ニセコイ Another story 俺と楽の波乱万丈な日常!?   作:覇王神 ゾディアーク

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大変お待たせしました‼︎
第28話です!

テストが昨日ようやく終わり、やっと
投稿できました!



第28話 ウミベデ2

「キスしてもいい?」

 

小野寺はしばらくの間黙り込む。

そして、あることがふと頭に浮かぶ。

 

(今私なんて言ったぁあああ!?)

 

 

先ほどの「キスしてもいい?」という言葉は

全くの無意識にでてしまったこと・・否、

頭に浮かんだ言葉が口にでてしまったのだ。

その事に気付いた小野寺は恥ずかしさ、及び、もはや告白も同然の事をカミングアウトしてしまった為、小野寺は赤面した。

 

(どうしよう・・!?なんて誤魔化せば・・!?これ絶対誤魔化せないよぉ〜!!

絶対聞かれた・・・!突然キスだなんて・・!絶対引かれたよ〜!!)

 

小野寺は赤くなった顔を手で隠しながら

恐る恐る正義の方を振り返る。

「zzz!」

 

しかし、正義は鼻提灯を垂らしながら隣で爆睡していた。

 

「んあ?あぁ・・悪い・・つい寝ちまってた・・昨日あんま寝てなくてよ〜。なんか言ったか?」

 

「う、ううん・・・別に・・。」

 

「そうか・・?」

 

小野寺は体をプルプルと震わせながらそう言う。正義も様子が少し変な小野寺に対して

疑問符が頭に浮かんでいる。

 

 

「じゃあ、私先に戻ってるから・・。後で戻ってきてね・・!」

 

「え?いや、俺も一緒に・・・」

 

「わぁあああ!!」

 

 

小野寺はそう言うと、正義の言葉を最後まで聞かずにわぁああ!と叫びながら走り去っていく。

 

「・・・?一体なんかあったのか?」

 

 

 

*ーーーーー

 

 

鶫は、小野寺を呼びに行ったところ、小野寺の言葉を耳にしてしまっていた。

 

(小野寺様・・・?まさか・・・)

 

鶫は固まりながら何かを考え込む。

(いや、私の聞き間違いか?あの様なシリアスな雰囲気だとこの様なことは言わないはず・・・”キムチでもいい?”などと・・・)

 

鶫は思いっきり聞き間違いをしていた。

小野寺と正義の会話の途中に来たのだ。聞き間違いをするのも無理はない。

 

(そうとしか聞こえなかったな・・・小野寺様は意外と辛党だったのか・・・)

 

鶫は頭を傾げるも、そうだ、そうに違いない。と刻々と頷く。

 

「お前・・そこで何してんだ?」

 

「ファアア!?」

 

正義に突然声をかけられ、不意に奇声を発する鶫。

 

「な、何でもない!!」

 

そのまま、早足でその場を立ち去る鶫。

正義も、なんだ?と頭に疑問符を浮かべている。

そして、その事を疑問を抱きつつも朝を迎える事となった。

 

 

 

 

*ーーーーー

 

 

(一体・・私は何をやっているのだ・・・一条正義に会うまではこんなんじゃなかったのに・・・)

 

鶫はビニールシートの上で寝っ転がりながらそう言う。鶫はこの正義の近くにいる時だけに起きる症状に悩まされていた。

 

「鶫ちゃん?どうしたの?昨日から元気がないみたいだけど?」

 

「あぁ。小野寺様。」

 

「私で良ければ・・相談に乗るけど?」

 

「いえ、そんな大した事では・・・」

 

鶫は謙遜するが、表情からは悩んでいる事が読み取れる。

 

「もしかして・・この前聞いてきた鶫ちゃんの好きな人?」

 

「フェ!?ぜ、絶対あり得ません!!あんな奴好きになど!!」

 

 

小野寺の指摘がモロその通りだったため、

つい動揺する鶫。

以前も小野寺にこの件を聞いたところ、見事に図星を突いてきた。しかも、今回もである。

 

「ん〜そうなのかな?でも、その人の前だと

胸がドキドキしたり・・顔が赤くなったりするんでしょ?」

 

「・・・・はい・・。」

 

鶫はこの人には嘘は付けないと悟ったのか

あっさり認めた。

 

「小野寺様・・。この症状はやはり・・・”恋”・・・なのでしょうか?」

 

鶫は砂浜を見つめながらそう小野寺に問う。

本人もこの症状が一体なんなのか、分かっていない。それに、鶫自身、自分が正義に恋をしているということを認めたくないのである。

 

「ええと・・それは鶫ちゃんの気持ちだから

私からは絶対そうだとは言えないけど・・

それは恐らく・・”恋”だと思います。」

 

「そう・・ですか・・。」

 

またしても、”恋”と返ってきた。

何度聞いてもそうなのである。

小野寺以外の女子にも・・キョーコ先生にも聞いても、その症状を説明すると、お茶を濁されるか、それは”恋”だ。と返ってくる。

 

こんな感情は未だかつて感じたことが無いものなのだ。日本にやってくるまで、女としての自分を捨て、千棘を守る為にこの身を

授けた。しかし、一条正義という男に出会って、決闘の件以降・・この様な症状に悩まされることとなった。苛立ちと同時に何か

心に纏っている靄のようなものが掛かっているのを感じるのだ。

 

「・・・・・」

 

そう思い悩んだ表情で砂浜を見つめる鶫。

 

「私はまだ・・恋とかしたこと無いからよくわからないけど・・でも・・好きな人ができるって事はとても良いことだと思うんだ。」

 

小野寺はちょっぴり嘘を混ぜているが、

九割方本音を言っている。

 

「そうなのですか・・。ありがとうございます。何だか元気を貰いました。」

 

「いえいえ。こっちも力になれたみたいで良かった。そろそろ、千棘ちゃんのところに戻るね。」

 

「ええ。本当にありがとうございました。今度お礼にキムチ送りますね。」

 

「キムチ?」

 

小野寺は何故キムチなのかと疑問を抱き、

首をコクリと横に曲げる。

 

(”恋”か・・・・・)

 

鶫は小野寺と別れ際に、そう心の中で

呟くのだった。

 

 

*ーーーーー

 

現在、夜・・

 

一部の浜辺では、沢山の閃光が灯っている。

そう・・花火である。

 

「いや〜やっぱ夏って言ったら花火だよな〜。」

 

「ほら橘。火を分けてやるよ。」

 

「ありがとうございます正義様。私、こういう花火は初めてでして・・・」

 

正義は、万里花の持っている花火に火を分け与える。すると、瞬く間に火が移り、万里花の花火に発火する。

 

「きゃあ!こげんどうなってると!?」

 

「うおお!?こっちに向けんな橘!」

 

万里花は初めての花火にテンパり、正義に向かって花火を向ける。しかも、正義の事を追いかけてくるのだ。まるで、子供である。

 

「はぁはぁ。全く・・・」

 

正義は、ゼェゼェ息を吐いているが、

周りを見渡してみると、鶫と千棘が居ないのだ。

千棘は今回の海で楽と一緒にいる事が少なく、何かあったのだろうか。と疑問を抱いていたが、しかし、鶫に関しては全く身に覚えがない。

もしかしたら、鶫の事だ。千棘が居ないことに気がついて、探しに行った可能性もなくは無い。

 

「兄貴。桐崎となんかあったのか?」

 

「いや、全く身に覚えが無いんだが・・」

 

楽が気付いていないという可能性もあるかも知れないが、その原因の追究は後回しだ。

日も落ちていて、とても暗い。女の子を

一人にしておくのは危険だ。

 

「兄貴。俺はこっちを探す。兄貴はあっちを頼む。」

 

「あぁ。」

 

正義は海辺の左側、楽は海辺の右側に

別れ、二手で探す。その方が効率が良いからだ。

 

正義はしばらく、まっすぐ走っていると、

遠くに小さな光が見える。そして、そこには

人影があった。

 

「あれって・・」

 

 

 

*ーーーー

 

 

 

一方鶫は、みんなとは数百メートル離れた

海岸で一人で線香花火をしていた。

 

(やはり・・私があいつに恋をしているなんて・・信じられん!これでは、お嬢の護衛どころか、私がダメになってしまう!

この線香花火が落ちなかったら恋じゃない・・!落ちたら恋だ!落ちるな!落ちるな!落ちるな!落ちるな!)

 

「何してんだ?そんなとこで。」

 

「ヒャアアアア‼︎⁇」

 

鶫は突然背後から何者かに声をかけられ、

驚き、線香花火の玉を落っことしてしまう。

 

「うおお!?な、なんだよ!」

 

「な、なんだ貴様か・・。驚かすな‼︎」

 

背後から声をかけたのは正義だった。

正義も、突然声を張り上げた鶫に不意にも驚いてしまうが、もっと驚いたのは鶫だ。

しかも、恋か恋じゃないか占いをしていて、意識がこちらに向いていたせいもある。

 

「いや・・なんかすまん・・。で、こんなとこで何してんだ?みんな心配してたぞ?」

 

「フン!どうもしていない!」

 

「なんもしないで、こんなとこ来るかよ。

しかも、こんなところに線香花火まで持ってきて・・不自然にもほどがあんだろ?」

 

「知った口を・・・貴様に私の何がわかるというのだ!!」

 

鶫は少々怒り気味だ。しかし、正義はお構いなく話し続ける。

 

「分かるよ。もう数ヶ月近くお前と一緒にいるしな。桐崎の護衛をするっていう関係上しょうがねえと思うけどよ・・。でも、やっぱ

一緒にいたって事は魔切れもない事実だ。

嫌でもお前の事が分かるようになるよ。」

 

「・・・!?そういう事を言うんじゃない!」

 

「痛!?何すんだよ!?」

 

鶫からの突然の背中へ向かっての平手打ち。

正義の屈強な肉体でも、鶫の平手打ちを食らえば痛い。

しかも、正義は何故叩かれたのかわかっていない。

 

「うるさい‼︎」

 

「理不尽!?」

 

再び、また繰り出される背中への平手打ち。

 

「はぁ〜。なんか悩みでもあんのか?俺で良ければ相談に乗ってやってもいいけど?」

 

「馴れ馴れしくするな!あくまでも貴様と私は敵同士だ!そもそも、貴様は私の事嫌いなんじゃないのか!?」

 

正義も、突然何故そんな事を言い出したのか分からず、はぁ?といった顔をしている。

 

「なんだよ。いきなりどうしたんだ?

まぁ・・最初会った時は・・マジで礼儀知らずな、哲学も何もない、桐崎の事と自分の事しか考えてない奴かと思ったけど・・別に最初ほどじゃないというか・・嫌な奴ではないと思ってるよ。ぶっちゃけ、俺とお前は似てるとこがある。」

 

「そう・・か・・。」

 

鶫は顔を下に向けて、しばらく黙り込む。

 

「じゃあ、そういうお前はどうなんだよ?

俺の事・・どう思ってんだ?」

 

「フン!貴様なんぞ、嫌いだ。嫌い嫌い嫌い嫌い嫌い嫌いだ!」

 

「そ、そうか・・・なんかへこむな・・・」

 

正義は、少しショックを受けるが、すぐに立ち直った。

 

「なぁ・・・一つ・・聞いてもいいか?」

 

「ん?なんだ?」

 

 

 

 

 

 

 

「もし・・私と貴様が・・お嬢と一条楽のように恋人になったら・・どう思う?」

 

「え・・・?」

 

突拍子もない質問に驚く正義。

なぜ、急にそのような質問が飛んできたのだろうか?

 

 

「いや・・どうしたんだよ本当に・・!熱でもあるんじゃ・・・」

 

「質問に答えろ!どう思う・・!」

 

物凄い形相で問いただしてくる鶫に

勢い負けする正義。

 

「・・・・」

 

「頼む・・・答えてくれ。」

 

先ほどとは打って変わり、しょぼついた表情になる鶫。

 

(マジでなんなんだ・・今日のこいつ・・まぁ・・いつも通りに返事返すか。)

 

「まぁ・・俺らは最初の頃は喧嘩ばっかしてて、意見も合わなくて・・多分・・恋人になっても・・そこは変わんねえと思う。」

 

「・・・・」

「大体・・お前はなんかあったら突然殴りかかってくるし・・何考えてるのかもよくわかんなくて・・それに・・!」

 

「うるさい‼︎わかったからもう黙れ‼︎‼︎‼︎」

 

正義はそう自分の意見をベラベラと喋っていると突然飛んできた鶫の怒号。今までの鶫の怒号とは全く違ったものだった。

 

「え?」

 

「・・・・!?す、すまん・・・」

 

鶫はやってしまったと言わんばかりに手で口を押さえ、正義の前から走り去ってしまう。

 

「ちょ、おい!」

 

(なんだったんだ?)

 

この日以降・・鶫と正義は夏休みの間

会う事も話す事も無かった。それは、正義たちに限った事ではなく・・楽達のほうでも同じ事が起こっていた・・・

 

 

 




どうでしたでしょうか?

あぁ〜!この回を書くのが辛かった!
この回があってこそ、この先のストーリーが
ある訳なんですよ!でも・・これだけは
言いたい。二人を喧嘩させるのは辛かった・・T_T


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