ニセコイ Another story 俺と楽の波乱万丈な日常!? 作:覇王神 ゾディアーク
第34話です!!
正義の唇は誰の手に・・・・!?(笑)
「く、唇を奪う!?なんでそんな事!?」
正義がポーラに向かってそういう。
正義は今回、ただ巻き込まれただけである。
その上、ファーストキスまで持っていかれるのは御免である。
「あら、男を惑わすのだって立派なヒットマンとしての素養の一つでしょ?」
確かに、正義もヒットマンの顔を持っているため、それも一理あるとは思える。しかし、正義にとってはファーストキスは人生において大切なものの一つである。それを鶫とポーラの決闘に使われるのは辛い物がある。
「な、なんで俺がそんな事!!俺は絶対御免だからな!?」
「そうだぞ!ポーラ‼︎一条正義は関係ないだろう!こんな勝負は無効だ!」
鶫もこの様な決闘をしたくないのか、決闘を取り下げようとする。
「あら。ブラックタイガーともあろう者が一度受けた勝負を降りるの?忘れてはしない?ビーハイブのあの鉄の掟を!!一度勝負を受けたら決して降りてはならない!!お前が「いいだろう」と言った時すでにこの勝負!後戻りなどできないのよ!」
こんな時の鉄の掟はかなり厄介である。
ポーラはこの鉄の掟を棚に上げて、無理矢理にでもこの勝負を鶫に受けさせるつもりだ。
(くっ・・・!唇を奪うだと・・・?私がこいつの・・・?そんな恥ずかしい事・・出来るわけ・・・!それに一条正義にも、もしかすると思い人がいるかも知れないのだ・・此奴のファーストキスを私が奪ってもいいのか・・・!?)
正義とキスを交わす事を想像すると、顔が火照り、物凄い羞恥心に駆られる。
ビーハイブのヒットマンとしてストイックに育ってきた彼女はこのように好きな人ができたのは初めてである。プラス、恋愛には無防備。
更にはこの恥ずかしがり屋な性格である。キスだなんてできるわけない。
しかし、仮にこの勝負に負ければ千棘とまた離ればなれになってしまう。それも絶対に嫌である。
そんな事を考えている間にも、ポーラが直様動きを見せる。
「さぁ!デュエルの開始よ!!いっただきま〜・・・」
「お、おい!?ちょっ!?マジかよ!?」
ポーラは正義の身体にしがみつき、唇を交わそうとする。正義も抵抗するが、ポーラに身体をがっちりとホールドされていて、抜け出す事ができない。正義も彼女が此処までキスをする事に対して躊躇がない事は予想していなかった。
「はっ!?させるか〜〜!!!」
「ドゥワァアアア!?」
鶫はポーラに向かって、拳銃を発砲する。
弾丸は正義の真正面を通り抜け、壁に銃弾の跡が残る。
(ポーラは本気だ・・・!一条正義に申し訳ないが・・・・!)
鶫は心の中でそう呟く。これは本気でやらねば
負けるかも知れない・・・!それに、正義が
他の者に唇を奪われる事に対して、軽く嫌悪を表している。
「フフッ!そうでなくては!!」
すると、再び正義の前に現れ唇を奪おうと
ポーラが正義の顔の前に自身の顔を近づける。
それに並行して、鶫もさせるか、と正義の周りにポーラの動きを阻害しようと銃弾の嵐が飛び通う。
(・・・・こんな所にいたら命がいくつあっても足りねえ!!ここは・・・・逃げる‼︎)
正義は自分のワイシャツに仕込んであった
自作の煙幕を取り出し、床に叩きつける。
それとともに、赤い煙が突如現れ、部屋全体を包み込む。
「ゲッホゲッホ!くっ・・・やはりあの男!
只者じゃないわ!」
ポーラはこの煙幕にむせ、咳き込む。この煙が晴れた時には、正義の姿はなかった・・・。
*ーーーー
(クッソ・・・!なんで俺の唇が奪われなきゃいけねぇんだ・・・!)
正義は今、暗い一本道をひたすら走っている。
あの煙幕には世界一辛いハバネロ、ブートジョロキアの粉末が含まれている。あの煙幕には
クマさえも追いはらう催涙効果があるため、並の人間がそれをもろに食らえば、数分間はまともに呼吸ができない。流石に追いついてこれないだろうと予想を立てるが、その予想は外れた。
「待てぇえええええ!!私にキスさせろ
〜〜〜!!」
「ゲッ!?マジか!?追いついてきやがった!」
正義のあの煙幕を喰らったにも関わらず、ポーラ追いついてきた。流石、自身を天才と称するだけはあり、腕は確かのようだ。それにしても
かなりの執念である。
「チッ!」
ポーラは正義までの距離数十メートルの所で
鶫に妨害される。
(ポーラの妨害をしているだけでは埒があかない!こうなったら・・・!)
「一条正義〜〜!!」
「・・・!?」
鶫は空から飛んできて、正義の前に立ちはだかる。
「ジッとしていろ・・・!!すぐに片付く!」
鶫は正義の前まで歩き出し、正義の顔までの距離、数センチぐらいまでに近づく。
「つ、鶫・・・マジで・・・するつもりか・・・?」
「・・・・」
正義はそう問いかけるも、鶫からの返事はない。
鶫は無言で自身の唇を正義の唇に近づける。
5センチ・・・4センチ・・・3センチ・・と
徐々に近づけていく。
正義も覚悟したのか、目を閉じ、キスをする体制に移す。しかし・・・
「やっぱり無理だぁああああ!!!!」
「何故殴る!?」
鶫の渾身のストレートパンチが正義の顔面にクリーンヒットした。正義は数十メートルまで吹き飛ばされ、道の隅っこに設置してあった
ゴミ箱に衝突する。
正義も目を瞑っていたということもあり、その上突然殴りかかられたため、反応できず、絶大なダメージを負う。そして、そのままのびてしまった。
「ふはははっ!この勝負!私の勝ちのようね!!」
「何!?煙幕!?」
ポーラは鶫に向かって、スモークグレネードを投げつけ、鶫の周りに白い煙が漂う。
「・・・しまった!!」
鶫の周りに白い煙が晴れた時には、正義とポーラの姿はなかった。
*ーーーー
「クッソ!こいつを解きやがれ!!」
ここは誰も使っていない無人の廃墟である。
この場を使用されなくなってから、この場は使われなくなったが、形自体はそのままだ。
「ほらほら。暴れないの。坊や。観念して唇を差し出しなさい?優しくしてあげるから♡」
「誰が坊やだ!!オメェの方が明らかに年下だろ!!」
正義はコンクリートの柱に鉄で出来た鎖で
ぐるぐるに巻き付けられ、身動きが取れない状態である。一度鎖を引きちぎることを試みると、流石の正義も鉄の鎖を引きちぎるということはできなかった。
「あ〜〜もう!!俺はキスなんつーもん初めてなんだぞ!?ファーストキスがこんな思い出なんで絶ってぇ御免だ!!」
「あら。私も初めてよ?」
「はぁ!?お前もか!?良いのか!?お前のファーストキスがこんな形で!」
ポーラもどうやらファーストキスはまだした事が無いらしい。
「はぁ?意味わかんないんだけど?ファーストキスがそんなに大事?キスなんて誰でもするし、言ってしまえばただの粘膜と粘膜の接触でしょ?そんな事で一々動揺するなんて・・・
貴方は只者じゃないとは思ってたけど、やっぱり貴方は所詮、日本人ね。」
「・・・!?」
ポーラの言葉に少しイラつきを覚える正義。
「確かに・・・お前にとっては大事じゃねぇかもしれねぇけどな・・・!大切にしたいって思ってる奴にとっては大切なんだよ!!俺も・・・俺じゃなくても・・・!!」
「・・・?」
ポーラは正義の言っている意味がよく分かっていないようだった。日本人とアメリカ人の価値観は確かに文化の問題も絡んで違うかもしれない。しかし、各々の価値観をあからさまに否定されるのは腹が立つのである。
「お前・・・この勝負に勝つ事が目的じゃねぇだろ・・・?本当は鶫に認めて貰いたいんじゃねぇのか!?」
「なっ・・・!?そんな事・・・!あなたに何が分かるのよ!?」
「・・・分かる!!さっきは思わず嘘ついちまったけどな・・・俺も”モンチュ”って名のヒットマンだ!!」
「・・・・!?なんですって・・・!?」
正義からのカミングアウトに戸惑いを隠せないポーラ。まさか憧れでもあり、目標でもあった人物が唇を奪おうとした人だとは思いもしなかった。
「お前と鶫の話を聞いててビリビリ感じてたけどな・・・今のお前は昔の俺に似てんだよ・・・自分の目標の人物に認められたい・・っていうのがな。」
「・・・」
そしてポーラはそのまま数分間黙りこくるのだった・・。
*ーーーー
「はぁ・・・はぁ・・!クソ・・!完全に見失った・・・!」
鶫は街中をひたすら走っていた。
ポーラを完全に見失い、何処にいるのかはわからない。唯一わかるとすれば、推測だが、
無人の廃墟にいるだろうという事だけ。
(どうしよう・・・!負けたら私はまたアメリカに・・・!またお嬢と離ればなれになってしまう・・・!一条正義とも・・・会えないかもしれない・・・!それに、一条正義の唇がポーラに奪われると思うと胸が張り裂けそうだ・・・!どうしようもなく嫌だ・・・!)
鶫は胸が急に苦しくなり、地面に膝をつく。
(嫌だ・・・嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ!!)
ピキッ!
鶫の中の何かが切れた・・・。そして、鶫の中の何かが覚醒する・・・。
*ーーーー
ドガァアアン‼︎
「うぉ!?な、なんだ!?」
「もしかして・・発見された!?これだけ距離があって・・・!?」
突如、廃墟の壁が崩れ落ちる。
それと共なくこの場の空気に流れる禍々しいほどの殺気。
(あれ・・・鶫だよな!?この禍々しい殺気は・・・!?)
正義も鶫から感じたことの無いほどの殺気を感じ取り、思わず身震いが起きる。そして、額から流れ落ちる冷や汗。
「ようやく本気を出してくれたようね!そうでなくちゃ!これでようやく楽しく・・・!」
ポーラはコートに仕込んであったサブマシンガンを二丁取り出し、鶫のいる方向に構える。
しかし、そこには鶫の姿が無かった。
ズガァアアアン!
ポーラの後ろから響き渡る 破壊音。
振り返ると、鶫がキックでコンクリートで出来た正義が縛り付けられていた柱を破壊していたのだ。その光景を目の当たりにしたポーラは
表情が固まる。
(嘘・・でしょ・・!?桁外れじゃない・・!スピードもパワーも・・!衰えるどころかこんなの昔よりも遥かに・・・!!)
「ポーラ・・・・‼︎‼︎」
「はひぃ!!??」
禍々しい鶫の威嚇混じりの声に驚き、素っ頓狂な声をあげるポーラ。
「抵抗するな・・・。わかったな・・・?」
「は・・・はっ・・はい・・・。」
ポーラは恐ろしいオーラに怖気付く。
鶫は正義の前に近づく。
「鶫・・・お前・・・本当に・・?」
「喋るな・・・。」
鶫は正義の顔と自身の顔を近づける。
そして、自身の唇に指を当て、続けて正義の唇に指を当てる。そう。間接キスの成立である。
「え・・・?」
「よぉおおし!!これでこいつの唇は奪ったぞ〜〜!!!私の勝ちだな!ポーラ!!」
「えぇええええ!?そんなのキスって言わないわよ!!」
ポーラは納得がいってないのか鶫の間接キスに対して文句を垂らす。
「何を言うか!貴様はこいつの「唇を奪え」と言ったのだぞ?なら形上これでも構うまい!!
それとも・・・文句でもあるのか・・・!!」
「・・・い・・いえ・・・全くありません・・・ゴメンナサイ・・」
再び鶫の禍々しいオーラに怖気付くポーラ。
「くっ・・・また・・負けた・・・。」
そう呟くポーラ。それを見た鶫はポーラに近づき、抱きしめる。
「私を襲った時とこいつを連れ去った時の動き・・・あれは見事だったぞ。強くなったのだな。ポーラ。私も嬉しい。」
その言葉にポーラの涙腺のダムが崩壊したのか
目から涙を流す。
「うわぁあぁあぁあぁん・・ど、どうして・・・ひっぐ・・・いきなり消えたんだよバカァアァアァアァ・・・・」
「すまない。急な呼び出しで。お前も任務中だったから。」
(良かったな。認められて。まぁ・・・結果オーライかな。)
*ーーーーー
翌朝。
「じゃあ、約束通り私は帰るけど。いつかまた
アメリカに来てよね。ブラックタイガー。」
「あぁ。」
「それに・・・まさかあんたがあの伝説のヒットマン、”モンチュ”だなんてね・・・未だに驚きが隠せないわ。こんなパッとしない奴がね〜〜。」
「失礼だな!?はぁ〜〜疲っかれた。俺ぁもう帰るぞ?眠くてかなわん。」
正義は顔をぽりぽり掻きながらぶっきらぼうに
そう言い放ち、家に帰るために足を踏み出す。
「ねぇ・・・ブラックタイガー。あなた・・・あいつの事好きなんでしょ?どうするのよ。」
「フフッ。さて。何の事かな?」
鶫はポーラにそう言われるも、笑顔でそう返す。
「なんか言ったか?」
「貴様には関係ない‼︎」
「えぇ・・・?」
正義は鶫とポーラの話し声がわずかに聞こえたため、鶫にそう問いかけるも、鶫に怒られてしまった。理不尽である。
「全く・・・お子様なんだから・・・。また・・・会えるわよね。ブラックタイガー・・・モンチュ・・・。」
最後にポーラはそう小声で呟いた。
そして、波乱の1日が幕を閉じた。
どうでしたしょうか?
この回を書くにあたり、単行本
ニセコイ 7巻を読み返しましたが、
やっぱ鶫さん・・・可愛いっす!!ww
話は変わりますが、ニセコイの原作の方が
完結しましたね。ニセコイファンとして
もっと長続きしてほしかったのですが、
仕方がありません。
しかぁぁあし!‼︎私のニセコイのssは
まだ終わりません‼︎‼︎これからも
頑張ります‼︎
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ます!
特に感想、評価はお待ちしております!
次回をお楽しみに‼︎