ニセコイ Another story 俺と楽の波乱万丈な日常!? 作:覇王神 ゾディアーク
第21話です!今回もあまり、正義は
活躍しません。
しかし、次回の回では
正義が活躍をします!
次回の内容については
この回の最後に答えが載っています。
「い、今の喋り方・・・もしかして・・」
「「マリー!?」」
頭の中にある記憶を覆っている靄が一気に晴れる。
「楽様の前ではこの喋り方は絶対しないようにしていたのに・・でも・・そのおかげで楽様と正義様に思い出していただけるなんて・・・なんだか皮肉ですわね・・。」
「確かに・・・俺と正義はそんな喋り方をした子と仲良くなったことがある・・確かその子も体が弱くて・・・」
「はい。私とお二人方と初めてお会いしたのは10年前の夏のことです。」
(10年前・・・じゃあやっぱり、小野寺と桐崎と同じ・・)
「小さい頃の私は体が弱くて、父に連れられて空気のきれいな山の療養所に来ていたんです。私はいつもの病室で1人退屈にしておりました。ずっと体の弱かった私は他の人と遊ぶことも中々できなくて・・そんな時に楽様に出会ったのです。その日以降、毎日私のいる病室に足を運び、山にある物を土産にして私を楽しませてくれました。私は楽様のそんな優しさが嬉しかった・・私も楽様と同じように外で遊びたい・・そんな気持ちが日に日に大きくなっていきました。私は体調が良かったその日に外へ遊びに楽様と行きました。しかし、私は運動慣れしてないせいか、足を捻って怪我をしてしまったのです。そんな時に駆けつけてくれたのが正義様でした。
正義様は怪我をした私を負ぶって診療所へ運んでくださいました。その時はとても嬉しかったです。」
(確かにそんなことがあったな。)
正義は心の中でそう呟く。
「そんな時に父が許婚の約束を楽様と正義様の父にしてくれるとおっしゃいました。
それ以降私は頑張りました!今まで嫌がっていた習い事やお稽古を進んで受け、相応しい言葉使いと教養を身につけ、楽様の求める理想の女性へと邁進したのです!」
橘は輝いた目で今まで自分の生い立ちを語る。
「ずっと楽様、正義様に会うために・・お二人と交わした約束だけが私の支えだったんです。恩着せがましい物言いを申し訳ありません。しかし、どうしても私の気持ちをお二人に知ってもらいたくて・・・あの写真はお二人とのお別れに撮ってもらった写真なんです。この大切な約束を忘れてしまわないようにと・・・」
(俺たちにとってなんともなかったことがこの子にとってそんなにも大切なことだったなんて・・・・)
正義と楽は拳強く握りしめる。正義と楽に罪悪感という重りがのしかかる。
「まぁそんなにお気になさらないでください。私のことを覚えていていただきたかったのはただの我儘だと分かっていましたから。
それにもう無理に私のことを思い出さなくてもよろしいですよ?」
「は?そんなわけには!ちょっと待ってろ!
今全神経を集中させて!う〜ん!」
楽はおデコに指をつけ、集中力を溜めて
必死に記憶を穿り出そうとする。
「お気持ちは嬉しいのですが・・本当にいいんですよ。ただその代わり、今の・・これからの私を沢山覚えてほしいのです。楽様に変わった私を見せつけてやると・・そう決めたのです。これからはもう・・忘れさせませんよ?というわけでまずは・・楽様。ほっぺにごはん粒が。」
「え?どこに?」
橘に楽のほっぺにごはん粒が付いていると指摘するが、しかし、そんなものはどこにも付いていない。楽は騙されて付いているはずのないごはん粒を探す。橘は楽のそばに近づき・・・
「チュ・・」
「へ?」
ほっぺにキスをしたのだ・・・
「マジかよ・・・」
二人は石像のように体が固まる。まさか、キスをされるとは思ってもいなかったのだ。
「それじゃまた明日。」
橘はここから立ち去り、別れの挨拶が交わされる。これは彼女に一杯食わされたようだ。
*ーーーーー
「「私たちが10年前にあってる?」」
橘が転校してきたことを期に、小野寺と千棘に10年前に出会っていることを打ち明けることにした。
「あぁ。確かにお前の親父さんがそう言ってた。やっぱり覚えてねぇか?」
「いや・・・」
「全く・・・」
やはり小野寺と千棘は覚えていないようだ。
もう10年前の事だ。無理はないだろう。
「てゆうか・・なんであんたは顔が赤くなってんのよ?風邪?」
「い、いや!別に!?」
楽が赤くなっているのは恐らく昨日の事が原因だろう。
「でも私は一目で見たときに千棘ちゃんと仲良くなれるような気がしてたよ?」
「うん!私も私も!でも・・・こんな大事な話なんであんた達今まで黙ってたのよ?」
「「その〜言い出すタイミングがな・・・」」
正義と楽はセリフをハモらせる。
「それでこれが問題の鍵なわけね。まさか小咲ちゃんまで持ってるなんて思わなかったわ。」
「私も・・どういう事なんだろう。」
「みんな10年前にダーリンと弟さんと出会って何か約束してて・・鍵を持ってて・・・なにがどうなってんの?」
「俺が知るかよ。俺だって約束したのは1人のはずで・・・」
「俺もだ・・・・」
「そもそも・・その約束っていうのはなんなのよ。私どうしても思い出せなくて・・・」
「私も・・・」
「皆さんは約束の内容を覚えておられないのですか?」
「え?お前覚えているのか!?」
橘は10年前の約束の内容を覚えているという。これだけでも真実へ一歩前進だ。
「はい。それは勿論”結婚”の約束に決まっているじゃありませんか。」
((((!?))))
まさかの内容だった。
現状、今は楽と正義はこの三人の内誰か1人と約束をしていて・・10年前に交わした約束は結婚の約束だということ。楽のペンダントは事故で今、鍵屋に修理をしてもらっている。しかし、正義も楽とは色違いだが同型のペンダントを持っている。まだまだ謎だらけだ。
「私は楽様と別れ際にその約束をしたんです。覚えておられないかもしれませんが。」
「ダーリンは確か別れ際に約束をしたって言ってたけど、その子なんじゃないの?」
「いや〜どうだかな・・・まだまだわからないっつうか・・・」
(結婚・・・もしかしたら・・昔一条君とそんな大胆な約束を・・・でも・・今私が好きなのは正義君なわけで・・正義君もペンダントを持ってるってことは昔正義君と結婚の約束を?)
様々な思惑で頭を駆け巡る。
「でもよ?橘。お前はなんで鍵が三本あるのか知ってるんだろ?俺たちに教える気はないんだっけか?よかったらヒントだけでも。」
「そうですね・・・すみません。実は私にも分かりません。」
「「はぁ?」」
「いや、だってあんなに偉そうに答えを知ってるとか言ってたじゃんか。」
「はい。いえ、大変申し訳ありませんが、実は私も驚いているんです。私の他にも鍵を持っている人なんて知らなかったものですから。」
「じゃあ橘の言う真相って・・」
「それは勿論!私が楽様をどれだけ愛して約束したのかということです!」
なんとも紛らわしい真相なのだろうか。
「私が覚えているのは私の約束のことだけです。それ以外のことは。」
結局振り出しに戻ってしまった。しかも橘が介入してきたことによって更にややこしくなった。そのことに楽と正義は深いため息を吐く。
「じゃあこの鍵はどれかが本物でどれかが偽物ってこと?」
「そうことになるな。兄貴のペンダントは修理から戻ってきたあと確かめるとして。俺の今このぶら下げているペンダント。どうするんだ?」
「確かめましょう!私の親友である正義様の為にも!」
そういって橘は正義の処まで全力で走って、
正義のペンダントに鍵をはめ込もうとする。
しかし、正義のいる処は学校の屋上の手すり。かなりの高さだ。落っこちたらひとたまりもない。
「橘!落ち着けって・・あぁ!!」
正義は首にぶら下げていたペンダントを不覚にも屋上から落っことしてしまう。
「俺のペンダントォオオオオオオ!」
正義は屋上から地上まで猛スピードで駆けつける。しかし、ペンダントにある鍵穴は落下の衝撃の所為か潰れてしまっていた。
「あぁ・・・有力な手がかりが・・・」
もうこれはしょうがないであろう。もはやこれは誰の所為でもない。
「申し訳ありません正義様・・・」
「いや・・いいよ。大丈夫だから。」
(これはこれで良かったのかもな・・・皆んなとはまだこの関係を続けていたいし・・)
正義はペンダントが壊れて少しショックを受けていたが、しかし、心無しか何処か安心している自分がいた・・・・
橘からは謝罪をされたが、もう過ぎたことだ。
この後、橘と楽とのキス事件について、
千棘に罵詈雑言を浴びせられたのは別の話。
*ーーー
あの後、正義のペンダントはどうなったかというと、楽のペンダントを預けている
集のおじさんのところに修理を出した。しかし、楽のペンダントよりも状態は悪いらしく、もしかしたら治らないかもしれないとのことだ。
「まぁ・・ペンダントが治るまで待つしかないか。」
「元気だせよ正義。」
「そうよ?弟さん。ダーリンのだって治らなくないみたいだしきっと大丈夫よ。」
(元はといえば兄貴のペンダント壊したのあんただろうが・・・)
そんなことを口に出せば千棘の鉄拳が飛んてくるので心の中で呟く。
そんな正義たちは今勉強中だが、ペンダントが心配なのか全く内容が入らない。
「正義様。先ほどは申し訳ありませんでした・・・」
そんな中橘が俺たちに話しかける。
「いや、大丈夫。大丈夫だから。気にするな。」
「そうですか・・・お優しいのですね。」
「そんなことねぇよ。」
正義はそう返す。
「大変唐突なのですが・・楽様、正義様。
明日父に会ってくれませんか?」
「「はぁ?」」
唐突すぎる。正義達にだってやる事がある上に、許婚の話は全く知らなかったっと伝えたはずだ。
「いや、俺たち許婚の事知らなかったって説明したろ?」
「それは存じておりますが、それで楽様との婚約が解消された訳ではありません。」
「ちょっと橘さん?さっきから図々しいじゃないのかしら?人の恋人の前で。」
「あら、気づきませんでしたわ桐崎さん。主人がいつもお世話になってます。」
「「誰が主人だ!」」
楽と桐崎がツッコミを入れる。
「大体、ダーリンと弟さんは許婚の事了承してなかったんでしょ?だったらそんなもの無効よ。」
「あら、そんなことはありませんわ。昔から親の間でのみ婚約を買交わすことはよくある事。どうしても不服なら父に直接申し立てて貰うしかありません。」
これは・・行かなければならないらしい。
*ーーーーー
今日の夜。正義と楽は千棘との会議が終わり
家に帰ってきたところだ。
結婚の取り消しをして来いと千棘から釘を刺され、帰ってきた。
しかし、帰ってきたものは良いものの、家の中が妙に慌ただしいのだ。
「親父。竜達が妙に慌ててるみてえだけど
どうかしたのか?」
「正義帰ったか。実はお前にこれから頼みたい事があるんだ。」
「なんだ?」
「明日・・アメリカに飛んでくれねぇか?」
「へ?」
明日は橘の父さんと会う約束をしているというのにまさかのタイミングだ。
「いや、明日橘の親父さんと会う約束が・・!」
「実はビーハイブと俺ら集英組が敵対してる組織が、ビーハイブの嬢ちゃんと楽の誘拐を企ててるらしいんだ。今は橘んとこの親父と会ってる場合じゃねぇんだ。」
「なに?」
敵対している組織というのは、紫獅会という
組織だ。長年集英組とビーハイブが抗争を繰り返していたが、相手は本気で集英組とビーハイブを潰しにかかってきたようだ。
相手は麻薬や、銃、装備品などを売買して
資金を稼ぎ、邪魔者は容赦なくこの世から消す。冷酷で残忍だ。更には日本にもその影響が出ている。しかも、こちらの身内、関係者までも狙われている。これは見逃せない。
(兄貴と桐崎を何としても守ってやらねぇと・・・そんなクソ野郎どもに兄貴達に手は出させねえ。)
橘との約束を破ってしまうのは心許ないが仕方がないのだ。
「わかった親父。明日の朝、アメリカに発つ。」
「頼んだぞ。正義。」
取り敢えず、楽には用事で明日行けないと伝え、楽だけ橘の父と会わせるにした。
学校には、一週間の休みを伝えた。
今は既に飛行機の中。
そして、正義のバックには着替え用の服と覆面とスーツ。その他諸々だ。このスーツは戦うために必要であり、正義の身分を隠す目的でもある。
正義は裏の世界では正体を隠しており、
何処の所属で誰なのかもわからない。そして
悪者には容赦のない制裁を与え、時には殺しをも厭わない。狙った獲物は逃がさない。
それ故に裏の世界での正義の二つ名は
”モンチュ”だ。その名前は戦争の神、モンチュから取っている。正義の驚異的な身体能力と頭脳。そして正義自身で開発した数々の小型兵器。まさに戦争の神という名に相応しい。ある人は悪魔と恐れ、ある人にはヒーローとして崇められている。互いに争い事をしている中には正義がいつも関連している。それもその名の由来だろう。
「間も無く、アメリカのニューヨークに到着します。」
飛行機の到着のコールが響き渡る。
(さてと・・・一仕事やりますか。)
この後、正義と紫獅会が繰り広げる壮絶な戦いが始まる事は本人はまだ知る由もない。
次回に続く。
最後の方、これ何の小説?
ってなりますよねw
次回は正義のお仕事回です!
普段の正義さんとは違った
ちょっとバイオレンスな正義さんを
楽しんでいただけると嬉しいです!
感想お待ちしております!
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次回をお楽しみに!