ニセコイ Another story 俺と楽の波乱万丈な日常!?   作:覇王神 ゾディアーク

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大変お待たせしました!!そして、お久しぶりです!!
ここ最近リアルが忙しくて執筆する時間が取れなかった
んですよね・・・。すみません・・・ 。
しかし、私は勝手に失踪はしないのでご安心をw


さて、話は本題に戻りますが、
今回はバレンタインの回ですね!
今回も二部構成となっております!


第43話 オイシイ

現在時刻、夜の7時を回った頃。約数名の乙女達が自宅でお菓子の試作に励んでいた。

 

『そうそう・・・次は残りのメレンゲを加えて・・・』

 

その乙女達の1人、小野寺小咲は厨房の光で反射して輝くボールを片手に持ち、もう片方の手で

ひたすらゴムベラで混ぜていた。

 

『ねぇ・・お姉ちゃん。私やっぱ無理だと思うな・・・。お姉ちゃん1人でお菓子作りなんて・・・。』

 

小野寺と会話している電話の主は小野寺の妹である。今現在妹は女子校で寮生活を送っている。小野寺は度々妹に電話をかけることがあるのだが、今回は小野寺自身の頼み事による電話だった。

 

「ごめんね・・急にこんな頼み事しちゃって。でも、どうしても手作りのを渡したくて・・。」

 

『あ〜そうか〜。明日バレンタインデーだもんね〜。お姉ちゃんもしかして彼氏でもできたの?』

 

「ち、違うよ!!いや・・その・・これは女の子の友達に・・」

 

小野寺は妹にあながち間違ってないことをいきなり指摘され驚き、ついつい嘘をつく。

彼氏ではないが、自分が初めて恋心を抱いた男の子である。実の妹だとしても実際に好きな人に渡すなどと言えない。

 

『ふ〜ん・・。でも本当にお姉ちゃん大丈夫なの?その・・・お姉ちゃんは”特別”というか・・・」

 

ドガァアン!

 

『!?』

「!?」

 

小野寺は先ほどまでかき混ぜていたチョコレートケーキの種をオーブンで焼き上げていた。しかし、突然オーブンから吹き出す黒煙と爆発音。自分は爆発物など入れた覚えがないが、入れたのではないのだろうかと思ってしまうほどの爆発音だった。

 

不思議なことに黒煙を噴くほどの爆発が起きていたというのに、ケーキ自体の形は全く崩れていなかった。寧ろ綺麗であった。しかし、その反面味は最悪のものだった・・・。結果は失敗だった・・・。しかし、小野寺はそれでも諦めず再び作り始めるのだった。

 

 

*ーーーー

 

 

 

「バレンタインデー・・・・か・・・。」

 

鶫誠士郎は厨房の前に立ち、顎に指を当てながらバレンタインのことで悩んでいた。

 

「お嬢曰く、バレンタインは自分が好意を抱いている人物、または親しい友人にチョコを渡すという風習らしいが・・・。」

 

鶫は学校に通うことは15歳になってから初めてである。それ故にバレンタインという風習をしらない。まぁヒットマンとしてずっと過ごしてきたため知らないのも無理はないのだが。

 

先ほどまで千棘が厨房を使用していた。鶫は千棘が作業中にガシャン!などという厨房で何か工事でもしているのか?という程の騒音で目が覚めた。そして、何をしているのかと問いかけてみるとバレンタインデーで手作りチョコを作っているとのことだった。千棘は何やら焦った様子でワナワナしていて、渡す相手に関しては友達としか答えなかったが。

 

まぁ何がともあれ、せっかくバレンタインデーという文化を知ったのだ。手作りで作らない手は無いだろう。厨房を綺麗に掃除をして作業に取り掛かろうとしていたわけだが、イマイチどうしたら良いのかわからない。

 

「う〜ん・・・ここは普通にシンプルにか?敢えて変わったものも作るのもありなのか?ーーーーーどうしたら良いのだ・・・?」

 

 

 

 

 

 

 

*ーーーー

 

 

「ふぁ〜・・・寝みぃ・・・。なんか甘いもんでも食いてえな・・・」

 

「そ、そうだな」

 

正義と楽は通常通り登校している。正義は目を掻きながらそう言った。

 

「ん?兄貴、今日なんでそんなソワソワしてんだ?」

 

「いや、そ、それはな・・?」

 

ガラガラッ

 

正義は自分の下駄箱を開けると、何かが入った小さな箱数個が雪崩のように落ちてきた。しかも、その箱は何やら装飾が施されていて洒落っ気に満ちていた。

 

「ん?これって・・・?クンクン・・・。この匂い・・・チョコかこれ?」

 

「くそ・・・なんで正義ばっかり・・・。」

 

何やら楽は凄く落胆している。楽も下駄箱を開けたが何も入っていなかった。

 

「今日ってもしかしてバレンタインか?だから兄貴そんなにソワソワしてたのか。」

 

「そうだよ・・・。なんで正義ばっかりチョコ貰ってんだよ!?クソ〜俺も欲しいよチョコレート〜〜!!!」

 

「そ、そんなにかよ・・・。」

 

正義は毎年バレンタインの日に必ずチョコを貰っている。しかし、名前が書いておらず誰からもらったのかもわからないのだ。正義としては手渡しの方が全然嬉しいのだが、家がヤクザということもあり、叶わないことかもしれない。一方楽はチョコを貰った事が一度もない。血は繋がっていないとはいえ、兄弟だというのにこうもなぜ違うのだろうか。

 

「はぁ〜。あ・・机にも入ってる。」

 

「クソ〜〜〜〜〜〜〜!!!!」

 

上履きを履いて教室に入り、いつも通りに席に座ると正義の机の中にもチョコが入っていた。しかし、これらも名無しである。正義が無意識に追い打ちをかけ、それを見た楽は涙を流しながら悔しがっている。よほど欲しいのだろう。

 

 

「おはようもやし。」

 

「お、おはよう・・・千棘。」

 

少し経ったあと、千棘が入ってきた。

 

「どうかしたの?なんか用?」

 

「いや・・別に・・。」

 

「なんか周りがソワソワしてるけど、今日なんかあるの?」

 

「ん?今日はバレンタインデーだぞ?あぁそっか。アメリカだとチョコ渡す風習がないんだっけか。」

 

「えっ、そ、そうなんだ〜?まぁ私があんたと偽の恋人の関係だからといって別にあんたにチョコを渡す義理なんかないと思うけど?」

 

「あはは・・・そうだよね〜・・・」

 

 

(兄貴・・・桐崎にちょっと期待してたな・・・。)

 

まぁ確かに一理あるにはあるけど、なんだか楽がかわいそうに見えてきた。

 

「おはよう千棘ちゃん。一条君達。」

 

「あ、小野寺。おはようさん。」

 

「今日はえっと・・・正義君。いい天気だね。」

 

「え?あ、あぁ。そうだな。」

 

「・・・・・」

 

「・・・・・」

 

まさかのここで会話終了。開始約30秒で終わってしまった。

しかし突然小野寺が下の名前で正義の事を読んできたのが一番の驚きである。

 

(ど、どうしよう・・・会話が終わっちゃった・・・渡し辛くなっちゃったよ〜・・・)

 

小野寺は「こんなはずじゃなかったのに・・・」と数十秒で会話を終わらせてしまった自分に悔いを残すのだった・・・

 

 

 

*ーーーーー

 

 

「うーむ・・・バレンタインというのはよく分からんな・・・。急に知らぬ女子の者からチョコを渡されたが・・・。」

 

「へぇ〜誠士郎ちゃんモッテモテだね〜!!まぁそれだけ誠士郎ちゃんが魅力があるってことだよね〜」

 

鶫は学校に着いて早々、見知らぬ凡校の女子生徒に突如声をかけられいきなりチョコレートを渡されたのだ。鶫は基本校内では目立つような行動はしていない。それ故になぜ見知らぬ生徒に声をかけられるのかわからず食えない表情をしていた。

 

「貴様の言うことは信用できないが・・・。まぁ良いとしよう・・・。」

 

鶫は顔を引きつらせながらそう言う。

正直なところ鶫は集の事を敵と見ている。

彼の言った事は信用できない。いや、現に信用して酷い目に遭ったことがある。それ以降集に一層警戒を強めたのだが・・・やはり鶫も若干お人好しの一面があり、ついつい信じてしまうことがあるのだ。

 

「しかし・・・やはりバレンタインというのはよく分からんな・・・。宮本様、もう少しバレンタインという文化をよく知りたいのですが・・?」

 

「別にi・・・「は〜い!!俺が説明するよぉおん!!」

 

鶫が宮本にバレンタインの事について深く聞こうとしたところ集が割り込んできた。

 

「貴様には聞いてないのだが・・・!?」

 

「まぁまぁそんな怒らないでくださいな誠士郎ちゃん!同じクラスの仲じゃない〜!」

 

「別に貴様と仲良くしようとは到底思ってまい!!」

 

いちいち集の言動に腹がたつ。別に当人には聞いていないのに応えようとしてきたりと、鶫にとってある意味集はストレスの塊である。

 

「まぁ、話は戻すけど、バレンタインはね?嫌いな相手にもチョコを渡す風習があるんだよ〜?(大嘘)」

 

「はぁ?そんなの聞いた事ないのだが・・・?」

 

「一般の人もこの事実を知らない人は多いだろうね〜?チョコレートを正義にでもあげれば〜?きっといい事あると思うけど?」

 

「そ、それは・・・ふ、フン!!それならば貴様に他の女子から先ほど頂いたチョコをくれてやろう・・・・!!受け取れ・・・!!!」

 

「はいはい〜。」

 

「お〜い集〜?兄貴が呼んで・・・え?」

 

鶫が集にチョコを渡すところをタイミングが良いのか悪いのか、目撃してしまった正義。

正義もその光景に目を見開く。

 

「し、失礼しました・・・・。」

 

そして足早とその場を立ち去る正義。

 

「あらら・・・・」

 

「ん?どうしたのだ・・・?」

 

「・・・・ごめん誠士郎ちゃん・・・。今から本当の事を話すよ・・・。」

 

集はダラダラと冷や汗を垂らしながらそう告げる。

 

「・・・・実はね嫌いな相手にもチョコあげるっていうの・・・あれ嘘だったんだよね・・・多分・・・正義、今の光景見て勘違いしてると思う・・・」

 

「・・・・!?」

 

「ごめん・・・本当ごめん・・!」

 

「・・・・・・殺す・・・。殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺すころぉおおおおおおおおぉおおおす!!!!!!どうやら貴様にはチョコなんかよりも地獄への片道切符をくれてやる必要があるようだな・・・・・!!!!」

 

やはり案の定、大激怒である。

 

「ひぇえ!!??誠士郎ちゃん堪忍やぁああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!」

 

集は本能的にも逃げねば本当に殺されかねないと感じ取ったため、ダッシュでその場を逃げ出す。

 

「まてぇえええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええ!!!!」

 

こうして集と鶫は数十分間、校舎での地獄の鬼ごっこを繰り広げるのだった。

 

 

 

 

 

 

*ーーーーーー

 

 

 

 

 

(ビビった〜・・・まさか鶫が集の事をね・・・全然気づかなかった・・・。)

 

正義は鶫と集の光景を目の当たりにし、楽からの頼みをほっぽってきてしまった。だからとはいえ、また2人のいる教室に戻るのは気まずい。

 

(さて・・・どうするか・・?)

 

正義は廊下で1人顎に手を当てながらどうしようか考える。

 

「楽様ぁああああああああああ!!!」

 

「うぉおおおおおおおおおお!!!???」

 

背後からどこか聞いた事のある「楽様ぁあああ!」という声、そして何者かから逃げているかのように、叫びをあげているものが1人。そしてその正体を現す。そう、楽と万里花だ。

 

なにやら万里花は大きな台車に楽の形をした茶色の巨大な石像?を乗せ、楽を追いかけ回しているようだ。そして、2人は正義の背後を通り過ぎていく。

楽が逃げたくなる気持ちもわかるような気がする。恐らく正義も逃げ出すだろう。

 

「兄貴も大変だな・・・。ん?銃声?」

 

万里花達が通り過ぎた後、背後から鳴り響く銃声。学校で銃声が鳴ることはまず無いことだろう。正義が不審がっていると、その正体が現れた。

 

「待たんか貴様ぁああああああああああああああああああああああ!!!!」

 

「ご、ごめんなさぁああああああああああああいぃいいいいいいいいいいいいいいいいいい!!!」

 

「な、なんだなんだ!?」

 

鶫は銃を乱射しながら、集を追いかけている。

鶫の表情から察して、集にまた何かされたのだろう。

しかし、ここまで鬼気迫る表情の鶫は久々に見たような気がする。集に非があるとするのであればこれを通して懲りてくれると良いのだが・・・。まぁ今まで散々宮本や鶫から鉄拳制裁を食らっているのにも関わらず治っていないのだから懲りないだろう・・・と正義は冷静な判断をしているが、鶫が辺り構わず銃を乱射している以上こちらも被弾する可能性がある。

ひとまずしゃがみ込み、流れ弾に備える。

 

 

*ーーーーー

 

 

 

「はぁ・・・はぁ・・・全くあの男は・・・!!どこまでも私をコケに・・!!」

 

ひとまず我に返ったのか、鶫は手を膝に乗せ

前かがみの体勢になり、ぜぇぜぇと息を切らす。

 

「・・・・一条正義に全く渡し辛くなってしまったじゃないか・・・」

 

「俺がどうかしたか?」

 

「ヒヤァアアア!?」

 

突然正義に声をかけられ驚く鶫。

 

「な、何故貴様がここに!?」

 

「いちゃ悪いかよ・・・。まぁ、俺はただぶらぶら歩いてただけだよ。」

 

「そ、そうなのか。い、一条正義。貴様に少し・・話がある。」

 

「え?あぁ、アレのことか。いや〜お前と集の事さ・・知らなかったよ。まさかお前が集のこと・・・「違ぁああああああああああああうぅううううううう!!!断じて違う!!!」

 

鶫は必死に否定してきた。正義も「えっ?違うの?」と素っ頓狂な声を上げながらそう言う。

 

「じゃあさっきのあのチョコはなんだったんだよ?」

 

「それは・・・他の女子からもらったチョコでだな・・・しかし、よくわからないのだが、なぜ私が知らない女子が私のことを知っているのだ?それにチョコまで・・・。」

 

「さ、さぁ・・どうだろうな?」

 

正義は陰で鶫のファンクラブが作られていることを知っていたが、敢えて言わないでおく。

 

「な、なぁ一条正義・・・。貴様はチョコとやらを私から貰ったら・・・その・・・う、嬉しいか?」

 

「はぁ?何言ってんだよ。嬉しいに決まってんじゃねぇか。」

 

「そ、そうなのか・・・今日はバレンタインデーなんだよな?それにどうやら義理チョコというシステムがあるらしいじゃないか・・・そ、その・・・私が手作りで作ってみたのだが・・・う、受け取れ。要らんならいい・・・」

 

「え・・・?マジか!ありがとう!俺手渡しでチョコ渡されたのお前が初めてだ!!」

 

正義は少し目に涙を浮かべながら喜んだ。

正義は家がヤクザで少し怖がられているせいもあり、手渡しでチョコを渡されることは叶わないことだと思っていた。しかし、今ここでその願いが叶ったのだ。

 

「そ、そうなのか・・・。私が初めて・・・。あはは・・・あはははは・・・」

 

 

鶫もそのことを知り、嬉しかったのか頬をほんのりと赤く染める。

 

「鶫ありがとうな!!今度ちゃんとホワイトデーで返すぜ!!あ、あとそれとだな?お前貰ったチョコはちゃんと食べろよ?渡してきてくれた奴だってきっと勇気だして渡したはずだから!」

 

「よ、余計な御世話だ!!」

 

 

正義は飼育の手伝いを先生に頼まれていたことを思い出し、この場から立ち去った。

 

(全く・・・お節介な奴だ。それにしても・・・私が初めて・・・。えへへ)

 

鶫は外面ではツンケンしていたが、内面ではかなりデレていたのだった・・・

 

 

 

 

次回に続く

 

 

 

 




どうでしたでしょうか?
原作では鶫さんは楽に手作りではない
チョコをあげてましたが、今回は手作りで
正義に渡しましたw
鶫さんは料理上手なので味に関しては
折紙付だと思いますww食べてみたいですねw

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