]
道人が尋ねると、吹雪もその方向を見て。
「嘘…」
絶句した。
「どうした、特型駆逐艦!?」
「10時の方向、敵機です!」
直後、艦娘が扱う艦載機とは似ても似つかない機体が、頭上を通りすぎていった。
「嘘…。ホ級に動きはなかった筈…!どこから…」
「それより、敵に発見されたって事は…!」
「敵の艦隊が動き出したよ!?」
にわかに騒がしくなる中、道人はあることを考えていた。
【…まだ何かありそうなんだよな】
そうこうしてる間に、鎮守府から一時後退の指示が出、三水戦は退却を始めた。
しかし、道中。
「姉さん、アレ!」
そう言った神通が指差す先には、腕を生やした巨大な顔というような深海棲艦が、
口から続々と艦載機を発艦させていた。
「嘘!?」
「ヌ級が二隻も!?」
直後、空中の機体が身を翻し、三水戦へ向かう。
「輪形陣!全艦、対空戦闘用意!」
神通の号令を聞き、円を描くように艦娘達が並ぶ中。
「道人さん、お願いします!」
【わかってる!】
吹雪が、ブレスレットを放り投げる。
直後、光が翼が生えた人の形になり、ヴェントフリーダムが展開され、即座に色付く。
そのまま、飛翔して高度を取る。
そして、ヴェントの目の前にキーボードが現れた。
『出力を絞ってバラエーナの連射速度を最速に変更、カリドゥスは出力を最小に絞って発射間隔を最短に、バルカンは給弾を高速化、レーダーは精度を重視して範囲縮小、照準は対物センサーにリンク、対物センサーの有効サイズを最小に設定…小さすぎる、ダメか!
だったら対物センサーの捕捉システムを熱源探知に切り替え…!』
カタカタカタ、とキーボードに入力してOSの一部を書き換え、全ての武装を展開させる。
「撃ち方、始めー!」
道人は、通常時より弾幕を濃く張れるよう設定した9門でフルバーストを展開した。
しかし。
『熱源探知で捕捉できてねぇのか…!?』
何故か熱源探知で捕捉しきれず、命中率は低かった。それでも大量に撃っているので落ちてはいるが、代わりにバルカンとレールガンの残弾があっという間に減っていく。
眼下では、吹雪達三水戦が敵機を落とそうとしているが、あまり当てられない。
やがて、睦月が軽空母ヌ級目掛け、魚雷を放った。
が、機銃掃射によって魚雷は迎撃され、水柱を上げるだけに留まってしまった。
すると、警報音。
爆弾を抱えた敵機が、ヴェント目掛け突撃していた。
『面倒なんだよ!』
スピアは他の敵機に向けているので、
叫びつつ強引にレールガンを向ける。
カチリ。
無慈悲な音が、響き渡った。
『弾切れかよ!』
咄嗟にバルカンに切り替え、敵機を撃墜する。
が、直前で放たれた爆弾が手に命中。
PS装甲により、機体にダメージはない。
…機体には。
『死に際にスピアを…!』
忌々しげに吐き捨てる。
ヴェントが右手に持っていたビームハンドガン『スピア』は、銃身が破壊されていた。
すると、睦月に敵機が2機向かっていくのが見えた。
『しまっ…』
咄嗟に右手の使えなくなったスピアを投げつけ、片方は仕留める。
が、残る一機が、機銃掃射を睦月に放つ。
睦月はなんとか耐えたが、耐えても敵機が消えるわけでもない。
「睦月ちゃーん!」
夕立が叫ぶが、それで敵機が止まる訳もない。
そのままの進路で、爆弾を投下する。
「うわぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
直前、叫び声をあげながら睦月と敵機の間に入り込んだ吹雪が、
その敵機を撃ち落とした。
「お願い!当たってくださいっ!」
そして、ヌ級目掛け魚雷を放つ。
直進していった魚雷は、迎撃を受けることなくヌ級の船底に命中した。
それを見た三水戦が、距離を詰め、一斉に魚雷を放つ。
それと同時に、道人は次の手を打っていた。
『エクスペンシブⅡ!』
叫ぶと、ヴェントを多い尽くすような大型ユニット、
エクスペンシブⅡが展開された。
そして、ヴェントと接続され。
真後ろから飛んできた赤い砲弾に、焼かれた。
『う熱っち!…対空砲弾の、三式弾?』
直後、スラスターから侵入した燃える破片が、エクスペンシブⅡの推進材に引火、大爆発を起こす。
黒煙を突き破ってヴェントが落下し、途中で光となって消えた。
【あ、あそこで三式弾飛んでくるとか予測できねぇよ…】
そして、同じく飛んできた砲弾が、残っていたヌ級の装甲を突き破り、炎上させた。
【…終わった、か?】
[…みたいですね]
それから、少し離れた地点。
「…ふぅ。…よかった、これでもう大丈夫そう」
そう呟く如月であったが、彼女は2つ気づいていないことがあった。
それは、自分が他の艦娘と離れ、孤立していること。
そして、背後から迫る、敵機の存在である。
先程の三式弾と、エクスペンシブⅡの誘爆によって、壊滅したヌ級の艦載機だが、
この一機だけは、三式弾で損傷を受けつつも、まだ飛行が可能だったのである。
そして、たまたま孤立している艦娘、如月を発見した。
その艦娘は、こちらに気づいていない。
照準機に如月を納め、爆弾を放つ。
直後に、どこからか飛来した緑の閃光によって撃墜されるが、
爆弾は止まらない。
もう一度飛来した閃光は、しかし爆弾には当たらない。
そのまま、まるで執念が乗り移ったかのように如月へ吸い込まれていった。
爆発音。そして衝撃。
それらに包まれた如月は、たちまち水中へ没していく。
背負っていた筈の艤装や握っていた主砲、脚の魚雷発射菅などは、どこかへ行ってしまった。
体が、とても冷たい。
スルリ、と自らの着けていた髪留めが外れ、海面へ上がっていく。
(如月のこと…忘れないでね…)
如月が目を閉じる寸前に見えたのは、こちらに迫る白い顔と、青い目であった。
そして、鎮守府。
吹雪達三水戦が戻ると、拍手で迎えられた。
「金星を取ったそうではないか。よくやったの、吹雪!」
そう利根が褒めていると、睦月がある事に気がついた。
「…四水戦の皆さんは、まだ?」
聞かれた利根は、数秒ためらってから、答えた。
「…ああ、まだじゃ」
「わかりました!」
そう言うと、睦月は走り出した。
「睦月ちゃん!どこ行くの?」
「岬!一番最初に、如月ちゃん達をお迎えしたいの!」
「待って、私も!」
【おっとっとっと…】
岬に向かう睦月、追いかける吹雪、見えないが引っ張られる道人という順で走っていく中、
利根が神通に声を掛けた。
「…言っておらんのか?」
「まだ、確定してませんから。希望が少しでもある内は…」
「………じゃが、その方が残酷なこともあるぞ」
そしてその頃、提督室。
「提督。御報告いたします。
本日、1542。W島沖56kmの海域にて、駆逐艦如月、敵艦載機の爆撃により、大破炎上。
夕張たちは捜索を続けていましたが、もはや絶望的と判断し、11分前に捜索を断念しました」
そこまで言ってから、一瞬間が開く。
そして、再び長門は口を開いた。
「轟沈です」
以上です。
如月ファンの方すいません。
さ、再登場はするから…。
次回はアニメ4話前半。
4話後半は無理やりオリジナルぶちこむ予定。
…タイトル予告忘れてたぁっ!
次回 07話 拒否ー認めたくない
3/7 追記
ちょこっと修正しました。