屍動   作:小野田あさ

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3話

「そ、総理大変です!」

 

自室に秘書官が飛び込んでくる。

 

「どうした?入野君?」

「暴動です!」

「暴動?」

 

「はい。横浜でなのですが、沈静化はした模様です」

「ふむ、報告ありがとう」

 

「あ、そうだそういえば…」

 

言いかけたところに、またも飛び込んでくる。

 

「大変です!また暴動です」

「また?」

「名古屋や大阪でも起きてます!」

「一体原因はなんなんだ?」

「それが、死体が…」

「死体?」

「はい。死体が起き上がって、生きている人間を襲ってる…」

「全く、ふざけてるんじゃないぞ?」

「いいえ、大真面目です!」

 

「とにかく、官房長官が今会見を開いてます。テレビを付けてください」

 

秘書官に促されるままに、TVの電源を付ける。

 

 

「えー。静粛にして下さい。ただ今より、官房長官によります会見を開きたいと思います」

 

「今回の同時多発的な暴動ですが、全国的に起こっています。国民の皆様に関しましては、特に都市部にお住まいの方は、外出を控えて頂きたい所存です」

 

 

「毎朝新聞です。今回の暴動の原因については?」

 

「そちらに関しては調査中であります」

 

「アフリカで蔓延してるという、ウイルスとの関係は?」

 

「はい。そちらも調査中であり、WHOと連携を取りながら…」

 

と、そこで広報官が入ってきて官房長官に耳打ちする。

驚愕の表情を見せる。

 

 

「よし、非常事態宣言発令だ。手配を頼む」

 

 

画面が切り替わり、スタジオに場面転換する。

 

「えー、会見の途中ですがスタジオからお送りいたします」

「先ほどからお伝えしてますように、全国各地で暴動が起きているようです」

「全国、各地と中継が繋がっております」

 

「まず、札幌の白石さん?」

「はい。えー札幌の白石です。札幌は現在のところ大きな混乱などは見られません。ですが、報道により心配の声が聴かれます」

 

「続いて、福岡の戸畑さん?」

「はい。福岡では暴動は見られないものの、交通機関に大きな影響が出ております。博多近辺は多少遅れが見られますが、ほぼ通常通りの運行。ですが、山陽新幹線と山陽本線の小倉~下関間では運転を見合わせております」

 

「名古屋の豊田さん?」

「えー、名古屋は大きな混乱が起こっております。街中でのリポートは大変危険だという事で、名古屋放送局からお送りしますが、東海道新幹線・山陽新幹線は終日の運転見合わせが発表されておりますが、在来線に関してもNR東海管轄路線ではすべての路線で運転を取りやめております。」

 

「大阪の塚本さんー?」

「はい。大阪をはじめとした関西各地では大規模な暴動により死傷者が出ております。私鉄はもちろん、NR西日本の各路線でも運転見合わせが相次いでおります」

 

「えーっと、ここで再び官房長官より発表があるみたいです」

 

 

「えーただいま。非常事態宣言を発令いたしました」

「また合わせまして、WHOよりも発表がありました。今回の暴動に関連してアフリカで流行していたウイルスが原因であるとの発表がありました。致死率が非常に高く、感染すると狂暴化するなど反社会的行為を行うなどの症状が現れるとのことです。ですから、他人との接触は必要最低限にするようにお願いします。以上です」

 

心なしか早口で言い終えると、官房長官は足早に立ち去った。

 

「ちょっと、待ってくださいよー」

「それだけですか?」

「具体的な対策は?」

 

記者から、色々な質問が聞こえるが官房長官は答えることはなく、会見場を立ち去った。

 

TVの電源消す。

 

「官房長官がこちらに来られるそうです」

「わかった。閣僚を集めてくれ」

 

 




次回からは主人公たちに視点を戻したいと思います。
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