ニセコイ Another story 俺と楽の波乱万丈な日常!? 作:覇王神 ゾディアーク
第29話です!あー書くのが辛いよ〜T_T
(鶫とオリ主の喧嘩を)
正義達の海の一件から数日が経ち、夏休みが終わった。
勿論、この後学校に通うというなんら変わりの無い日々を他の者達は送ることだろう。
だが、正義達は違った。
あの日から、楽や千棘は全く会うこともなく、
メールや電話でのやり取りは一切無かった。
それを見かねた楽は千棘に積極的にメールや電話を掛けてみたものの返事すら帰ってこなかった。
一方正義や鶫との間でも同様のことが起きていた。
こんな状況の中、正義達は文化祭の準備へと
突入していく事となる。
*ーーーーー
「というわけで、文化祭のヒロイン、主演は
小野寺と楽に決まりました!」
涼しい教室の中で響き渡る生徒たちの拍手。
文化祭で演る演劇は『ロミオとジュリエット』
だ。文化祭でやる名目としては定番中の定番だ。
正義は納得いかず、頰に肘を立て、悪態をつく。別に小野寺と楽が演るという事に不満を抱いている訳ではない。問題なのは・・・千棘だ。
当初、集の提案が発端となり、楽と千棘が
ロミオとジュリエットを演るということに、
他生徒からの賛同を得ていた。
普段の2人であれば、渋々この演劇を引き受け、喧嘩しながらもなんやかんやで劇を成功させていたことだろう。
楽はいつも通りのラブラブカップルを演じていたのだが、千棘は違った・・・
「やりたくない」
彼女はそう言ったのだ。いつも通りのツンツンした態度を取ることもなく、ただ冷淡にそう言ったのだ。
流石の集もこれには驚いたのか、表情が数秒固まっていた。
そして、現在に至るのだ。
「小野寺様・・!私と役を交代してくださいまし‼︎」
「えぇ!?」
万里花はあいからわず、通常営業だ。
どうやら、このジュリエット役をどうしてもやりたいらしい。
普段の小野寺であれば、譲ってしまうかもしれない。しかし、今回は違った。
「えぇと・・ごめんなさい万里花ちゃん。私も
ジュリエット役をやってみたいと思ってて。」
小野寺はそう言った。普段、引っ込み思案な
小野寺は正義にとってとても珍しいことだった。ただ、純粋にこの役をやってみたいと思ったのだろう。
万里花は納得したのか、
「分かりましたわ。でしたら、私は小野寺様が出演出来なかった場合の代役で手を打ちますわ。」
と言った。
「珍しいな。橘が引き下がるなんて。」
正義は万里花に向かってそう言う。
「あら、いけませんか?せっかく友人がやりたいと言っているのです。たまには花を持たせてあげたいではありませんか。」
「そうか・・」
「しかし、まだ楽様と演じることはまだ諦めておりませんわ。」
「おう・・。」
こんな会話をして、千棘が何かアクションを
起こすかとあえて万里花に話しかけた正義。
しかし、千棘はそっぽを向いたまま無視だ。
(チッ・・何なんだよ・・どうしちまったんだ桐崎の奴・・・。)
今すぐにでも千棘の元に寄って、楽と何があったのかと事情聴取をしたいところだが、あくまでも、楽と千棘の2人の問題である。自分が無理矢理介入して仲裁するのは良くない。
それ故なんとも、もどかしい気持ちになる。
でも、理由はなんとかして知りたいのだ。
(ん?いや、待てよ・・鶫だったら桐崎の事なんか知ってるんじゃねぇか?)
正義はそういう心理に辿り着く。
しかし、海の一件から、鶫とは一切連絡も会う事もしていなかった。気まずい。
(しょうがねえ・・行くか・・)
正義は鶫がいることだろう、外に向かった。
*ーーーー
正義は外に出ると見慣れた姿が目にうつる。
鶫だ。
「鶫!」
「・・・なんだ。」
正義は鶫に駆け寄り声を掛ける。
しかし、いつもと何か様子が違う。
「鶫、桐崎の事で何か変わった様子はなかったか?」
正義は遠回りに言ってもしょうがないため、
ストレートに率直に聞く。
「・・・特に変わった様子はない。いつものお嬢だ。」
鶫は何処か表情が冷たく、言葉遣いも何処か冷淡だ。やはり、海より前の鶫ではない。
「いつも通りなんかじゃねぇよ!変わりまくりだろ!!ロミオとジュリエットの時だって、あんな様子だったじゃねえか!!」
「・・・何も知らないと言ってるだろ・・・
第一・・お前には関係ないだろ・・・」
『お前』・・その言葉が頭の中で響いた。
いつもであれば、正義の事を『貴様』と呼んでいた。そのため、正義には鶫が何かに悩んでいることは直ぐに分かった。
「関係なくねえ‼︎‼︎桐崎と兄貴の護衛でもあり、
友達だ!!」
正義は心の叫びを口から出す。
「鶫!お前なんか悩んでんのか!?さっきから
態度がやたら冷えんだよ!!!!俺がなんか気に触ることでも言ったのか!?嫌なことでもしたのか!?ちゃんとはっきり言ってくんねえと、改善のしようがねぇだろうが‼︎‼︎‼︎」
正義はどんどんヒートアップしていき、
思いの丈を全て吐き出した。
「・・・だからお前には関係ない・・第一、
怒ってもいないし、何も悩んでなんかいない。
用件は済んだのか?だったら私は帰る、任務があるのでな。お前はさっさと失せろ・・・」
『失せろ』 こんな言葉は任務の際何度も聞いてきた。しかし、鶫からのこの言葉は心の奥底に
深く突き刺さる。
「なんだよ・・・それ・・・」
これ以上何も言えなかった。いつもであれば、もっとフレンドリーに接してくれたというのに・・・
正義はただ、千棘の事、鶫の事が心配で声をかけたというのに・・・
『失せろ』・・・この言葉が返ってきた。
正義の心に、この言葉が深く、よりえぐって
入り込んでくる。
ただ、立ち去る鶫の姿を眺めるしかなかったのだった・・・
*ーーーー
(何なんだよ・・・鶫の奴・・・)
全く理由が分からない。
恐らく、海のあの事が原因なのだろう。しかし、あれのどこがいけなかったのがわからなかった。正義は思い悩んだ表情で廊下を歩いていると、
「あ、一条君!もうすぐ練習始まっちゃうよ?」
そこには小野寺が何やら大量のプリントを持ち運んでいた。
「あぁ・・悪い。今から行くとこだ。ジュリエット頑張れよ?応援してるぜ?」
正義は小野寺にエールを送る。
「うん。一条君も騎士役頑張ってね。」
正義は持ち前の運動神経を集に買われ、
激しいアクションの多い騎士役に抜擢されたのだ。
「ああ。」
正義がそのまま教室に向かった後、
小野寺はキョーコ先生の元へと向かうのだった。
*ーーーー
(やっぱ千棘ちゃんとお兄さんもそうだけど、
一条君と鶫ちゃんも仲直りしてないんだ・・)
小野寺はふと林間学校の写真の一件が脳裏に浮かぶ。
(一条君は・・・鶫ちゃんの事・・どう思ってるのかな・・・)
そんなことを考えている間にあっという間に
キョーコ先生の教卓についてしまった。
「あぁ。小野寺、ありがとさん。助かったよ。
いや〜まさか小野寺がジュリエットとはね〜?驚いたよ。どういう心境の変化だ?きっと衣装も似合うと思うぞ?これは先生もバッチリと見ないとね〜?」
「あはは・・そんな・・」
すると、キョーコ先生は教卓の引き出しを開けると、そこには正義が持っていった例の写真があった。
「え?先生?これは?」
「ん?あぁ。これか?一学期に林間学校に行ったろ?その時の写真なんだが、ほらここに、
小野寺が写ってるだろ?先生のミスであんたの下着姿が写っちゃってね。一条弟がこれに気づいて持ってきてくれたんだよ。」
小野寺は驚いて目を見開く。
「一条君が・・・?」
「案外、あいつも真摯だね〜。あっ・・これ一条弟には内緒って言われてたんだった・・この事は2人だけの秘密な?」
まさか、正義が自分の為にあの写真を届けてくれたとは思わなかった。それを勘違いしてた自分にショックを受けたのだった・・
*ーーーー
(ったく・・これじゃ劇に身が入らねえじゃねえか。鶫や桐崎の事は後回しだ!今は劇に集中‼︎)
正義は先程の事を未だに引きずっていた。
このまま引きずって劇を失敗させるわけにもいかないため、頭の中をリセットした。
一方、楽の方というと・・・
「おお、愛しのジュリエット・・!僕は君だけの事を愛しているんだ!」
楽の大根役者にも劣る演技をしていた。
それを見かねた正義は、
「あーあ。違う違う。こういうのはもうちょっとリアリティを出さねえと。兄貴、ちょっと台本貸してみろ。」
楽の台本を借りて、ジュリエット役である小野寺に先程楽の演じたセリフを言う。
「おぉ・・愛しのジュリエット・・‼︎僕は・・君だけを愛しているんだ!!」
「「「「おぉー!!」」」」
正義の迫真の演技に周りが一斉に感嘆の声を上げ出す。流石、集英組最強のヒットマンなだけはある。
「ちょっ!正義!俺の役だぞ!?」
「あ、あぁ。悪りぃ。つい本気になっちまって・・・まぁ小野寺。こんな感じに・・・」
正義は小野寺の方を振り返ると、顔が真っ赤に染まった小野寺の姿があった。完全にショートしてしまっていた。
「えぇと・・あの?小野寺さん?大丈夫か〜?」
(どうしよう・・・写真のことが思い過ごしだと知ってすごい意識しちゃってる・・・!)
一時間ほど経ち、劇の練習が着々と進んでいた。楽は正義監修の元、徹底的にロミオを叩き込まれていった。時には・・
「おぉ・・ジュリエット・・!!僕の瞳にはもう君しか映らない・・‼︎」
「まぁ・・嬉しい!私もですわロミオ様!早速結婚致しましょう!」
「はいカット‼︎」
万里花の劇の邪魔が入ってくることもある。
また、台本とは全くセリフが違うのだ。アドリブというのもあるが、それとこれとはまた別問題である。
「ちょ、おい!橘!何回邪魔すれば気が済むんだよ!?」
「あら、邪魔だなんて失礼ですわ。私だってジュリエットの代役なんです。しっかり練習しときませんと・・」
だからと言って小野寺の練習に割り込むのは良くないと思うのだが・・
第一、この劇は対立している両家の跡継ぎ同士が結婚したくても出来ないという悲劇なのだ。
それなのに勝手に『結婚しましょう』だなんて話の合わないことを言うのはダメだろう。
「まぁ!?まさしくこれは今の私たちのような・・!でもご安心ください楽様!私たちは両家公認ですので、楽様さえOKを出してくだされば・・・!」
ーーーダメだこりゃ・・・ーーー
正義は心の中でそう呟いた。
この先が思いやられそうで心配である。
「あいあい。落ち着け橘。今は兄貴と小野寺の劇の練習の邪魔をするな。練習だったら俺が相手してやる。」
「あら、それは大歓迎ですわ!」
(全く・・・世話の焼けるダチだな・・)
正義は教室の窓に目をやると、そこには鶫の姿が見えていた。
(・・・っけね・・今はそんなこと考えてる場合じゃねぇんだ。劇にしゅうちゅ・・・!?)
正義は窓のすぐそばにある大木の枝に目をやると、そこにはクロードの姿が見えていた。
目は血走っており、今にでも楽の事を抹殺しそうなほど表情が荒ぶっていた。
(これは・・・まずいかもしれねぇ・・・!!)
次回に続く・・・
どうでしたでしょうか?
最近、学校行事などで忙しく
中々書けませんでしたが、なんとか
投稿できましたねw
それにしても・・・喧嘩を書くのが辛いですT_T
因みに、文化祭編は次でクライマックスですよ!
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